JPS63126961A - 炭素繊維の表面処理用電極ロ−ル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は炭素繊維の表面処理に使用される電極ロールに
関するものである。

（従来の技術） 炭素繊維は軽く、強度、弾性の点で優れていることから
、近年注目を集めており、航空機、自動車用部品１機械
要素部品、レジャー、スポーツ用品等の材料として使用
されている。これらの材料として炭素繊維がそのまま使
用されることはほとんどなく、プリプレグ（フィラメン
ト状の炭素繊維を長手方向に多数並べ、樹脂を含浸させ
ｉ状にしたもの）や炭素繊維強化プラスチックの強化材
として使用されるのが普通である。

このため炭素繊維自体の強度、弾性の重要性もさること
ながら、グリプレグ、炭素繊維強化プラスチック等の複
合材としての強度、弾性が重要な問題である。炭素繊維
複合材は炭素繊維とマトリックス樹脂とが強く結合され
ているものであり、両者の接着性が極めて重要である。

双方の接着性が不充分であれば、炭素繊維の特徴を生か
すことができない。

接着性の向上の為に炭素繊維の表面を酸化処理する必要
がある。この方法として、空気中で酸化する方法、強力
な酸化剤で強化する方法、通電により電解酸化する方法
が知られている（特開昭６１−１１９７６７号公報）。

通電による電解酸化法は、通常は搬送と電極を兼用した
電極ロールを介して炭素繊維に通電し、電解液中に設け
た相手極との間で電気分解反応を行ない、炭素繊維の表
面を酸化させるものである。

炭素繊維の表面から酸素を発生させる必要から、炭素繊
維に通電するロールは陽極であり、電解液中に設けた極
は陰極である。

第３図は電解酸化による表面処理の実施要領を説明した
ものであり、例と１〜で表面処理を４回行なう場合を示
したものである。

電解槽６に電解液７を入れ電解槽６の上部に電極ロール
８，８′　　を設け、電解槽６内には陰極板９及びガイ
ドロール１０を設ける。炭素繊維１１は走行して電極ロ
ール８に接触した後電解液７に導入され、陰極板９間を
通過し、電解液７から送出された後電極ロール８′に接
触する。

電解酸化は炭素繊維１１と陰極板９との間でなされるが
、電解液７なでた炭素繊維】１は電解液を含み、電極ロ
ール８′に接触するため、この間で電気化学反応が生ず
る。この場合、炭素繊維は陰極、電極ロールは陽極とな
り、電極ロールを形成する金属は電解液中に溶は出そう
とする。

（発明が解決しようとする問題点） 例えば従来第４図に示すように、機械構造用鋼］２の上
にＣｒメツギ１３乞した電極ロールが用いられている他
、Ｃｒの他にＮ＋ヲメッキしたものや、ステンレス鋼、
するいはインコネル、ハス７−　ｏ　イ等の耐蝕鋼で作
つ／こ電極ロールも用いられている。

これらの材料は導電性、耐蝕性の点で個々の特性では優
れているが、酸あるいはアルカリの電解液との電流がも
たらす電気化学腐蝕に対しては必ずしも優れているとは
言えない。

第５図は上記の電極ロールに炭素繊維を一条掛けた場合
の電気化学腐蝕による損耗具合を説明１〜たものである
。

ロール１４上を電解液を含む炭素繊維が走行するに際Ｌ
、ロール１４は経時的に損耗し、繊維の通り道に溝１５
が出来る。溝１５は徐々に深くなり径が小さくなってく
る。電極ロールは搬送用としても使用１〜ているため、
電極ロール間で周速の違いを生じ、円滑な搬送が出来な
い等の問題がある。

このため、電極ロールの取替え頻度が多く、溝１５が深
くなると電極ロールとして再使用できなくなるという欠
点を有している。

本発明はこのような欠点を有しない炭素繊維表面処理用
電極ロールを提供するものである。

（問題点を解決するための手段） 本発明はロール本体をＴ１金属により構成し、その表面
にＰＩを被覆した炭素繊維表面処理用電極ロールであり
、耐電気化学腐蝕に優れ、損耗が少なく、径の変化によ
る搬送上の問題もなく、再使用を可能としたことを特徴
とするものである。

以下に本発明を図示の実施例と共に説明する。

第１図は本発明の一実施例を示し、Ｔ１金属で構成され
たロール本体１０表面にｐ＋メッキ被覆２を施してなる
電極ロールである。

第２図は本発明の他の実施例を示し、Ｐｔメッキ被覆２
を施したＴｉ金属スリーブ３を、スリーブ押え治具４に
より、鋼製の軸５に固定してなる電極ロールである。

このように本発明ではＴｉ金属で構成したロール本体の
表面に、耐電気化学腐蝕の優れたＰｔｉ、被覆すること
により、電解液が浸み込んだ炭素繊維と電極ロール間の
電気化学反応による腐蝕作用に長期に耐えるようにし、
又、ロール本体なＰｔ被覆に対してなじみが良好でかつ
ｐｔの損耗が進んでも損耗を抑止する不動態を効果的に
形成するＴｉ金属で構成している。

Ｃｕ　、　Ｎｉ外どもＰｔ被覆に対してなじみは良好で
あるが、Ｐｉの損耗が進んだ場合の不動態形成能におい
てＴｉに劣るのでＴｉを選択するのが好址しい。

なお本発明で使用するｐｔは特に高価であるため、極力
薄くするのが好１しく、本実施例では約１０μｍのメッ
キ被覆とした。

（発明の効果） 本発明による電極ロールはＰＡＮ系、ピッチ系炭素繊維
のいずれにも適用できるものであり、耐電気化学腐蝕に
優れており、損耗が少なく長期に亘って使用が可能であ
る。

例えば従来使用されてきた電極ロールと本発明の電極ロ
ールを、炭素繊維表面処理用電極ロールとして使用し、
極にＩ　Ａｍｐ、１２時間通電した後の損耗量を溝深さ
で示すと、第６図のとおりで、本比較では、Ｐｔメツギ
による本発明の電極ロールは損耗量は０．１であり、Ｎ
＋メッキロール、ＳＵＳロール、黒鉛ロールに比し、格
段に小さい値を示した。

このように本発明の電極ロールは損耗が少なく６力月以
上も使用出来て、その寿命は大幅に改善された。

４、図面の説明 第１図及び第２図は本発明による電極ロールの説明図、
第３図は電解酸化による表面処理方法を示す説明図、第
４図は従来の電極ロールを示す説明図、第５図は電気化
学腐蝕による損耗具合の説明図、第６図は電極ロールの
損耗量を比較した図表である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 本体をＴｉ金属より構成し、該Ｔｉ金属表面にＰｔを被
   覆せしめたことを特徴とする炭素繊維の表面処理用電極
   ロール。