JPS6310882Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は硬質焼結体を切刃に有する複合スロー
アウエイチツプに於て切刃に形成する硬質焼結体
の寸法をできるだけ小として安価で経済的な複合
スローアウエイチツプを提供するものである。

(ロ) 従来技術 ダイヤモンドや高圧相窒化硼素焼結体を切刃に
有する硬質焼結体工具が広く使用されている。こ
れらの硬質焼結体工具は第１図に示す超硬合金や
鋼などよりなる多角形台金の一隅に複合硬質焼結
体２＋２′を固着したスローアウエイチツプ形式
や第２図に示すバイトシヤンク１の先端に複合硬
質焼結体２＋２′を固着したバイト形式のものが
一般的である。これらはいずれも第１図、第２図
に示すように多角形台金又はバイトシヤンクの先
端に複合硬質焼結体２＋２′に適合する座ぐり部
を設け、ここへ複合硬質焼結体を固着している。

(1) 考案が解決しようとする問題点 硬質焼結体工具の価格は一般的に刃先の硬質焼
結体の大きさに比例しており、従つてこの工具を
安価にしようとすれば硬質焼結体の寸法を小さく
すればよい。ところが従来技術ではたとえば第１
図に示したように複合硬質焼結体の台金部を多角
形台金１の一隅の座ぐり部に銀鑞などを用いて鑞
付けされているが、この鑞付けの強度は溶接など
に比較して弱いために複合硬質焼結体寸法を一定
寸法以上に小さくすると使用時にこれがはずれる
危険性があるため複合硬質焼結体寸法を一定以下
の寸法にはできない。従つて切削性能上からはも
つと小寸の複合硬質焼結体でよいのに接着強度の
点からそれ以上の大きさとしなければならず不経
済となる。

(ニ) 問題点を解決するための手段 上記の問題点を解決するため複合硬質焼結体を
多角形台金の固着部に台金の厚み全長に渡つて固
着するようにし、切削に必要なだけの複合焼結体
寸法として安価で経済的な複合スローアウエイチ
ツプを提供するのが本考案の目的である。

以下実施例に従い、本考案の内容を説明する。

第３図は本考案に基づく実施例である。

複合硬質焼結体が多角形台金１の一隅に固着さ
れている点は従来技術と何ら変らないが、第１図
に示した従来技術の複合スローアウエイチツプと
異なり台金の厚み方向全長に渡つて複合硬質焼結
体２＋２′が固定されている。こうすれば硬質焼
結体２の辺長ｌが小であつても台金への固着面積
は大であるため充分接着強度が高く使用に耐え
る。なお複合硬質焼結体の製造原価は台金部２′
の寸法が多少変つても殆んど影響されないので実
施例の形状としたための価格の上昇はない。

このようにすれば従来技術の限界よりも更に小
寸法の複合硬質焼結体を使用して充分な機能を有
する安価で経済的な複合スローアウエイチツプを
得ることができる。

第４図は本考案に基づく第二の実施例である。

本実施例では複合硬質焼結体が上下両面に硬質
焼結体２を有する構造となつている。従つて複合
スローアウエイチツプとして使用時上下両面を切
刃として使用可である。得られる効果は第１の実
施例と同様である。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来より実施されている比較
例である。第３図、第４図は本考案によつて得ら
れた実施例である。 図中１は、多角形台金またはシヤンクを示し、
２は硬質焼結体、２′は台金部を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 超硬合金又は鋼などよりなる多角形台金の一
   又は複数の頂角部に複合硬質焼結体を固着し切
   刃とした複合スローアウエイチツプに於いて、
   該複合硬質焼結体が、硬質焼結体と超硬合金又
   は鋼などよりなる台金部とが接合されたもので
   あり、該複合硬質焼結体が台金の厚み方向全長
   に渡つて固着されていることを特徴とする複合
   スローアウエイチツプ。 (2) 該硬質焼結体が高圧相窒化硼素を主体とする
   高圧窒化硼素複合焼結体であることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第(1)項記載の複合ス
   ローアウエイチツプ。 (3) 該硬質焼結体がダイヤモンドを主体とするダ
   イヤモンド複合焼結体であることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第(1)項記載の複合スロ
   ーアウエイチツプ。