JPS63120143A

JPS63120143A - 甘撚精紡糸による編地

Info

Publication number: JPS63120143A
Application number: JP26639286A
Authority: JP
Inventors: 鶴田　啓次郎; 弘中村
Original assignee: Kanebo Ltd
Current assignee: Kanebo Ltd
Priority date: 1986-11-08
Filing date: 1986-11-08
Publication date: 1988-05-24
Also published as: JPH028059B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、撚数の極めて少ない綿紡単糸を原糸として用
いることにより、優れた柔軟性と心地良い肌触りを有す
る編地に関するものである。

（従来の技術）従来、綿繊維は、吸湿性に富み、保温性、洗濯性の大き
いことからメリヤス糸として、特に肌着用メリヤス糸と
して多意に用いられている。メリヤスは、その柔らかな
風合を特徴とすることから組織糸に比べて一般に撚の住
い柔軟な糸を使用することになっている。

既知の文献によれば、綿糸の種類別撚係数を示すと次表
のようになる。尚、撚係数とは糸の太さと撚数の間係を
示す定数であって、次のように表わされている。

撚係数＝Ｔ／Ｊ】＝Ｔ＝糸の１インチ当たりの撚数、上表から明らかな如く、高級メリヤス原糸に於ては、そ
の撚係数を極めて少なくする必要があり、特に肌着等に
適するメリヤス編地としての優れた柔軟性を得るために
は、その編成糸条にせ撚の糸条を用いることが必要であ
る。

しかし、従来公知の供給粗糸と精紡機を用いて撚係数８
以下の＠Ａｍ糸を得ることは、不可能であるか、可能で
あるとしても極めてホ畦であり、紡出上様々な問題を伴
っている。

（発明が解決しようとする問題点）上述の通り、高級メリヤス編地用の原糸として、極めて
せ撚で柔軟性の高い糸条を得ようとしても、通常の精紡
機に於ては均質な糸条を得ることはでさなかった。即ち
、通常の精紡機に於ては、フロントローラーのニップ点
を出た直後の雰囲気中にニマーマチッククリャラーのノ
ズルが開口しており周辺の壁気を常時吸引している。従
つて、施撚度合を極めて低くして紡出すると、前記フロ
ントローラーのニップ点を出た直後の無撚のフリースは
吸引流によって集束前に飛散してしまい、その結果、む
ら等の好ましくない問題を生じることになる。

本発明は、上述の如き実情に鑑みてなされたものであっ
て、良好な風合と柔らかい肌触りを有する編地を得るた
めに、その編成糸条に関する研究を重ねた結果、極めて
撚度を低くした精紡単糸を所望し、該精紡単糸の製造の
際に発生するフリース飛散等の障害を兄事に解消するこ
と（こよって得られる新規な精紡単糸による編地の提供
をその目的とするものである。

（問題点を解決するための手段）上記目的を達成するために本発明の編地は次の構成を備
えている。即ち、綿繊維１００％の精紡単糸を原糸とす
る編地であって、前記精紡単糸の撚係数が１．６〜２．
７であり、且つ該精紡単糸が、所定の撚を有する綿糸紡
績糸の単糸と綿繊維からなるレリースを引揃えたものを
、前記綿糸紡績糸の単糸の撚方向と逆方向に捨金せしめ
てなることをその要旨とするものである。尚、本発明に
おける撚係数とは、糸の１インチ当たりの撚数Ｔを英式
綿番手Ｎの平方根で除［たものであり、即ち次のように
表わされる。　撚係数＝Ｔ／ｖ７以下、本発明の実施例
を図面に基づき詳述する。

（実施例）第１図は、本発明の編地の一実施例であって、よこメリ
ヤスの代表的編目を示すものである。ここで述べるよこ
メリヤスとは、丸線、よこ編を含み、第１図に示す平編
の他、ゴム纒、ガータ偏等、様々な検知を有するもので
ある。本発明に於ては、その顕著な特性及び効果が編目
構造に依るものではないため、たてメリヤスにより編成
したものものであっても本発明の編地の特徴である柔軟
性は求めらｎるが、その特性を生かした肌着等を装造す
る上ではよこメリヤスに編成することが好適である。し
かし、その用途分野によってはたてメリヤスの有する特
徴を生かす場合もあり、従って編目構造自体を限定する
ものではな″い。

然して、本発明の編地の特徴は、その編成糸条に依るも
のであり、更に詳しくは編成糸条として極めてせ撚の猜
紡糸を用いたことに依るものである。この編成糸条とは
、第１２図に示す通りの構造を備えたものであり、先ず
その独特な製造方法について、該方法を実施する装置の
一例を示す第８図に基づき説明する。同図に於て、（１
）は綿繊維１００％の粗糸が巻いである篠巻であり、該
篠巻（１）より引き出された粗糸（２）は公知の通り、
ロービングロッド（３）、トランペット（４）、積極回
転のボトムバックローラー（５）とこれに抑圧接触して
従動回転するトップパックローラー（６）の両者からな
るローラ一対、積極回転のボトムミドルローラー（７）
と上下のエプロン＜８）１　（９）を介してこれに抑圧
接触して従動回転するトップミドルローラーｕ１のロー
ラ一対、及び積極回転のボトムフロントローラー（ロ）
とこれに押圧接触して従動回転するトップフロントロー
ラー（６）のローラ一対を順次経由し、この間周速度の
異なる前述の各ローラ一対昏こよりドラフト作用を受け
、フリース（Ｆ）となって前記トップフロントローラー
（２）とボトムフロントローラー（ロ）の後側のフリー
ゲージ域に存在する。

一方、綿繊維１００％の施撚単糸（至）はパッケージｑ
４より解舒された後、糸ガイドＡ　０５　、同ＢＭ。

及び同ＣＣＩηを順次経由し、前述のフリース（Ｆ）と
フリーゲージ域で合体した後、トップフロントローラー
四とホトムフロントローラーａηのニップ点を通り、リ
ング・トラベル機構（図示せず）で施撚され糸（Ｙ）と
なる構成をとっている。

上述の過程に於て、単糸（２）は所定の撚を有する綿糸
紡績糸の単糸であり、フリース（Ｆ）はＮ６繊維から形
成したフリースであるため、これら両者を合体せしめた
複合体は、綿繊維１００％の精紡単糸を形成することに
なる。

然して、本発明の編地の編成糸条は、前記糸（Ｙ）の撚
方向と単糸０の撚方向とが逆になっている。

例えばＳ方向の撚を有する単糸□□□をフリース（Ｆ）
と合体せしめた後に、これを２方向に捨金せしめ、単糸
−の撚を戻しながらこれとフリース（Ｆ）を引揃え撚合
せしめるのである。こうして得られた糸は、第２図に示
す通り、全体としては所定の８又は２方向の撚を有する
単糸であ−るが、これを逆方向に解撚すると有撚の単糸
（至）と無撚のフリース（Ｆ）に分離することとなり、
且つ有撚の単糸（至）と糸（Ｙ）の撚方向は互いに逆方
向になっている。従って、糸σ）の撚度がＭＡ端に低い
ものであっても、フリースの飛散等の開祖を生じず、撚
係数を１．５まで甘くした糸条についても容易に均質な
ものが得られた。

本発明者達は、所望の編地を得るために、その編成糸条
として首振糸条を追求した結果、上述の過程を経て得ら
れた新規の構造を有する糸条を編成糸条とした絹地がｇ
ｆｉ！＃Ｌ＜優れた柔軟性と肌触りを有するものである
ことを見出した。即ち、上述の構成によって得られた精
紡単糸は、その撚係数の範囲を１．５〜２．７とし、極
めて撚度の低い糸条であるため、それを編成糸条として
用いた。編地は非常番こ柔らかいものとなる。この撚係
数が１．５未満になると、施撚単糸の併合を行なっても
フリースの飛散を免れず通常の紡出は不ロｆ能であるが
、一方、撚係数が２．７を越えると、首振糸独特の風合
が損われ糸質が硬くなり不適である。尚、単糸とフリー
スの鑞量比は、単糸１００重量部に対してフリースを５
０．ｉｉ部から２５０重量部、好ましくは同１００〜２
００の範囲で用いる。

この締結単糸の紡出要領について具体的に説明すると、
綿繊維１００％の粗糸（２）の本位重量を１１０ゲレン
（単位長さ１６ヤード）、総ドラフトを８７倍として単
糸４０／８　（英式蒼手、以下同様）に相当するフリー
ス（Ｆ）を紡出し、その一方、単糸（至）としてＭ糸４
０１Ｂ　（撚係数４．０）を用いて両者を併合し、撚数
１０．９（撚係数２．４８）の綿糸２０／８を得たもの
である。これは、前記単糸４０′８の撚方向を８とし、
従って製造された綿糸２０′８の撚方向を２としたもの
であり第２図に示す構造をなすものである。この撚係数
は２．４８という極めて首振の精紡糸でありながらスピ
ンドル回転数９００Ｏｒ／ｍで紡出することが可能であ
り、糸質についても均質な優れたものであった。

このようにして得られた首振精紡糸を用いて、第１図に
示す平編地を編成し、その剛軟度を測定した。測定は、
ＪＩＳ　　Ｌ　　１０１８．６．２１．Ａ法（４５°カ
ンチレバ法）によるもので、編地を２　ｃｍＸ　１５　
Ｃｍの試験片として５枚採取し、表裏の平均値で表した
。ここで用いた試料は、第８図に示した前述の装置によ
って得られた締結単糸を編成糸条として編成した平編地
である′。尚、比較品として、同番手、綿２０′８の普
通糸を用い、同様の平編地を編成したものを使用した。

その結果は次表に示す通りであった。

上表より明らかなＵ口く、本発明の編地は顕著な柔軟性
を有するものであってその剛軟度は上述の４５°カンチ
レバ法に於て少なくとも６５　ｍｍ　、好ましくは６３
ｍｍ以下、特に好ましくは６１ｍｍ以下を示すものであ
った。その肌触りについても、編成糸条が極めて首振で
あることから柔らかく心地良いふくらみが感じられた。

（発明の効果）以上述べた通り、本発明の編地は、その編成糸条として
極めて甘撚の精紡糸、綿繊維１００％で構成しながら絹
糸層と綿繊維からなるフリース層の２層からなることに
よりフリース飛散の問題を解消し簡便に得らｎたせｍ４
８紡糸を用いたものであり、今までにない素晴しい柔ら
かさと優れた肌触りを有する４地である。　　１

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の編地の一実施例を示す編目構造図、第
２図は本発明の編地の編成糸条の概要を示す説明図、第
８図は該編成糸条を製造する装置を示す説明図である。（１）・・・線巻　　　　　　　　　（２）・・・粗糸
、（３）・・・ロービングロット、（’ｉ）・・・トラ
ンペット、（５）・・・ボトムバックローラー、（６）・・・トップバックローラー、（７）・・・ボトムミドルローラー、（８Ｌ　（９）・
・・エプロン、αｑ・・・トップミドルローラー、 αη・・・ボトムフロントローラー、＠・・・トップフロントローラー、ｑｌｏｏ・単糸、　　　　　　　　　　σ◆・・・ノイ
ツケージ、（至）・・・糸ガイドＡ　、　　　　　　　
＋Ｉｌｌ・・・糸ガイドＢ１αη・・・糸ガイドＣ，（
Ｆし・フリース、ヴ）・・・糸。第１図第２図　　　、３第３図

Claims

【特許請求の範囲】

（１）綿繊維１００％の精紡単糸を原糸とする編地であ
って、前記精紡単糸の撚係数が１．５〜２．７であり、
且つ該精紡単糸が、所定の撚を有する綿糸紡績糸の単糸
と綿繊維からなるフリースを引揃えたものを、前記綿糸
紡績糸の単糸の撚方向と逆方向に捻合せしめてなること
を特徴とする甘撚精紡糸による編地。
（２）編地が、よこメリヤスに編成されてなる特許請求
の範囲第１項記載の甘撚精紡糸による編地。