JPS6312462B2 - - Google Patents

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JPS6312462B2
JPS6312462B2 JP16913380A JP16913380A JPS6312462B2 JP S6312462 B2 JPS6312462 B2 JP S6312462B2 JP 16913380 A JP16913380 A JP 16913380A JP 16913380 A JP16913380 A JP 16913380A JP S6312462 B2 JPS6312462 B2 JP S6312462B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diacrylate
alcohol
liquid
separated
bmepp
Prior art date
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Expired
Application number
JP16913380A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5793929A (en
Inventor
Yasuji Kida
Kazuo Yomo
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP16913380A priority Critical patent/JPS5793929A/ja
Publication of JPS5793929A publication Critical patent/JPS5793929A/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、アルコールに溶解度以上の量のジア
クリレートを混合して、二液相に分離させた後、
その上相液を分離後冷却して結晶化させることを
特徴とするジアクリレートの精製方法に関するも
のである。詳しくは、室温付近に融点を持つ重合
性に富んだ粗なジアクリレートの精製方法に関す
るものである。なお、本発明にいうジアクリレー
トは一般式、 で表わされるジアクリレートである。上記式中に
おいてR1=H,CH3、R2=H,CH3、m,n=
0,1,2、X=Cl,Br、a=0,1,2,3,
4などが代表的である。その具体例を示すと例え
ば、2,2ビス(4―メタクリロキシフエニル)
プロパン、2,2―ビス(4―メタクリロキシエ
トキシフエニル)プロパン、2,2―ビス(4―
メタクリロキシジエトキシフエニル)プロパン、
2,2ビス(4―メタクリロキシ―3,5―ジク
ロロフエニル)プロパン、2,2ビス(4―メタ
クリロキシ―3,5―ジブロムフエニル)プロパ
ン、2,2ビス(4―メタクリロキシエトキシ―
3,5―ジクロルフエニル)プロパン、2,2ビ
ス(4―メタクリロキシエトキシ―3,5―ジブ
ロムフエニル)プロパン、2,2―ビス(4―メ
タクリロキシイソプロポキシフエニル)プロパ
ン、2,2―ビス(4―メタクリロキシジイソプ
ロポキシフエニル)プロパン、2,2―ビス(4
―メタクリロキシイソプロポキシ―3,5―ジク
ロル)プロパン、2,2ビス(4―メタクリロキ
シイソプロポキシ―3,5―ジブロムフエニル)
プロパン等およびこれらの混合物等である。 これらのジアクリレートの合成方法について
は、種々の方法が提案されている。例えば、メタ
クリル酸、又はアクリル酸クロライドと相当する
アルコール、又はナトリウムアルコラートを反応
させたり、チオニルクロライドの存在下にメタク
リル酸、又はアクリル酸と相当するアルコールを
同時に反応させたり、酸触媒の存在下に、メタク
リル酸、又はアクリル酸と相当するアルコールを
反応させ、生成する水を系外に除去する方法など
がある。これらの反応で生成する目的物であるジ
アクリレートは、他に成分を明らかにできない
が、黄色の粘着性のある不純物を含有する。本発
明はかかる黄色の不純物を除去し、高純度のジア
クリレートを得るのを目的とするものである。 しかして、このようなジアクリレートは融点が
常温付近から70〜90℃であり、そのため結晶化し
にくいこと、及び加熱により非常に重合し易いこ
とのために、更にはジアクリレートと不純物の性
状が酷似するためか、従来技術では精製が難しか
つた。例えば、従来の精製技術に準じて蒸留法、
再結晶法、溶媒抽出法などを試みたが、それぞれ
次のような欠点を有するため、採用されなかつ
た。即ち、蒸留法では、ジアクリレートの沸点が
高いため、減圧にしても熱処理は避けられずジア
クリレートの重合を来してしまう欠点を生ずる。
再結晶法では、ジアクリレートと不純物の溶解度
が酷似しているため、精製が不十分でない。又、
溶媒抽出法も、再結晶法と同様の理由で、適当な
溶媒がなく、精製が困難であつた。したがつて、
このような粗ジアクリレートを重合、又は共重合
した重合物も淡黄色に着色するために、その利用
分野が限定されていた。例えば、歯科材料用に
は、重合物が淡黄色に着色するために、ジアクリ
レートの使用量を少くする必要があつた。又、透
明性の要求されるプラスチツク分野でも、同様の
理由で、そのままでは用いることが出来なかつ
た。 本発明は、このように精製が困難な黄色の不純
物を有するジアクリレートの精製法を鋭意研究し
てきた結果、アルコールに溶解度以上の量の該ジ
アクリレートを混合することによつて、容易に2
液相に分離され且つそのアルコール相に純粋なジ
アクリレートのみが溶解されることを知見し、本
発明のジアクリレートを容易に精製し得る方法を
完成したものである。即ち、本発明はジアクリレ
ートをアルコールに混合して、2液相に分離した
後、その上相液を分離した後、これを低温で結晶
化させることを特徴とするジアクリレートの精製
方法である。 本発明において用いるアルコールはジアクリレ
ートを溶解するものであれば特に制限されない
が、一般に炭素数1〜5の脂肪族アルコールが好
ましく、例えば、メタノール、エタノール、ノル
マルプロピルアルコール、イソプロパノールなど
が用いられる。本発明においては種々の有機溶媒
のうち特にアルコールを用いることが極めて重要
である。即ち、用いるアルコールは高純度のジア
クリレートを、常温〜加温の状態で適度に溶解す
る。さらに、アルコールに粗なジアクリレートを
溶解度以上の量混合することによつて、ジアクリ
レートの結晶は析出せずにアルコールを主とする
液相とジアクリレートを主とする液相の二液相に
分離されるために、後の分離が非常に容易にでき
る。したがつて、本発明においてはジアクリレー
トをアルコールに対して溶解度以上の量混合する
ことも至つて重要である。しかして、ジアクリレ
ートを主とする下層には、黄色の不純物が濃縮さ
れ、アルコールを主とする上層には、無色透明の
ジアクリレートが移行する。このように溶解度以
上の量のジアクリレートとアルコールの混合物
が、なぜ二液相に分離するかは明らかでないが、
恐らくジアクリレートの融点が常温付近のため、
アルコールを取り込んで溶媒和し、液相が生成し
たのであろう。一方、黄色の不純物はアルコール
に対する溶解度が小さく、ジアクリレートに富ん
だ下層に濃縮されたのであろう。従つて、本発明
によれば、純粋なジアクリレートが溶解されたア
ルコール層を容易に分離することができる。 他方、有機溶媒として上記アルコールの代りに
芳香族炭化水素を用いた場合には、ジアクリレー
トとともに不純物が溶解されるので好ましくない
ばかりでなく、さらに過飽和の状態にしても良好
な液―液相分離が生じないために精製分離が困難
である。また、有機溶媒として脂肪族炭化水素を
用いた場合には、ジアクリレートの溶解度が小さ
いために、過飽和の状態で液―液相分離しても、
精製の収率が極めて低い。 本発明においては、ジアクリレートは一般に撹
拌してアルコールと混合される。また混合する温
度は、ジアクリレートが重合しない温度であれば
高いほどアルコールに対するジアクリレートの溶
解度が増大するので好ましいが、高すぎると不純
物も混入するため、常温より若干高い温度25〜50
℃、特に30〜40℃が望ましい。また、一般に重合
を防止するために、BHT、ハイドロキノンなど
のアルコールに溶ける重合禁止剤を存在させるこ
とも望ましい方法である。 上記のように、溶解度以上の量のジアクリレー
トをアルコールに撹拌溶解又は混合後、静置する
ことによつて、アルコールを主とする上層(上澄
液)とジアクリレートを主とする下層に容易に分
離する。上層と下層を分離する温度は、収率と精
製度及びジアクリレートの種類との関係で決めら
れるべきであり、一定しないが、通常は、ジアク
リレートをアルコールに混合させた温度より低
く、一般に10〜30℃で、好ましくは10〜20℃であ
る。次いで、上澄液をデカンテーシヨン等の通常
法で分離後、重合物、ゴミなどを除くために過
する。分離、過されたアルコールの液を降温
すると、精製されたジアクリレートの結晶が析出
する。このような、アルコールからジアクリレー
トの結晶を析出させる再結晶方法は、特に制限さ
れず、通常の結晶化装置がそのまま用いられる。
なお、結晶を析出させる際には、核剤として、精
製された純度の高いジアクリレートの結晶を入れ
るとよい。結晶化温度は、ジアクリレートの種類
により異なり、適宜選択されるが、通常10〜−20
℃の温度が採用される。 不純物の濃縮された下層に更にアルコールを添
加して混合した後、相分離させ上層を分離して、
低温で結晶化させる本発明の操作を繰り返すこと
により、ジアクリレートの収率を向上させること
もできる。 このように、従来困難視されていたジアクリレ
ートの精製が、本発明により容易に実施され、高
純度のジアクリレートが得られ、その用途分野が
一層拡大されることになつた。 以下、実施例に基づいて、具体的に説明する
が、本発明は、これのみに限定されるものではな
い。 なお、実施例における液体の着色の程度はハー
ゼン白金コバルト標準(APHA)に準じて表示
した。また実施例で用いた略語は下記の通りであ
る。 BMEPP:2,2―ビス(4―メタクリロキシエ
トキシフエニル)プロパン Br4・BMEPP:2,2―ビス(4―メタクリロ
キシエトキシ―3,5―ジブロムフエニル)
プロパン 実施例 1 未精製BMEPP(淡黄色に着色、トルエン50
g/未精製BMEPP50gのAPHAは150番、融点
は36〜41℃)300gにメタノール1を加えて30
℃に加熱撹拌した。次に、撹拌を停止して、内容
物の温度が20℃になるまで静置したところ、二液
に相分離し、下層は粘着な黄色液体となり、上層
は無色透明な液体となつた。同温度で、上層の
BMEPPのメタノール溶液を分離し、過した。
この液を撹拌しながら−20℃に冷却すると、白
色の結晶が析出して来た。次いで過し、白色結
晶を室温で減圧乾燥し、精製BMEPP68gを得
た。 この精製BMEPP50gをトルエン50gに溶かし
た溶液は無色透明であり、この溶液のAPHAは
5番であつた。又精製BMEPPの融点は39〜41℃
であつた。 比較例 1 実施例1において、二液に相分離した上層と下
層を分離しない他はすべて実施例1と同様に実施
したところ、淡黄色の結晶280gが得られた。こ
のもののAPHAは150番、融点は36〜41℃であつ
た。 実施例 2 未精製Br4・BMEPP(淡黄色に着色、トルエン
50g/未精製Br4・BMEPP50gのAPNAは150
番、融点は51〜64℃)200gにエタノール1を
加えて、40℃に加熱撹拌した。次に、撹拌を停止
して、内容物の温度が30℃になるまで静置したと
ころ、二液に相分離し、下層は粘稠な黄色液体と
なり、上層は無色透明な液体となつた。この温度
で上層のBr4・BMEPPのエタノール溶液を分離
し、過した。この液を撹拌しながら5℃まで
冷却したところ、白色結晶が析出して来た。次い
で過により固液分離し、白色結晶を室温で減圧
乾燥して、精製Br4・BMEPP70gを得た。この
精製Br4・BMEPP50gをトルエン50gに溶かし
たAPHAは5番であつた。又精製Br4・BMEPP
の融点は61〜64℃であつた。 比較例 2 実施例2において、二液に相分離した上層と下
層を分離しない他は、すべて実施例2と同様に実
施したところ、淡黄色の結晶176gが得られた。
この結晶50gをトルエン50gに溶かした溶液の
APHAは150番であつた。又、この結晶の融点は
51〜64℃であつた。 実施例 3 実施例1で得られた液を、更に実施例1で相
分離した残りの下層に添加して、実施例1と同様
の操作をくり返したところ、下記のとおりであつ
た。
【表】 なお、総計の回収率は92%であつた。また、第
5回目に相分離した下層には濃い黄色の粘稠な液
体が残つた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルコールに溶解度以上の量の、一般式、 (式中、R1はH、CH3;R2はH、CH3;m、
    nは0、1、2;XaはCl、Br;aは0、1、2、
    3、4である)で示されるジアクリレートを混合
    して、二液相に分離した後、その上相液を分離し
    た後冷却して結晶化させることを特徴とするジア
    クリレートの精製方法。
JP16913380A 1980-12-02 1980-12-02 Purifying method of diacrylate Granted JPS5793929A (en)

Priority Applications (1)

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JP16913380A JPS5793929A (en) 1980-12-02 1980-12-02 Purifying method of diacrylate

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Publication Number Publication Date
JPS5793929A JPS5793929A (en) 1982-06-11
JPS6312462B2 true JPS6312462B2 (ja) 1988-03-18

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ID=15880888

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010064988A (ja) * 2008-09-11 2010-03-25 Toagosei Co Ltd 多官能(メタ)アクリレートの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010064988A (ja) * 2008-09-11 2010-03-25 Toagosei Co Ltd 多官能(メタ)アクリレートの製造方法

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