JPS6312858Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本考案は、ミシンにおける滑り板着脱装置に係
り、特に針板に対する滑り板の取付けを確実にす
ると共に滑り板の取出し操作を容易にするように
したミシンにおける滑り板着脱装置に関する。

（従来技術） 従来、針板に滑り板を取り付けたとき、滑り板
はミシンの振動や縫成中の布との摩擦力によつて
動かないように、ばねで押圧されている。しか
し、このばねの力を強くすると、滑り板を針板か
ら取り出すときにかなりの力を要し、改良の余地
があつた。

（目的） 本考案は、上記した従来技術の欠点を除去する
ために考案されたもので、その目的とするところ
は、針板に滑り板を取り付けたとき、滑り板の突
起部を針板の切欠き部にばねで圧接係合させるこ
とによつて、針板に対する滑り板の取付けを確実
にすると共に滑り板を軽く押圧するだけで針板か
ら滑り板を容易に取り出すことができるようにす
ることである。

（実施例） 以下本考案を図面に示す実施例に基づいて説明
する。

本考案に係る滑り板着脱装置１は、針板２と、
一対の滑り板受け部材３，４と、滑り板５とから
なり、針板２には、第１図に示すように、対向す
る壁面７ａ，７ｂとこれらの壁面を連結する連結
面７ｃとでコの字状の開口部７が形成されてい
る。また針板２の対向する壁面７ａ，７ｂの開口
端付近の裏面には、第２図に示すように図中右上
がりの傾斜面をもつた一対の切欠き部８が夫々形
成されている。また、壁面７ａ，７ｂの連結面７
ｃ付近には、一対の段部９が形成されている。

一対の滑り板受け部材３，４は、弾性材からな
り、針板２の裏面に対向する壁面７ａ，７ｂに沿
つて配置され、ねじ１０によつて固着されてお
り、該針板の裏面との間に、第１３図に示すよう
に溝部１１を形成するように折曲部１２が形成さ
れている。また滑り板受け部材３，４の先端に
は、第６図及び第９図に示すように、上方に凸な
湾曲部１３が形成されている。滑り板５は、針板
２の開口部７とほぼ等しい大きさに設定されてお
り、第３図及び第４図に示すように、該開口部の
対向する壁面７ａ，７ｂに嵌挿される摺動面５ａ
の図中右端付近には、一対の突起部１５が形成さ
れ、該突起部は滑り板５を針板２の開口部７に嵌
挿したとき、針板２の一対の切欠き部８に係合す
るようになつている。また滑り板５の頂面は、該
滑り板を針板２の開口部７に嵌挿したとき、該針
板の頂面とほぼ一致する如く設定されている。ま
た第４図に示すように、滑り板５の摺動面５ａの
図中右端表面には、滑り板５を針板２の開口部７
に嵌挿したとき段部９に当接するような切欠き部
１６が形成されている。

本考案は、上記のように構成されており、以下
その作用について説明する。滑り板５を針板２の
開口部７に嵌挿するときは、該滑り板の図中左端
部で滑り板受け部材３，４の湾曲部１３をわずか
に下方に押圧しながら、図中左方向に滑り板５を
切欠き部１６が針板２の段部９に当接するまで移
動させる。すると滑り板５の突起部１５が、滑り
板受け部材３，４のばね力によつて針板２の切欠
き部８に圧接係合すると共に、滑り板５の左端部
付近は溝部１１に挿入される。これによつて滑り
板５はがたがなく、しかも左右方向に移動しない
ように針板に取り付けられる。

逆に滑り板５を針板２から取り出すときは、滑
り板５の右端部付近を滑り板受け部材３，４のば
ね力に孔して下方に押圧する。すると突起部１５
と切欠き部８との係合が解かれ、この状態で滑り
板５を右方に移動させることによつて簡単に滑り
板５を針板２から取り出すことができる。

（効果） 本考案は、上記のように構成され、作用するも
のであるから、針板に滑り板を取り付けたとき、
滑り板の突起部が針板の切欠き部に弾性材よりな
り滑り板受け部材で押圧されて圧接係合するよう
になつているので、針板に対する滑り板の取付け
が確実となり、しかも滑り板を軽く押圧するだけ
で針板から滑り板をを容易に取り出すことができ
るという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は針板の平面図、第２図は第１図の−
矢視縦断面図、第３図は滑り板の平面図、第４
図は第３図の−矢視側面図、第５図は一方の
滑り受け部材の平面図、第６図は第５図の−
矢視側面図、第７図は第５図の−矢視縦断面
図、第８図は他方の滑り受け部材の平面図、第９
図は第８図の−矢視側面図、第１０図は第８
図の−矢視縦断面図、第１１図は針板に一対
の滑り板受け部材を取り付けたときの平面図、第
１２図は滑り板着脱装置の平面図、第１３図は第
１２図の−矢視縦断面図である。 １は滑り板着脱装置、２は針板、３，４は夫々
滑り板受け部材、５は滑り板、５ａは摺動面、７
は開口部、７ａ，７ｂは夫々壁面、７ｃは連結
面、８は切欠き部、１１は溝部、１５は突起部で
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 対向する両壁面とこれらの両壁面を連結する連
   結面とでコの字状の開口部を形成した針板と、該
   針板の裏面に且つ前記対向する両壁面の縁に沿つ
   て配置され、前記裏面との間に溝部を形成する弾
   性材からなる一対の滑り板受け部材と、前記針板
   の開口部に嵌挿されると共に前記滑り板受け部材
   により形成される溝部に摺動自在に嵌挿され前記
   針板に取り付けたとき頂面が前記針板の頂面とほ
   ぼ一致するように形成された滑り板とで一組に構
   成されるミシン用針板組において、前記針板の対
   向する両壁面の開口端付近の裏面に一対の切欠き
   部が形成され、前記滑り板を前記針板に装着せし
   めたとき該針板の切欠き部に嵌入する一対の突起
   部と前記針板の開口部に形成の段部に当接する一
   対の切欠部とが前記針板の壁面に対向する滑り板
   の摺動面に形成され、前記滑り板受け部材には前
   記滑り板の前記端部の裏面を押圧する湾曲部が形
   成されたことを特徴とするミシンにおける滑り板
   着脱装置。