JPS63119635A - 栽培温室における結露水の排水構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、野菜、果物、花等の植物を育成栽培する栽培
温室における結露水の排水構造に関するものである。

［従来技術及び発明が解決しようとする問題点］一般に
、この種栽培用の温室は、冬季等の寒い季節において、
露地栽培ができないか、あるいは促成栽培によって植物
を早期に育成できるように、透光性のフィルムや板材等
の透光性部材で周囲を囲繞し、温室が外気温よりも高く
維持できるようになっている。しかるに従来、透光性部
材は一重であるためどうしても充分な断熱性に欠けるこ
ととなり、このため夜間等において外気温が大きく低下
することに伴い温室内の温度低下が進み、植物に悪影響
を与えてしまうことがある。そしてこれに対処するには
暖房をして室内温度を高めることも必要となるが、暖房
のための経費負担も多くなる。そこで夜間での保温性を
上げるため、透光性部材を二重にすることが行われるが
、この様にした場合には、太陽光線は二重の透光性部材
を透過しなければならないこととなって、日照量が著し
く低下するという別の欠点が生じる。

そこで温室内に開閉自在なシャッターを設けるようにし
て、昼間における日照量の確保と夜間における保温性の
確保とができるようにしたものを先に提案し、相当の成
果を上げることができたが、このものにおいて、シャッ
ターカーテンを構成するスラットの室内面が温度差によ
って結露し易く、その場合に結露水が水滴となって落下
し、植物に悪影響を与えてしまう惧れがあり問題となる
。

［問題を解決する手段〕 本発明は上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を一掃する
ことができる栽培温室における結露水の排水構造を提供
することを目的として創案されたものであって、透光性
部材で囲繞形成される栽培用温室に開閉自在なシャッタ
ーを内装して、栽培用温室を、透光性部材による一重層
の温室と、全閉したシャッターと透光性部材による二重
層の温室とに切換え可能にすると共に、前記シャッター
を構成するスラットの温室内向面側縁に木受溝を設けた
ことを特徴とするものである。

そして本発明は、この構成によらで、温室内に開閉自在
なシャッターを設けたものにおいて、シャッタースラッ
ト室内面に付着した結露水が床上側に滴下してしまうこ
とを確実に防止できるようにしたものである。

［実施例コ 次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する１図
面において、１は温室であって、該温室１は妻側が略東
西を向くようにして東西の方向に長く建付けられるもの
であり、そして南面側の垂直状の支柱２、上端側はど南
面側に変位するよう傾斜した北面側の支柱３、並びに両
支社２，３の上端部間に南面側はど低くなるよう傾斜状
に支架された屋根支柱４を用いて枠組形成されている。

そしてこれら支柱２，３．４、並びに図示しない補助枠
材に透光性の樹脂製フィルム５が全面に張設されている
ことによって温室１が形成されている。

一方、６は断熱材を兼ねた反射板であって、該反射板６
は、その表面にアルミ箔等の部材によって形成される反
射面を有するものであるが、この反射板６は、北側支柱
３と略平行となるようにして温室内の北側部に、北面側
支柱３とは所定間隔を存するようにして１反射面が南面
を向くようにして傾斜状に立設されていて、太陽光線を
反射し、その反射光を温室内の床上面に向けて反射する
ようになっている。

また７は温室内に組付けられるシャッターであって、該
シャッター７を構成するガイドレール８は、温室ｌの両
妻側面の支柱に直接か或は支持枠を介して一体的に取付
けられている。そして実施例において、ガイドレール８
は、内外に並設する外周側レール体８ａと内周側レール
体８ｂとによって構成されているものであるが、南面側
においては南面側支柱２と略平行な垂直方向を向き、天
井側においては屋根支柱４よりは緩傾斜であるが、南面
側が低くなるように敷設されている。さらに北面側にお
いては、反射板６と北面側支柱３との間隙に形成される
収納部に配され、かつ外周側レール体８ａは支柱３と平
行状に、また内周側レール体８ｂはそれよりも急傾斜と
なるようにして敷設されている。一方、シャッターカー
テンを構成するスラット９は、例えば硬質発泡ポリウレ
タンフオーム等の断熱材から形成されるものである。更
に、スラット９の内外表面には前記反射板６と同様の反
射面が形成されており、かつ、スラット９の左右両側縁
には走行ローラ１０．１１が内外両面に岨顛状にそれぞ
れ取付けられている。そして内面側走行ローラ１０は内
周側レール体８ｂを、外面側走行ローラＩＩは外周側レ
ール体８ａをそれぞれ走行するように組付けられている
。

また１６は、各ガイドレール８の室内側において、該ガ
イドレールに沿って下方に一体的に設けられた樋であっ
て、温室北面側から南面側にいくほど漸次低くなるよう
に配されており、後述するようにシャッター全開時に、
スラット９の水受溝に集った結露水やチェノ１２に発生
した結露水の滴下を受けて他へ排水するようになってい
る。尚。

図中、１５は最終スラット９の後端縁に設けた気密シー
トであって、シャッター全開時に反射板６に接当して温
室の気密性を確保するものである。

一方、１２は内面側走行ローラ１０のローラ軸１０ａに
取付けられる作動チェノであって、該作動チェノ１２は
、互いに隣接するスラット９の縁部同志が所定の間隙り
を存して対向する関係でスラット９を連続的に連結して
いる。また、１３はガイドレール８の北面側コーナ部に
設けた開閉機であって。

を開閉機１３にチェノ伝動された駆動スプロケット１４
が前記作動チェノ１２に噛合するようになっており、開
閉Ｖ＆１３の正逆駆動に伴う駆動スプロケット１４のチ
ェノ強制移送作動によって、シャッターカーテンの開閉
作動を行うことができるようになっている。即ち、シャ
ッターカーテンは、全開状態では、北面側に形成された
前記収納部のガイドレール８に積層状に収納されている
が、開閉機１３の駆動によって作動チェノ１２を南側面
に移送することに連繋して上側のスラット９から順に送
り出され、先頭スラット９がガイドレール８の先端部に
達し、さらに各スラット９間の間隙りが無くなる状態で
全開となり、この状態を図示しない下限リミットスイッ
チで検知して開閉機１３の駆動を停止するようになって
いる。逆に、開閉機１３を上記とは逆駆動させることに
よってスラット９は北面側の収納部に順次送り込まれて
全開状態となり、これを前記とは別の上限リミットスイ
ッチによって検知し、開閉機１３の駆動を停止するよう
になっており、この様にしてシャッター７の開閉制御を
行うことができるようになっている。

上記スラット９には、長手方向の上下端縁に上下框２０
．３０が組込まれてパネル体に形成されている。該上下
框２０．３０はアルミニウム材の押出形材で形成されて
おり、該上框２０は断面路コ字形状をしてスラット９を
覆う状態に取付けられている。

一方、下框３０は、内方に前記上框２０と同様な断面略
コ字状の挟持部３１を、外方にホーク状の複数の突出片
３２を有し、両側の突出片３２は内方に対向した係止部
３３を備えている。更にスラット９の温室内向面側９ａ
　（以下スラット室内面９ａという）の下方縁側の突出
片３２には、外方に突出する角樋状の水受溝３４が形成
されていて、スラット室内面９ａに付着した結露水を捕
集できるようになっている。

４０は弾性ゴム質よりなる蒲鉾状の緩衝部材であって、
該緩衝部材４０は下框３０の突出片３２鍔に嵌着されて
おり、シャッター全閉時に各スラット９同志が気密的に
密着するようにしたものである。

叙述の如く構成された本発明の実施例において。

太陽光線が照射する昼間においては、シャッター７は全
開状態としておき、この様にすることによって太陽光線
を一重の樹脂製フィルム５から極めて効率良く入射して
必要な日照を確保することができる。一方、夜間等にな
って外気温が低下し、これに伴って室内温度も異常に低
下する慣れのある場合には、開閉機１３を駆動してシャ
ッター７を全開状態とする。この様にすることによって
、温室１は、外側の樹脂製フィルム５と内側の全開状態
となったシャッターカーテンとによる二重断熱層となり
、従って、シャッター７内の室温の低下を確実に防止で
きて、保温性を頗る向上できることになる。

一方、このものにおいてシャッター７が全開状１但のと
きに、シャッター７に囲まれる室内Ａと、シャッター７
と外側の樹脂製フィルム５との間の中間室Ｂとに温度差
があると、シャッター７の六ラット室内面９ａに結露が
発生し易い状態となり、この発生した結露が水滴となっ
て落下する惧れがある。しかるに本発明にあっては、シ
ャッター全閉時に各スラット９は、閉鎖する方向はど下
方になる前下り傾斜のガイドレール８ａ、８ｂにローラ
１１．１０が案内されることになり、スラット室内面９
ａは前下りの傾斜状態で停止することになる。従ってス
ラット室内面９ａに付着した結露水は、スラット室内面
９ａの低く下った側の下端縁に設けられた水受溝３４へ
と伝わって集められる。そしてこの水受溝３４に集まっ
た結露水は、更にガイドレール下方に沿って設けられた
樋１６にて受けられて排水されるようになっている。

この様に本発明にあっては、シャッタ−７全開時にスラ
ット室内面９ａに結露水が付着したとしても、該結露水
は傾斜するスラット室内面９ａを伝わって流れ、水受溝
３４で受けられることになる。このため、結露水が水滴
となってそのまま床上面側に落下し、植物に当ってその
育成に悪影響を与えることを確実に回避できて、植物の
健全なる育成を成さしめることができる。

また、スラット９自体の傾斜角度は、水滴が落下せず水
受溝３４に流れる角度であることが必要であるが、スラ
ット室内面９ａに界面活性剤等からなる流滴剤を塗布し
て、結露水が水滴とならず、スラット室内面９ａに拡が
るようにしておけば、結露水が面傾斜に沿って水受溝３
４に流れ込み易く、従って傾斜角度を低くできることに
なり、！ｆｉ室全体の高さを高くする必要がない。

［作用効果］ 以上要するに１本発明は叙述の如く構成したものである
から、太陽光線が照射する昼間においては、樹脂製フィ
ルム等の部材による一重層として太陽光線を極めて効率
良く入射することができ、一方、夜間等になって外気温
が低下し、これに伴って室内温度も異常に低下する慣れ
のある場合には、シャッターを全閉状態とし、樹脂製フ
ィルムとの二重断熱層により保温性を高め−ることがで
きるものでありながら、シャッター全開時に温度差によ
ってスラット室内面に結露が発生したとしても、スラッ
ト室内面は、前下り状に傾斜していて付着した結露水が
傾斜下端側に向って流れ、その下端縁で水受溝に捕集さ
れることとなり、従って結露水がそのまま水滴となって
床上面側に落下して植物に悪影響を与えてしまうことを
確実に防止できて、健全に植物を育成させることができ
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る栽培温室における結露水の処理構造
を示すものであって、第１図はシャッター全開時の温室
縦断面図、第２図は要部斜視図。 第３図はスラット室内面を示す底面図、第４図はスラッ
ト縦断面図、第５図は下框の断面拡大図である。 図中、１は温室、９はスラット、９ａはスラット室内面
、　１６は樋、３０は下框、３４は水受溝、４ｏは緩衝
部材である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 透光性部材で囲繞形成される栽培用温室に開閉自在なシ
   ャッターを内装して、栽培用温室を、透光性部材による
   一重層の温室と、全閉したシャッターと透光性部材によ
   る二重層の温室とに切換え可能にすると共に、前記シャ
   ッターは、天井部を前下り状の緩傾斜のものとし、かつ
   シャッターカーテンを構成するスラツト温室内向面側縁
   に水受溝を設けたことを特徴とする栽培温室における結
   露水の排水構造。