JPS631629Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ウインチ付の運搬車に関し、その目
的は、運搬車に対する積込用ウインチあるいは牽
引案内輪の取付構造に改良を加えて、運搬車に積
載物を積み込むに際して、積載物を車体側へ引寄
せる作業を、車体が牽引反力で傾くことが無い状
態で行えると共に、車体近くに引寄せた積載物を
荷台に持上げる作業をウインチによつて良好に行
えるようにする点にある。

本考案の特徴構成は、冒記したウインチ付運搬
車において、積込用ウインチ、あるいは、その積
込用ウインチの牽引索に対する案内輪を、荷台よ
りも上方位置で上下に位置変更操作自在に取付け
てある事にある。

本考案の特徴構成による作用効果は次の通りで
ある。つまり、積載物を車体側に引き寄せる時に
は、ウインチあるいは牽引索案内輪の取付高さを
低くすると、牽引反力によつて車体を傾動させよ
うとするモーメントを小さくできて、安全に作業
が行え、しかも、積載物を荷台に積込む時には、
ウインチあるいは案内輪を高く位置させれば、ウ
インチにより積載物を高く上げて、例えば荷台に
傾斜板を架設して積み込む際には最も抵抗の少い
状態で引き上げることができ、又、荷台に積載物
を積み量ねる場合には所望の量まで積み上げるこ
とができ、あるいは、背の高い荷物であつても容
易に作業が行え、全体として、積込作業を安全か
つ能率良く行わせられるようになつた。

次に、実施例を示す。

第１図に示すように、クローラ走行装置１を備
えた車体２の前部に、操作レバーや運転座席３等
を備えた運転部４、及び、ボンネツト５によりカ
バーされた原動部６を車体左右に並設し、かつ、
車体２の後部に、自重揺動開閉自在なアオリ板７
を備えた荷台８を、油圧シリンダ９により後方に
ダンプ操作自在に取付けて、不整地現場に好適な
運搬車を構成してある。

前記運転部４の後側部と荷台８の間にウインチ
１１及び門形フレーム１０を配設し、ウインチ１
１から上方に延出した牽引索１２の案内輪１３を
門形フレーム１０の上部構成部材１６に取付ける
と共に、第２図に示すように、部材１６と門形フ
レーム１０の下部構成部材１９の間にハンドルジ
ヤツキ１５を配設してハンドルジヤツキ１５の操
作によつて部材１６が上下移動するように構成
し、もつて、例えばウインチ１１により材木を車
体側に引寄せる時には案内輪１３を低く、かつ、
材木を荷台８にウインチ１１で載せる時には案内
輪１３を高く位置させる等、作業状況によつて案
内輪１３の高さを変更できるように構成してあ
る。

次に、別の実施例を示す。

案内輪１３を取付高さ変更可能に構成するに、
第３図に示すように前記部材１６及び１９の間に
油圧シリンダー１７を配設し、もつて、油圧シリ
ンダー１７の伸縮により案内輪１３を上下位置変
更するように構成しても良く、また、例えばモー
ターによつて、ジヤツキを駆動するものや、ある
いは、リンク機構を駆動して、部材１６の上下位
置変更する構成等も利用でき、これら各種構成を
駆動装置１７と総称する。

また、前記部材１６にウインチ１１を直接取付
けてウインチ１１の高さ位置変更可能なるように
構成しても良い。

本考案は、クローラ走行装置や多輪型あるい
は、４輪型走行装置等種々のタイプの走行装置
や、ダンプ式あるいは定置式等種々のタイプの荷
台を備えた各種の運搬車を対象とするものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るウインチ付運搬車の実施例
を示し、第１図は全体側面図、第２図は要部の正
面図、第３図は別の実施例に係る要部の正面図で
ある。 ８……荷台、１１……ウインチ、１２……牽引
索、１３……案内輪、１７……駆動装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 積込用ウインチ１１、あるいは、その積込用
   ウインチ１１の牽引索１２に対する案内輪１３
   を、荷台よりも上方位置で上下に位置変更操作
   自在に取付けてあるウインチ付運搬車。 ２ 前記積込用ウインチ１１あるいは案内輪１３
   は、駆動装置１７を介して上下位置変更自在に
   設けたものである実用新案登録請求の範囲第１
   項に記載のウインチ付運搬車。