JPS6313272B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、所望トラツクの検索に至便なプレー
ヤのトラツキング制御装置に関するものである。

例えばビデオデイスクプレーヤに於いて、収録
トラツクの中から或る特定のトラツクを検索（サ
ーチ）する要望がある。この場合、各トラツクに
アドレスを付与しそのアドレスを指定する方式が
最も能率的であるが、その構成が複雑で高価にな
る欠点がある。また、上記サーチを実行するに当
たり、再生ヘツドの送りを通常再生時に比べて格
段に（例えば20倍）早くして付近のトラツクを監
視しながら行なう方法も試みられている。

いわゆる無溝式ビデオデイスクシステムでは、
第１図イに示す如く媒体上にビデオトラツク１と
それに隣接する第１、第２コントロールトラツク
２，３を交互に配設し、これらに再生ヘツド４を
図示の如く摺接せしめるようにしたもの、或いは
同図ロに示す如く信号ピツト５に対して３つの光
ビーム６，７，８を一定関係で照射するようにし
たものなどが開示されている。何れも再生ヘツド
はトラツク交差方向９にコンプライアンスを持つ
ておりその再生ヘツド１０は第２図に示す如く先
端部１０ａが基準位置１１を挾んで左右に各限界
位置１２ａ，１２ｂに達する迄変位可能に構成さ
れている。そして、再生ヘツドのトラツクに対す
るずれ量及び方向を現わすサーボ信号を得て、再
生ヘツドの先端部を適正位置に配設することを可
能にせしめている。１０ｂは再生ヘツドの基部で
あり、後述の移送手段に連結される。

正常な再生画像を得るためこのサーボをかけた
状態で、更にサーチのため、かかる再生ヘツドを
トラツク交差方向に高速（nv_p、ここでｎ＞１、
v_pはノーマル再生時の移送速度）で移送せしめる
と、再生ヘツド本体とその先端部との送り速度が
合わないから再生ヘツドは第３図に示す如く、平
均的には、ａ（＝ｄ／ｎ ｐ）トラツクだけノー
マル再生を行ないその後、ｂ（＝ｄ−ｄ／np）ト
ラツクの跳躍を行なう。したがつて、この跳躍の
平均的な周期（ｔ）は、ｔ＝ｄ／nv_p＝ｄ／npt′とな る。ここで、ｄは再生ヘツドの１周期当りの走行
距離、ｐはトラツクピツチ、t′は回転周期であ
る。

この様に、サーボをかけた状態で単に再生ヘツ
ドの速り速度を大きくしただけでは、ａトラツク
だけかたまつて再生した後、多数のトラツク（ｂ
トラツク）の跳躍を行なうので、目的のトラツク
のサーチが困難である。また、このサーチ動作の
指令を再生ヘツドがその跳躍を行なう直前で停止
すると、以後のノーマル再生は再生ヘツドがその
限界近くにまで歪んだ状態で行なわれるためトラ
ツキング動作の不安定や再生信号の劣化をひき起
こす欠点がある。

本発明はかかる欠点に鑑みなされたもので、再
生ヘツドを上述の方式と同程度の高速（nv_p）で
移送してもその移送路中の各トラツクを分散再生
することができるサーチ動作に適するプレーヤの
トラツキング制御装置を提供しようとするもので
ある。また再生ヘツドの跳躍に当たり都度、この
再生ヘツドへのサーボ信号を解除しかつ定電圧を
付与して、跳躍後は再生ヘツドの先端部が常に基
準位置に位置するようにせんとするものである。

以下、本発明装置の１実施例を図面を参照して
説明する。１３は第２図のものと同様な再生ヘツ
ドで、図示の接触式の場合、媒体１４に摺接しう
るように配設される。しかし光学式の場合にはこ
れより離間して配設される。何れの場合に於いて
も、駆動源１５又は１６によつてトラツク交差方
向に移送されるように構成されている。スイツチ
１７により駆動源１５が選択されると、再生ヘツ
ド１３は速度Voで移送されノーマル再生を実行
する。一方、駆動源１６が選択されると再生ヘツ
ド１３は速度nVoで移送されサーチ動作を実行す
る。尚、この再生ヘツドは一般のものと同様、第
２図に示した様なコンプライアンス特性を有し、
サーボ信号の付与に応じてその先端部を変位でき
るように構成されているが、その詳細については
周知であるので説明を省略する。１８はサーボ機
構で、これは再生ヘツド１３のトラツクに対する
ずれ量及び方向を検出し、それを補正するサーボ
信号を再生ヘツド１３に供給するものである。こ
のサーボ信号は、例えば第１図イの左右コントロ
ールトラツクからの各信号或いは同図ロの光ビー
ム７，８からの各信号を演算して得ることができ
る。１９は定電圧源で、これは再生ヘツド１３を
第２図の基準位置１１に位置規制するために利用
される。２０はサーボ機構１８及び定電圧源１９
の各出力を入力してそれらの一方を再生ヘツド１
３に出力するスイツチ手段で、これはノーマル再
生時には定常的にサーボ機構１８の出力を再生ヘ
ツド１３に付与するように作動すべく制御されて
いるが、サーチ指令時には信号発生器からの制御
信号に基づき周期的に切換えられるようにされて
いる。

２１は信号発生器で、例えば図示の如く、媒体
１４の回転をヘツド２２で検出しその回転信号を
整形回路２３で整形して、周期Ａ、デユーテイＢ
の信号を発生する。周期Ａを例えば媒体の回転周
期t′に一致させると、再生ヘツド１３を１回転に
つき１回宛跳躍させることができ、１回転中に１
フレームのビデオ信号が収録されている場合に
は、ｎフレームにつき１フレームのサーチ信号を
得ることができる。デユーテイＢは、再生ヘツド
１３の跳躍を可能にする時間で足り、それは周期
Ａに化し一般的には極めて短時間である。信号発
生器はかかる実施例とは別に、トラツク上に収録
された垂直同期信号の同期信号を基準にすること
もできる。そして、この方式は円板状の媒体を周
速一定にして再生するものに適用して好適であ
る。信号発生器２１からの発生信号は、サーチ指
令手段２４を制御してスイツチ１７を駆動源１６
側に切換えると共にゲート２５を開にしたときに
スイツチ手段２０に付与されデユーテイＢの期間
のみ定電圧源１９からの定電圧を再生ヘツド１３
に付与し、その他の期間ではサーボ機構１８のサ
ーボ信号を付与するようにしている。かくして再
生ヘツドは周期Ａ毎に、その期間中に生ずる基準
位置１１からの変位量npを、跳躍期間Ｂに定電
圧が付与されることにより解消するようにしてい
る。従つて、再生ヘツドは第５図に示す如くnp
トラツク毎１トラツク宛順次トラツクT₁，T₂…
をサーボをかけた状態で再生して行き、しかもそ
の再生動作は再生ヘツドの先端部が跳躍の都度基
準位置にリセツトされるから理想的な状態で実行
される。

叙上の如く本発明装置は再生ヘツドをノーマル
再生時より高速で移送するサーチ再生動作時、信
号発生器からの発生信号に基づき、サーボ信号と
跳躍のための定電圧を交互に付与するようにした
から、サーチ再生位置が分散され、目的のトラツ
クを容易に検索できる。また、跳躍の都度、再生
ヘツドはその先端部が基準位置にリセツトされる
から、安定なトラツキング動作と良好な再生動作
が保障され有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロは従来の異なるビデオデイスクシ
ステムの説明図である。第２図は再生ヘツドのコ
ンプライアンス特性の説明図である。第３図は従
来方式における再生ヘツドの動作説明図である。
第４図は本発明装置の１実施例の概略構成図であ
る。第５図は本発明による再生ヘツドの動作説明
図である。 主な図番の説明、１３……再生ヘツド、１５，
１６……駆動源（移送手段）、１８……サーボ機
構（サーボ信号形成手段）、１９……定電圧源、
２０……スイツチ手段、２１……信号発生手段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 先端部の移動が基準位置を挾んでトラツク交
   差方向に許容されるように構成した再生ヘツド
   と、該再生ヘツドを前記トラツク交差方向に第１
   速度又はこれより早い第２速度で選択的に移送す
   る手段と、前記再生ヘツドをトラツクに適合せし
   めるサーボ信号を形成する手段と、前記再生ヘツ
   ドを前記基準位置に位置規制せしめる定電圧源
   と、前記サーボ信号と前記定電圧源からの出力と
   を入力してその択一的出力を前記再生ヘツドに付
   与せしめるスイツチ手段と、前記トラツク上に記
   録された周期的信号または前記トラツクを備える
   媒体の回転を検出する回転信号を基準に形成さ
   れ、前記再生ヘツドが前記第２速度で移送される
   時、前記スイツチ手段を交互に切換える制御信号
   を発生する手段とを備えてなるプレーヤのトラツ
   キング制御装置。