JPS631286Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は光フアイバからなる方向性結合器を用
いた光フアイバスイツチに係り、その目的は光フ
アイバと対向する摺動可能なプランジヤを有し、
外部操作によりそのプランジヤを移動せしめ光の
制御を行なうように構成した防爆型の光フアイバ
スイツチを提供するものである。 第１図は一対の光フアイバ１ａ，１a′をそれぞ
れ互いに対向するように半径Ｒで彎曲し、その対
向する面の一部を研磨して突き合わせて構成した
いわゆる方向性結合器１を示す。この方向性結合
器１においては、一方の光フアイバ１ａの一端Ａ
より入射した光は接合部Ｃで分岐し、他方の光フ
アイバ１a′の他端A₁と一方の光フアイバ１ａの
他端Ｂに出力するように動作する（光フアイバ１
a′のB₁には出力は出ない）。一方、光フアイバ１
ａのＢより入射した光はB₁とＡへそれぞれ出力
し（A₁には出力は出ない）、これらの場合、互い
の光は干渉することはない。しかして、この種の
方向性結合器１を利用すると、１本の光フアイバ
により、第２図に示すようなスイツチを構成する
ことができる。すなわちこのスイツチは、発光回
路２と、この発光回路２からの信号により発光す
る発光ダイオードの如き発光素子３と、この発光
素子３からの光を伝播する１本の光フアイバ１ａ
と、この光フアイバ１ａの端面と対向し、かつ伝
播されてきた光を反射する、鏡のような完全反射
面４ａおよび無反射面４a′とを有する先端反射機
構部４と、光フアイバ１ａおよび光フアイバ１
a′とを含有してなる前記の方向性結合器１と、こ
の方向性結合器１を介し伝播されてきた光を受光
するフオトダイオードの如き受光素子５と、この
受光素子５に受光された光信号を電気的信号に変
換する受光回路６と、この受光回路６からの信号
によりスイツチ動作をなすスイツチ回路７とによ
り構成されている。 第３図は上記の発光回路２、受光回路６および
スイツチ回路７の一例を示すもので、Ｅは直流電
源、R₁は電流制限用の抵抗、OP₁はオペアンプ、
R_fは帰還用の抵抗、VR₁，VR₂はそれぞれ所定の
電圧を設定する可変抵抗、OP₂はオペアンプから
なるコンパレーター、T_rはスイツチング動作を
なすトランジスタ、Ｌはランプ、R₂〜R₄はそれ
ぞれ抵抗である。 動作にあたつては、まず可変抵抗VR₁を調整し
てオペアンプOP₁の非反転入力端子側の点を所
定の電圧V₁に設定する。この状態において、い
ま受光素子５が発光素子３からの光を光フアイバ
１a′を介して受けるとそれに応じて漏れ電流が変
化し、帰還用の抵抗R_fによりR_f倍されてオペア
ンプOP₁の出力端子にV₁＋△Ｖの出力が現われ
る。この電圧の変化分△Ｖでコンパレートするよ
うにコンパレータOP₂の非反転入力端子側の点
の電位を可変抵抗VR₂を介し設定しておいた場
合、受光素子５に光が入射するとコンパレータ
OP₂の出力は電源に近い電圧値から零に近い電圧
値まで変化し、これによつてトランジスタT_rが
オンしランプＬが点灯するものである。 本考案は上記のような光フアイバを利用したス
イツチに係り、以下図面に沿つて本考案を説明す
る。 第４図は本考案の実施例を示すもので、一端に
第２図および第３図に示した発光素子３を介して
光信号が入射される光フアイバ１ａの他端先端部
はほぼ円筒形の外部管８内に導入されている。こ
の外部管８の内部には磁性体からなり、光フアイ
バ１ａと対向するプランジヤ９が摺動可能に配設
され、かつ外部管８の内面はプランジヤ９との摩
擦を軽減するように滑らかに形成されている。こ
のプランジヤ９の光フアイバ側端面９ａは光を反
射するよう鏡面に仕上げられていると共に、光フ
アイバ１ａの端面はその長さ方向に対し垂直に切
断され、かつ鏡面に仕上げられている。また、外
部管８内に配設されているプランジヤ９の外周部
分には、例えばリング状の外部マグネツト１０が
その磁気吸引力によりプランジヤ９を矢印方向に
移動し得るように配設されている。 つぎに本考案の動作を説明する。 光フアイバ１ａ中に発光素子３の如き光源から
常に光が伝送されている場合において、いま外部
マグネツト１０が図中右側位置にセツトされてい
るときにはプランジヤ９も外部マグネツト１０と
追従移動するため、光フアイバ１ａ端面とプラン
ジヤ９の対向する鏡面９ａ間に離間している。こ
のため、光フアイバ１ａ中を伝送されてきた光は
端面より放射され、光フアイバ１ａへの反射光は
非常に少ない。 一方、外部マグネツト１０を左側へ移動させる
とこの外部マグネツト１０の動きに誘導され、磁
性体からなるプランジヤ９も左へ移動し、光フア
イバ１ａの端面とプランジヤ９の鏡面９ａとが接
触する。この場合においては、光フアイバ１ａ中
を伝送されてきた光は鏡面９ａにより反射され、
反射光は光フアイバ１ａ中をもどつていき例例え
ば第１図および第２図に示した如き方向性結合器
１を介し受光素子５に光が受光され受光回路６が
動作し、これによつてスイツチ回路７が動作して
スイツチが投入されるものである。 すなわち、本考案では外部マグネツト１０を移
動させることにより、それに伴なつて受信部側か
ら見て光の断続変化が生じ、受光素子５でその光
の断続を検出し、負荷スイツチを開閉するように
構成されている。 以上の通り本考案によれば、方向性結合器を介
し先端部が外部管内に導入された光フアイバと、
前記外部管内において前記光フアイバの先端部と
対向し、かつ接離可能で前記光フアイバからの伝
送光を該光フアイバに反射可能な鏡面を有する磁
性体からなるプランジヤと、このプランジヤを移
動させるべく前記外部管の外周側において移動自
在に設けられた外部マグネツトと、前記プランジ
ヤを移動させることにより前記光フアイバを介し
伝送されてきた光の反射光の有無を前記方向性結
合器を介し受光し検出する受光回路と、この受光
回路の出力により応動するスイツチ回路とを備え
て構成されており、必要に応じ長目の光フアイバ
を用いることにより光フアイバ中を伝送されてき
た光をプランジヤを適宜操作することによりその
鏡面を介して光を反射させスイツチ回路を動作さ
せることができるので、遠隔スイツチ動作が可能
である。また、従来の一般の電気的スイツチはリ
ード線を介してスイツチ操作部とスイツチ回路部
を電気的に接続していたが、本考案では絶縁性の
光フアイバを用い、しかも先端部に電気的部分が
存在しないため、防爆性であり防災分野に適用で
きる。さらに、構造が比較的簡単であるから小型
化を図ることができる等の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は光フアイバからなる方向性結合器の説
明図、第２図は光フアイバスイツチの構成概略説
明図、第３図は同上のスイツチに用いられる回路
の一例を示す説明図、第４図は本考案の実施例で
ある。 １……方向性結合器、１ａ，１a′……光フアイ
バ、２……発光回路、３……発光素子、４……先
端反射機構部、５……受光素子、６……受光回
路、７……スイツチ回路、８……外部管、９……
プランジヤ、９ａ……鏡面、１０……外部マグネ
ツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 方向性結合器を介し先端部が外部管内に導入さ
   れた光フアイバと、前記外部管内において前記光
   フアイバの先端部と対向し、かつ接離可能で前記
   光フアイバからの伝送光を該光フアイバに反射可
   能な鏡面を有する磁性体からなるプランジヤと、
   このプランジヤを移動させるべく前記外部管の外
   周側において移動自在に設けられた外部マグネツ
   トと、前記プランジヤを移動させることにより前
   記光フアイバを介し伝送されてきた光の反射光の
   有無を前記方向性結合器を介し受光し検出する受
   光回路と、この受光回路の出力により応動するス
   イツチ回路とを備えて成ることを特徴とした光フ
   アイバスイツチ。