JPS6310809B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はカメラのフイルムの巻上げ装置に関す
るものである。

従来カメラのフイルム巻上げのためには、フイ
ルムの一駒毎の巻止め操作及び撮影又はフイルム
巻取りごとのレリーズ操作を行なつており、その
ためにフイルム巻止めのためのレバー及びその解
除のための個々のレバーが組み込まれ従つて部品
数も多く且つこれら個々の調整加工も困難でカメ
ラのコスト高を来たしていた。更に上記レバーを
設けたものにあつてはレリーズ押し下げのままの
巻上げが可能であつたので、不用意に巻上げが行
なわれてフイルムを無駄にすることもあつた又フ
イルムの巻止め及びその解除を一巻上げ操作及び
−レリーズ操作ごとに行なうことに重点をおいて
いたためにフイルタ装填の際に数回のレリーズ操
作や電子シヤツターではスイツチ操作が必要であ
るなどの欠点が多かつた。

本発明はこのような欠点を除き、レリーズを押
したままのフイルム巻上げは不可能としフイルム
巻上げ途中でのレリーズ押しによる損傷を防止し
且つ小数の部品で構成し得ると共にフイルム装填
中は自由にフイルムの巻上げが可能で装填の迅速
を特徴とするものである。

次に本発明の実施例として示した図面に基き詳
細に説明する。

１は、伝導系２により回転し1/2回転でフイル
ムの一駒分が送られるようになつた巻止めカムで
あり、３は上記巻止めカム１に係合する巻止め部
３′並びに操作部３″並びに解除部３より構成さ
れた三つ又状のレバーで操作部３″は比較的強い
ばね性をもつようになつていて、このばね性より
弱いばね４で巻止めカム１との係合方向に付勢さ
れている。

操作部３″は周知のシヤツターのチヤージレバ
ー５並びにレリーズ釦６に関連している即ち操作
部３″に突起３ａが形成され、これがレリーズ釦
６の傾斜突片６′と係合して操作され、シヤツタ
ーのチヤージ操作により２点鎖線で示す位置に保
持されレリーズ操作で実線の位置に復元してくる
ものである。

レバー３の解除部３に対応して設けたカウン
ターの解除板７は板ばね材より成り、その一端に
カメラの裏蓋８（第２図参照）と係合して解除板
７を移動する当接部７′を他端には解除板７を折
り曲げて構成したばね部７″を有しばね部７″はカ
メラの固定面９に接している。しかしてこの解除
板７はガイド１０並びに軸１１により摺動し得る
ようになつている。なお軸１１には周知のカウン
ター送り機構（第２図参照）のカウンター用のラ
チエツト車１２が設けられ且つこのラチエツト車
１２に対してカウンター送り爪１３及びカウンタ
ー逆止爪１４等が構成されているがこの機構その
ものについての詳細は周知のものであるから省略
する。第１図のシヤツターのチヤージレバー５が
復元位置にありレバー３の操作部３″と接してレ
バー３をばね４に抗して回動し、巻止め部３′は
巻止めカム１より又解除部３はカウンターの解
除板と離脱位置にある。

そこで周知のフイルム巻上げ操作を行なうと、
巻止めカム１は矢印方向に回転し、それに応じて
チヤージレバー５は２点鎖線位置に移動しシヤツ
ターのチヤージを終ると共にチヤージレバー５が
操作部３より離れることによりばね４の蓄力で
巻止め部３′は巻止めカム１の外周面にして係合
位置にある。しかして巻止めカム１が1/2回転す
ると巻止め部３′は該カム１の係止部１′と係合し
てフイルム一駒分の巻上げが終る。この状態では
突起３ａの傾斜突片６′の作動域から外れシヤツ
ターレリーズは可能である。従つて撮影が行なわ
れるとチヤージレバー５は矢印方向に復元して操
作部３″と接し巻止め部３′は係止部１′より離脱
位置にあり次の巻上げを可能にする。

今もしレリーズ釦６が押し下げられたままの状
態でチヤージレバー５が復元して操作部３″に当
接しても巻止め部３′が係止部１′より離脱できず
次の巻上げが不可能となる。即ちレリーズ中はフ
イルムの巻上げができないので巻上げ直後に不測
の露出を防止することができる。又巻上げ途中即
ち突起３ａが傾斜突片６′の作動域にあるときレ
リーズ釦６を押し下げると操作部３″がばね性を
もつているので該部で撓みレバー３の損傷は防止
することが出来る。

以上は裏蓋８が閉じられた一般撮影の場合であ
るが、フイルムの装填時即ち裏蓋８が開かれてい
るときはカウンターの解除板７は当接部７′と裏
蓋８との接触がないのでばね部７″の蓄力で解除
板７の一端がレバー３の解除部３に当接してレ
バー３が回動され巻止め部３′と巻止めカム１よ
り外れた離脱位置にあると共にカウンター送り爪
１３及びカウンター逆止爪１４はラチエツト車１
２より離なし関連を断ちカウンターはスタート復
帰する。従つてこの状態にあつてはレリーズ操作
に関係なくフイルム巻き付け初めのスプールの回
転は自由であるから従来の巻き込みごとのレリー
ズ釦の押圧や又電子シヤツターの場合のスイツチ
操作を必要とせず迅速なフイルム交換をなし得
る。

更に第２図に示した実施例では巻止めカム１に
対するフイルム巻込中並びにシヤツターセツト中
における逆転防止が第１図では設けられていな
い。そこで本実施例ではこの逆転防止とシヤツタ
ーのチヤージを兼用した機構として部品、組立、
調整の簡素化を計る実施例である。前記巻止めカ
ム１と同軸にラチエツト１５′を形成したシヤツ
ターのセツトカム１５を設けて、このカム１５に
係脱するセツトレバー１６を設けこれに形成した
防止爪部１６′をスプリング１７をもつて係合方
向に付勢したものである。

フイルムの巻上レバー或はノブにより伝動系２
を介して前記巻止めカム１の1/2回転が行なわれ
てフイルム一駒分が巻上げられる。同時にこの回
転と共にセツトレバー１６がスプリング１７に逆
らつてセツトカム１５のカム面に従いラチエツト
１５′を乗り越えて矢印方向に作動し、この作動
でシヤツターのチヤージレバー５も又作動してチ
ヤージ位置に達し、この間逆転しようとしてもラ
チエツト１５′と防止爪部１６′との係合で防止さ
れる。しかしてフイルム一駒分即ち巻止めカム１
並びにセツトカム１５が1/2回転したとき防止爪
部１６′は係止部１６″に巻止め部３′は係止部
１′にそれぞれ係合して巻上げを停止し且つ逆転
をも防止している。なおスプリング１７は、セツ
トレバー１６とレバー３間に張架したばね４′を
もつて行なつてもよいことは勿論である。

本発明は、このように従来に比較して極めて小
数の部品数をもつて構成し得ると共に前記した如
きフイルム装填時の手段の省略等ができるのでカ
メラのフイルム装填時の操作が簡略し得られ、レ
リーズを押したままのフイルム巻上げは不可能と
しフイルム巻上げ途中でのレリーズ押しにより損
傷を防止し且つ小数の部品で構成し得ると共にフ
イルム装填中は自由にフイルムの巻上げが可能で
装填の迅速をも得られるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明装置の実施例を示したもので第１
図はその要部斜視図、第２図はシヤツターチヤー
ジと逆転防止を兼ねた他の実施例を示した要部平
面図である。 符号、１は巻止めカム、３はレバー、３′は巻
止め部、３″は操作部、３は解除部、５はシヤ
ツターのチヤージレバー、６はレリーズ釦、６′
は傾斜突片、７はカウンターの解除板、７′は当
接部、７″はばね部、８は裏蓋、１５はシヤツタ
ーのセツトカム、１５′はラチエツト、１６はセ
ツトレバー、１６′は防止爪部、１′，１６″は係
止部である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ フイルムの一駒送りと共にシヤツターチヤー
   ジを行なう装置において、フイルムの巻取軸と連
   動回転し、係止部を形成した巻止めカムと、巻止
   め部、ばね性を有する操作部及び解除部を有し、
   前記巻止め部が前記巻止めカムの停止部と係合す
   る係合位置と、前記巻止め部が前記巻止めカムの
   係止部から離脱する離脱位置との間を移動すると
   ともに前記係合位置に向つて常時付勢されたレバ
   ーと、レリーズ操作に連動して前記操作部と当接
   し、前記レバーを前記離脱位置に移動させるとと
   もにシヤツターセツト動作に連動して前記操作部
   との当接を解除されるシヤツターチヤージレバー
   と、裏蓋の開放時に前記解除部に当接し前記レバ
   ーを離脱位置に移動させるカウンターの解除板
   と、前記レバーが係合位置にあるときに、押下げ
   操作されることによりレリーズ動作を開始させる
   とともに該押下げ位置において前記操作部と接触
   し、前記レバーの前記離脱位置への移動を阻止
   し、かつレバーが離脱位置にあるときに前記操作
   部により押下げ操作を阻止されるレリーズ釦とを
   有することを特徴とするカメラのフイルム巻上げ
   装置。