JPS63107892A - 酸化物薄膜の製造装置 - Google Patents

酸化物薄膜の製造装置

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JPS63107892A
JPS63107892A JP25248686A JP25248686A JPS63107892A JP S63107892 A JPS63107892 A JP S63107892A JP 25248686 A JP25248686 A JP 25248686A JP 25248686 A JP25248686 A JP 25248686A JP S63107892 A JPS63107892 A JP S63107892A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は酸化物薄膜の製造装置、さらに詳細には、光学
素子、圧電素子、表面弾性波素子などに使用される各種
酸化物薄膜の製造装置に関するものである。
〔発明に技術的背景〕
従来、酸化物薄膜を作製する最も優れた方法はスパッタ
リング法である。スパッタリング装置は第1図に示すよ
うに、対向する極板1.2間に放電によるプラズマを発
生させ、一方の極板2上に置かれたターゲット1にイオ
ンを衝突させ、その際、ターゲット1よりスパッタされ
た原子あるいは分子をターゲット1と対向して設置され
た極板2上の基板3に堆積させることにより薄膜を製造
する装置である。この際、Ar等のスパッタガスをガス
導入口4より排出口5に流しておく。
一般にターゲット材料に所望の酸化物を用い、スパッタ
ガスのAr中に02ガスを混入させることにより、酸化
物薄膜が作製される。
しかし、上述のスパッタ法においては、酸素量の制御が
酸素分圧に依存しているために、原子レベルの制御は不
可能であり、またターゲット組成比の経時変化等により
、再現性も充分でないという欠点があった。事実、X線
回折や高速電子線回折で単結晶と認められる酸化膜にお
いても、膜中の酸素欠陥が膜の電気特性に大きく影響し
ている実験結果が報告されている(給水、村上、5ol
idState Comun、53巻、1985年、P
691参照)。
また、このような酸素欠陥を含めた結晶欠陥が膜の密度
を低下させて、電気耐圧低下などの膜特性低下の原因と
なっていた。
スパッタ法の他に、第2図に示すようなカラマン型など
のイオン源6を蒸着装置に組み込み、酸素イオン照射を
蒸着と同時に行うことによって酸化膜を得る装置が公表
されている (たとえば、P、J、Martin+J、
Material 5cience 21巻1986年
参照)。この装置は、装置内の下方に蒸発源7を設けて
極板2に設置された基板3に前記蒸発源7よりの物質を
蒸着するものであり、この際イオン源6より酸素イオン
照射を行って、酸素欠陥のない酸化膜を製造せんとする
ものである。なお、第2図において4はガス導入口、5
は排出口である。
このような装置においては、イオン源6の動作ガス圧が
1 xto−’ Torr以上であるため、I Xl0
−5Torr以下の高真空中で蒸着を行うことは不可能
である。このため蒸着分子は残留ガスと何度も衝突を行
いながら基板3に到達し、さらに基板3表面にも残留ガ
スによる吸着が起こるため、蒸着膜の組成制御を充分に
行うことは困難である。また、一般に照射酸素イオン中
に03.02°、O’ゝなどのイオンや中性ラジカルが
ランダムに混在するため、正確な酸素量がモニタできな
い。したがって、半導体のSiやGaAs薄膜で達成さ
れているような組成制御および不純物レベル制御を酸化
物薄膜に対し達成することは、従来においては原理的に
不可能であった。
〔発明の概要〕
本発明は良好な特性の、すなわち結晶欠陥がなく、バル
ク値に近い密度の酸化物薄膜を製造するための装置を提
供することを目的とする。
本発明はまた、酸化物薄膜に組成ずれがない酸化物薄膜
を製造する装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、不純物レベル制御を良好に行える酸
化物薄膜装置を提供することを目的とするものである。
また、本発明は多層構造の酸化物薄膜を製造する場合に
多層の酸化物薄膜相互間に拡散を生じない多層酸化物薄
膜を製造できる装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明による酸化物薄膜
製造装置は、成膜室内に備えられた基板を加熱するため
の基板ホルダと、前記基板に堆積させる物質を分子線に
よって蒸発させる分子線蒸着源を有する酸化物薄膜の製
造装置において、プラズマを生成しかつそのプラズマよ
り10〜50KeVのエネルギで酸素イオンを引き出す
ためのイオン室とこのイオン室よりの酸素イオンより0
4または02°イオンのみを分離するための質量分離機
と、前記酸素イオンを10〜200 eVに減速する減
速電極とを有し、高真空下で前記基板上に堆積する薄膜
に蒸着と同時に前記減速された酸素イオンを照射できる
ようになっていることを特徴としている。
本発明による酸化物薄膜の製造装置によれば、組成制御
性がよい分子線蒸着によって基板上に薄膜を堆積させる
とともに、0◆またはOfoを10〜200 eVに減
速して基板上の堆積成に照射するため、高真空中で結晶
欠陥のない酸化物薄膜が製造できるようになる。このた
め組成制御性が良好で、結晶欠陥のない酸化物薄膜を得
ることができるという利点を生じる。また、高真空中で
酸化物薄膜を製造するため、基板温度を低(しても結晶
化が開始されることになり、酸化物薄膜を多Fi積層す
る場合、酸化物薄膜間に拡散を生じることがないという
利点もある。
〔発明の詳細な説明〕
第3図は本発明による酸化物薄膜の製造装置の一具体例
の概略図であるが、この図より明らかなように、本発明
による酸化物薄膜の製造装置によれば、酸化物薄膜の原
料となる薄膜原料を装入し分子線によって蒸発させるた
めの分子線源であるに一セル8.8”と他の薄膜原料を
蒸発させるための電子ビーム蒸着源9を備えた成膜室1
1を備えている。そして、プラズマ源より10〜50K
eVのエネルギで酸素イオンを引き出すためのイオン化
室10は、前記イオン化室10で発生した酸素イオンよ
り09または0!0を分離する質量分離機13とこの前
記09または029を10〜200 eVに減速するた
めの減速電極12とを介して前記成膜室11に接続して
おり、基板ホルダ2上の基板3に前記0°または093
の酸素イオンを打ち込めるようになっている。
前記成膜室11内には分子線の強度をモニタするための
水晶振動子またはイオンゲージ14および質量分析計1
5が備えられており、また前記イオンをモニタするため
のファラデーカップ16が設けられている。
また減速電極12と基板3との間には、熱電子フィラメ
ントなどの電子放出源17が設けられており、前記基板
3に絶縁膜を形成するときイオンまたは基板3に電子を
照射して堆積された膜の帯電を防止できるようになって
いる。
前記イオン化室10は、質量分離機13とゲートバルブ
20を介して接続している。なお符合19は試料導入室
である。
このような本命明による酸化物薄膜の製造装置は以下の
ように作動する。
まず、成膜室11をクライオポンプなどによって高真空
(10−5Torr以上の高真空)とする。
そして酸素以外の元素の蒸着を行う分子線蒸着において
は、上述の超高真空 (たとえば10” ’Torr)
中でに一セル蒸着源8.8゛または電子ビーム蒸着源9
より前記基板3に蒸着を行う、このとき、分子線源強度
を水晶振動子またはイオンゲージ14および質量分析計
15によってモニタし、これをフィードバックすること
によって各蒸着源への入力パワーを制御することができ
る。
前記イオン化室10で10〜50KeVのエネルギで発
生した酸素イオンはゲートバルブ20を介して質量分離
機13中に入り、0”または02°を分離される。この
01または01!0の酸素イオンビームは減速電極12
によって10〜200 eVのエネルギに減速されて基
板3に照射される。このとき、前記酸素イオンビームは
ファラデーカップ16によってモニタされ、フィードバ
ックされてエネルギが制御される。この照射される酸素
イオンビームは、10〜100μA/−の高密度である
酸素イオン照射においては、酸素イオンエネルギの設定
が重要である。すなわち、イオンエネルギが10にeV
以上では、得られた薄膜に結晶欠陥が残存し、200 
eVを超えて10KeVまでの範囲ではスパッタ効果に
よる膜厚減少が著しく、また10eV未満においてはエ
ネルギが低すぎて、通常の真空蒸着と同様に基板温度を
上昇させる必要を生じる。
こめため酸素イオンエネルギは10〜200 eVに設
定したものである。
またイオン化室10は低真空(10−’ Torr)で
あるため、イオン室10と分子線蒸着室(成膜室)11
(10−” Torr)を充分離す(たとえば1m以上
)ことにより差圧排気がなされている。この時、必然的
にイオンは長い距離(is以上)を走行することになり
、低エネルギ(10〜200 eV)イオンでは、空間
電荷効果によりビーム径が広がってしまう。
このため、イオン引出し後、高エネルギ(10〜50K
eV )のまま走行し、基板3の直前において低エネル
ギク10〜200 eV)に減速する減速電極12を設
けた構造になっている。このため高密度 (10〜10
0μA /cd)のイオン照射を得られる。
また純粋な0+または02″″イオンをえるためイオン
引出し電極21と前記減速電極12間に質量分離機13
を設けている。
前述のように基板3上に酸化物薄膜を形成する超高真空
は10−5Torr以上の高真空であることが望ましい
。10−5Torrに満たない低真空であると、結晶成
長温度が上昇し、基板温度を高温に保持しなければなら
なくなるからである。
このような構成により、従来のスパッタ装置および蒸着
装置にイオン源を印加した装置と比較して、高真空中で
膜形成が可能になるため、単結晶膜のエピタキシャル温
度が下がる(600℃以下)とともに、酸素を含めた各
元素の組成を独立に、かつ正確に制御できるという利点
がある。
以下本発明を実施例に基づき説明する。
実施例1  (ZnO膜の製造〕 第3図のイオン化室10としてマイクロ波励起型イオン
源を用いることにより、反応性の強い酸素ガスを用いて
も、イオン源のメンテナンスなしに連続10時間以上の
膜形成が可能であった。動作時のイオン化室10の真空
度は5 xto−’ Torrであり、イオン源10と
質量分離機13の間をクライオポンプ(7001/se
cの排気量)で排気することにより、成膜室11を5 
xto−’ Torrに保持した。
ここでプラズマ室10より引出し電圧20KVでイオン
を引出し、質量分析機13を通して03としたのち、減
速電極12により10〜200 eVのエネルギにする
。このとき、減速後のエネルギに対する酸素イオン電流
密度の値を第4図に示す。第4図より、たとえば50e
Vのエネルギで最高5oμA /cdのイオン電流密度
が得られる。
ここで、あらかじめに−セル8に充填しておいたZn金
属粒子を蒸発させ、基板3上での蒸着レイトが0.73
人/seeになるように、K−セル温度を制御し、 同
時に上記酸素イオンビームを 50eV、50μA /
cdの条件でガラス基板上に照射することによって、単
位時間当たり、単位面積当たりに入射するZn、!:0
の数が等しくなり、 化学W論比Zn:0=1:1のZ
nO多結晶膜が得られた。特に、基板としてサファイヤ
2面またはC面を用い、基板温度を室温から600℃の
間の一定温度に保持することにより、表面の平滑なZn
O単結晶膜が得られた。Zn蒸発時の成膜室11中の真
空度は5 Xl0− ”Torrであった。このとき、
サファイヤ2面にはZnO(1120)面が、またす7
ツイヤC面にはZn0(0001)面がエピタキシャル
成長した。どちらの場合も得られたZnO膜のX線回折
測定より、(1120)、(0001)ピークの半値幅
は共に0.3  。
以下と小さく、ピーク位置より換算したZnO格子定数
もバルク値とほとんど等しい(0,1%以下の相違)値
となって、結晶性の良さを示している。
通常、スパッタ法では基板温度が600℃以上でないと
、同程度の結晶性は得られないので、本発明による酸化
物薄膜の製造装置によれば、低基板温度で結晶性の良い
単結晶膜が得られることが実証された。
実施例2  (LiNb03膜の製造〕実施例1と同じ
方法で、50eV、50μA /cdの条件の00イオ
ンビームを得た後、熱電子放出用フィラメント17(中
和用フィラメント)を通電加熱し、0°イオンビームに
熱電子シャワーを当てることにより中性の酸素ビームを
得た。またに−セル8よりLiを、電子ビーム蒸着源9
よりNbを蒸発させて、前記酸素ビームと同時にサファ
イヤ0面基板上に照射することにより、LiNb03単
結晶膜を得た。酸素イオンビームを中性化することによ
って絶縁体のLiNb03膜でも、波長633 nmの
光に対する屈折率n。(通常光)は2.32、ne  
(異常光)は2.18で、バルクに近い密度のLiNb
03膜が得られていることを示している。
実施例3  (BaPb03BaBi03多層膜〕第3
図のに一セル8を3本用意し、それぞれにDa、Pb、
 Bi金属粒を入れ、蒸着を行うとともに、実施例1と
同様に酸素イオン照射を行い、5rTiOa(110)
面基板3上に多層膜を形成した。まず、シャッタにより
Biのみ蒸着されないようにし、Ba[liO3膜を5
0人厚さで形成したのち、別のシャッタによりpbのみ
蒸着されないようにし、BaPb03膜を50人の厚さ
で形成する。このプロセスを50回繰り返し、厚さ5o
oo人の厚さのBaPbO3[1aBi03の多層膜を
形成した。このとき、基板温度は300℃と低くても単
結晶膜が形成され、かつそのときBaPb03とBaB
103各層の相互拡散がなく、原子オーダで惣峻な超格
子膜構造を採っていることが電子顕微鏡観察により確か
められた。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明による酸化物薄膜の製造装
置によれば、バルク値に近い密度を有する酸化物単結晶
薄膜が充分な組成制御で、かつ低基板温度(室温から6
00℃)で形成できる。したがって、酸化膜の多層構造
も相互拡散がなく、設計通りに形成でき、従来相互拡散
により制作できなかった薄膜の形成も可能になるという
利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はスパッタ装置の構成図、第2図はカラマン型な
どのイオン源を組み込んだ蒸着装置の構成図、第3図は
本発明による酸化物薄膜製造装置の一実施例の構成図、
第4図は前記実施例の装置において酸素イオンエネルギ
に対する最大酸素イオン電流密度特性を示す図である。 1 ・・・ターゲット、2 ・・・基板ホルダ、3 ・
・・基板、4 ・・・ガス導入口、5 ・・・ガス排気
口、6 ・・・イオン源、7 ・・・蒸着源、8.8′
・・・クヌードセル(K−セル)、9 ・・・電子ビー
ム蒸着源、10・・・イオン化室、11・・・成膜室、
12・・・減速電極、13・・・質量分離機、14・・
・膜厚計またはイオンゲージ、15・・・質量分析計、
16・・・ファラデーカップ、17・・・中和用フィラ
メント、18・・・基板加熱用ヒータ、19・・・試料
導入室、20・・・ゲートバルブ、 出願人代理人  雨 宮  正 季 第1図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)成膜室内に備えられた基板を加熱するための基板
    ホルダと、前記基板に堆積させる物質を分子線によって
    蒸発させる分子線蒸着源を有する酸化物薄膜の製造装置
    において、プラズマを生成しかつそのプラズマより10
    〜50KeVのエネルギで酸素イオンを引き出すための
    イオン化室とこのイオン化室よりの酸素イオンよりO^
    +またはO_2^+イオンのみを分離するための質量分
    離機と、前記酸素イオンを10〜200eVに減速する
    減速電極とを有し、高真空下で前記基板上に堆積する薄
    膜に蒸着と同時に前記減速された酸素イオンを照射でき
    るようになっていることを特徴とする酸化物薄膜の製造
    装置。
  2. (2)前記分子線蒸着源は1以上であり、それぞれの蒸
    着源より、相互に独立して蒸着ができるようになってい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の酸化物
    薄膜の製造装置。
  3. (3)前記成膜室にファラデーカップと水晶振動子また
    はイオンゲージを備え、それぞれ酸素イオン照射量と分
    子ビーム照射量をモニタし、フィードバック制御できる
    ようになっていることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項または第2項記載の酸化物薄膜の製造装置。
  4. (4)前記成膜室はイオン化室と基板間に電子照射機構
    を備えており、酸素イオンビームまたは基板に電子を照
    射可能になっていることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項から第3項いずれかの酸化物薄膜の製造装置。
  5. (5)前記成膜室は中性酸素ビーム照射による2次電子
    放出量を測定する機構を備えたことを特徴とする特許請
    求の範囲第4項による酸化物薄膜の製造装置。
JP25248686A 1986-07-31 1986-10-23 酸化物薄膜の製造装置 Expired - Lifetime JPH0753634B2 (ja)

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GB8718104A GB2194555B (en) 1986-07-31 1987-07-30 Method of manufacturing thin compound oxide film and apparatus for manufacturing thin oxide film
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03138353A (ja) * 1989-10-20 1991-06-12 Kokusai Chiyoudendou Sangyo Gijutsu Kenkyu Center 酸化物薄膜の製造方法
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JP2012025996A (ja) * 2010-07-22 2012-02-09 Mes Afty Corp 透明導電性薄膜の形成方法および透明導電性薄膜の形成装置

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