JPS63118399A - テルペンレス精油 - Google Patents

テルペンレス精油

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JPS63118399A
JPS63118399A JP26530886A JP26530886A JPS63118399A JP S63118399 A JPS63118399 A JP S63118399A JP 26530886 A JP26530886 A JP 26530886A JP 26530886 A JP26530886 A JP 26530886A JP S63118399 A JPS63118399 A JP S63118399A
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oil
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JP26530886A
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有史 寺嶋
勝彦 徳田
祥二 中村
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Shiseido Co Ltd
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 −[産業上の利用分野] 本発明は、テルペン系炭化水素を含有する天然精油に対
する。精油の溶解性の低下、安定性の悪化、変質やレジ
ン質形成等の原因となるテルペン系炭化水素を除去し、
溶解性がよく、安定で香気・香味の優れたテルペンレス
精油、及び、プソラレン類及びテルペン系炭化水素を含
有する天然精油に対する。プソラレン類を実質的に含ま
ず、さらに溶解性がよく、安定で香気・香味の優れたテ
ルペンレス精油に関する。
[従来の技術] 一般に、多くの天然精油はたとえば、リモネン。
α−ピネン、β−ピネン、ミルセン、γ−テルピネン、
テルピノレンなどのモノテルペン系炭化水素類及びカリ
オフィレン、セリシン、フムレン、ファルネセン、ビサ
ボレン、ベルガモテンなどのセスキテルペン系炭化水素
類などのテルペン系炭化水素類を含有している。
このようなテルペン系炭化水素は、天然精油の香気・香
味にそれほど重要な寄与をしていないばかりか、むしろ
、天然精油の溶解性を低下させたり、あるいは貯蔵安定
性の悪化に関係し、保存中の酸化による変質や異臭発生
の原因となったり。
また2重合してレジン質を形成する原因となる。
したがって、天然精油中のテルペン系炭化水素を除去す
る。いわゆる”テルペンレス化6が望まれている。
従来、天然精油中のテルペンレス化手段としては、たと
えば、天然精油を減圧蒸留してモノテルペン系炭化水素
を除去する蒸留法、また、天然精油を含水エタノールで
抽出して、含水エタノールに不溶のモノ及びセスキテル
ペン系炭化水素を除去した後、含水エタノール相から溶
媒を除去する。
あるいはさらに低沸点炭化水素溶媒で抽出処理して、低
沸点炭化水素溶媒相を採取し、得られた溶媒相から溶媒
を除去する(特開昭59−24795号公報)溶媒抽出
法、さらに低沸点アルコール系溶媒のような極性溶媒と
混和しない低沸点炭化水素系溶媒のような非極性溶媒の
2種類の溶媒を用いて天然精油を分配し、極性溶媒相を
分取して、溶媒相より溶媒を除去する液液抽出法、また
さらには、天然精油をシリカゲル、珪酸などのような吸
着剤で処理して含酸素化合物を吸着剤で吸着させた後。
適当な溶媒を用いて含酸素化合物を脱着させる吸着分離
法などが知られている(Perfumeand Fla
vor Materials of Natural 
Origin、1960゜S、Arctander、第
36p〜42p)。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、前記蒸留法は、比較的多量のモノテルペ
ン系炭化水素を除去するために、長時間の加熱蒸留時間
を要し、香気香味有効成分の熱変質及び低沸点含酸素化
合物の留去が避けられないという欠点を有していた。ま
た、溶媒抽出法はアルコール系溶媒に大金の水を加えて
テルペンレス精油を分離させ、溶媒相から精油を分取す
る場合。
エマルジョンを生じて収率良く精油のみを取り出すこと
は困難である。あるいは、テルペン系炭化水素の除去が
不充分であるという欠点を有していた。さらに、液液抽
出法は、光毒性物質であるプソラレン類を含有する天然
精油に対しては、プソラレン類が極性溶媒に溶けやすい
ため、テルペンレス精油を調製する場合、プソラレン類
を原油より濃縮してしまうという欠点を有していた。ま
たさらには、吸着分離法は、天然精油中の含酸素化合物
のうち活性の高いものは吸着剤へ吸着する時変化したり
、脱着しなかったりする。あるいは操作が煩雑で手間が
かかり、多量の吸着剤、溶媒を必要とするという欠点を
有していた。
本発明者らは、こうした事情にかんがみ、香気香味有効
成分の変質や押散損失、不完全なテルペンレス化、プソ
ラレン類の濃縮あるいは操作の煩雑さを解決して、溶解
性、安定性を向上させ、香気・香味の優れたテルペンレ
ス精油を得るべく鋭意研究を重ねた結果、サイクロデキ
ストリンを用いればテルペンレス精油が得られることお
よびサイクロデキストリンによるテルペンレス処理の前
または後に、活性炭及び/またはゼオライトにより吸着
処理を行なえばプソラレン類を実質的に含まないテルペ
ンレス精油が得られることを見い出し、この知見にもと
すいて本発明を完成するに至った。
[問題点を解決するための手段] すなわち1本発明は、天然精油のサイクロデキストリン
包接化合物を溶媒抽出して得られるテルペンレス精油お
よびサイクロデキストリンによるテルペンレス処理の前
または後に、活性炭及び/またはゼオライトにより吸着
処理を行なうことによって得られるプソラレン類を実質
的に含まないテルペンレス精油を提供するものである。
本発明によれば、サイクロデキストリンを用いて天然精
油中の含酸素化合物を包接し、得られたサイクロデキス
トリン包接化合物を種々の溶媒により抽出するという工
程および活性炭及び/またはゼオライトによる吸着処理
工程により、従来提案の多くの技術が持っていた欠点を
伴うことなく。
香気・香味に優れ、かつ溶解性、安定性の優れたテルペ
ンレス精油、また;よテルペン・プソラレンレス精油が
、容易な操作及び簡単な装置で得られる。
本発明方法は、天然精油をサイクロデキストリンにより
包接する段階とサイクロデキストリン包接化合物を溶媒
により抽出し、得られた溶媒相から溶媒を除去する段階
から成る。なお、プソラレン類を含有する天然精油をテ
ルペンレス化する場合には、サイクロデキストリンによ
るテルペンレス処理の前または後に、活性炭及び/また
はゼオライトにより吸着除去する段階を加えるとよい。
本発明で述べるサイクロデキストリン(以下、CDとい
う)とは、6〜12個のグルコース分子がα−1,4−
グルコシド結合で環状に結合した非還元性のマルトオリ
ゴ糖の一種である。本発明では。
これらのうちどれを用いてもよい。
また9本発明に用いる天然精油としては、テルペン系炭
化水素の他に、プソラレン類を含有する精油として、ベ
ルガモツト油、レモン油、オレンジ油、グレープフルー
ツ油、プチグレン油、ライム油、マンダリン油、ゆず油
、みかん油等、また。
これらからプソラレン類を除去した精油、及びプソラレ
ン類を含有しない精油として、 Bay油、Boisd
e Rose油、Carrot 5eed油、Ging
er油、 Patch−ouly油、Pimentob
erry油、YIanHY!ang油、 Rosema
ry油等である。
本発明で述べるプソラレン類は、一般的に光毒性物質と
して知られる。プソラレン、モノメチルプソラレン、ジ
メチルプソラレン、トリメチルプソラレン、オキシボイ
セダニン、オキシボイセダニンハイドレート、ヘラクレ
ニン、ヘラクレノール、イソベルガブテン、アンゲリシ
ン類等である。
本発明に用いる活性炭は、粉末状あるいは粒状のどちら
でもよく、その出発原料については特別な制約はない。
活性炭の使用量は、プソラレン類を含有する天然精油に
より異なるが9通常、天然精油に対して1〜40重量%
用いる。
本発明に用いるゼオライトは、天然産あるいは合成のど
ちらでもよく、その形状についてはベレット状、ビーズ
状、粉末状等、特別な制約はない。
ゼオライトの使用量は、プソラレン類を含有する天然精
油により異なるが9通常、天然精油に対して10〜50
0重量%用いる。
本発明の具体的内容及び利点は、以下の記載から一層明
らかになる。
第1段階では、CDと天然精油との包接化合物を調製す
る。CD包接化合物を調製するには飽和水溶液法と混練
法の方法があるが、中でも、混練法は工業的に有用で簡
便な方法である。たとえば。
市販のβ−CD(分子量1134 >f!:用いる場合
は、ゲスト分子とばば等モルで包接化合物を形成するた
め、テルペン系炭化水素の含有量によって異なるが、精
油1重量部に対してβ−CDを0゜1〜10重量部用い
る。さて実際の調製であるが。
β−CDを1重量部に対して水を0.5〜5重量部加え
てペースト状にしてよく混練する。そこに精油を加えて
さらに混練する。混練する時間は5〜60分が適当であ
る。包接が終わったペーストはスプレー式ドライヤー、
通風乾燥機、または室温で一夜放置することにより、乾
燥したCD包接化合物になる。これを粉砕機で粉砕して
用いる。
一般に、CDは親水性物質よりも疎水性(あるいは親油
性)物質の方を包接しやすいと言われている[ J、S
、Paginton、Perfumer&Flavor
ist、Vol。
11、Feb/March、49p(1986)]。し
かしながら9本発明者らは混練法において、親油性、親
水性物質が共存する天然精油とCDとの分散状態におい
ては。
むしろ親水性物質の方が親油性物質より、より包接され
ることを見いだした。すなわち、この処理によって、含
酸素化合物はテルペン系炭化水素より、CDにより多く
包接される。
第2段階においては、得られたCD包接化合物から、極
性溶媒で抽出し、溶媒相から極性溶媒を除去して、ある
いは、さらに低極性溶媒で抽出し。
得られた溶媒相から低極性溶媒を除去してテルペンレス
精油を得る。極性溶媒の使用量は、テルペン系炭化水素
の含有量により異なるが2通常、CD包接化合物の1〜
10倍量用いる。また、低極性溶媒で再抽出する処理は
、CD包接化合物を極性溶媒で抽出する際に、精油と同
時に抽出される少量のCD及び水を除くために行なう。
使用量は。
通常、CD包接化合物の0.1〜5倍量用いる。
溶媒の除去は通常蒸留によって行なう。蒸留は大気圧条
件下、減圧条件下でのいずれの条件下でも実施できるが
、減圧条件下での低温における実施がより好ましい。ま
た、窒素ガス、炭酸ガスなどの不活性気体存在下に、上
記の蒸留処理を行なうこともできる。
なお、プソラレン類を含有する天然精油をテルペンレス
化する場合には、前述した第1.第2段階の前あるいは
後に、活性炭及び/またはゼオライトによりプソラレン
類を吸着除去する段階が加わる。すなわち、天然精油に
活性炭及び/またはゼオライトを添加し、よく撹拌する
ことにより。
プソラレン類を容易に活性炭及び/またはゼオライトに
吸着させることができる。続いて、吸着処理済みの精油
と活性炭及び/またはゼオライトを分離することによっ
て、プソラレン類を実質的に含有しない天然精油を容易
に得ることができる。
分離は任意の固液分離手段で行うことができる。
活性炭及び/またはゼオライトとプソラレン類を含有す
る天然精油との吸着処理は、活性炭及び/またはゼオラ
イト充填カラムを用いて行うこともでき、この場合には
流出液を採取すればよく、特に固液分離手段を必要とし
ない。また、この際。
分離した活性炭及び/またはゼオライトを低極性溶媒で
洗浄して、活性炭及び/またはゼオライトに付着した香
気成分を溶媒層に移し、溶媒を留去して得られた精油を
前記活性炭及び/またはゼオライトで処理した精油に合
わせて、プソラレン類を実質的に含有しない天然精油を
得ることもできる。
上記で述べた発明方法によれば、香気・香味に優れ、か
つ溶解性、安定性の優れたテルペンレス精油あるいは光
毒性物質を実質的に含有しない。
テルペンレス精油が、容易な操作及び簡単な装置で得ら
れる。
[実施例] 以下に、実施例を示す。
実施例ル モン油(リモネン78重量%含有)1kgを容器中に入
れ、活性炭50gをかきまぜながら2分間で加える。そ
の後20分間、よく撹拌したのち、吸引ろ過して活性炭
を除去し、レモン油960gを得た。このレモン油は、
ガスクロマトグラフィー(以下GCと略す)により、プ
ソラレン類を含有していないことを確認した。
次に、このレモン油をβ−CD2kgと水2kgの混練
物に添加する。これらの混合物を混練して均一なペース
ト試にした後、さらに、テルペン系炭化水素を過剰に含
むレモン油がはじきだされるまで混練する。この処理で
得られたCD包接化合物を、室温で1夜放置して乾燥さ
せた後、これを粉砕機で粉砕する。
ついで、得られたCD包接化合物にメタノール10kg
を添加し、よく撹拌したのち4時間放置する。この混合
物を吸引ろ過してCDを除去し。
メタノールを減圧留去する。この時得られた蒸留残分に
ヘキサン2kgを添加し、よく撹拌したのち、ヘキサン
溶液からヘキサンを留去してテルペンレス油55.0g
を得た。
得られたテルペンレス油のテルペン除去の度合を判断す
るため、柑橘系精油においては最も多量に含まれるリモ
ネンの含有量(重量%)を定量することにした。定量は
GCによる内部標準法によって実施した。その結果、実
施例1で得られたテルペンレス油のリモネン含有量は、
1.8%であった。
また、溶解度の比較を化粧品原料基準(第2版)に記載
された方法(アルコールに対する溶解度)に従って実施
した。その結果、処理前のレモン油は95%エタノール
1容であるのに対し、実施例1で得られたテルペンレス
油は80%エタノール1容であった。
さらに、得られたテルペンレス油の香りについて官能テ
ストを行った。テストは5人の専門パネラ−により実施
した。その結果、得られたテルペンレス油の香りは、マ
イルドでかつフレッシュなレモンの香気を有する良好な
ものであると判断された。
実施例2 レモン油(リモネン73重量%含有)1kgを容器中に
入れ、ゼオライト1kgをかきまぜながら2分間で加え
る。その後20分間、よく撹拌したのち、吸引ろ過して
ゼオライトを除去し、レモン油600gを得た。上記の
ゼオライトをヘキサン3kgで洗浄し、ヘキサンを留去
して残油356gを得た。このものを前者のレモン油に
合わせて精製レモン油956gt!:得た。このレモン
油は。
GCにより、プソラレン類を含有していないことを確認
した。
次に、このレモン油をβ−CD4kgと水2kgの混練
物に添加する。これらの混合物を混練して均一なペース
ト状にした後、さらに、テルペン系炭化水素を過剰に含
むレモン油がはじきだされるまで混練する。この処理で
得られたCD包接化合物を、室温で1夜放置して乾燥さ
せた後、これを粉砕機で粉砕する。
ついで、得られたCD包接化合物にエタノール含水溶媒
(含水量10重量%)10kgを添加し。
よく撹拌したのち4時間放置する。この混合物を吸引ろ
過してCDを除去し、エタノール、水な減圧留去する。
この時得られた蒸留残分にペンタンとヘキサンの等量混
合溶媒1.5kgを添加し。
よく撹拌したのち、ペンタン−ヘキサン溶液からペンタ
ン、ヘキサンを留去してテルペンレス油53.2gを得
た。
実施例1と同様に得られたテルペンレス油のテルペン除
去の度合を判断するため、リモネンの含有量(重1%)
を定量した。その結果、実施例2で得られたテルペンレ
ス油のリモネン含有量は。
5.4%であった。
また、溶解度の比較を実施例1と同様に実施した。その
結果、処理前のレモン油は95%エタノール1容である
のに対し、実施例2で得られたテルペンレス油は90%
エタノール1容であった。
さらに、得られたテルペンレス油の香りについて実施例
1と同様な官能テストを行った。その結果、得られたテ
ルペンレス油の香りは、マイルドでかつフレッシュなレ
モンの香気を有する良好なものであると判断された。
実施例3 レモン油(リモネン78重量%含有)1kgをβ−CD
2.5kgと水2kgの混練物に添加する。これらの混
合物を混練して均一なペースト状にした後、さらに、テ
ルペン系炭化水素を過剰に含むレモン油がはじきだされ
るまで混練する。この処理で得られたCD包接化合物を
、室温で1夜放置して乾燥させた後、これを粉砕機で粉
砕する。
次に、得られたCD包接化合物にメタノール12kgを
添加し、よく撹拌したのち3時間放置する。この混合物
を吸引ろ過してCDを除去し、メタノールを減圧留去す
る。この時得られた蒸留残分にベンゼン2kgを添加し
、よく撹拌したのち。
ベンゼン溶液からベンゼンを留去してテルペンレス油5
8.0gを得た。
得られたテルペンレス油を容器中に入れ、活性炭5.8
gをかきまぜながら2分間で加える。その後20分間、
よく撹拌したのち、吸引ろ過して活性炭を除去し、レモ
ン油51.2gを得た。上記の活性炭をベンゼン50g
で洗浄し、ベンゼンを留去して残油2.9gを得た。こ
のものを前者のレモン油に合わせて精製レモン油54.
1gを得た。このレモン油は、GCにより、プソラレン
類を含有していないことを確認した。
実施例1と同様に得られたテルペンレス油のテルペン除
去の度合を判断するため、リモネンの含有量(重量%)
を定量した。その結果、実施例3で得られたテルペンレ
ス油のリモネン含有量は。
1.6%であった。
また、溶解度の比較を実施例1と同様に実施した。その
結果、処理前のレモン油は95%エタノール1容である
のに対し、実施例3で得られたテルペンレス油は80%
エタノール1容であった。
さらに、得られたテルペンレス油の香りについて実施例
1と同様な官能テストを行った。その結果、得られたテ
ルペンレス油の香りは、マイルドでかつフレッシュなレ
モンの香気を有する良好なものであると判断された。
実施例4 オレンジ油(リモネン96.4重量%含有)1kgをβ
−CD1.5kgと水1kgの混練物に添加する。これ
らの混合物を混練して均一なペースト状にした後、さら
に、テルペン系炭化水素を過剰に含むオレンジ油がはじ
きだされるまで混練する。この処理で得られたCD包接
化合物を、室温で1夜放置して乾燥させた後、これを粉
砕機で粉砕する。
次に、得られたCD包接化合物にアセトン6kgを添加
し、よく撹拌したのち3時間放置する。
この混合物を吸引ろ過してCDを除去し、アセトンを減
圧留去してテルペンレス油75.2gを得た。
実施例1と同様に得られたテルペンレス油のテルペン除
去の度合を判断するため、リモネンの含有量(重量%)
を定量した。その結果、実施例4で得られたテルペンレ
ス油のリモネン含有量は。
50.0%であった。
また、溶解度の比較を実施例1と同様に実施した。その
結果、処理前のオレンジ油は99.5%エタノール1容
であるのに対し、実施例4で得られたテルペンレス油は
95%エタノール1容であった。
さらに、得られたテルペンレス油の香りについて実施例
1と同様な官能テストを行った。その結果、得られたテ
ルペンレス油の香りは、マイルドでかつフレッシュなオ
レンジの香気を有する良好なものであると判断された。
実施例5 グレープフルーツ油(リモネン86.1重量%含有)1
kgをβ−CI)1.5kgと水1kgの混練物に添加
する。これらの混合物を混練して均一なペースト状にし
た後、さらに、テルペン系炭化水素を過剰に含むグレー
プフルーツ油がはじきだされるまで混練する。この処理
で得られたCD包接化合物を、室温で1夜放置して乾燥
させた後。
これを粉砕機で粉砕する。
次に、得られたCD包接化合物にエチルエーテル6kg
を添加し、よく撹拌したのち3時間放置する。この混合
物を吸引ろ過してCDを除去し。
エチルエーテルを減圧留去してテルペンレス油58.5
gを得た。
実施例1と同様に得られたテルペンレス油のテルペン除
去の度合を判断するため、リモネンの含有量(重量%)
を定量した。その結果、実施例5で得られたテ、ルペン
レス油のリモネン含有量は。
39.2%であった。
また、溶解度の比較を実施例1と同様に実施した。その
結果、処理前のグレープフルーツ油は99゜5%エタノ
ール1容であるのに対し、実施例5で得られたテルペン
レス油は95%エタノール1容であった。
さらに、得られたテルペンレス油の香りについて実施例
1と同様な官能テストを行った。その結果、得られたテ
ルペンレス油の香りは、マイルドでかつフレッシュなグ
レープフルーツの香気を有する良好なものであると判断
された。
実施例6 Bay油(α−フエランドレン18重量%含有)100
gをα−CD750gと水1kgの混練物に添加する。
これらの混合物を混練して均一なペースト状にした後、
さらに、テルペン系炭化水素を過剰に含むBay油がは
じきだされるまで混練する。
この処理で得られたCD包接化合物を、室温で1夜放置
して乾燥させた後、これを粉砕機で粉砕する。
ついで、得られたCD包接化合物にアセトン3kgを添
加し、よく撹拌したのち4時間放置する。
この混合物を吸引ろ過してCDを除去し、アセトンを減
圧留去する。この時得られた蒸留残分にヘキサン350
gを添加し、よく撹拌したのち、ヘキサン溶液からヘキ
サンを留去してテルペンレス油70.3gを得た。
得られたテルペンレス油のテルペン除去の度合を判断す
るため、GCによる内部標準法によってα−フエランド
レンの含有量(重量%)を定量することにした。その結
果、実施例6で得られたテルペンレス油のα−フエラン
ドレン含有量は、1゜2%であった。
また、溶解度の比較を実施例1と同様に実施した。その
結果、処理前のBay油は99.5%エタノールに不溶
であるのに対し、実施例6で得られたテルペンレス油は
80%エタノール1容であった。
さらに、得られたテルペンレス油の香りについて実施例
1と同様な官能テストを行った。その結果、得られたテ
ルペンレス油の香りは、マイルドでかつフレッシュなり
ay 1eavesの香気を有する良好なものであると
判断された。
[発明の効果コ 本発明に係わるサイクロデキストリンを用いる処理によ
って得られるテルペンレス精油及び活性炭及び/または
ゼオライトとサイクロデキストリンを用いる処理によっ
て得られるプソラレン類を実質的に含有しないテルペン
レス精油は、操作が容易であるばかりでなく、香気・香
味に優れ、かつ溶解性、安定性の優れたテルペンレス精
油であるという利点を有している。

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)天然精油のサイクロデキストリン包接化合物を溶
    媒抽出して得られるテルペンレス精油。
  2. (2)天然精油のサイクロデキストリン包接化合物が、
    天然精油とサイクロデキストリンを混合撹拌して得られ
    る包接化合物である特許請求の範囲第1項記載のテルペ
    ンレス精油。
  3. (3)天然精油のサイクロデキストリン包接化合物が、
    予めサイクロデキストリンに対して水を加えて混合して
    から、精油を混合撹拌して得られる包接化合物である特
    許請求の範囲第1項記載のテルペンレス精油。
  4. (4)サイクロデキストリンが、β−サイクロデキスト
    リンである特許請求の範囲第1項ないし第3項のいずれ
    かに記載のテルペンレス精油。
  5. (5)サイクロデキストリンの混合量が、天然精油に対
    して0.1〜10重量部である特許請求の範囲第1項な
    いし第4項のいずれかに記載のテルペンレス精油。
  6. (6)水の混合量が、サイクロデキストリンに対して0
    .5〜5重量部である特許請求の範囲第3項ないし第5
    項のいずれかに記載のテルペンレス精油。
  7. (7)溶媒抽出の方法が、極性溶媒で抽出する方法であ
    る特許請求の範囲第1項ないし第6項のいずれかに記載
    のテルペンレス精油。
  8. (8)溶媒抽出の方法が、極性溶媒で抽出を行ない、得
    られた極性溶媒相から該極性溶媒を除去した後、さらに
    低極性溶媒で抽出する方法である特許請求の範囲第1項
    記載ないし第6項のいずれかに記載のテルペンレス精油
  9. (9)極性溶媒が、アルコール類及びそれらの含水物、
    ケトン類、エーテル類、エステル類またはこれらの混合
    溶媒である特許請求の範囲第1項ないし第8項のいずれ
    かに記載のテルペンレス精油。
  10. (10)アルコール類がメタノールまたはエタノールで
    ある特許請求の範囲第9項記載のテルペンレス精油。
  11. (11)ケトン類が、アセトンである特許請求の範囲第
    9項記載のテルペンレス精油。
  12. (12)エーテル類が、エチルエーテルである特許請求
    の範囲第9項記載のテルペンレス精油。
  13. (13)エステル類が、酢酸エチルである特許請求の範
    囲第9項記載のテルペンレス精油。
  14. (14)低極性溶媒が、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化
    水素類またはこれらの混合溶媒である特許請求の範囲第
    8項記載のテルペンレス精油。
  15. (15)脂肪族炭化水素類が、ペンタン、イソペンタン
    、ヘキサンまたはシクロヘキサンである特許請求の範囲
    第8項記載のテルペンレス精油。
  16. (16)芳香族炭化水素類が、ベンゼンまたはトルエン
    である特許請求の範囲第8項記載のテルペンレス精油。
  17. (17)天然精油が、予め活性炭、ゼオライトまたはそ
    の混合物によって処理することによって、プソラレン類
    を吸着除去した、実質的にプソラレン類を含まない天然
    精油である特許請求の範囲第1項ないし第16項のいず
    れかに記載のテルペンレス精油。
  18. (18)特許請求の範囲第1項ないし第17項のいずれ
    かに記載のテルペンレス精油を、さらに活性炭、ゼオラ
    イトまたはその混合物によって処理することによって、
    プソラレン類を吸着除去した、実質的にプソラレン類を
    含まないテルペンレス精油。
  19. (19)活性炭の使用量が、天然精油に対して1〜40
    重量%である特許請求の範囲第17項または第18項記
    載のテルペンレス精油。
  20. (20)ゼオライトの使用量が、天然精油に対して10
    〜500重量%である特許請求の範囲第17項ないし第
    19項のいずれかに記載のテルペンレス精油。
  21. (21)天然精油が、ベルガモット油、レモン油、オレ
    ンジ油、グレープフルーツ油、プチグレン油、ライム油
    、マンダリン油、ゆず油、みかん油、Bay油、Boi
    s de Rose油、Carrot seed油、G
    inger油、Patch−ouly油、Piment
    oberry油、YlangYlang油またはRos
    emary油である特許請求の範囲第1項ないし第20
    項のいずれかに記載のテルペンレス精油。
  22. (22)テルペンが、テルペン系炭化水素類である特許
    請求の範囲第1項ないし第21項のいずれかに記載のテ
    ルペンレス精油。
  23. (23)テルペン系炭化水素類が、モノテルペン系炭化
    水素類またはセスキテルペン系炭化水素類である特許請
    求の範囲第22項記載のテルペンレス精油。
  24. (24)モノテルペン系炭化水素類が、リモネン、α−
    ピネン、β−ピネン、ミルセン、γ−テルピネンまたは
    テルピノレンである特許請求の範囲第23項記載のテル
    ペンレス精油。
  25. (25)セスキテルペン系炭化水素類が、カリオフィレ
    ン、セリシン、フムレン、ファルネセン、ビサボレンま
    たはベルガモテンである特許請求の範囲第23項記載の
    テルペンレス精油。
  26. (26)プソラレン類が、プソラレン、モノメチルプソ
    ラレン、ジメチルプソラレン、トリメチルプソラレン、
    オキシポイセダニン、オキシポイセダニンハイドレート
    、ヘラクレニン、ヘラクレノール、イソベルガプテンま
    たはアンゲリシン類である特許請求の範囲第17項ない
    し第25項のいずれかに記載のテルペンレス精油。
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