JPS6312098Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は中継コンベアに関し、更に詳細にはブ
リスター包装機のシート状包装体の搬出コンベア
とその下流に接続される集積包装コンベアとの間
を中継する場合等に使用するのに適した中継コン
ベアに関する。

ブリスター包装機に使用されて包装体を搬送す
るコンベアには、一般に包装体を途中で排出でき
るようにした切換排出機能を有する中継コンベア
が使用されている。このような中継コンベアの従
来のものとしてはコンベアベルトの上に上流側コ
ンベアから送られた包装体を受けて下流側コンベ
アに送るベルト式のものがあるが、この形式では
コンベアベルトと包装体との間にスリツプが発生
して送りが不確実となる問題があつた。

このような問題を解決するものとして切換排出
用ゲートの包装体搬送面より上方に送り爪付きの
チエーンコンベアを設けてそのチエーンコンベア
の送り爪で包装体を押して確実に移送する構造の
ものがあるが、この形式のものではチエーンコン
ベアが搬送面の上部に配設されているため、(イ)搬
送面或は包装体上面に上部のコンベア機構からの
排油が飛散落下したり或はその他のゴミが落下し
て包装体を汚す、(ロ)上部にコンベア機構が設けら
れているため搬送面が覆われ搬送面の清掃がしに
くい、(ハ)搬送面がコンベア機構により覆われてい
るため搬送状態を確認しにくい等の問題があつ
た。

本考案の目的は、上流側コンベアと下流側コン
ベアとを中継する中継コンベアにおいて、包装体
を汚染する虞れもなくかつ搬送状態を外部から確
認し易くし、しかも上流側コンベアから下流側コ
ンベアへの包装体の確実な移送並びに搬送面より
下側の位置への包装体の選択的かつ確実な排出を
可能にすることである。

本考案は、各々が案内板と該案内板の下側に配
置されかつ送り爪が所定の間隔で取り付けられた
無端チエーンとを有する直列に配列された上流側
及び下流側の二つのコンベアの間で、上流側を該
上流側コンベアと部分的に重ねかつ下流側を該下
流側コンベアと部分的に重ねて設けられ、上流側
のコンベアにより搬送された包装体を下流側のコ
ンベアに選択的に移送する中継コンベアにおい
て、該上流側のコンベアと下流側のコンベアとの
間には送り位置又は排出位置を選択的に取り得る
ゲートを該上流側コンベア側を支点として回動可
能に設け、該ゲートの近くでかつ該上流側及び下
流側コンベアの搬送面より下側の位置には駆動チ
エーン歯車及び遊びチエーン歯車に掛けられかつ
複数の包装体送り用の送り爪が所定の間隔で取り
付けられた一対の無端チエーンを設け、該一対の
無端チエーンの間の間隔を該包装体の幅よりも大
きくし、該駆動チエーン歯車は該無端チエーンに
取り付けられた送り爪が該ゲートよりも下流側の
位置でのみ停止できるように係合及び解放を切り
換えられるクラツチを介して該上流側コンベアの
駆動軸に接続し、該ゲート用の作動装置を該搬送
面よりも下側に配置して構成されている。

以下図面を参照して本考案の一実施例について
説明する。

第１図ないし第５図において本実施例による中
継コンベア１が、それぞれ別個の駆動源によつて
駆動される上流側コンベア５及び下流側コンベア
６の一部と共に示されている。この中継コンベア
１は本体フレーム１０の上方に包装体の搬送方向
にほぼ直角に回転自在に取り付けられた可動軸１
１とその可動軸１１と平行にフレーム１０の上部
に固定された固定軸１２とを有している。可動軸
には上流側コンベアの一対の遊びチエーン歯車５
１，５１ａが回転自在に取り付けられている。可
動軸にはチエーン歯車５１，５１ａを間に挾んで
中継コンベア用の一対の遊びチエーン歯車１３，
１３ａが回転自在に取り付けられている。

上流側コンベア５のチエーン歯車に掛けられた
無端チエーン５２，５２ａの移送通路の上方には
包装体を載せて案内する案内板５３が設けられ、
その案内板の下流端（第１図で右端）には切換排
出機能を有するゲート２０が、ピン２１（第５
図）により枢着されている。案内板上の包装体ｍ
は無端チエーン５２，５２ａに所定の間隔で取り
付けられた送り爪５４，５４ａにより矢印Ｘ方向
に移送される。

可動軸１１にはレバー２１が取り付けられ、そ
のレバーはリンク２２を介してゲート２０に連結
されている。可動軸の端部（第３図で左端）には
アーム２３が固定されそのアームはフレームに枢
着されたシリンダ２４と連結されている。ゲート
２０はシリンダの動作により可動軸を回動させ、
それによつて第１図で実線で示される送り位置と
鎖線で示される排出位置との間を往復回動できる
ようになつていて、その二つの位置のいずれかを
選択的に取り得るようになつている。可動軸１
１、レバー２１、リンク２２等はゲート用の作動
装置を構成している。

固定軸１２には、下流側コンベアの一対の遊び
チエーン歯車６１，６１ａと、そのチエーン歯車
を間に挾んで中継コンベアの一対の遊びチエーン
歯車１４，１４ａとがそれぞれ回転自在に取り付
けられている。下流側コンベア６の無端チエーン
６２，６２ａの移送通路の上方には案内板６３が
設けられ、その案内板上を包装体ｍが無端チエー
ン６２，６２ａに所定の間隔で取り付けられた送
り爪６４，６４ａにより押されて矢印Ｙ方向に移
送する。送り爪６４，６４ａの取付け間隔は上流
側コンベアの送り爪５４，５４ａの取付け間隔よ
り大になつている。

フレーム１０の下部には可動軸１１と平行に駆
動軸１５が回動自在に取り付けられ、その駆動軸
には一対の駆動チエーン歯車１６，１６ａが一対
の遊びチエーン歯車１３，１３ａと同じ間隔で取
り付けられている。遊びチエーン歯車１３，１４
及び１３ａ，１４ａと駆動チエーン歯車１６及び
１６ａとにはそれぞれ無端チエーン１７，１７ａ
が掛けられている。各無端チエーン１７，１７ａ
には下流側コンベアの送り爪６４，６４ａの取付
け間隔よりも大なる間隔で送り爪１８，１８ａが
取り付けられている。無端チエーン１７と１７ａ
との間隔Ｗは、第４図に示されるように、包装体
がゲート２０から下方に落下できるように包装体
の横幅Ｗよりも大きくなつている。このため送り
爪１８，１８ａは折り曲げられている。なお１
９，１９ａはサイドガイドである。

駆動軸の端部（第２図で左端）には公知の構造
のピンクラツチ３０を介してチエーン歯車３１が
取り付けられ、そのチエーン歯車は上流側コンベ
アの駆動源により駆動される中継軸３２に取り付
けられたチエーン歯車３３と、無端チエーン３４
によつて接続されている。ピンクラツチは、外部
から動作信号を受けたときチエーン歯車３１又は
駆動軸１５上の一点が定位置に来たときにのみチ
エーン歯車３１と駆動軸１５とを係合又は解放し
得る定位置係合、解放型のクラツチである。この
ピンクラツチにより、下流側のコンベアの動作が
停止してピンクラツチに解放信号が送られても駆
動軸が一定の位置になるまで中継コンベアは動作
し続け、包装体の搬送面より上方に突出する送り
爪がゲートより下流側になつたときにクラツチが
解放し、無端チエーンの動作が停止する。

なお４０は中間排出される包装体を受けるホツ
パである。

上記構成の中継コンベアにおいて、上流、下流
両コンベアが同期して同時に動作しているとき、
ゲート２０は第１図の実線位置にあり、かつピン
クラツチ３０が係合して駆動軸１５が回転するこ
とにより無端チエーン１７，１７ａも矢印Ｚ方向
に巡回移動する。そして上流側コンベア５により
送られた包装体ｍを送り爪１８，１８ａにより下
流側コンベアの案内板６３上に送る。送られた包
装体は送り爪６４，６４ａにより矢印Ｙ方向に送
られる。

次に後工程の稼動を停止すると同時に下流側コ
ンベア６の動作が停止すると、その停止信号がピ
ンクラツチ３０に解放信号として送られる。解放
信号が送られたピンクラツチは駆動軸が定位置に
なつたとき解放して駆動軸１５とチエーン歯車３
１との間を切り離し駆動軸を停止する。このと
き、包装体搬送面より上方に突出している中継コ
ンベアの送り爪１８，１８ａはゲート２０より下
流側すなわち位置Ａ（第１図）より下流側で必ら
ず停止し、上流側コンベア５によりゲートに送ら
れる包装体をじやましないようになつている。そ
して無端チエーン１７，１７ａが停止すると可動
軸１１がシリンダ２４により動作されてゲートは
鎖線図示の位置（第１図）になる。したがつて上
流側コンベアにより送られる包装体ｍはホツパ４
０内に投入される。

更に後工程の稼動が開始されることにより下流
側コンベア６が動作されると、数秒後に上流、下
流両コンベアは同期状態になり、ピンクラツチに
係合信号が送られる。係合信号が送られたピンク
ラツチは、チエーン歯車３１上の一点が所定の位
置になつたとき係合し、駆動軸とチエーン歯車３
１とを連結し、中継コンベアが動作を開始すると
共にゲートも実線図示の状態になる。このピンク
ラツチの係合動作により、上流側及び下流側コン
ベアの送り爪と中継コンベアの送り爪の位置関係
が適切に保持される。

以上の説明から明らかなように本考案による中
継コンベアでは次のような効果が得られる。

(イ) 無端チエーン、チエーン駆動機構、ゲート作
動装置等が包装体の搬送面の下方に配置されて
いるので搬送面及び包装体上に機構からの排
油、ゴミ等が落下することなくそれらが汚され
ることがない。

(ロ) 搬送面がコンベアの機構により覆われること
がないので搬送状態の確認及び搬送面の清掃が
容易となる。

(ハ) 送り爪で搬送するので確実な搬送ができる。

(ニ) ピンクラツチを介して上流側コンベアの駆動
源に接続してあるため、下流側コンベアを任意
に停止しても中継コンベアの送り爪を側方或は
上方に逃すことなく上流側コンベアの送りをじ
やましない位置に確実に停止させることができ
る。

(ホ) 中継コンベアの一対の無端チエーンの間の間
隔を包装体の幅よりも大きくしたので、包装体
を無端チエーンと干渉させることなく搬送面よ
り下側に容易に排出できる。

なお本実施例ではブリスターの包装体の搬送に
ついて説明したがその他の包装体、或はシート状
部品の搬搬送にも使用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による中継コンベアの断面図で
あつて第２図の線−に沿つて見た図、第２図
は第１図の線−に沿つて見た断面図、第３図
は中継コンベアの上面図であつて案内板、サイド
ガイドを外して見た図、第４図は第２図の一部の
拡大図、第５図は案内板及びゲートの平面図であ
る。 １……中継コンベア、１１……可動軸、１３，
１３ａ，１４，１４ａ……遊びチエーン歯車、１
５……駆動軸、１６，１６ａ……駆動チエーン歯
車、１７，１７ａ……無端チエーン、１８，１８
ａ……送り爪、２０……ゲート、３０……ピンク
ラツチ、５……上流側コンベア、６……下流側コ
ンベア。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 各々が案内板と該案内板の下側に配置されか
   つ送り爪が所定の間隔で取り付けられた無端チ
   エーンとを有する直列に配列された上流側及び
   下流側の二つのコンベアの間で、上流側を該上
   流側コンベアと部分的に重ねかつ下流側を該下
   流側コンベアと部分的に重ねて設けられ、上流
   側のコンベアにより搬送された包装体を下流側
   のコンベアに選択的に移送する中継コンベアに
   おいて、該上流側のコンベアと下流側のコンベ
   アとの間には送り位置又は排出位置を選択的に
   取り得るゲートを該上流側コンベア側を支点と
   して回動可能に設け、該ゲートの近くでかつ該
   上流側及び下流側コンベアの搬送面より下側の
   位置には駆動チエーン歯車及び遊びチエーン歯
   車に掛けられかつ複数の包装体送り用の送り爪
   が所定の間隔で取り付けられた一対の無端チエ
   ーンを設け、該一対の無端チエーンの間の間隔
   を該包装体の幅よりも大きくし、該駆動チエー
   ン歯車は該無端チエーンに取り付けられた送り
   爪が該ゲートよりも下流側の位置でのみ停止で
   きるように係合及び解放を切り換えられるクラ
   ツチを介して該上流側コンベアの駆動軸に接続
   し、該ゲート用の作動装置を該搬送面よりも下
   側に配置したことを特徴とする中継コンベア。 ２ 該ゲートが該上流側のコンベアの該案内板の
   終端に枢着されかつ該案内板の下側に回動可能
   に設けられた軸にレバーを介して連結され、該
   軸に該上流側のコンベアのチエーン歯車及び該
   中継コンベアの遊びチエーン歯車が回転可能に
   支持されている実用新案登録請求の範囲１に記
   載の中継コンベア。