JPS6316413B2 - - Google Patents

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JPS6316413B2
JPS6316413B2 JP59063104A JP6310484A JPS6316413B2 JP S6316413 B2 JPS6316413 B2 JP S6316413B2 JP 59063104 A JP59063104 A JP 59063104A JP 6310484 A JP6310484 A JP 6310484A JP S6316413 B2 JPS6316413 B2 JP S6316413B2
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JP
Japan
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chsi
sicl
solvent
polymer
mol
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JP59063104A
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JPS59210940A (ja
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Ruisu Shiringu Junia Kaachisu
Kanaa Baanaado
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Union Carbide Corp
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Union Carbide Corp
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Publication date
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Publication of JPS6316413B2 publication Critical patent/JPS6316413B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は反応性オレフイン基を含有している新
規なポリシラン組成物類、選択された単量体系か
らのそれらの製造、および炭化珪素の製造におけ
るそれらの使用に関するものである。
米国政府は、海軍省の海軍研究所により審査裁
定された契約番号N00014−81−C−0682に従い
本発明における権利を有する。本出願は1983年3
月31日に出願された米国出願番号480700の一部継
続出願である。
先行技術の記載 炭化珪素は昔から知られており、そしてそれの
化学的不活性、高温安定性、半導体性、および特
にそれの極端な硬度のために認められていた。実
際に、炭化珪素の硬度はダイヤモンドおよび窒化
ほう素のそれに達する。
炭化珪素はもともと例えばシリカ又は砂の如き
無機珪素物質を例えばコークスまたはグラフアイ
トの如き炭素源と非常な高温において反応させる
ことにより製造されていた。そのような反応から
の炭化珪素は一般に扱いにくく、不融性であり、
そして適当な結合剤と混合させかつ再び高温にお
いて再加工することによつてのみ製品に成型でき
た。
炭化珪素の低温結晶性改質物を気相または固体
状反応により粉末状で製造することもできた。こ
の型の炭化珪素は上記の高温形のものよりも焼結
性であるが、例えば繊維の如き微細形状の製品の
製造用には依然として適していなかつた。炭化珪
素はクロロシランからの蒸気沈積により製造する
こともできる(米国特許第3157541号参照)。この
方法は電子工業用の比較的純粋な品質の炭化珪素
を製造するために有用であり、そして例えば繊維
の如き成型品の製造用に使用されていた。
さらに最近日本の研究者が米国特許第4100233
号中で予備成型されたポリカルボシランの熱分解
により成形品、特に繊維、の製造を報告してい
る。後者は可溶性であり、標準的方法により熱成
形可能であり、そして環式または線状ポリジメチ
ルシラン類の熱分解/転位/重合により製造さ
れ、一方該シラン類はMe2SiCl2および活性金属
から製造できる(米国特許第4052430号参照)。こ
れらのポリカルボシラン類は種々の用途を有し、
米国特許第4110386号、第4117057号、第4122139
号、第4134759号および第4147538号中に教示され
ている如き種々の成形品および組成物中でSiCに
転化可能である。そのようなポリカルボシラン類
の他の製造方法は、米国特許番号第4159259号中
に同じ発明者により開示されている。
他のグルーブの日本の発明者は、米国特許第
4105455号中にこれもポリジメチルシラン類の予
備分解により製造される不溶性ポリカルボシラン
類から誘導された炭化珪素組成物を開示してい
る。
第三の日本人グループはChem.Abstracts、91
(1979)215596P中で、Me3SiCl、Me2SiCl2およ
びMeSiCl3から多分分枝状鎖状であろうポリジメ
チルシラン類を製造する方法を開示しているが、
これらのポリジメチルシラン類でも最終的な炭化
珪素への転化の前にポリカルボシランに予備熱分
解転化させておくことが必要である。後者の研究
グループはまたMe2SiCl2およびCH2
CHSiMeCl2の混合物をナトリウム/カリウム分
散液と反応させて単量体単位がSiSi結合により結
合されているような共重合体を与える反応を開示
している(Chem.Abstr、91、124210s(1979)参
照)。
炭化珪素先駆体への他の方法には、R.ウエス
ト(West)および共同研究者によるMe2SiCl2
よびφMeSiCl2の共重合体類(米国特許第4260780
号および第4324901号)並びにMeClと珪素金属と
の公知の直接反応の高沸点副生物からの重合体状
残渣(米国特許第4310651号)が包含される。炭
化珪素はシリコーン樹脂の熱分解および稲殻の熱
分解により製造されており、両方とも重量基準で
低い収率の工程である。
関連研究では、ポリカルボシラザン類を熱分解
して炭化珪素および窒化珪素を含有している成形
品が製造され(米国特許第3853567号参照)、ここ
でポリカルボシラザン類はカルボシラザン類の予
備熱分解から製造される。ポリシラザン類を標準
的有機重合体類と混合しそして繊維状に紡糸し、
それを熱分解して窒化珪素/炭化珪素繊維にする
(米国特許第3892583号参照)。
塩素含有量を減少させそして取扱安定性を増化
させたりまたは炭化珪素収率を増加させるため
に、炭化珪素源として使用される重合体残渣は
種々の試薬類で改質されている。これらの改質法
は米国特許第4310481号;第4310482号;第
4298588号;第4314956号;第4298559号;第
4340619号および第4312970号中に開示されてい
る。
分枝鎖状のポリシラ炭化水素類は例えば
MexSi(CH2CH=CH24-x(ここでx=0−2)
またはMe3SiC6H4CH=CH2の如き不飽和シラン
類のフリーラジカル重合により製造されている。
これらの物質は高度に交叉結合されており、不融
性であり、そして不溶性であるが、「炭化された
珪素含有物質」(SiCも包含)に熱転化可能であ
る。
最近の研究は、分枝鎖状のポリカルボシラン類
を一段階で製造できそしてそれらを大気圧熱分解
により炭化珪素に直接転化可能であることを示し
ている(1982年3月23日に出願された米国出願第
361106号)。有機珪素重合体類のSiCへの熱転化
中にヒドロシリル(SiH)基がその場で分子鎖を
与える能力も相当増加したSiC収率と共に認めら
れている。(1983年3月28日に出願された米国特
許第479745号)。
従つて、現在は炭化珪素用の種々の有機珪素方
法が存在している。本発明に最も近い関連先行技
術は、米国特許第4260780号;第4324901号;
Chem.Abstr.91、124210s(1979);並びに1982年
3月23日に出願された米国特許出願第361106号お
よび1983年3月28日に出願された第479745号中に
あるようである。
本発明はいくつかの組成物または方法に関する
差異並びに多くの改良された特徴のために先行技
術の発明とは異なつている。すなわち、共重合体
はトルエン中に微細に分散されているナトリウ
ム/カリウム合金を使用してMe2SiCl2/CH2
CHSiMeCl2の19.6/1モル混合物から製造され
るが(Chem.Abstr.91、124210s(1979))、それは
86.1%の生成物を生成し、それの15%だけが重合
体状であるかまたは195゜/0.4mmにおいて非揮発
性である。カリウム金属がビニル系シラン類のジ
シリル化を生じさせることは公知であり、従つて
ビニル基が上記の反応後も存在することはないよ
うである。
Me2SiCl2またはφSiMeCl2の共重合体類はトル
エン中でナトリウム金属を使用して製造される
(米国特許第4260780号および第4324901号参照)。
これらの共重合体類は一段階で製造され、フエニ
ル基に富んでおり、そして限定のない熱分解で炭
化珪素組成物を生成する。しかしながら、SiC収
率は本発明の好適な組成物から得られるものより
実質的に低い。「ポリシラスチレン類」と一般的
に称されているこれらのフエニルに富んだ共重合
体類も光活性である、すなわち光に暴されると交
叉結合する、と報告されており、それにより加工
および貯蔵寿命が相当制限されることがある。
米国出願第361106号の実施例8中に報告されて
いるように、反応物Me3SiCl、Me2SiCl2および
CH2=CHSiMeCl2からトルエン溶媒中でナトリ
ウム金属を使用して三元共重合体が製造されてい
る。該三元共重合体組成物は本発明の組成物と
は、前者は実質的に不溶性の固体生成物であるが
後者は可溶性熱可塑性生成物であるという点で異
つている。さらに、Me3SiCl反応物は実施例8の
方法においてはそれが不充分な量で存在している
ため大量に未反応のままであつた。従つて、生成
した重合体は本発明の組成物のものとは化学的に
異つている。カルボシラン類としての実施例8の
生成物の試験的研究は不正確のようである。同出
願の実施例6は同一の反応物類からの可溶性およ
び不溶性生成物類の生成を開示しているが、これ
らの生成物類はテトラヒドロフラン溶媒中でカリ
ウム金属を使用して得られている。実施例6の可
溶性生成物は分枝鎖状のポリカルボシランであ
り、それは本発明のポリシラン類とは、前者が
CH2=CHSiMeCl2反応物類から誘導された4官
能性−CHSiMe−基を含有している限りにおいて
構造的に明白に異つている。本発明の方法を使用
して同一の出発反応物類から製造される生成物類
が熱分解に対して実施例6の生成物よりも高い炭
化珪素収率を与えることも今明らかとなつた。
先行技術の教示からは、オレフイン基がクロロ
シラン基および活性金属の存在下で反応して珪素
−炭素結合を生成するかどうかに関する予見はで
きなかつた。従つて、先行技術に基くとオレフイ
ン系シラン基がクロロシラン基およびナトリウム
金属の存在下で通常の反応条件下で非常に非反応
性であるという発見は予測されておらずそして自
明のことではなかつた。
本発明のポリシラン類が限定されない熱分解で
の炭化珪素用の有効な先駆体であるということも
自明なことではなくそして予期されてもいなかつ
た。線状または分枝鎖状のポリジメチルシラン類
は最初にポリカルボシラン類に熱転位されない限
り熱分解において炭化珪素を生成しない。−
Me2Si−および−φSiMe−単位を含有している共
重合体類は熱分解で炭化珪素組成物を生成する
が、収率は本発明のものより低い。
分枝鎖(交叉結合の形)が合成中に加えられて
いるような分枝鎖状ポリカルボシラン類は、分枝
鎖状のヒドロシリル−改質ポリカルボシラン類と
同様に有効な炭化珪素先駆体類である。
最後に、低分子量のモノビニル系およびジビニ
ル系オリゴシラン類はビニルグリニヤール試薬お
よび対応するクロロポリシラン類から製造されて
いる、Bull.Soc.Chem Jap.、32、1279(1960)。
これらの組成物類は限定されない熱分解における
炭化珪素先駆体として報告されていない。
発明の要旨 本発明の一部は適当な溶媒または溶媒混合物中
でナトリウム金属を使用してハロゲン−含有オレ
フイン系有機シラン類と同一または他の有機シラ
ン類との混合物からポリシラン類を一段階反応で
製造する方法に関するものである。製造されるポ
リシラン類は新規でありそして有用な組成物であ
り、それらは大気圧熱分解により直接的に炭化珪
素セラミツク組成物に転化可能である。
本発明に従い製造されるポリシラン類は扱いや
すくそして骨格珪素原子上に高割合の反応性オレ
フイン基を有するように製造できる。そのような
製造は適当な溶媒または溶媒配合物中でのナトリ
ウム金属の使用により行われる。生成するポリシ
ラン類は大気圧において先行技術中に開示されて
いる扱いやすい線状のポリシラン類を用いて得ら
れるものより高い収率で直接SiC組成物に熱分解
できる。
後者の性質、すなわち大気圧において熱分解に
よりSiCに転化しようとするこれらのポリシラン
類の能力は、オレフイン基の熱反応によるものと
信じられており、それはその場で熱分解の初期段
階中に交叉結合を生じさせる。そのような交叉結
合により骨格分枝鎖状部分が生じ、その結果先行
技術理論に一致する高いSiC収率を生じる。
詳細な記述 本発明では、オレフイン系ハロシラン類または
オレフイン系ハロシラン類と他のハロシラン類と
の混合物類を適当な溶媒または溶媒混合物中でナ
トリウム金属を用いて脱塩素化することによりオ
レフイン基を含有している高度に線状のポリシラ
ン類が製造される。オレフイン系ハロシラン類は
式 RxR′y′SiXz [式中、 Rは水素または炭素数が1〜10のアルキル、ア
リールもしくはアラルキル基であり、R′は炭素
数が2〜8のアルケニル基であり、Xはハロゲン
であり、x+y+zは4であり、そしてyおよび
zはそれぞれ少なくとも1である] により表わすことができる。オレフイン系ハロシ
ラン類は非−オレフイン系ハロシラン類(すなわ
ちy=0)と反応することができる。
一般的な反応は下記の如く表わすことができ
る: 溶媒 Na+RxR′y′SiXz―→ [RxR′y′SiBz]a+NaX [上式中、Bは重合体鎖中の重合体単位の珪素を
他の重合体単位に連結する2重結合である] 本発明の好適な反応ではRはメチルまたは水素
であり、R′はビニルであり、そしてXは塩素で
ある。さらにR′基を有する生成した重合体の珪
素の原子価の少なくとも5%を与えるのに充分な
ビニル系ハロシランを反応させることが好適であ
る。他の多くの置換基も使用できるが、上記以外
の基は低い反応性、重合体先駆体に関する低い収
率、低い最終的SiC収率または商業的入手性の欠
如のために有利ではない。骨格分枝鎖を生成する
であろう単量体類も使用することができる。
好適なオレフイン系ハロシラン類にはCH2
CHSiMe2Cl、CH2=CHSiMeCl2、CH2
CHSiCl3およびCH2=CHSiMe2CH2Clが包含さ
れるがそれらに限定されるものではなく、CH2
CHSiMeCl2が線状メチルビニルシリル単位(−
Si(CH3)CH=CH2)の製造用に最も好適であ
る。他のハロシラン類には、非オレフイン系シラ
ン類、例えば(CH33SiCl、(CH32SiCl2
CH3SiHCl2、(CH32SiHCl、SiCl4、CH3SiCl3
Cl3SiH、(CH33SiCH2Cl、ClCH2Si(CH32Cl、
ClCH2SiCH3Cl2、(ClCH22Si(CH32、Cl2SiH2
など、が包含されるがそれに限定されるものでは
ない。例えば直接的反応から誘導されるもののよ
うなハロジシラン類も有用であることがある。そ
のようなハロジシラン類の例には
Me2ClSiSiClMe2、MeCl2SiSiClMe2
MeCl2SiSiCl2Meなどが包含されるがそれらに限
定されるものではない。
ナトリウムが低い価格、商業的入手しやすさ、
(カリウムと比べて)低い有害基準およびそれの
独特な反応性の理由のために唯一の使用される活
性金属である。例えばカリウム、リチウムおよび
マグネシウムの如き他の活性金属類はそれより価
格が高くそしてビニル基を含む望ましくない反応
を生じさせ、それは本発明の新規なポリシラン類
を与えない。クロロシラン基の消費を確実にする
ためにはわずかにモル過剰量のナトリウムが好適
である。ナトリウム金属は反応に種々の形状で加
えることができ、それらにはインゴツト、片、
線、粉末、ペレツトおよび円筒形が包含されるが
それらに限定されるものではない。
好適な溶媒媒体は、ナトリウムの融点、すなわ
ち98℃、以上の沸点(還流温度)を有し、クロロ
シラン類またはナトリウムと非反応性である無水
溶媒または溶媒混合物である。さらに、溶媒また
は溶媒混合物は適当な単量体からの一官能性シリ
ル単位の実質的導入が可能でなければならない。
20モル%以下の一官能性シリル単位が単量体充填
物中に存在しているときには、例えばテトラヒド
ロフラン、ジオキサン、モノグライム、ジグライ
ムなどの如き非−プロトン性エーテルが溶媒の1
種であるべきである。特に好適なものはテトラヒ
ドロフラン(THF)と例えばトルエンもしくは
キシレン類の如き芳香族炭化水素類または例えば
オクタンの如き非芳香族炭化水素類との混合物類
である。低沸点溶媒類または溶媒混合物類を大気
圧沸点以上での操作が可能である加圧装置と共に
使用することもできるが、明白な利点はない。溶
媒または溶媒混合物はオレフイン系反応性を生じ
てはならない。
本発明のポリシラン−生成反応は、外部加熱お
よび冷却、撹拌、クロロ−有機シラン単量体混合
物の追加添加用の装置を備えている標準的な研究
室用ガラス製または商業用装置中で、不活性雰囲
気下で大気圧において実施することができる。従
つて、ポリシラン製造に関する本発明の方法は装
置および圧力に関しては狭く限定されるものでは
ない。
典型的な製造においては、重量測定された量の
ナトリウム金属を不活性雰囲気下で無水溶媒混合
物中に加える。熱を適用して還流させ、ナトリウ
ムを溶解させ、そしてハロシラン混合物を撹拌し
ながら添加し始める。ある場合には、異なるハロ
シラン単量体類を混合物としてではなく連続的に
加えることもできる。一方、ナトリウム金属を液
体状ですでに還流されている溶媒混合物に加える
こともできる。反応は調節された添加速度におい
て外部の熱を連続的に適用せずに還流を保つのに
充分なほど発熱性であろう。添加の完了後に、熱
を特定時間にわたつて再適用することもできる。
従つて、反応温度をナトリウムの融点以上にか
つビニル基の望ましくない反応が生じるうるよう
な温度(約150℃)以下に保つべきであるという
こと以外は、反応条件は狭く限定されるものでは
ない。副生物塩類のケーキングを防ぐためには激
しく撹拌すべきである。希水性テトラヒドロフラ
ン(THF中のH2O)または例えば低分子量アル
コール類もしくはカルボン酸類の如き他のプロト
ン性物質の添加により冷却後に反応を終了させる
ことができる。塩副生物類は濾過または水洗によ
り除去できそして生成物は当技術の専門家に公知
の方法により単離できる。ジ−およびトリシラン
類を包含している低分子量生成物類は真空ストリ
ツピングまたは蒸留により除去することができ
る。
生成物は選択される単量体類およびそれらの使
用比に依存して低粘度の液体から扱いにくい不溶
性の固体まで変化できる。好適な生成物は可溶性
でありかつ熱可塑性であり、そして熱成形可能で
あるかまたは融解紡糸、溶液紡糸またはフイルム
の鋳造目的用の種々の溶媒中に溶解させることが
できる。可溶性とは、生成物が上記の不活性溶媒
または溶媒混合物中に可溶性であることを意味す
る。
生成物は単独でまたは先行技術中に記されてい
る如き他の成分類と混合されて適当な速度で単に
1200℃以上に加熱することにより炭化珪素組成物
に転化可能である。
本発明に従うと、主として式: [RxR′ySiBz]a [式中、 R、R′、B、xおよびzは上記で定められて
いる如くであり、yは0または整数であり、x+
y+zは4であり、そしてR、R′、x、yおよ
びzは重合体中の単位毎に変えることができ、a
は少なくとも5であり、そして全重合体の珪素の
原子価の少なくとも5%、好適には10%、は
R′基により満たされている] の単位からなる可溶性でありかつ熱可塑性である
新規な種類の有機珪素重合体がさらに提供され
る。この種類の有機珪素重合体は先行技術のポリ
カルボシラン類より高い収率で炭化珪素組成物類
に転化可能である。
本発明に従い製造されるポリシラン類の成形、
紡糸および鋳造はそれらの目的用に設計されてい
る当技術の専門家に公知の商業的に入手可能な装
置中で実施することができる。同様に、熱分解は
そのような作業用に設計された当技術の専門家に
公知の商業的に入手可能な装置中で実施される。
そのような高温反応に典型的である焼結剤類を希
望により使用することもできる。
ナトリウム金属によるクロロシラン基の脱塩素
化並びに珪素−珪素結合および塩化ナトリウムの
同時生成を包含する製造化学は により表わすことができる。本発明で予期に反し
て測定されているように、オレフイン基はナトリ
ウム金属に対して非常に非反応性であり、そして
CH2=CHSiMeCl2が重合体鎖中で大量の二官能
性メチルビニルシリル単位を生成する。
ヒドロシリル基は非反応性であることもできま
たはクロロシリル基の如く反応してCH3SiHCl2
がメチルヒドロシリル基または三官能性メチルシ
リル基を生成することもできる。
クロロメチル基がクロロシリル基と反応して珪
素−炭素結合を生じる。
クロロメチル基は単量体混合物中に、主な重合
反応が珪素−珪素結合の生成によるような限定さ
れた程度まで存在できる。クロロメチル基を有す
る単量体を使用するときには、芳香族溶媒類が反
応生成物中に包含される傾向が大きくなり、例え
ばトルエンはベンジル系シラン基を生成し従つて
好適ではない。
オクタン、トルエンまたはキシレン類と配合さ
れた非−プロトン性エーテル類からなる溶媒と共
にナトリウム金属が使用されるような本発明にお
いては、同一のオレフイン系ハロシラン反応物が
二官能性オレフイン系シラン基を含有する生成物
を与える。このようにしてもとのオレフイン基は
生成物中に保有されている。そのような生成物は
熱分解で炭化珪素組成物を生成し、その結果本発
明の組成物および方法が経済的理由および安全性
の理由のために非常に好適である。
本発明の正確な範囲は特許請求の範囲中に示さ
れているが、下記の個々の実施例は本発明のある
面を示しており、そして特にそれを評価する方法
を指摘している。しかしながら、実施例は単に説
明用に示されており本発明を特許請求の範囲以外
に何ら限定しようとするものではない。全ての部
数および%は断わらない限り重量によるものであ
る。
工 程 全ての反応を、種々の寸法の標準的な研究室用
ガラス容器中で加熱用マントル、ガラスまたはス
テンレス鋼ブレード付きの機械的スララー、温度
計、湿潤氷または冷却液体コンデンサー、および
アルゴンまたは窒素雰囲気を保つための装置を使
用して実施した。温度は摂氏目盛で報告されてお
り、そして略号g、mm、ml、minおよびhrはそれ
ぞれグラム、ミリメートル、ミリリツトル、分お
よび時間を表わす。報告されている先駆体重合体
の収率は、充填されたシラン混合物から計算され
た理論的収率を基にしている。全ての溶媒は分子
ふるい上で乾燥された。
実施例 実施例A−Cは本発明の範囲外であるが比較目
的のために含まれている。実施例1−17は本発明
の改良された特徴を示している。
実施例 A ジグライム中での2.1/1モルのMeSiCl/CH2
=CHSiMe3とNa3との反応 500mlの三首標準テーパー接合丸底フラスコ中
で12.2g(0.53モル)のNa金属片および201.8g
の無水ジグライムを一緒にした。フラスコに電気
加熱マントル、機械的スタラー(ステンレス鋼ブ
レード)、添加漏斗、デユワー(Dewar)コンデ
ンサー(内部に氷水が循環している浸漬コイルに
より冷却されているトルエンを含有している)、
温度計および不活性雰囲気(窒素)を保つための
弁を装着した。熱を適用し、ナトリウムを融解さ
せ、そして54.8g(0.5モル)のMe3SiClおよび
24.3g(0.24モル)のCH2=CHSiMe3の混合物を
115゜において添加し始め、そして98゜以上の還流
温度を保つような速度で加熱しながら連続的に添
加を続けた。還流下の加熱(115℃)を8時間続
け、そして室温に32時間放置し、その後16.0gの
H2Oの57.7gのジグライム中溶液をゆつくり添加
し26.8gのジグライム中の5gの濃HClで中和す
ることにより終了させた。塩を濾過により除去
し、そして有機層を真空蒸留して、VPC/NMR
により同定された4.65g(7.9%)の
Me3SiCH2CH(SiMe32並びに39.6%の
Me3SiOSiMe3および6.2%のMe3SiSiMe3を生成
した。
溶媒としてトルエン、ジオキサン、7/1のト
ルエン/テトラヒドロフラン、またはジ−n−ブ
チルエーテルを使用して同様な反応を実施したと
きには、Me3SiCH2CH(SiMe32に相当する生成
物は検出されなかつた。テトラヒドロフラン中で
K金属を使用する同じ反応は77.4%の
Me3SiCH2CH(SiMe32を生成した。
実施例 B ジグライム中での2.1/1モルのMe3SiCl/
CH2=CHSiMe2φとNaとの反応 9.7g(0.42モル)のNa金属、197.1gの無水ジ
グライム、43.5g(0.4モル)のMe3SiClおよび
31.1g(0.19モル)のCH2=CHSiMe2φを使用し
て実施例Aの工程を繰り返した。反応させそして
その後処理して、43.9%の回収されたCH2
CHSiMe2φおよび26.8%のMe3SiCH2CH(SiMe3
SiMe2φを生成し、それらはNMRおよび質量分
光器により同定された。
この実施例および実施例Aはビニル系シラン類
がある種の条件下でナトリウム金属を使用してシ
リル化されたことを示している。
実施例 1 トルエン/THF中での2/1の
Me3SiCH2Cl/CH2=CHSiMeCl2とNaとの反
応 11の三首標準テーパー接合丸底フラスコ中で
173gのトルエン、27.2gのテトラヒドロフラン
(THF)、および24.7g(1.07モル)のNa金属片
を一緒にした。フラスコに電気加熱マントル、ス
テンレス鋼ブレード付きの機械的スタラー、温度
計、デユワーコンデンサー(内部に氷水が循環し
ている浸漬コイルにより冷却されているトルエン
を含有している)、添加漏斗、および不活性雰囲
気(窒素)を保つための弁を装着した。熱を適用
し、ナトリウムを融解させ、そして62.8g(0.51
モル)のMe3SiCH2Clおよび36.1g(0.26モル)
のCH2=CHSiMeCl2の混合物を添加し始め、そ
して99゜以上の還流温度を保つような速度で加熱
しながら連続的に添加を続けた。添加の完了後に
(52分)、反応物を3時間20分間加熱還流し、その
後湿潤氷浴上で冷却し、5.3gのH2Oの15.2gの
THF中溶液を適下して添加し濃塩酸溶液で中和
することにより終了させた。固体を濾過により除
去し、THFと共に粉砕し、そして再濾過した。
濾過された固体をH2O中で溶解させても、不溶
性の有機生成物は残らなかつた。有機反応混合物
をMgSO4上で乾燥し、溶媒をストリツピングさ
せ、そして真空蒸留して、37.4g(62.0%)の
92゜/0.32mmまでの沸点を有する液体生成物類、
並びに14.1g(23.4%)の主として、Me3SiCH2
−単位、−MeSi(CH=CH2)−単位およびベンジ
ル単位からなる熱可塑性重合体を生成した。重合
体を700゜で熱分解すると、7.4%の炭化珪素組成
物が残つた。主要液体生成物類は核磁気共鳴分光
器および質量分光計によりφCH2CH2SiMe3
φCH2SiMe(CH=CH2)CH2SiMe3、および
Me3SiCH2[SiMe(CH=CH2)]xCH2SiMe3(こ
こでxは1または2である)であると同定され
た。従つて、これも本発明の最も広い教示中には
いるが、結果により示されている如くn=1であ
るため好ましくない。
実施例 2 トルエン/THF中での2/1のMe3SiCl/
CH2=CHSiMeCl2とNaとの反応 171.6gのトルエン、26.6gのTHF、34.0g
(1.48モル)のNa、76.4g(0.7モル)のMe3SiCl
および49.7g(0.35モル)のCH2=CHSiMeCl2
使用して実施例1の工程および分析を繰返した。
処理すると、15.5%収率の71゜/0.03mmまでの沸点
を有する液体生成物類および35.6%収率の熱可塑
性重合体を生成した。後者を1200℃で熱分解し
て、38.5%の炭化珪素組成物を生成した。重合体
は主としてMe3Si−単位および−MeSi(CH=
CH2)−単位からなつており、主要液体生成物類
はMe3Si[SiMe(CH=CH2)]xSiMe3(ここでx
は2または3である)であつた。
実施例 3 キシレン/THF中での2/1の
Me3SiCH2Cl/CH2=CHSiMeCl2とNaとの反
応 170.3gの商業用キシレン、25.0gのTHF、
20.3g(0.88モル)のNa、51.8g(0.42モル)の
Me3SiCH2Clおよび29.7g(0.21モル)のCH2
CHSiMeCl2を使用して実施例1の工程および分
析を繰返した。処理すると、13.5gの不溶性固体
生成物(27.1%)、21.8gの可溶性熱可塑性重合
体(44.0%)、および4.3g(8.7%)の90゜/0.36mm
までの沸点の液体生成物類を生成した。主として
Me3SiCH2−単位、−MeSi(CH=CH2)−単位お
よびキシリル単位からなる可溶性の熱可塑性重合
体を700゜で熱分解すると、18.9%の炭化珪素組成
物が残つた。主要液体生成物類はキリシル−
CH2SiMe3の異性体類、キリシル−SiMe(CH=
CH2)CH2SiMe3の異性体類、ジ(キシリル)
SiMeCH=CH2の異性体類、およびMe3SiCH2
[SiMe(CH=CH2)]xCH2SiMe3(ここでxは1
または2である)であつた。従つて、これも本発
明の最も広い教示中にはいるが、結果により示さ
れている如くn=1であるため好ましくない。
実施例 4 トルエン/THF中での1.5/1のMe3SiCl/
CH2=CHSiMeCl2とNaとの反応 170.7gのトルエン、25.4gのTHF、25.0g
(1.09モル)のNa、48.1g(0.44モル)の
Me3SiClおよび41.9g(0.3モル)のCH2
CHSiMeCl2を使用して実施例1の工程を繰返し
た。処理すると、2.4g(4.5%)の不溶性固体生
成物、21.8g(41.2%)の可溶性熱可塑性重合
体、および12.9g(24.3%)の151゜/0.56mmまで
の沸点の液体生成物類を生成した。可溶性熱可塑
性重合体および液体生成物類は構造的に実施例2
のものと同様であつた。可溶性固体を1200゜で熱
分解すると、47.9%の炭化珪素組成物を生成し
た。トルエン/THFの代わりオクタン/THFを
使用して反応を繰り返したときにも実質的に同等
の結果が得られた。
実施例 5 キシレン/THF中での1.5/1のMe3SiCl/
CH2=CHSiMECl2とNaとの反応 トルエンの代わりの240.8gのキシレン、51g
のTHF、49.1g(2.13モル)のNa、94.6g(0.87
モル)のMe3SiClおよび83.5g(0.59モル)の
CH2=CHSiMeCl2を使用して実施例4の工程を
繰返した。処理すると、39.0%(40.3g)の可溶
性熱可塑性重合体および27.7%(28.7g)の
118゜/0.6mmまでの沸点の液体生成物類を生成し
た。生成物類は構造的に実施例4のものと同様で
あつた。可溶性熱可塑性重合体を1200゜で熱分解
すると、34.9%の炭化珪素組成物を生成した。x
線回折により微結晶性β−SiCの存在が確認され
た。
実施例 6 キシレン/THF中での1.0/0.3/1.0の
Me3SiCl/MeSiHCl2/CH2=CHSiMeCl2
Naとの反応 170.5gのキシレン、26.5gのTHF、28.0g
(1.22モル)のNa、31.1g(0.29モル)の
Me3SiCl、11.7g(0.10モル)のMeSiHCl2およ
び41.4g(0.29モル)のCH2=CHSiMeCl2を使用
して実施例1の工程および分析を繰返した。処理
すると、8.3g(17.1%)の不溶性固体、37.0g
(75.8%)の可溶性熱可塑性重合体、および2.8g
(5.7%)の110゜/1.0mmまでの沸点の液体生成物類
を生成した。可溶性熱可塑性重合体を1200゜で熱
分解すると、64.5%のセラミツク組成物を生成し
た。x線回折により微結晶性β−SiCの存在が確
認された。液体生成物類にはMe3Si[SiMe(CH=
CH2)]x[SiMeH]ySiMe3(ここでx=1−3、
y=0または1である)が包含されていた。
実施例 7 キシレン/THF中での0.85/0.3/1.0の
Me3SiCl/Me2SiCl2/CH2=CHSiMeCl2とNa
との反応 510.2gのキシレン、77.2gのTHF、91.1g
(3.96モル)のNa、100.8g(0.93モル)の
Me3SiCl、42.4g(0.33モル)のMe2SiCl2および
154.2g(1.09モル)のCH2=CHSiMeCl2を使用
して実施例1の工程および分析を繰返した。処理
すると、20.3%(33.2g)の128゜/1.5mmまでの沸
点の液体生成物類および103.7g(63.5%)の可
溶性熱可塑性重合体を生成した。後者を1200゜で
熱分解すると、49.5%の炭化珪素組成物を生成
し、それは微結晶性β−SiCに対するx線回折模
様を示した。可溶性熱可塑性重合体は主として
Me3Si−単位、−Me2Si−単位および−SiMe(CH
=CH2)−単位からなる重合体であつた。
THFの代わりにジオキサン、モノグライムお
よびジグライムを使用したときにも実質的に同様
な結果が得られた。
実施例 8 トルエン中での1.5/1のMe3SiCl/CH2
CHSiMeCl2とNaとの反応 溶媒としてトルエンだけ、すなわち402.7gの
トルエン、44.4g(1.93モル)のNa、85.5g
(0.79モル)のMe3SiCl、74.2g(0.53モル)の
CH2=CHSiMECl2を使用して実施例4の反応を
繰返した。処理すると、30.1g(31.9%)の不溶
性固体、19.6g(20.8%)の可溶性熱可塑性重合
体および6.8g(7.2%)の107゜/0.65mmまでの沸
点の液体生成物類を生成した。可溶性熱可塑性重
合体を1200゜で熱分解すると、49.6%の炭化珪素
組成物を生成した。実施例4およびこの実施例の
生成物類は構造的に非常に似ているが、実施例4
中でのTHFの使用の方がこの実施例のもの
(28.0%)より高い収率の液体の可溶性熱可塑性
重合体(合計65.5%)を与えた。熱可塑性重合体
の比較的高い収率は原料物質を基にした炭化珪素
の比較的高い合計収率に関連しており、そして望
ましいことである。
実施例 9 キシレン/THF中での1/1のMe3SiCl/
CH2=CHSiMeCl2とNaとの反応 510.1gのキシレン、76.5gのTHF、96.8g
(4.21モル)のNa、145.0g(1.34モル)の
Me3SiClおよび188.4g(1.34モル)のCH2
CHSiMeCl2を使用して実施例1の工程および分
析を繰返した。処理すると、57.4g(30.0%)の
可溶性熱可塑性重合体および47.6g(24.9%)の
132゜/1.0mmまでの沸点の液体生成物類を生成し
た。可溶性熱可塑性重合体を熱分解すると、41.6
%の炭化珪素組成物を生成した(1200゜熱分解)。
主としてMe3Si[SiMe(CH=CH2)]xSiMe3(x
=2(24.1%)およびx=3(69.6%))からなる
沸点106−132゜/1.0mmの液体溜分を1200゜で熱分解
すると、20.1%の炭化珪素組成物を生成した。後
者の結果は、低分子量の液体ポリメチルビニルシ
ラン類は有効な炭化珪素先駆体でありうるが熱可
塑性重合体類より有効でないことを示している。
実施例 10 キシレン/THF中での1/1のMe2SiCl2
CH2=CHSiMeCl2とNaとの反応 516.1gのキシレン類、75.9gのTHF、107.9g
(4.69モル)のNa、144.1g(1.12モル)の
Me2SiCl2および157.5g(1.12モル)のCH2
CHSiMeCl2を使用して実施例1の工程および分
析を繰返した。処理すると、23.7g(16.6%)の
不溶性固体、57.4g(40.1%)の可溶性熱可塑性
重合体および1.4g(1.0%)の95゜/1.0mmまでの
沸点の液体生成物類を生成した。不溶性固体を
1200゜で熱分解すると、56.6%の炭化珪素組成物
を生成した。可溶性熱可塑性重合体は主として−
Me2Si−単位および−SiMe(CH=CH2)−単位か
らなつており、そして1200゜で熱分解すると49.6
%の炭化珪素組成物を生成した。
実施例 C トルエン/THF中での1/1のMe2SiCl2
φSiMeCl2とNaとの反応 341.9gのトルエン、51.9gのTHF、71.4g
(3.1モル)のNa、95.5g(0.74モル)のMe2SiCl2
および14.4g(0.74モル)のφSiMeCl2を出発物
質として使用して実施例1の工程を用いて「ポリ
シラスチレン」を製造した。処理すると、126.1
g(95.7%)の可溶性固体が生成した。可溶性熱
可塑性重合体を1200゜で熱分解すると、18.0%の
炭化珪素組成物を生成した。この実施例は本発明
の範囲外であるが、米国特許第4260780号および
米国特許第4324901号のポリシラスチレン組成物
は本発明の好適態様よりも炭化珪素に対する先駆
体として有効性が小さいことが示されている。
実施例 11 キシレン/THF中での1/1の
ClCH2SiMe2Cl/CH2=CHSiMeCl2とNaとの
反応 341.4gのキシレン類、52.0gのTHF、43.4g
(1.89モル)のNa、64.2g(0.45モル)の
ClCH2SiMe2Clおよび63.3g(0.45モル)のCH2
=CHSiMeCl2を使用して実施例1の工程および
分析を繰返した。処理すると、14.4g(22.6%)
の不溶性固体、28.6g(44.8%)の可溶性熱可塑
性重合体および3.3g(5.2%)の90゜/0.52mmまで
の沸点の液体生成物類を生成した。可溶性熱可塑
性重合体を1200゜で熱分解すると、33.8%の炭化
珪素組成物を生成した。可溶性熱可塑性重合体は
主として−CH2SiMe2−単位、−SiMe(CH=
CH2)−単位およびキシリル単位からなつていた。
主要液体組成物類にはキシリル−SiMe3異性体
類、キシリル−SiMe(CH=CH2)SiMe3異性体
類、(CH2SiMe22SiMeCH=CH2、および
(CH2SiMe2)x(SiMeCH=CH2)y(ここでx
+y=4)が包含されていた。
実施例 12 トルエン/THF中での0.5/1/1の
Me3SiCl/Me2SiCl2/CH2=CHSiMeCl2とNa
との反応 339.6gのトルエン、50.1gのTHF、72.9g
(3.17モル)のNa、32.8g(0.30モル)の
Me3SiCl、78.1g(0.61モル)のMe2SiCl2および
85.2g(0.60モル)のCH2=CHSiMeCl2を使用し
て実施例1の工程および分析を繰り返した。処理
すると、4.5g(4.5%)の不溶性固体、66.6g
(67.0%)の可溶性熱可塑性重合体をおよび11.3
g(11.3%)の102゜/0.73mmまでの沸点を有する
液体生成物類が生成した。主としてMe3Si−単
位、−Me2Si−単位およびSiMe(CH=CH2)−単
位からなる重合体である可溶性の熱可塑性重合体
を1200゜で熱分解すると、43.5%の炭化珪素組成
物を生成した。
これらの結果を同一反応を溶媒としてトルエン
だけを使用して実施する米国出願第361106号の実
施例8ものと比較するときには、トルエンと
THFを使用した方がはるかに高い収率の扱いや
すい生成物を与えることがわかるであろう。(不
溶性固体の収率は米国出願第361106号の実施例8
では62.9%である)。これらの結果をTHF中のK
金属を使用する米国出願第361106号の実施例6と
比較すると、トルエン/THF中でのNaの使用の
方がより高い収率の可溶性熱可塑性重合体および
より高い熱分解収率の炭化珪素の両方を与えるこ
とが明らかになるであろう。
実施例 13 トルエン/THF中での1/1/1のCH2
CHSiMe2Cl/Me2SiCl2/CH2=CHSiMeCl2
Naとの反応 347.4gのトルエン、51.5gのTHF、56.5g
(2.46モル)のNa、56.4g(0.47モル)のCH2
CHSiMe2Cl、60.3g(0.47モル)のMe2SiCl2
よび65.9g(0.47モル)のCH2=CHSiMeCl2を使
用して実施例1の工程および分析を繰り返した。
処理すると、5.2g(5.2%)の不溶性固体、58.8
g(59.0%)の可溶性熱可塑性重合体をおよび
23.9g(23.9%)の117゜/0.63mmまでの沸点を有
する液体生成物類が生成した。可溶性熱可塑性重
合体を1200゜で熱分解すると、40.7%の炭化珪素
組成物を生成した。可溶性熱可塑性重合体はCH2
=CHSiMe2−単位、−SiMe2−単位および−
SiMe(CH=CH2)−単位からなつていた。主要液
体生成物類はCH2=CHSiMe2SiMe2SiMe2CH=
CH2中と同一の構造単位の組合せを含有してい
た。
実施例 14 キシレン/THF中での1.33/1のMe3SiCl/
CH2=CHSiMeCl2とNaとの反応 338.3gのキシレン類、48.5gのTHF、23.3g
(1.01モル)のNa、43.0g(0.4モル)のMe3SiCl
および42.3g(0.3モル)のCH2=CHSiMeCl2
使用して実施例1の工程を繰返した。しかしなが
ら、Me3SiClを最初に還流トルエン/THF/Na
混合物に加えその後CH2=CHSiMeCl2を加えた
点で該工程を変えた。標準的に処理すると、1.8
g(3.6%)の不溶性固体、23.7g(47.2%)の可
溶性熱可塑性重合体および12.9g(25.8%)の
96゜/0.52mmまでの沸点の液体生成物類を生成し
た。重合体状および液体生成物類は実施例2、
4、5、10および11のものと構造的に同一であつ
た。可溶性熱可塑性重合体を1200゜で熱分解する
と、47.1%の炭化珪素組成物を生成した。この実
施例はMe3SiClはこれらの条件下で急速に反応し
てMe3SiClMe3は生成しないが、それはそれより
反応性であるCH2=CHSiMeCl2により重合体構
造中に加えられたことを示している。
実施例 15 キシレン/THF中での0.5/0.5/1.0の
Me3SiCl/Me2SiCl2/CH2=CHSiMeCl2とNa
との反応 0.5/0.5/1.0モル比の単量体類を使用したこと
以外は実施例7の反応を繰り返した。処理する
と、15.2%の130゜/1.3mmまでの沸点を有する液体
生成物類、54.3%の可溶性熱可塑性重合体、およ
び5.6%の不溶性固体生成物を生成した。可溶性
熱可塑性重合体を1200゜で熱分解すると、51.0%
の炭化珪素組成物を与えた。
実施例 16 キシレン/THF中での1/1のMe2SiHCl/
CH2=CHSiMeCl2とNaとの反応 339.8gのキシレン類、51.4gのTHF、42.3g
(1.84モル)のNa、55.3g(0.58モル)の
Me2SiHClおよび82.4g(0.58モル)のCH2
CHSiMeCl2を使用して実施例1の工程および分
析を繰返した。処理すると、12.1g(16.1%)の
液体生成物類、45.9g(60.9%)の可溶性熱可塑
性重合体および数gの不溶性固体を生成した。可
溶性熱可塑性重合体を1200゜で熱分解すると、
42.2%の炭化珪素組成物を生成した。58゜/0.69mm
の沸点を有する最も揮発性である反応生成物は
VPC/NMRによりHMe2Si[SiMe(CH=CH2)]
2SiMe2Hであると同定された。
実施例 17 トルエン/THF中での1/1のCH2
CHSiMe2Cl/CH2=CHSiMeCl2とNaとの反
応 346.0gのトルエン、52.7gのTHF、42.2g
(1.84モル)のNa、70.4g(0.58モル)のCH2
CHSiMe2Clおよび82.2g(0.58モル)のCH2
CHSiMeCl2を使用して実施例1の工程および分
析を繰り返した。処理すると、4.9g(5.4%)の
100゜/0.78mmまでの沸点を有する液体生成物類、
18.3g(20.3%)の可溶性熱可塑性重合体および
19.1g(21.1%)の不溶性固体を生成した。可溶
性熱可塑性重合体を1200゜で熱分解すると、44.4
%の無定形炭化珪素組成物を生成した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 主として式 [RxR′ySiBz]a [式中、 Rは水素または炭素数が1〜10のアルキル、ア
    リールもしくはアラルキル基であり、R′は炭素
    数が2〜8のアルケニル基であり、Bは重合体鎖
    中の重合体単位の珪素を他の重合体単位に連結す
    る2重結合を示し、xおよびyは夫々0または整
    数であり、zは少なくとも1であり、x+y+z
    は4であり、aは5に等しいか5よりも大であ
    り、全重合体の珪素の原子価の少なくとも5%は
    R′基により満たされており、そしてここでR、
    R′、x、yおよびzは重合体中で単位毎に変え
    ることができる] の重合体単位からなる、可溶性の熱可塑性有機珪
    素重合体の製造方法にして、少なくとも1種の一
    般式 [RxR′y′SiXz (1) [式中、 R、R′、xおよびzは上記意味を有し、Xは
    ハロゲンであり、y′は少なくとも1であり、x+
    y′+zは4である] のオレフイン系シラン単量体を、y′=0である同
    じ一般式の他のシラン単量体を用いてもしくは用
    いずに、ナトリウム金属の融点以上の還流温度を
    有するハロシランまたはナトリウムと非反応性の
    溶媒または溶媒混合物の存在下で生成する重合体
    の珪素の原子価の少くとも5%はR′基により満
    たされるようにナトリウム金属と反応させること
    を特徴とする方法。 2 Rがメチルである特許請求の範囲第1項記載
    の方法。 3 R′がビニルである特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 4 Xが塩素である特許請求の範囲第1項記載の
    方法。 5 Rがメチルであり、R′がビニルであり、X
    が塩素であり、そしてzが2である特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 6 溶媒が非−プロトン性エーテルおよび芳香族
    炭化水素の配合物である特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 7 非−プロトン性エーテルをテトラヒドロフラ
    ン、ジオキサン、モノグライムおよびジグライム
    からなる群から選択する特許請求の範囲第6項記
    載の方法。 8 芳香族炭化水素がトルエンまたはキシレンで
    ある特許請求の範囲第6項記載の方法。 9 溶媒が非−プロトン性エーテルおよび非−芳
    香族炭化水素の配合物である特許請求の範囲第1
    項記載の方法。 10 非−芳香族炭化水素がオクタンである特許
    請求の範囲第9項記載の方法。 11 温度が98℃〜150℃の間である特許請求の
    範囲第1項記載の方法。 12 反応する単量体がそれぞれ2:1モル比の
    (CH33SiClおよびCH2=CHSi(CH3)Cl2である
    特許請求の範囲第1項記載の方法。 13 反応する単量体がそれぞれ1.5:1モル比
    の(CH33SiClおよびCH2=CHSi(CH3)Cl2
    ある特許請求の範囲第1項記載の方法。 14 溶媒がテトラヒドロフランおよびトルエン
    の配合物である特許請求の範囲第6項記載の方
    法。 15 溶媒がテトラヒドロフランおよびキシレン
    の配合物である特許請求の範囲第6項記載の方
    法。 16 反応する単量体がそれぞれ1.0:0.3:1.0モ
    ル比の(CH33SiCl、CH3SiHCl2およびCH2
    CHSi(CH3)Cl2である特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 17 反応する単量体がそれぞれ0.5:0.5:1.0モ
    ル比の(CH33SiCl、(CH32SiCl2およびCH2
    CHSi(CH3)Cl2である特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 18 モル比がそれぞれ1:1である特許請求の
    範囲第12項記載の方法。 19 反応する単量体がそれぞれ1:1モル比の
    (CH32SiCl2およびCH2=CHSi(CH3)Cl2である
    特許請求の範囲第1項記載の方法。 20 反応する単量体がそれぞれ1:1モル比の
    ClCH2Si(CH32ClおよびCH2=CHSi(CH3)Cl2
    である特許請求の範囲第1項記載の方法。 21 比が0.5:1.0:1.0である特許請求の範囲第
    17項記載の方法。 22 反応する単量体がそれぞれ1:1:1モル
    比のCH2=CHSi(CH32Cl、(CH32SiCl2および
    CH2=CHSi(CH3)Cl2である特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 23 少なくとも1種の単量体中でy′=1および
    z=1である特許請求の範囲第1項記載の方法。 24 少なくとも1種のオレフイン系シラン単量
    体がCH2=CHSi(CH3)Cl2またはCH2CHSi
    (CH32Clであり、そして少なくとも1種の非−
    オレフイン系シラン単量体が(CH33SiCl、
    (CH32SiCl2、(CH32SiHCl、CH3SiHCl2
    ClCH2Si(CH32Clおよび(CH33SiCH2Clからな
    る群から選択される特許請求の範囲第1項記載の
    方法。
JP59063104A 1983-03-31 1984-03-30 炭化珪素用のオレフイン基含有ポリシラン先駆体類 Granted JPS59210940A (ja)

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