JPH10286659A - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造方法

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JPH10286659A
JPH10286659A JP9867697A JP9867697A JPH10286659A JP H10286659 A JPH10286659 A JP H10286659A JP 9867697 A JP9867697 A JP 9867697A JP 9867697 A JP9867697 A JP 9867697A JP H10286659 A JPH10286659 A JP H10286659A
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JP
Japan
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steel
molten steel
continuous casting
steel material
molten
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JP9867697A
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Inventor
Hisao Esaka
久雄 江阪
Kenichi Miyazawa
憲一 宮沢
Toshiyuki Kajitani
敏之 梶谷
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】既存の連続鋳造機をそのまま用いて、従来より
も鋳造速度を上げることができる鋼の連続鋳造方法を提
供する。 【解決手段】鋳造速度がG0(トン/分)の連続鋳造にお
いて、溶鋼中に鋼材をg(kg/分)連続的に供給する事
により、鋳造速度Gを下記(1)式の如くにする。 G0{1+0.005(g/G0)}<G<G0{1+0.01
(g/G0)}……(1)尚鋼材の供給速度gは(2)式とする
事が好ましい。g<{G0・CP(ΔTTD−ΔT)/(TM
・CP+L)}……(2) 但しL:溶鋼の潜熱、G:鋳造速度(トン/分)、Δ
:溶鋼の臨界加熱温度、ΔTTD:タンディッシュに
おける過熱温度、CP:比熱。鋼材は厚さが0.05〜
1mmで幅が0.8×(鋳片厚さ)以下のものが望まし
く、供給位置は鋳型短辺から100mm以上離れた位置
が好ましい。鋳造用フラックスを用いる場合は、溶鋼湯
面にフラックスが浸入しない囲いを設置し、この囲い内
に鋼材を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汎用の連続鋳造装
置を用いる鋼の連続鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造において、鋳型内の溶鋼への合
金の添加は広く知られている。しかしその際の合金の添
加量は溶鋼量に対して1%未満で少量である。また特公
昭56−51860には希土類元素の心網に炭素含有量
の高い鋼素線を巻き付けたワイヤロープを連続供給する
ことにより、中心偏析、内部割れのない鋳片を製造する
旨が記載されている。
【0003】一方、連続鋳造において、鋳造速度(トン
/分)を増加する事ができると、生産性が向上し、その
結果、鋳片コストが大幅に低減するために好ましい。し
かし格別の工夫を行わないで鋳造速度を増加すると、鋳
造中の鋳片の融帯長さが長くなり過ぎ、このため鋳片切
断機の位置で融帯が残っていると鋳片の切断部から溶湯
が流出する事故となり、あるいは溶湯の大きな静圧のた
めに凝固シェルが湾曲して鋳片にバルジング(胴ぶく
れ)を発生させることとなる。
【0004】鋳片の切断機の設置位置を変更し、あるい
はローラーエプロンを強固なものに変更することによ
り、切断部からの溶鋼が流出する事故を防止し、バルジ
ングの発生を防止する事が考えられる。しかしこれ等を
変更するには、連続鋳造設備の一連のレイアウトの改造
が必要であり、多額の設備改造費用が必要になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、既存の連続
鋳造機をそのまま用いて、鋳片の切断部から溶湯が流出
する事故を防止し、またバルジングの発生を防止して鋳
造速度を上げることができる、鋼の連続鋳造方法の提供
を課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の方法の説
明図で、(A)は平面説明図、(B)は縦断面の説明図
である。本発明は(1)下端に溶鋼の吐出孔を有する浸
漬ノズル1を鋳型5内の溶鋼4に浸漬してG0(トン/
分)の速度で溶鋼を鋳造する鋼の連続鋳造において、成
分規格が該溶鋼と同じ鋼材2を鋳型内の吐出孔からの溶
鋼流3が当接する位置にg(kg/分)の速度で連続的に
供給することにより、溶鋼を下記(1)式のG(トン/分)
で鋳造する事を特徴とする、鋼の連続鋳造方法である。
【0007】G0{1+0.005(g/G0)}<G<G
0{1+0.01(g/G0)}……(1)。尚図1で6はタン
ディッシュの例である。
【0008】また(2)鋼材2の供給速度g(kg/分)
が下記(2)式であることを特徴とする、前記(1)に
記載の鋼の連続鋳造方法である。g<{(G0・Cp(ΔT
TD−ΔT)/(TM・Cp+L)}……(2) 但しL:
溶鋼の潜熱(cal/t)、G0:溶鋼の鋳造速度(トン/
分)、ΔT:溶鋼の臨界過熱度(℃)、ΔTTD:タンデ
ィッシュにおける溶鋼の過熱度(℃)、Cp:溶鋼の比熱
(cal/t・℃)、TM:当該鋼種の融点(℃)。
【0009】また(3)鋼材2が、厚さtが0.05〜
1mmで、幅dが0.8×(鋳片厚さ)の板状、線状であ
る前記(1)または(2)に記載の鋼の連続鋳造方法で
ある。また(4)鋼材2を連続的に供給する位置が、鋳
型の短辺壁面7から100mm以上離れた位置である、
前記(1)または(2)または(3)に記載の鋼の連続
鋳造方法である。また(5)鋼材2の供給が、鋳型内の
溶鋼の湯面の鋳造用フラックスの浸入を防止するための
上下面が開放され周囲が閉じられた囲いを下端を溶鋼に
浸漬し、上端を鋳造用フラックスから突出させて配し、
鋼材は該囲い内に供給する鋼材の供給である、前記
(1)または(2)または(3)または(4)に記載の
鋼の連続鋳造方法である。
【0010】本発明では下端に吐出孔を有する浸漬ノズ
ル1を用いる。図1は吐出孔からの溶鋼流3が水平横向
きの例であるが、鋼材2を迅速に溶かす事ができる溶鋼
流であればよく、従って傾斜して下向きのあるいは垂直
下向きの溶鋼流を形成する浸漬ノズルであってもよい。
本発明では鋼材2を溶かす事によって、鋳型内の溶鋼を
冷却し、凝固シェルの成長を促進し、この結果、融帯長
さを短縮させる。この際、溶けた鋼材2は鋳片の一部と
なるが、成分が均一な鋳片を製造するために、鋼材2は
成分規格が注入される溶鋼と同じものを用いる。
【0011】供給する鋼材は、厚さtが0.05〜1m
mで幅dが0.8×(鋳片厚さ)以下の板状、線状物が
好ましい。厚さが0.05mm未満のものは添加に際し
て腰折れや座屈が発生するために取扱い難い。また1m
m超のものは溶解が不充分となり易い。また鋼材の供給
を円滑にするために、鋼材の幅dは、鋼材と凝固シェル
とが接触しないように0.8×(鋳片厚さ)以下とする
事が好ましい。また鋼材の供給位置も、鋼材と凝固シェ
ルとが接触しないように、鋳型の短辺壁面から100m
m離れた位置とする事が好ましい。
【0012】鋳造用フラックスを使用する連続鋳造にお
いては、鋳型内の溶鋼の湯面上には溶融フラックス層が
形成されている。この場合は、鋼材はフラックス層を通
過した後で溶鋼に浸漬されるが、フラックス層を通過の
際に鋼材の表面にフラックスが付着し、鋼材の円滑な溶
解を妨げる事が懸念される。従って、この際には、上下
面が開放され周囲が閉じられた囲いを、下端を溶鋼に浸
漬し上端をフラックス層から突出させて鋳型内の溶鋼の
湯面に配し、囲いの内にフラックスが浸入する事を防止
しながら鋼材を供給する事が好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】タンディッシュ内の温度を測定し
ながら、表1で示す量の鋼材を鋳型内の溶鋼に供給する
試験を行った。表1の試験No.1は低炭アルミキルド
鋼の鋳造操業の最も基本的な場合である。スラブの寸法
は250mm×1500mmであり、タンディッシュ内
の溶鋼過熱度は25℃、引き抜き速度は1.5m/分で
あった。ここで、厚さ1.5mm、幅120mmの短冊
状の鋼板を浸漬ノズルの短辺側に1〜20m/分の速度
で供給した(供給量は全体で2.5〜50.4kg/
分)。二次冷却帯の、メニスカスから28mの部位のロ
ールを故意にミスアライメントさせ、内部割れを発生さ
せ、その部位のシェル厚みを測定することにより、凝固
の進行をk値を求めることにより解析した。また内部組
織を観察し、供給した鋼材の溶け残りの有無を解析し
た。
【0014】それらの結果を表1にまとめる。供給速度
が12m/分までのものでは表面、内質とも全く問題な
く、健全な鋳片が得られた。一方、20m/分としたも
のでは、この条件下では内部に短冊状の一部が溶け残
り、不均一な組織となった。凝固の進行を示すk値は、
短冊状鋼材の添加量の増加につれて増加し、本連鋳機の
機長である40mまで、延長できるものとして最高鋳造
速度を求めたものが、表1中の最高鋳造速度である。こ
れによれば、表面、内質とも問題ないレベルで、鋳造速
度を10〜15%上昇させることができることが明らか
となった。これを最高鋳造速度と鋼材の供給量との関係
として図示したものが図2である。
【0015】
【表1】
【0016】供給量が過大であれば溶け残りが発生し、
逆に過少であれば効果は認められない。溶け残りが発生
する限界は、 q≦QCP(ΔTTD−ΔT)/(TMP+L) 但し、Qは鋳造量(t/分)、CPは鋼の比熱、ΔTTD
はタンディッシュ内の過熱度、ΔTは鋳造可能な最低
のタンディッシュ内過熱度、TMは鋼の融点、Lは鋼の
凝固潜熱である。一方の効果の見られる最低の供給量
は、次式のように求められる。 q≧0.05×QCP(ΔTTD−ΔT)/(TMP
L)。
【0017】同様の手法により、種々のスラブの鋳造条
件において、同一鋼種の鋼材を鋳型メニスカス部から供
給する試験を行った。この結果を表2にまとめる。ロッ
ドあるいは短冊の供給により、k値が上昇し、生産性の
向上が見られた。
【0018】表2の内、試験No.が13から20の水
準について、最高鋳造速度とタンディッシュ内過熱度と
の関係を図示したものが図3である。ここには比較の意
味で、従来の操業指針から得られる、タンディッシュ内
過熱度と鋳造速度との関係をあわせて示す。タンディッ
シュ内過熱度が大きい場合には鋳造速度を下げた操業を
していたが、本発明を適用することにより鋳造速度を従
来の最高鋳造速度より約10%高めることができた。ま
た、過熱度によらずほぼ一定の鋳造速度で生産できるこ
とが明らかとなり、時間当たりの生産量の変動を最小化
することにより、安定製造が可能となった。さらに、従
来タンディッシュの上限温度規制があったが、本発明を
適用することにより、該規制を10℃程度緩和すること
が可能となる。
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】本発明によると、既存の連続鋳造機をそ
のまま用いて、鋳片の切断部から溶湯が流出する事故を
発生させないでまたバルジングの発生を防止して、鋳造
速度を上げる事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】:本発明の方法の例の説明図。
【図2】:表1の最高鋳造速度と鋼材の供給量との関係
を示す図。
【図3】:表2の試験No.13〜20の水準につい
て、最高鋳造速度とタンディッシュ内過熱度との関係を
示す図。
【符号の説明】
1:浸漬ノズル、 2:鋼材、 3:吐出孔からの溶鋼
流、 4:溶鋼、 5:鋳型、 6:タンディッシュ、
7:鋳型の短辺壁面。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下端に溶鋼の吐出孔を有する浸漬ノズルを
    鋳型内の溶鋼に浸漬してG0(トン/分)の速度で溶鋼を
    鋳造する鋼の連続鋳造において、成分規格が該溶鋼の成
    分規格と同じ鋼材を浸漬ノズルの吐出孔からの溶鋼流が
    当接する位置にg(kg/分)の速度で連続的に供給する
    ことにより、鋳片を下記(1)式のG(トン/分)で製造
    する事を特徴とする、鋼の連続鋳造方法。 G0{1+0.005(g/G0)}<G<G0{1+0.01(g/G0)}……(1)
  2. 【請求項2】鋼材の供給速度g(kg/分)が下記(2)
    式であることを特徴とする、請求項1に記載の鋼の連続
    鋳造方法。 g<{G0・CP(ΔTTD−ΔT)/(TM・CP+L)}……(2) 但しL:溶鋼の潜熱(cal/t)、G0:溶鋼の鋳造速度
    (トン/分)、ΔT:溶鋼の臨界過熱度(℃){鋳造用ノ
    ズルを通過できる最低の過熱度}、ΔTTD:タンディッ
    シュにおける溶鋼の過熱度(℃)、CP:鋼の比熱(cal/t・
    ℃)、TM:当該鋼種の融点(℃)
  3. 【請求項3】鋼材が、厚さ:0.05〜1mmで、幅:
    0.8×(鋳片厚さ)以下の板状、線状である、請求項1
    または2の鋼の連続鋳造方法。
  4. 【請求項4】鋼材を連続的に供給する位置が、鋳型の短
    辺壁面から100mm以上離れた位置である、請求項1
    または2または3の鋼の連続鋳造方法。
  5. 【請求項5】鋼材の供給が、鋳型内の湯面の鋳造用フラ
    ックスの浸入を防止するための上下面が開放され周囲が
    閉じられた囲いを下端を溶鋼に浸漬し上端をフラックス
    層から突出させて配し、鋼材は該囲い内に供給する鋼材
    の供給である、請求項1または2または3または4の鋼
    の連続鋳造方法。
JP9867697A 1997-04-16 1997-04-16 鋼の連続鋳造方法 Withdrawn JPH10286659A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2252696B (en) * 1991-01-24 1995-05-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd Dialing system
JP2008272766A (ja) * 2007-04-25 2008-11-13 Jfe Steel Kk P含有鋼の連続鋳造方法

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GB2252696B (en) * 1991-01-24 1995-05-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd Dialing system
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Effective date: 20040706