JPS63157710A - 金属帯の幅方向厚み分布変更方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、一般に金属帯の幅方向厚み分布変更方法に関
し、さらに詳しく言えば、鋼、銅、アルミニウム等の金
属帯のクラウンまたはエツジ・ドロップ等の横断面プロ
フィルおよび平坦度を矯正したり、特殊な断面プロフィ
ルに加工する方法に関する。

（ロ）従来技術 一般に、金属帯等の圧延材料の平坦度とは、中伸び、耳
波、波打ち等の形状および長手方向または幅方向全体に
わたる反シをいい、また、圧延材料のクラウンとは材料
の横断面のプロフィルをいい、特に材料の幅方向エツジ
部の減肉傾向をエツジ・トゞロツプという。

ここで用いる金属帯のクラウン（ＣＲ）ｓおよびエツジ
・ドロップ（ＥＤ）ｓ−ｅについて第１図を参照して、
次のように定義する。

（ＣＲ）ｓ　＝　ｈｏ−ｈ８ （ＥＤ）ｓ−ｏ＝ｈ８−ｈ。

ただし ｈｏ：幅２Ｃの金属帯の横断面中央部の厚みｈｓ：金属
帯の横断面のエツジから中央側に距離Ｓだけ離れた位置
における厚み ｈｏ：金、属帯の横断面のエツジから中央側に距離ｅだ
け離れた位置における厚み 近年、鋼板等の圧延製品のクラウンおよび平坦度の精度
に対する要求が厳しくなってきた。従来の圧延機では、
圧延材料の長手方向の厚みは自動厚み制御装置によって
比較的精度よく制御できるが、材料の幅方向の厚みはロ
ール・ベンダによって制御しているので、厚み制御には
限界がある。

そこで、ロール・ベンダに代って材料のクラウンおよび
形状の精度を向上させるものとして、幅方向に移動可能
なロールを備えだ圧延機や、可変クラウン・ロールを備
えた圧延機等が開発された。

前者の圧延機は、６重に重ねられたロールのうちの中間
ロールを軸方向に互いに逆向きに移動させることによっ
てワーク・ロールのバックアップ力を制御するものであ
る。後者の圧延機は、ロールのアーバとスリーブとの間
に受圧室を設け、この受圧室に圧力媒体を供給し、媒体
の圧力を加減することによってロールのクラウン量を制
御するものである。

これらの従来技術は、いずれも圧延機を改善して、ロー
ルの撓み制御能を向上させ、材料のクラウン（厚みの０
５〜２％程度の範囲で量的には小さい。）をできるだけ
小さくする手段であるが、自ずと限度があり、完全矩形
断面とはなしえない。

また、圧延時に材料のクラウンを小さくしてゆくと材料
が蛇行しやすくなり、作業が不安定になるという問題が
ある。さらに、圧延機ではロールの撓みを小さくするの
で材料のクラウンはある程度小さくすることはできるが
、エツジ・ドロップを解消することは不可能である。ま
た、圧延機の改造には大きな設備投資が必要となる。

材料のクラウンを矯正する安価な方法として、軽圧下圧
延によって圧延材料の厚み方向中高部を田下し、圧延材
料の断面を長方形形状に制御することも考えられるが、
圧延材料の形状が極端に悪化し、操業不能となる。

次にエツジ・ドロップについて説明する。一般に圧延材
料のエツジ部１０〜５０ｍｍ付近からエツジにかけては
材料の厚みが急激に減少する傾向を示す。このエツジ・
ドロップはかなり大きく、例えば鏝のホット・ストリッ
プで太きいものでは０、１　ｍｍ程度である。このため
ホット・ストリップ、ゴールドゝ・ストリップ等の薄鋼
帯ではエツジ付近をトリミングすることが多く歩留低下
の大きな原因となっている。

埃在の製造ラインではエツジ・ドロップ軽減対策は特に
行なわれておらず放置されていると言える。

圧延法の工夫によるエツジ・ドロップ軽減法の研究はい
くつか行なわれているが、以下に説明するように効果が
小さいかあるいは実施困難である。

エツジ・ドロップ軽減の１つの方法としてワーク・ロー
ルの小径化が提案されている。これは圧延荷重を下げて
ロールのフラットニングヲ小すくし、エツジ・ドロップ
の減少を図っている。しかし、この方法はライン速度が
低下し、ロール原単位が悪化する。また、エツジ・ドロ
ップを零とすることはできず、効果が小さい。

別の方法としてワーク−ロールのテーパ化が提案されて
いる。これはワーク・ロールの端部にテーパを付けて圧
延材料のエツジ部の圧下率を小さくするものである。し
かし、この方法は材料の幅が変更になるたびにロール替
えを必要とし、また、ロールの摩耗が進行すると所期の
効果が得られない。

次に、本発明と関係の深いテンション・レベラについて
説明する。

中伸び、耳波等の圧延材料の形状不良は、材料の長手方
向の伸びの差に起因するものであシ、材料に塑性伸びを
付与しないかぎり、修正できない。

テンション・しはうは材料に曲げと引張とを与えて塑性
伸びを付与することにより形状不良を矯正している。圧
延による材料の伸び長さの差は通常０．１重程度であり
、これにより中伸び、耳波等の形状不良が発生する。こ
れをテンション・レベラで０．２〜０５％程度伸ばして
やれば材料は平坦になる。従来のテンション・レベラは
最大伸率が１〜１．５係程度に設計されているが通常は
必要最小限の小さな伸率で使用しているため、テンショ
ン・レベラによる材料の厚み減少や幅縮みは非常に小さ
く、実用上無視されている。結局、従来法ではテンショ
ン・レベラを用いて圧延材料のクラランを矯正するとい
う発想はなかった。

以上のような状況に対して、本発明者等はテンション・
レベラのような曲げ引張りにより、金属帯の幅方向厚み
分布が変化するという新しい現象を見出し、当現象を利
用した金属帯の幅方向厚み分布の変更方法を特開昭５９
−４９２４号、同５９−７３１１９号、同５９−８５３
２３号、同５９−２２９２１３号公報等において開示し
た。

これらを要約して以下に示す。

まず、新しい現象は次のようなものである。

ｆｉｌ　　フラット・ロールを用いた長手方向曲げ引張
り（すなわち、板幅方向には曲げない）により金属帯を
大きく伸ばすと、エツジ近傍のみ板厚減少が小さくなり
、圧延時のエツジ・ドロップと逆の板厚分布になる（エ
ツジ・アップ現象と呼ぶ）。

（２）長手方向曲げ引張りと同時に幅方向にも種々の曲
げを加えると（例えば、種々の形状のクラウン・口、−
ルを用いる）、板幅゛中央まで種々のパターンの幅方向
厚み分布の変化が生じる。ロール・クラウンが凸の位置
では板厚減少が大きく、凹の位置では板厚減少が小さい
場合が多い。

（３）伸びの増大につれて、幅方向厚み分布が変化して
も、形状悪化の問題はない。

以上のような現象を用いて、本発明者等は、以下のよう
な金属帯の幅方向厚み分布変更方法を前記公報等に開示
した。

（ａ＋　　基本的な方法は、千鳥状に配置した複数箇の
工具列に金属帯を通すこと、金属帯が工具列を通過する
さいに金属帯の長手方向に曲げ引張を加えて金属帯に長
手方向塑性伸びを与えることからなる。

（ｂｌ　　幅方向には曲げない場合、エツジ・ドロップ
の矯正に適用することができる。

（Ｃ）　　工具としてはロール、固定ブロック、頂部か
ら加圧流体を噴射する固定ブロックのいずれかを用いる
ことができる。

ｆｄｌ　　長手方向と同時に幅方向にも曲げを加えるこ
とによシ種々のパターンの略方向厚み分布の変化を得る
ことができる。

（０１幅方向曲げにおいて、所定の曲率を金属帯の幅方
向の所定の位置に形成することによシ、所望のノターン
の幅方向厚み分布変更を得ることができる。

＋ｆ）　　幅方向曲げの手段としては、工具へのクラウ
ン形成や工具の曲げを用いることができる。

（ｇ）　　ＩＮ方向曲げにおいて、金属帯が幅全体にわ
たって、工具に接触せず、浮いた部分が生じる場合には
、反対側から押付は部材（ロール、固定ブロック、頂部
から加圧流体全噴射する固定ブロック、加圧流体噴射ノ
ズルのいずれか）で押し付けることにより、所望の幅方
向曲げを加えることができる。

ｔｈ）　　以上のような曲げ引張υによる幅方向厚み分
布変更を、軽圧下ＦＥ延による幅方向厚み分布変更と直
列に組み合せることができる。

（１）入側および／または出側の幅方向厚み分布を測定
し、この測定値にもとづいて長手方向塑性伸び、幅方向
曲げ、野田下圧延の圧下率の少なくとも１つを調整して
所望の幅方向厚み分布に制御することができる。

以上のような本出願人に係る従来の幅方向厚み分布変更
方法は、ある特定の１種類の所望の幅方向厚み分布に対
して、１種類のパターンの最適な幅方向曲げ（例えば、
クラウン・ロールの場合には１種類の最適なロール・ク
ラウン形状）を用いることを暗黙の前提としている。

本発明者等は、前述の公報等において曲げ引張りを利用
した幅方向厚み分布変更方法が有効であることを示した
。この方法においては、前述の（ｄＪおよび（ｅ）から
れかるように、所望の幅方向厚み分布の変化を得るため
には、適切な形状の中囁方向曲げを用いる必要がある。

ところが、実際の製造ラインで発生した板クラウンとエ
ッジートゝロツブとを矯正し、長方形断面にする場合を
考えると、たとえ板厚、板幅、材質が同じ材料から同じ
圧下率で圧延して製造した金属帯であっても、圧包ロー
ルの不均一摩耗やサーマル・クラウンの変化のために、
種々の大きさの板クラウンおよびエツジ・ドロップが生
じることになる。例えば、エツジ・ト９０ツブは同じで
板クラウンのみ異なるような金属帯が生じることになる
。

このような多様な断面プロフィルのそれぞれについて適
切な形状の幅方向曲げ（例えば、適切な形状のクラウン
・ロール）を用いるとすると、非常に多種類のクラウン
・ロールを準備するとともに頻繁にロール交換を行わな
ければならず、ロール費用が増大するとともに、能率が
悪化する。

（ハ）発明が解決しようとする問題点 本発明の基本的な目的は、安価かつ正確に金属帯の幅方
向厚み分布を変更することができる方法を提供すること
にある。

さらに詳しく言えば、本発明の１つの目的は、金属帯の
クラウンまたはエツジ・ピロツブ等の横断面プロフィル
および平坦度を矯正する方法を提供することにある。

本発明の別の目的は、金属帯の横断面を所望の特殊プロ
フィルに加工する方法を提供することにある。

さらに、本発明の別の目的は、少ない種類のクラウン・
ロールにより、多様な幅方向厚み分布変更を可能にする
ことにある。

に）問題点を解決するための手段 本発明の金属帯の幅方向厚み分布変更方法は、千鳥状に
配置した複数箇の工具列に金属帯を通すこと、該金属帯
が前記工具列を通過するさいに該金属帯の長手方向に曲
げ引張を加えて該金属帯に長手方向塑性伸びを与えるこ
と、前記通過のさいに曲げ引張と同時に該金属帯の幅方
向に曲げを加えること、幅方向曲げの形状を少なくとも
２種類準備すること、少なくとも２種類の該形状を組み
合せて幅方向厚み分布変更を行うことによって、上記問
題点を解決している。

（…　実施例 図面を参照して本発明の方法の実施例について説明する
。

板の断面プロフィルは、第１図に示すように、板クラウ
ンとエツジ・ドロップから構成されるので、使用するロ
ールのうちの１種類は板クラウン低減に主眼をおいたロ
ール・クラウンにし、また、他の１種類はエツジ・ドロ
ップ低域に主眼をおいたロール・クラウンにする。ロー
ルを１つのレベラ内で上流、下流に配設してもよく、ま
た、別々のラインで板クラウンとエツジ・ドロップとを
低減してもよい。

以下、連続焼鈍炉に適用した実施例につき詳述する。第
４図はス）　ＩＪツブの降伏応力σア＝　４　Ｋ９／Ｗ
ｎ２　とし、伸び率５チを得るだめのロール径りと必要
ロール本数ｎとの関係を示す。ロール径１００胴ならば
図中Ｂ点付近、また、ロール径１５０ｍ＋ｎならば、図
中Ａ点付近が標準となる。

そこで、第５図（Ａ）、（Ｂｌに示すように、直径１２
５門の内部水冷ロール１を９本、張力制御プライドル・
ロール２間に設置した。

ロール・クラウンとしては、第２図（Ａ）、（Ｂ）に示
スクラウン会ロール１ａ、ｌｔｚ！ニストレード・ロー
ル（図示せず）との３種類を準備した。クラウンＩｔ　
Ｏ−ルｌ　ａの直径Ｄ　（ｍｍ）は、Ｄ＝１２５＋０．
９８７７ｘｌＯ（ｘ−（４５０ｘ）”）で与えられる。

ただし、Ｘはロール中心からの距離である。クラウン・
ロール１ｂの直径Ｄ　（＋＋＋ｍ）は、ｘ＞４００にお
いて、１）＝ｌ　２５＋５Ｘ　１０−８ｘ’で与えられ
る。

厚み１０働Ｘ幅１０００ｗｍの電磁鋼板を用いて、約５
％伸びを付与するプロフィル矯正の実験を行った。その
結果（板厚分布）を第３図に示す。

第３図において、曲線（ａ）は母材であり、約３５μの
板厚偏差を有している。曲線（ｂｌは入側４本にクラウ
ン・ロール１ａを使用し、他はストレート・ロールで実
施した場合である。ロール・クラウンににより、板クラ
ウンは相当軽減しているが、エツジ・ドロップがまだか
なり残存している。

曲線（Ｃ）は入側４本にクラウン・ロールｌｂｉ使用し
、他はストレート・ロールで実施、した場合である。板
端部のロール・クラウンにより、エツジ・ドロップは大
幅に低減したが、中央部はストレートφロールであるの
で、板クラウンがまだかなり残存している。

曲線（ｄ）は入側４本にクラウン・ロール１ａを、続く
３本にクラウン・ロール１ｂを出９１１２本にストレー
ド・ロールを用いた場合である。板クラウン・エツジ・
ドロップとも太幅に改善され、はぼフラットな板厚分布
を得ることができる。

このように、２種類以上のクラウン・ロールを組み合せ
ることにより、所望の幅方向厚み分布をロール・バレル
半分とし、互いに逆向きに配設したシフト・ロールで板
幅変化に対処することが望ましい。

【図面の簡単な説明】

第１図は金属帯のクラウンおよびエツジ・ドロップの説
明図。第２図は本発明の方法に用いるクラウン・ロール
の説明図。第３図は金属帯のプロフィル矯正の実験結果
を示すグラフ。第４図はロール径と必要ロール本数との
関係を示すグラフ。 第５図は本発明の方法の実施例の概略説明図。 １：内部水冷ロール ｌａ、ｌｂ：クラウン・ロール ２ニブライビル・ロール 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 千鳥状に配置した複数箇の工具列に金属帯を通すこと、
   該金属帯が前記工具列を通過するさいに該金属帯の長手
   方向に曲げ引張を加えて該金属帯に長手方向塑性伸びを
   与えること、前記通過のさいに曲げ引張りと同時に該金
   属帯の幅方向に曲げを加えること、幅方向曲げの形状を
   少なくとも２種類準備すること、少なくとも２種類の該
   形状を組み合せて幅方向厚み分布変更を行うことからな
   る金属帯の幅方向厚み分布変更方法。