JPS6315234Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は複写機に装填されたカセツトのシート
サイズを表示する装置に関する。

従来技術 一般に、原稿を複写する際、その原稿サイズに
合つたシートが収納されているカセツトを選んで
複写機に装填した後、複写を行なうが、既にカセ
ツトが装填されている場合には、そのサイズを確
認する必要がある。しかし、カセツトが本体内部
に収納されるような複写機では、その都度カセツ
トを引き出さねばシートサイズが確認できないと
いう不都合があつた。

このような不都合をなくすために種々の装置が
提案されている。例えば実開昭53−95839号公報
のように、シートサイズに対応してカセツト側面
にピンを設け、そのピンが複写機本体に軸支され
たレバーを押くことにより、ワイヤーを介して表
示体を回動させて表示を行なうものがある。これ
は伝達体として、ワイヤー、滑車等を必要とする
ために多くの部品が必要となり、構成が複雑にな
るとともに修理しにくい等の問題があつた。

目的・考案の要旨 本考案は以上のような問題に鑑みてなされたも
ので、その目的は、上記のような複雑な構成をと
ることなく複写機本体内部に収納されているカセ
ツトのシートサイズの確認を容易にすることにあ
り、カセツトの裏面に設けられ、且つ、挿入方向
に対して先端で広く、中央になるに従つて漸次狭
く形成された溝と、カセツト受台に設けられ、且
つカセツト挿入時に該溝と係合して挿入方向に対
して直角方向へ摺動可能に設けられたピンと、カ
セツト受台に設けられ、且つ該ピンと固着されて
該ピンの摺動に伴なつて所定のシートサイズを表
示する表示体とから構成され、前記溝の最狭部の
位置が挿入方向に対して直角方向に各サイズごと
で異なる位置関係にあることを特徴とするもので
ある。

実施例 以下、図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。第１図および第２図はシート用カセツトを挿
入する挿入部を示す。第１図において、１は複写
機本体２は本体１の正面底部で開閉可能に軸止さ
れた挿入口蓋、２′は蓋２の表面に設けられた窓、
３は蓋把手部、４は挿入口蓋２内部に設けられた
窓２′より紙サイズを表示する表示体である。第
２図において、５は複写機内部まで連続して形成
された案内溝、６は表示体４に固着された係合ピ
ンであり、係合ピン６は挿入口蓋２の裏面に挿入
方向に対して直角に設けられた長穴７から突出さ
れている。第５図に示すように、表示体４と係合
ピン６とが、挿入方向に対して垂直にスライド可
能な状態で、一体的に配置され、そのスライド幅
に対応して、第６図に示すように各サイズが窓
２′から表示される。

第３図イおよびロは複写機内部に挿入されるシ
ート用カセツトを示し、イ図は上から、ロ図は下
から見た状態である。図において、８はB4サイ
ズのシートを収納するカセツト、９は挿入方向に
連続して形成され、前記案内溝と傾向する案内リ
ブ、１０は前記係合ピン６に係合する係合溝であ
る。また、１１はカセツト把手部、１２は押し上
げ板、１３は押し上げ用穴である。係合溝１０の
幅は、挿入方向に対して先端部で広く、中央にな
るに従つて漸次狭くなり、後端部１０ａでは係合
ピン６が通る程度に形成されており、後端部１０
ａと前記案内リブ９との間隔は各シートサイズに
対応して、そそれぞれ異なる長さに決められてい
る。

第４図はB5サイズのシート用カセツト８′の下
から見た状態を示し、後端部１０a′と案内リブ９
との間隔d′はカセツト８の間隔ｄと比べると短く
形成されている。

今、上記したB4サイズのシート用カセツト８
を複写機本体１に装填する際、まず、蓋把手部３
を手前に引くと、挿入口蓋２が開き、本体１内部
まで続く平面を形成してカセツト受台となる。次
に、案内リブ９を案内溝５に合わせてカセツト８
を本体１内部へ押し込んで行くと、やがて係合ピ
ン６が係合溝１０の縁に摺接するようになり、係
合ピン６が挿入方向に対して直角方向に摺動する
に従つて表示体４も移動し、第５図に示すよう
に、係合ピン６が係合溝後端１０ａに摺接した段
階で表示体４は所定位置に停止する。そして、カ
セツト８を奥まで押し込んで装填し終えた後に蓋
把手部３を持ち上げて挿入口蓋２を閉めると、第
６図に示すように、挿入口蓋２の表面の窓２′に
シートサイズとしてB4が表示される。

また、カセツトをB5サイズのものに差し替え
る際には、挿入口蓋２を開いてカセツト８を抜き
取り、カセツト８′の案内リブ９′を案内溝５に合
わせてカセツト８′を複写機本体１内部へ押し込
んで行くと、以下同様にして表示体４が移動し、
第７図に示すような位置に停止してシートサイズ
としてB5を表示する。このように、係合溝後端
１０ａ，１０a′と案内リブ９との間隔が各サイズ
に応じて決められているため、間隔ｄに対しては
B4が、間隔d′に対してはB5が窓２′にそれぞれ表
示される。

第８図はカセツト側の変形例を示し、係合溝１
４の幅は、挿入方向に対して先端部で広く、中央
になるに従つて漸次狭くなり、中央部１４ａでは
係合ピン６が通る程度に形成されており、後端１
４ｂになるに従つて再び広く形成されている。他
の構成は前記実施例と同一のため省略する。この
ような構成のため、カセツト８′を装填後、係合
ピン６が何らかの原因で左右にずれた場合でも、
抜き取り時にカセツトが係合ピン６に引つかかつ
て抜き取りが困難になるという不都合も生じな
い。

第９図は他の実施例を示し、本体側に関する。
図において、１５は複写機本体、１６は本体１５
に固定されたカセツト受台、１６′は受台１６の
上面に設けられた窓、１７は案内溝、１８はカセ
ツト受台内部に設けられた表示体、１９は係合ピ
ン、２０は受台１６の上面に設けられた長穴であ
り、これらは前記実施例と同一の機能を果たす。
この場合、前記実施例のように挿入口蓋を閉めな
くてもシートサイズが確認できるという利点があ
る。

効 果 以上の説明で明らかなように、本考案は、カセ
ツトの裏面に設けられ、且つ、挿入方向に対して
先端で広く、中央になるに従つて漸次狭く形成さ
れた溝と、カセツト受台に設けられ、且つカセツ
ト挿入時に該溝と係合して挿入方向に対して直角
方向へ摺動可能に設けられたピンと、カセツト受
台に設けられ、且つ該ピンと固着されて該ピンの
摺動に伴なつて所定のシートサイズを表示する表
示体とから構成され、前記溝の最狭部の位置が挿
入方向に対して直角方向に各サイズごとで異なる
位置関係にあることを特徴とするシートサイズ表
示装置であるから、複雑な構成をとることなく、
複写機本体内部に収納されているカセツトのシー
トサイズの確認を容易にすることができるととも
に、前記カセツト受台が開閉可能な場合には、蓋
の役目も果たす。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の実施例における
複写機本体側挿入部を示し、第１図は閉じた状
態、第２図は開いた状態を示す斜視図、第３図イ
およびロはカセツト側を示し、イは上方から、ロ
は下方から見た斜視図、第４図は別サイズ用のカ
セツトの裏面を示す斜視図、第５図および第７図
はそれぞれ別サイズのカセツトを複写機本体に挿
入した状態を示す断面図、第６図は表示状態を示
す図、第８図はカセツト側の変形例を示す斜視
図、第９図は他の実施例における複写機本体側挿
入部を示す斜視図である。 １，１５……複写機本体、２……挿入口蓋（カ
セツト受台）、４，１８……表示体、６，１９…
…係合ピン、８……カセツト、１０，１４……係
合溝、１６……カセツト受台。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ サイズ別に設けられたシート用カセツトを受
   台に載せて挿入口へ差し替えることにより、各
   サイズのシートを供給するようにした複写機に
   おいて、 Γ 前記カセツトの裏面に設けられ、且つ、挿
   入方向に対して先端で広く、中央になるに従
   つて漸次狭く形成された溝と、 Γ 前記カセツト受台に設けられ、且つカセツ
   ト挿入時に前記溝と係合して挿入方向に対し
   て直角方向へ摺動可能に設けられたピンと、 Γ 前記カセツト受台に設けられ、且つ、前記
   ピンと固着された該ピンの摺動に伴つて所定
   のシートサイズを表示する表示体と から構成され、前記溝の最狭部の位置が挿入方
   向に対して直角方向に各サイズごとで異なる位
   置関係にあることを特徴とするシートサイズ表
   示装置。 ２ 前記溝が、中央部で狭く、後端になるに従つ
   て漸次広く形成されたことを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項記載のシートサイズ表
   示装置。 ３ 前記カセツト受台が開閉可能な蓋であること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載のシートサイズ表示装置。