JPS6315502B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は空調装置に関し、特に窓付ウオールパ
ネルにおいて空調機の室外ユニツト部と室内ユニ
ツト部とをカーテンウオール内に一体的に内蔵し
て冷暖房換気機能をもたせると共に窓を介する外
部からの熱を遮断する装置を具備し、もつて窓面
負荷除去機能を持つた空調機内蔵形窓付きカーテ
ンウオールに関する。

これまでの個別空調装置は、建築部材とは別個
に構成してあるいわゆるユニツト型空調機であ
り、通常室内の壁際に据付けてある。しかしてこ
の据付方式を大別すると床置き方式と天吊方式と
になる。ここで床置き方式の場合、該装置が壁際
空間を占有するためその分だけ室内の利用空間が
不当に制限される欠点がある。また天吊方式の場
合、天井内に該装置を収納するため、階高を必要
以上に高くしなければならない欠点がある。その
上またいずれの方式の場合にもこのユニツト型空
調機の設置にあたり、関連する工事の手順が繁雑
になるなどの問題があつた。

このような問題を解消するため冷却ユニツトと
暖房ユニツトとを所定の建築部材内に横方向に並
べて組込んだ空気調和機は知られている。しかし
このような空調機では冷却ユニツトと暖房ユニツ
トとか夫々横方向に並べて収納されているため、
実際に冷房、あるいは暖房運転時に室内ユニツト
及び室外ユニツトに該当する機能全体が室外及び
室内の両面に不必要に接し、エネルギ効率的に見
た場合、室外には室外ユニツトを面し、室内には
室内ユニツトを面する優れた配列が取り得ない。
またそれらのユニツトを収納している建築部材は
かなり幅が広くなりしばしば実用に供しなかつた
り、また内部に建築強度上全く寄与することのな
いユニツトが収納されているので、他の部分で当
該部材に付加されるべき強度を補償する必要があ
り、実際の建築作業においてはその採用に多くの
問題が生じていた。

更にまた特に窓付ウオールパネルの場合に、窓
面からの熱負荷除去のため室内空気を利用する場
合には、大風量が必要となり、かつまた日射時の
ブラインド閉止が必須であり、その操作がめんど
うであるなどの欠点があつた。

本発明はこれらの問題を解消するためブライン
ドと協働してエネルギー効率の向上をはかりつつ
出来るだけ幅のせまい建築部材内に非常にコンパ
クトに内蔵した空気調和装置を提供することを目
的とする。

この目的を達成するため、本発明では窓下空間
に収容した空調機の室外ユニツトと室内ユニツト
の熱交換部分及びこれら二つのユニツトの間に空
気流通路を設けると供に、室内側中空空間内に冷
（暖）房用循環空気を通し、室外側中空空間内に
放（吸）熱用空気を通し、中間の中空空間内に窓
面負荷除去用空気を流通させている。そして窓面
負荷を除去した空気を上部から室外へ排出し一方
新鮮な外気を室内へ供給し、また三つの中空空間
を構成する４枚の仕切板のうち室内側表面板は室
内への輻射機能をもち、室内側から２枚目の仕切
板が熱伝導機能をもち、残りの仕切板が断熱機能
をもち、エネルギ損失防止を図つているものであ
る。

従つて本発明は冷暖房換気機能に加え、断熱効
果及び輻射効果をもつことにより省エネルギ化及
び室内環境の整備が図かれ、空調機及び窓付きカ
ーテンウオールを一体に生産し取付けることが出
来、建設工事の効率化が図られ、加えて新鮮外気
との交換で排出される室内空気を用いて窓面負荷
を除去できるため省エネルギを達成出来るなどの
多くの利点を有している。

以下具体例について述べる。

第１図において、FLは床面、CLは天井であ
る。番号１０は窓付ウオールパネルである。該パ
ネル１０には窓部１２が形成され、窓部１２には
窓硝子１４及びブラインド１６が公知の手段で設
けてある。窓部１２の下には腰壁部１８がある。
該腰壁部１８には室内ユニツト２０と室外ユニツ
ト２２とが間隔を置いて並置され、その間隔内に
送風ユニツト２４が配設されている。室内ユニツ
ト２０には熱交換手段２６と当該ユニツト内で該
手段を介する気流を生じる手段例えばフアン２８
とが収容されている。また、室外ユニツト２２に
も熱交換手段３０と当該ユニツト内で該手段を介
して気流を生じる手段例えばフアン３２と、更に
は圧縮機３４とが収容されている。また室内ユニ
ツト２０には、熱交換手段２６の上方にてブライ
ンド１６の室内側にて室内に開放する通気口３６
と、また熱交換手段の下方部分の中央付近にて室
内に開放し室内空気を吸引する通気口３８と、該
下方部分の両側付近にて外気の一部を室内に案内
する三角柱状の外方及び上方へ開放した一対の通
路４０，４０（第２図参照）と、を有している。
一方室外ユニツト２２は、熱交換手段３０の上方
にて外気へ連通する通気口４２と、熱交換手段３
０の下方にて外気へ連通し外気を吸引する通気口
４４と、を有している（第１図参照）。

一方送風ユニツト２４はその上面に通気口４６
を有しまた下部にはその中央付近に中央通気口４
８が更にその両側部には室外ユニツトから送られ
た外気を室内ユニツトの通路４０へ案内するため
下方及び内方へ開放した一対の通路５０，５０が
形成されている。この通路５０，５０には室外ユ
ニツト２２の通気口４４から吸引された外気の一
部が該室外ユニツト２２の熱交換手段３０下部の
両側方に設けた通路５２，５２から矢印５４で示
すように送給される。また該送風ユニツトには他
のユニツトと同様にフアン５６が設けてあり、矢
印５８で示すように通気口４８から室内空気を吸
引し通気口４６から該空気を硝子１４とブライン
ド１６との間に画定された空間６０へ放出してい
る。

空間６０の上方には送風ユニツト２４の上方通
気口４６に対置した通気口６２及び外気に開放し
た通気口６４を備えかつフアン６６を収容した空
室６８がある。

本発明において室内を冷房する場合には室外ユ
ニツト２２の圧縮機３４を稼動し同時に各ユニツ
ト内のフアン２８，３２，５６を駆動する。この
場合には室外ユニツト２２の熱交換手段３０は凝
縮機として作動し一方室内ユニツト２０の熱交換
手段２６は蒸発機として作用するよう設定する。

室外ユニツト２２内には通気口４４から屋外空
気が矢印７０のように流入してその大部分は熱交
換手段３０を介して高温空気７２となり通気口４
２から外気へ放出される。室内ユニツト２０内で
は室内空気が通気口３８、熱交換手段２６、通気
口３６を介する矢印７４で示す空気循環により室
内を冷房する。この際、室内の空気の一部は矢印
５８で示すようにタバコの煙などと一緒に送風ユ
ニツト２４の通気口４８から空間６０、空室６８
を介して外気へ排出され、またこれと入れ替りに
外部の新鮮な空気７０の一部が通気口４４、通路
５２，５０，４０を介して室内ユニツト２０へ導
入され（矢印５４）冷気として通気口３６から室
内へ放出される（矢印７６）。

冷気は通気口３６から室内へ放出されるが、通
気口３６はブラインド１６の内側にあり、窓面か
らの熱はブラインド１６が遮断するので室内は有
効に冷房される。

また室内を暖房する場合には、公知のように切
換スイツチを作動して室内ユニツト２０の熱交換
手段２６を凝縮機として又、室外ユニツト２２の
熱交換手段３０を蒸発機として作動させることに
よつて、前記の冷房時と逆の作動によりその目的
が達成できる。

この本実施例では換気用外気の取入は、室外ユ
ニツト２２の下方通気口４４及びその内側の一対
の通路５２，５２、及び送風ユニツト２４の通路
５０を介して、室内ユニツト２０の下方両側にあ
る上方案内斜面通路４０，４０を経て、該室内ユ
ニツト２０の上方通気口３６から室内へ導入され
る。また室内からの空気はその大部分が室内ユニ
ツト２０の下方通気口３８から流入し熱交換さ
れ、上方通気口３６から室内へ戻される。また室
内空気の一部は送風ユニツト２４の中央下方通気
口４８から上方通気口４６を介し、空間６０を経
てフアン６６の作用より空室６８の下方通気口６
２及び外方通気口６４を介して外気へ放出され前
記換気用外気と入れ替えられる。空間６０を上昇
する室内空気は、その移動の際該空間内に停滞し
ており窓面からの外気により影響を受けている好
ましくない空気（窓外からの影響で通常、冷房作
動時には高温化しており、暖房作動時には低温化
している）を、室内のたばこなどの煙といつしよ
に外気中へ放出する。このため窓面負荷が効果的
に除去され冷暖房効率がより上昇するものであ
る。このブラインドは例えば太陽電池利用の日射
時に応答する自動開閉式にすればなお一層効果的
な冷暖房がなしうる。

第３図は本実施例を連窓パネルとして使用した
ものであるが、本発明の全ての実施例は、連窓パ
ネルとして以外にも、カーテンウオールと組合せ
ても使用できることは当然である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例を示す側面概略
図、第２図は第１図の分解斜視図、第３図は本発
明の第２実施例を示す外側表面面図である。 符号の説明 １０…窓付ウオールパネル、１２
…窓部、１４…窓硝子、１６…ブラインド、１８
…腰壁部、２０…室内ユニツト、２２…室外ユニ
ツト、２４…送風ユニツト、２６…熱交換手段、
２８…フアン、３０…熱交換手段、３２…フア
ン、３４…圧縮機、３６，３８…通気口、４０…
通路、４２，４４，４６，４８…通気口、５０，
５２…通路、５４…矢印、５６…フアン、５８…
矢印、６０…空間、６２，６４…通気口、６６…
フアン、６８…空室、７０，７２，７４，７６…
矢印。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 腰壁部に冷暖房装置を内有して成る窓付きカ
   ーテンウオールであつて、窓部にブラインドを懸
   吊しており、室内への供給空気が該ブラインドの
   室内側に指向されており、冷暖房装置が室内ユニ
   ツトと室外ユニツトとから成り、両ユニツト間に
   送風ユニツトを配し、該送風ユニツトにより送風
   される室内空気が、窓とブラインドとの間を上昇
   し、この上昇流が強制的に室外へ放出されること
   を特徴とする窓付きカーテンウオール。 ２ 室外ユニツトが送り込む外気の一部は送風ユ
   ニツト、及び室内ユニツトを介して室内へ送られ
   ると同時に送風ユニツトにより室内空気を外気中
   へ放出し室内空気の換気を図つている特許請求の
   範囲第１項記載の窓付きカーテンウオール。