JPS6313659A - 鋼塊の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、鋼塊の製造方法に関するものであって、゛エ
レクトロスラグホットトップ（口５ＨＴ）法゛′に基い
て内部品質の良好な鋼塊を鋳造する上でのトラブルを招
くことなく製造する有利な技術についての提案である。

（従来の技術） 鋼塊を鋳造するときに見られる凝固収縮時に発生するザ
ク欠陥は、製品品質に大きく影響するので、その発生を
極力防止しなければならない。ザク欠陥を防止するだめ
の慣用技術としては、鋼塊頭部に押湯を付ける方法があ
る。

かかる押湯存在下の鋳造において重要なことは、押湯を
保温し、鋼塊中央部の凝固収縮時に給湯が十分に行われ
るようにすることである。

こうした要請に応えられる従来技術として、押湯自溶鋼
面の上に溶融スラグを乗せ、そのスラグ中に電極下端部
を浸漬し、電極と鋼塊の間もしくは複数電極相互間に電
流を流すことによりスラグの抵抗発熱を利用して押湯自
溶鋼を加熱するという“エレクトロスラグホットトップ
法″が知られている。

（発明が解決しようとする問題点） 上記エレクトロスラグホットトップ法による従来の鋼塊
製造技術の場合、スラグの抵抗発熱を利用しているため
にスラグが高温になり、導電性を調整するために添加さ
れるＣａＰｚなどがスリーブれんがを溶損するという問
題点があった。この溶損防止のために（Ｊ高純度アルミ
→−れんがやマグネシャーカーボンれんが等を用いたり
、スリーブを水冷化することでも対処できるが、これら
の対策では、いずれも装置が？Ｊｆ　ｌｌＩｃ化するば
かりでなく、そのための費用が必要となってしまう。

また、押湯部の溶鋼を保温しておくと、鋼塊の凝固収縮
時に発生ずる鋳型と耐固鋼塊との間隙に時として溶鋼が
さし込むことがある。この場合、鋼塊が鋳型から抜けな
くなる等のトラブルを引き起こす。これは押湯部が加熱
保温されるので押湯部分はいつまでら凝固せずに残って
いるのに対し、先行して起る鋼塊の凝固収縮時に間隙が
生じて溶鋼が流れ込みやすくなることによる。

本発明の目的は、」−記のスリーブれんが溶損、押湯溶
鋼の鋳型・鋼塊間の間隙への溶鋼さし込みなどの問題点
を克服できるエレクトロスラグホットトップ法に基づく
鋼塊製造技術を提案するところにある。

（問題点を解決するだめの手段） 上掲の目的に対しその達成手段として本発明は鋳型内に
注入した押湯部溶鋼面上に溶融スラグを乗せ、その溶融
スラグ内に下端が位置するよう浸漬した電極と鋼塊の間
もしくは複数電極相互間に電流を流すことにより、前記
押湯部溶鋼を抵抗発熱で加熱する環境下に鋳造する鋼塊
の製造方法において、前記押湯スリーブれんがの内側に
下部を前記溶融スラグ内に浸漬したスリーブ保護リング
を配設して通電することを特徴とする鋼塊の製造方法、
前記押湯スリーブれんがの内側に下部を前記溶融スラグ
内に浸漬したスリーブ保護リングを配設して通電するこ
とにより、 前記スリーブ保護リングと押湯スリーブれんがとの間に
あるスラグの温度上昇を抑え、定常状態においては固化
させることにより、該押湯スリーブれんがの溶損を防止
し、また鋳型と鋼塊との間に生じる間隙に押湯部の溶鋼
がさし込むのを防止するようにしたことを特徴とする鋼
塊の製造方法を提案する。

なお、スリーブ保護リングに囲まれた内側には籾殻等の
保温剤を添加する。

要するに押湯スリーブれんがの内側に沿って下端が溶融
スラグ内に浸漬されるスリーブ保ｇｌ　ＩＪソングスラ
グに接しても溶けない）を配設すると、押湯スリーブれ
んがとスリーブ保護リングの間隙にあるスラグがスリー
ブ保護リングにより冷却されるとともにその流動が抑制
され、定常状態においては同化させることができる。押
湯スリーブれんがとスリーブ保ｇＨングの間隙のスラグ
が固化ずれば、スリーブれんがの溶損を著しく抑制する
ことができる。また押湯スリーブ近傍の溶鋼も固化した
スラグにより冷却されるので容易に凝固する。その結果
として溶鋼のさし込みが防止できる。

そして、一方ではスリーブ保＄１　ＩＪング内にあるス
ラグについては、電極による電流により加熱保温される
から押湯保温の本来の効果はいささかも減殺されない。

本発明方法の実施に用いる上記スリーブ保護リングとし
ては、基本的には第２図に示す構造のものを用い、その
他にそれらを組合わせたものを使用することができる。

最も汎用的なもきとしては、第２図（ａ）に示す鋼鉄製
リングであり、その効果をさらに確実なものとするため
に、同図（ｂ）に示すスラグ浸漬部分にスラグ流通用の
孔５ａをもつ構造、同図（Ｃ）に示すリングの冷却強化
を図るためのフィン５ｂを設だ構造、同図（ｄ）　に示
すスラグ浸漬部分を耐火物５Ｃにより補強した構造のも
のがある。

第２図（ｂ）のリングにおける孔は、溶鋼上面レベルの
調整が困難となり、スリーブ保護リングの下端が溶鋼に
浸漬してそれ以後のスラグ添加作業においてスリーブ保
護リングの外側にスラグが流出しないような場合にもス
リーブ保護リングの内、外にスラグを分散させる効果が
ある。また、スリーブ保護リングの効果をより確実なも
のとするためには、リング自身が十分に冷却される必要
があり、こうした意味でリング自身にフィン５ｂを取り
付けた第２図（Ｃ）　に示す構造は有効である。

（作　用） 次に、本発明に係る製造方法を第１図を用いて説明する
。

まず、通常の造塊方法と同様に、定盤ｌ上に鋳型２を設
置し、鋳型２の」ユにライザー３をを設置する。ライザ
−３内面にはスリーブれんが４を張付ける。スリーブれ
んが４の内側に、一定の間隙を介在させて第２図に示す
如きスリーブ保護リング５を溶鋼７にまでは達しく浸漬
）ないが溶融スラグ８中には十分浸漬する位置に設置す
る。溶鋼７を注入後、その」−に溶融スラグ８を添加し
、電極６の下端部を該スラグ８中に浸漬して通電し、該
スラグを加熱保温する。溶鋼上の溶融スラグは、スリー
ブれんが４とスリーブ保護リング５の間隙に容易に侵入
できる。

こうした状況の下で、スリーブ保護リング５内の溶融ス
ラグ８は、通電により発熱して押湯保温の効果を発揮す
る。しかし、スリーブれんが４とスリーブ保護リング５
の間隙にあるスラグは、流動が無いことに加えスリーブ
れんが４とスリーブ保護リング５との両方から冷却され
るので、次第に温度が低下し、終には凝固するに至る。

このとき、スリーブ保護リング５の上部はスラグ８中に
は浸漬させず、大気中に位置して放冷される。従って、
スリーブ保護リング５に接するスラグ８はスリーブ保護
リング５からの抜熱により冷却され、却ってスリーブ保
護リング５の保護層を形成することになる。

また、本発明によればスリーブ保護リング５による抜熱
によってスリーブれんが４に接する溶鋼の凝固も促進す
ることになるので、押湯部に凝固殻を形成することにな
る。このことによって、鋼塊の凝固収縮時に溶鋼がスラ
グと凝固殻の間隙に流入した時でも容易に凝固させるの
で、鋳型と鋼塊との間隙への溶鋼の流入を防止すること
ができる。

本発明法にあっては、スリーブ保護リング５内スラグ８
に関しては、押湯への熱供給を考えると保温することが
必要であり、電力費の低減の意味からも望ましい。そこ
で、スラグの熱放散を防止するために籾殻等の保温剤９
をスリーブ保護リング５内のみに添加することも本発明
法に有効である。ここで前記保温剤の添加する場所をス
リーブ保護リング５内のみに限定したのはスリーブれん
が４とスリーブ保護ＩＪング５との間にあるスラグの冷
却を促進するだめの配慮である。

なお、本発明法は、泊耗型電極の場合も非消耗型電極の
場合のいずれの方法にも適用される。

また、ト分な押湯効果を確保するためには、電力役人量
を大きくするのが効果的である。しかし、この場合には
スラグが高温になるためスリーブ保護リング５の耐久性
を高めてお（必要がある。これに対してはスリーブ保護
リング５のスラグ浸漬部分を耐火物でコーティングする
等の補強を行うことで解決できる。

（実施例） ５０を鋳型に５０ｍｍ厚のシャモットれんがを内張りし
たライザーを設置し、１０ｍｍ厚の鋼板で製造した高さ
４０ｃｍのスリーブ保護リングを溶鋼上面より３０ｍｍ
Ｊ１に、下端が位置するように設置した。スリーブ保護
リングとスリーブれんがとの平均間隔はおよそ５０ｍｍ
とした。１５８５℃の溶鋼を下注ぎにて注入し、さらに
１６５０℃の溶融スラグをスラグ厚が２０ｃｍとなるよ
うに添加した。

次に、径４０ｃｍの鋼製電極をスラグに浸漬し、通常ど
おりの通電によりエレクトロスラグホットトップ法を実
施し、鋼塊を製造した。なお、スリ−ブ保護リング内の
スラグ上にのみ籾殻を添加し、スラグの熱放散の防止を
計った。用いた溶融スラグの主成分は、Ｃａｂ２５Ｑ％
、　Ａｉ！２０＋　３０％、　Ｃａ０２０％とした。

完全凝固後に型抜きを行ってスリーブれんがの溶損程度
、鋳型と鋼塊間隙への溶鋼の流入状況、鋼塊内部のザク
欠陥発生状況を調査した。

その結果、シャモットれんがの溶損は平均２ｍｍ程度で
あり、手直しをせずに再使用可能であることが判明した
。この点従来法によればＣａＦ２を多量に含有するスラ
グを用した場合にはシャモットれんがを使用することが
できなかったが本発明により安価な耐火物が使用できる
ようになった。しかも鋳型と鋼塊の間隙への溶鋼の流入
もなく本発明の効果が明らかとなった。また、鋼塊内部
のザク欠陥も１ｌｔｔ　＜エレクトｌコメラグホットト
ップ法の効果を妨げていないことが明らかとなった。

（発明の効果） 以」二説明したように本発明によれば、スリーブ保護リ
ングを設けたことによって、ライザー耐火物を限定する
必要がなくなった。即し安価なシャモツト質のレンガで
も使用できろようになった。

しかも、鋳型と鋼塊との間隙への溶鋼の流入を防止でき
るので、鋼塊型抜き作業が容易になった。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明方法実施の状況を説明する鋳造状態の
断面図、 第２図（ａ）、　（ｂ）、　（［＋）、　（ｄ）は、本
発明で用いるスリーブ保護リングの６．１視図である。 ■・・・定盤　　　　　　　２・・・鋳型３・・・ライ
ザー　　　　　４・・・スリーブレンガ訃−スリーブ１
呆ｄ悼リング ６・・・電極　　　　　　　７・・・溶鋼８・・・スラ
グ　　　　　　９・・・保温剤特許出願人　　川崎製鉄
株式会社 第２図 （ａ）　　　　（ｂ＞ （Ｃ）（ｄ）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、鋳型内に注入した押湯部溶鋼面上に溶融スラグを乗
   せ、その溶融スラグ内に下端が位置するよう浸漬した電
   極と鋼塊の間もしくは複数電極相互間に電流を流すこと
   により、前記押湯部溶鋼を抵抗発熱で加熱する環境下に
   鋳造する鋼塊の製造方法において、前記押湯スリーブれ
   んがの内側に下部を前記溶融スラグ内に浸漬したスリー
   ブ保護リングを配設して通電することを特徴とする鋼塊
   の製造方法。