JPS6311253Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンクリートパネルを装着してコン
クリート成形枠を形成する建築用面木に関するも
のである。

コンクリート柱を建造するような場合に用いら
れる面木は、互いに突き合わされた２枚のコンク
リートパネルにより形成されるコーナ部に設けら
れるもので、上記コンクリートパネルと共にコン
クリート成形枠の一部を構成する。そして、上記
２枚のコンクリートパネルによつて挾まれる面木
の外面が、上記コンクリート成形枠にコンクリー
トを流し込んで建造される上記コンクリート柱の
コーナ部の面取り成形面を形成する。

従来の面木は構造が簡単で、木や合成樹脂等の
比較的安価な素材で形成されているところから、
コンクリートパネルに釘着して使用した後は、使
い捨てを前提とされており、その面取り成形面も
１つしか形成されていないというものであつた。

しかしながら、面木はコンクリートを流し込ん
で硬化させコンクリート柱を形成するためのコン
クリート成形枠のコーナ部を形成するため不可欠
のものであり、コンクリート柱などのコーナ部の
面取り成形をするためにはコンクリートパネルに
対し正しい位置で釘着される必要がある。

このため、従来の面木を用いてコンクリート枠
組を形成する時は、コンクリートパネルを釘など
で面木に慎重に打ちつけて行なわなければなら
ず、その作業は一般には面倒で手間の要るものに
なつているのが現状である。

本考案は、このような事情に鑑みてなされたも
ので、２つの面取り成形面を選択的に使用出来る
ようにすると共に、釘着せずにコンクリートパネ
ルに容易に精度よく装着出来るようにし、しかも
コンクリート成形枠の枠組及びその解体作業を容
易に行なえるようにすると共に再使用の可能な建
築用面木を提供しようとするものである。

以下に、添付図面と共にその一実施例を説明す
るに、面木１は、安価で製造容易な、比較的硬質
な塩化ビニルやポリスチレンなどの合成樹脂ある
いは硬質発泡体樹脂などをの縦長部材により柱状
体に形成したものであるそして上記縦長部材の相
反する位置に具備された２つの面のそれぞれが面
取り成形面６，７に形成されている。また、これ
らの成形面６，７に隣接し、かつ相反する位置に
具備された２つの側面４，４のそれぞれは、開き
角が直角に設定された溝形状に構成されていると
共に、これら２つの側面４，４の相互間において
は、同一の上記成形面６又は７に隣接する溝壁４
１，４１が互いに直角をなすように形成されてい
る。２つのコンクリートパネル３，３の端部３
１，３１を上記溝形状の側面４，４に係合させて
これらのコンクリートパネル３，３をそれぞれは
それぞれ面木１の両側から第２図実線で示すよう
な互いに直交状態Ａに、あるいは、同図二点鎖線
で示すように、この直交状態A′に対して互いに
相反する直交状態A′のいずれにも嵌合装着でき
るようになつている。

前記面取り成形面６，７はコンクリートパネル
３，３が第２図の実線Ａあるいは二点鎖線A′で
示されるような状態で嵌合装着された場合には、
両方のコンクリートパネル３，３で挾まれた面
６，７が反転されることになり、それぞれ面取り
成形面として選択的に使用出来るようになつてい
る。

このような本考案面木にコンクリートパネルを
装着してコンクリート成形枠を枠組み形成する場
合は、両面テープ、片面テープ、接着剤等（いず
れも図示せず）を用いて仮留めすればよく、例え
ば両面テープを用いる場合は、コンクリートパネ
ル３，３の端部３１，３１又は面木の側面４，４
に両面テープの一面を貼り付けてから、コンクリ
ートパネル３，３を面木の嵌合溝４，４に嵌合装
着させることによつて容易に行なわれ、また片面
テープを用いる場合はコンクリートパネル３，３
を側面４，４に嵌合させてから、コンクリートパ
ネル３，３と面木１，１との接合部（第２図Ｂで
示す）に片面テープを貼り着ければよい。

このようにして、面木にコンクリートパネルを
装着してコンクリート成形枠を枠組した後、この
成形枠内にコンクリート流し込んで、硬化させる
場合には、このコンクリート成形枠は枠止め等の
補強枠（図示せず）で強固に支持されることにな
るのでコンクリートパネルの面木１の装着は前述
したような仮留め程度の装着で十分なのである。

なお、コンクリート成形枠に高い精度が要求さ
れるような場合には、第３図に示すように側面溝
４，４の溝壁４１，４１の各々の中央に条溝４
２，４２を形成し、コンクリートパネル３，３の
各々の端部３１，３１には第４図で示すようにこ
の条溝４２，４２と嵌合する突条３２，３２を形
成すればよく、このような組み合わせによるコン
クリート成形枠を枠組形成する場合は、突条３２
を条溝４２に嵌入させるだけで正確な位置合わせ
が出来るのでコンクリート成形枠の枠組作業もい
つそう容易になることはいうまでもなく、又仕上
り面の精度も向上する。

本考案の面木は、以上の実施例以外にも第５図
〜第９図で示すように面取り成形面の組み合わせ
を種々採択することにより様々な変更態様をとつ
て実施される。

また、面取り成形面の組み合わせを種々変更さ
せた第７，８，９図に示すような中実体以外にも
第５図や第６図に示されるような中空体に補強機
を組み込んで形成したものなど数多くの変更態様
をとつて実施されることはいうまでもない。

以上の詳述により理解されるように本考案面木
によれば、コンクリートパネルを釘着せずに嵌合
装着できるのでコンクリート成形枠の枠組及びそ
の解体作業はきわめて容易なものでなる。又、解
体時に面木の破損も少く、再使用が可能である。
更に、２つの面取り成形面を随時選択的に使用で
きるのですこぶる便利であり、面木の種類を減少
できるなどの利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案面木の一実施例一部切欠斜視
図、第２図は、その使用状態を示す図、第３図
は、本考案面木の他の実施例一部切欠斜視図、第
４図は、その使用状態を示す図、第５図〜第９図
は、本考案面木の更に他の実施例を示す平面図で
ある。 符号の説明、１……面木、３……コンクリート
パネル、４……側面、６，７……面取り成形面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンクリートパネルを装着してコンクリート成
   形枠を形成する建築用面木に於て、縦長部材の相
   反する位置に具備された２つの面のそれぞれを面
   取り成形面に形成し、これらの成形面に隣接し、
   かつ相反する位置に具備された２つの側面のそれ
   ぞれを、開き角が直角に設定された溝形状に構成
   すると共に、これら２つの側面の相互間において
   は、同一の上記成形面に隣接する溝壁が互いに直
   角をなすように形成されていることを特徴とする
   建築用面木。