JPS63105959A - 耐食性、はんだ性、密着性にすぐれたリ−ドフレ−ム用表面処理鋼板 - Google Patents

耐食性、はんだ性、密着性にすぐれたリ−ドフレ−ム用表面処理鋼板

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JPS63105959A
JPS63105959A JP25141886A JP25141886A JPS63105959A JP S63105959 A JPS63105959 A JP S63105959A JP 25141886 A JP25141886 A JP 25141886A JP 25141886 A JP25141886 A JP 25141886A JP S63105959 A JPS63105959 A JP S63105959A
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樋口 征順
Toshinori Katayama
片山 俊則
Nobuo Tsuzuki
都築 信男
Fumio Yamamoto
山本 二三夫
Akinori Maruta
丸田 昭憲
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐食性、半田性、被覆層の密着性等にすぐれ
たCu系被覆鋼板の半導体用リードフレーム用表面処理
鋼板に関するものである。
〔従来の技術〕
従来からIC用等のリードフレーム用素材には、例えば
「表面処理技術総覧めっき・陽極酸化編昭和58年6月
15日株式会社広信社発行」のP、683で紹介されて
いるように、Cu系素材としてCu−Fa−P 、 C
u−Fe−Co−8n−P 、 Cu−Nl−8n系合
金等が、またFe系素材としてFa−42%N1高合金
系素材が使用されてきた。これらのリードフレーム用素
材は、機械的強さ、電気伝導度、熱伝導度、耐食性等に
すぐれ、またリードフレーム製造時のハンダ性、めりき
性等にもすぐれている。
しかしながら、これらの素材は高いコス!ト問題から、
最近では安価なリードフレーム用素材として冷延鋼板の
使用が検討され、一部では使用されつつある。しかしな
がら、このような素材は、リードフレーム用素材に要求
される諸性能を満足に具備するものでなく、特に耐食性
、ハンダ性、熱伝導性を改善した、鋼素材の開発が要請
されている。
〔発明の解決しようとする問題点〕
一般に、Fa−42チNl”合金、冷延鋼板等のFe系
素材は次のような処理工程を経てリードフレーム製品と
なる。
すなわち、リードフレーム用素材を打抜き加工によシ、
所定の形状に加工した後、全面にCuめりき後必要個所
にAg部分めっき、さらにはんだづけをし、Agめりき
を施した部分にAu線が接合され、仕上げ剪断され製品
となる。その後使用状況に対応してパッケージされる。
また、その製造工程によっては、所定の形状に加工した
後、先にはんだっけが行なわれる場合もある。
而して、これらの工程において、Cuめりきは素材の防
錆能力の向上とAgめっきの密着性及び被覆性を向上さ
せるための下地処理であり、また熱電導性、電気伝導性
を付与するために行なわれるAgめりきは、Au線との
熱接合(約200〜500℃)のために、またはんだは
ICylr−ドとの接合部の接合性を向上するために施
される。
これらの工程から考慮して、Fe系素材には(&)所定
形状に加工した後、直ちにリードフレーム製造工程でめ
っき処理される場合を除いて、めっき処理されるまで貯
蔵し保管される場合があり、この場合のために素材の耐
錆性がすぐれていること、 [有])所定形状に加工した後でも、はんだ性がすぐれ
ていること、 (c)簡単な前処理(表面清浄化及び活性化処理)でC
uめっきが容易なこと、 (d)  Cuめつき後の耐食性がすぐれていること、
特に、Cuめっきの厚さを減じても、すぐれた耐食性を
有すること、 (e)  Cuめっきの密着性がすぐれ、特にAu線と
の熱接合時の加熱後において密着性がすぐれていること
、 (f)  リードフレーム製造後の熱伝導性、電気伝導
性の向上を可能ならしめること、 等が要求されている。
このような要求に対処して本発明者らは、種種検討した
結果、冷延鋼板をそのまま使用したのでは、貯蔵保管時
の耐錆性、はんだ性が必ずしも充分に優れているとは云
い難い。またCuめりき処理した後も、鋼板に比してC
u金属は電位的に責なため、ピンホール、めっき欠陥等
からのFeの優先腐食による赤錆発生が著しく、耐食性
が不充分である。特KSCuめっきの劣る端面、切口部
等゛における耐食性は著しく劣るものがある。また、ピ
ンホール、めっき欠陥等を減少するために、Cuめっき
を厚くしても完全にピンホール等を減少することは困難
であり、また密着性の劣化或いは熱接合時にブリスター
が発生する問題がある。
本発明はこれらの問題点を解決すると共に、前記(&)
〜(f)項に記載した要求の性能を満足しうる性能、特
に、耐食性、はんだ性、密着性にすぐれ念リードフレー
ム用素材を提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の要旨は、 (1)重量チで、C:0.30%以下、残部Fs及び不
可避的不純物からなる鋼板の表面にCu拡散層を有する
Cu被覆層を施し、Cu拡散層の厚さが0.1〜3μで
かつCu拡散層とCu被覆層の厚みが0.5〜15μで
構成されている事を特徴とする耐食性、はんだ性、密着
性にすぐれたリードフレーム用表面処理鋼板。
(2)重量%で、C: 0.30 %以下、Cu:0.
05〜1.0%を含有し、残部Fe及び不可避的不純物
からなる鋼板の表面にCu拡散層を有するCu被覆層を
施し、Cu拡散層の厚さが0.1〜3μでかつCu拡散
層とCu被覆層の厚みが0.5〜15μで構成されてい
る事を特徴とする耐食性、はんだ性、密着性にすぐれた
IJ−ドフレーム用表面処理鋼板。
(3)重−121−%で、C:0.30%以下、Cu 
: 0.05〜1.0チ、さらにNi 0.05〜3.
0チを含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼
板の表面にCu拡散層を有するCu被覆層を施して、C
u拡散層の厚みが0.1〜3μでかつCu拡散層とCu
被覆層の厚みが0.5〜15μで構成されていることを
特徴とする耐食性、はんだ性、密着性にすぐれたリード
フレーム用表面処理鋼板。。
である。
〔作 用〕
以下に本発明の詳細な説明する。
転炉、電炉等の溶解炉で溶製された溶鋼を連続鋳造法ま
たは造塊、分塊法を経てスラブとし熱間圧延、冷間圧延
さらに焼鈍工程を経て、C;0.30%以下を含有する
めっき原板を製造する。
Cは機械的強度向上元素として経済的に有利であり、こ
の観点からはC含有1が多い程有効であるが、その含有
量が増加するとCu被覆層のピンホール等の被覆層欠陥
が増加し耐食性を劣化する。すなわち、Cuめりき等の
被覆処理後の拡散層の生成に対しても鋼中のセメンタイ
トの析出量が多い場合には、拡散層の均一生成によるめ
っき欠陥のいんぺい効果が減少する欠点があり耐食性を
劣化する。而して、めっき原板中のC含有量は耐食性の
観点から0.30%以下、好ましくは0.15%以下で
ある。また、めっき原板中に不可避的に含有される不純
物成分については、特に規定されるものではないが、主
要な下記の成分については以下の範囲が好ましい。
)Lは、鋼中に残存する酸可溶At(Sol At )
量が0.0051未満の歩合有量では、酸素性ガスによ
る気泡の発生を防止する事が困難であり、鋼の表面欠陥
発生率を著しく高め鋼素材自体の耐食性劣化、機緘的性
質劣化の起点となるので好ましいものでない。また0、
 10 ’16を越える過剰な酸可溶Atは、At系酸
化物を鋼表面に点在せしめ耐食性劣化の起点となり、さ
らにCu被覆層処理に対して均一被覆性を阻害する要因
となり好ましいものではない。従りて、鋼中に含有され
るSol Atは、本発明が目的とする表面処理鋼板の
性能が安定して確保できる量として、0.005〜0.
10%、好ましくは0.01〜O,OS係である。
Slは、0.6チ以下が好ましい。siは機械的強度上
昇に有効であるが、si含有量が過剰に増加すると、S
1系酸化物が鋼表面に点在せしめられ、本発明における
Cu被覆処理に対して、均一被覆性を阻害するので、耐
食性の点で好ましいものでない。従って、0.6%以下
、好ましくは0、3%以下である。
Mnは耐食性能に悪影響を及ぼすことはないが、含有量
の増加により機械的強度を上昇し、その圧延加工性を劣
化するので1.5チ以下がよい。
その他、P、Sについては、通常の製鋼方式で含有され
る範囲で0.02%以下がよい。尚、めりき原板の加熱
工程において、グラファイト状のCが表面に析出して、
被覆層の均一被覆性が阻害されるのを防止する目的で、
0.5%以下のCrを添加してもよい。
次に、本発明の第2及び第3発明において、めっき原板
にCuの単独添加或いはCuとN1を複合添加する。C
uの添加は、鋼板自体の耐食性を向上し、鋼板の電位を
カン−ディック化してCu拡散層との電位差を近接化す
る効果が得られ、被覆層の欠陥部或いは端面のFe露出
部の耐錆性劣化を防止する効果が得られる。さらに、鋼
板の端面部およびFe %山部に対して、鋼中のCuが
鋼板表面に析出濃化し、Cu被覆層との電位近接効果と
相俟って、耐食性を向上する。
このような効果は、Cuの添加量が0.05%以上、好
ましくは0.10チ以上で得られる。また、Cuの添加
量が1チをこえると、原板製造過程の熱延工程において
、赤熱脆性による割れや鋼板表面にCuが濃縮しスケー
ル疵を発生するので1チ以下、好ましくは0.5チ以下
に規制する。
さらに本発明においてN1とCuの複合添加は、Cu添
加に起因する赤熱脆性が防止され鋼板の耐食性を向上す
る。
このようなNl添加の効果は、0.05%未満では得ら
れず、また3チを越えると飽和に達する。
従って、Niの添加量は0.05〜3.0チ、好ましく
は0.1〜1.5チである。
次いで、上記の鋼成分のめりき原板に対して、Cu拡散
層を有するCu被覆層を所定厚みで設ける必要がある。
このCu系被覆層を設ける方法は、特に規定するもので
はないが、以下の様な方法で被覆層を設けるとよい。
冷間圧延材(As Co1d材)或いは冷延鋼板(フル
フィニツシユ材)の表面を脱脂、酸洗の表面清浄化及び
活性化処理した後Cuめっき処理を施す。
このCuめりき処理の一例として、以下のような条件で
めっき処理が施される。
電流密度       10 A/dm2めっき浴温 
     55℃ Cuめっき被覆処理後、本発明においては、N2雰囲気
等の非酸化性雰囲気、5 % N2−N2からなるMI
X 、f ス、75%N2−N2からなるAXガス雰囲
気等の還元性雰囲気或いは真空雰囲気下で、加熱拡散処
理が施され、Cu拡散層が鋼表面に設けられる。
この拡散処理条件は、本発明の製品の目的とするCu拡
散層、Cu被覆層の各々の厚み、素材の機械的性質に対
応して、加熱拡散処理に先立りて施されるCuめっき被
覆層の厚み、加熱温度、加熱時間が設定される。例えば
連続焼鈍方式では、600〜850C−C’30〜18
0秒、箱焼鈍方式では450〜650℃で、数時間〜3
0時間の加熱処理が施される。この加熱拡散処理によっ
て、Cu拡散層を有するCu被覆層を所定厚さで設ける
事が、リードフレーム用素材として性能のすぐれた製品
を得るのに極めて重要である。
すなわち、本発明に使用されるめっき原板に対して、C
uめっき被覆処理のみを施した場合に比較して、以下の
様な利点が得られる。すなわち、 A  Cuめりき被覆層のみではぎンホール等のめっき
欠陥が生成されやすく、ピンホール等からの発錆を生じ
やすく耐食性を劣化すると共に、打抜き加工端面等のF
e露出部から赤錆を発生する。
一方、第1図に一例を示すように、本発明では、めりき
原板とCuめっき層の相互拡散によりこれらの界面にC
uとFaからなる合金拡散層が生成され、その結果とし
て、ピンホール等のめっき欠陥を減少し、平面部の耐食
性を向上する。さらに、打抜き加工端面に対してもCu
拡散層が生成されているためFeの露出面積が減少し、
FeとCuメッキ層間の電位差が中間層としてのCu−
Fs合金拡散層の存在によりて緩和されるためFeの優
先腐食による赤錆発生が著しく抑制される。
第1図(a) 、 (b)はCuめりき(0,5μ厚さ
)の断面濃度分析(グロー放電発光分析)結果と断面模
式図であり第1図(e) 、 (d)はCu拡散層を有
するCu被覆層の同様分析結果(ス/4’ 7タリング
時間1.6秒で0.1μ相当)と断面模式図である。
第2図は促進試験による平面部及び打抜き端面部の耐食
性評価結果の一例を示す。第2図はCu拡散層を有する
Cu系被覆材の貯蔵保管を対象とした耐食性の1例を示
す図で、「冷凍30分→湿気槽60分→室内放置24時
間」t−1サイクルとして、3サイクルテストしたもの
であり、試験材の端面板厚は0.25鴎である。
B 本発明は、Cuめっき層とめっき原板との界面にお
いてめっき欠陥部が少なく、またCuめりき層との電位
差を緩和する合金拡散層が生成されるため、リードフレ
ーム製造工程でCuめりき処理を行なう場合に適用して
も、第3図に示すように、平面部及び端面部の耐食性を
向上する。
第3図はリードフレーム製造工程でCuめっき処理を施
した場合の塩水噴霧試験による耐食性(SST 24時
間)の1例を示すもので評価材AFiCu拡散層を有す
るCu系被覆材(厚さ1.2μ)であり、又評価材Bは
同様の厚さ2.2μを有する被覆材である。これをスタ
ンピング後裔々2.8μのCuめりきを施したものであ
る。一方比較材A、Bは同一めっき原板をスタンピング
後裔々4μI5μのCuめりきを施したものである。従
りて、リードフレーム製造工程でのCuめっき厚さを減
少する利点も併せて得られる。
CIJ−ドフレーム製造時の必要不可欠なはんだ付は作
業に対して、特に端面部の打抜き加工後貯蔵された経時
後のはんだ性に対しても、合金拡散層の生成によるFe
露出部が減少し、その効果の向上が第4図に示すように
すぐれている。
第4図(息)はCu拡散層を有するCu系被覆材とCu
めりき材の半田濡れ性を比較した図であシ、第4図(b
)は半田の濡れ応力の測定方法を示し、試験片に7ラツ
クスとしてロジンアルコールを塗布後、Sn:Pb=6
:4の半田浴に浸漬し、ソルダーチェッカー試験機を使
用して図示の方法で濡れ応力を測定し半田性を評価した
ものである。
D  Cuめっき材は、一般に鋼板との密着性が必ずし
も良好でなく、特にCuめつき層の厚さが厚くなる程そ
の傾向が大きい。しかし、本発明のように、めっき原板
とCuめりき層との界面。
に強固な密着性を有するFs−Cu合金拡散層が生成さ
れるため、Cuめっき被覆層の密着性が極めてすぐれる
。また同時に、めっき層自体の密着性が良好なため、熱
接合時の耐熱密着性も極めてすぐれる。
E ピンホール等のめっき欠陥が少ないため、本発明の
鋼板は、その他リードフレーム用素材に要求される素材
表面の熱伝導度、電気伝導度がすぐれている。
等の効果が挙げられる。
而して、本発明の効果を得るためには、cuとFaの拡
散合金層を有するCu被覆層の厚みが重要である。
本発明はこの効果を得るために被覆層の厚さは、Cu拡
散層の厚みが0.1〜3μでがっCu拡散層とCu被覆
層の厚みが0.5〜15μで構成される。
すなわち、Cu拡散層の厚みが0.1μ未満では、その
上層の厚みが上記の如き厚みで構成されていても、本発
明の目的とする効果が得られず、特に打抜き端面部の拡
散層によるF@面の露出部被覆効果が少なく、端面部の
耐食性、はんだ性等の性能向上効果が得られない。また
、拡散層の厚みが上記範囲で構成されていても、その上
層のCu被覆層との総和の厚さが0.5μ未満(上層C
u被覆層自体の厚さとしては最大0.4μ未満)では端
面部の性能向上効果は得られるものの平面部のCu被覆
層の均一被覆性が劣り、F@を含有する拡散合金層から
の発錆等による耐食性劣化が生じる。
一方、拡散合金層が3μを越える厚さになると、この合
金層の硬質性から、加工による損傷を受はクラックを発
生し、耐食性の劣化がみられる。さらに、上記合金層の
構成範囲で上層と拡散層との総和でCu被覆層が15μ
を越える場合には、このような効果が飽和するとともに
、Cu被覆層とめっき原板界面は拡散合金層の生成によ
り密着性は良好であるが、拡散合金層の上層のCu被援
層自体の密着性を劣化し、加工により部分的に剥離され
る。
従りて、本発明におけるCu拡散層を有するCu被覆層
の厚みは、Cu拡散層の厚みが0.1〜3μ、好ましく
は0.5〜2μ、Cu拡散層とCu被覆層の厚みが0.
5〜15μ、好ましくは1.5〜7.5μである。
而して、この被覆構成のCu系被覆鋼板を得る方法は、
例えば鋼板表面にCuめっき後加熱拡散処理を行なって
、Cuめっき層の一部が拡散され、残部がCuめっき層
の!ま残るように、Cuめっき層の厚さ、加熱温度、加
熱時間を各々設定して、拡散層とCu被覆層からなる本
発明の二層被覆層を設ける方法が採用される。
また、加熱拡散処理前に施されたCuめっき層の全部を
めっき原板と相互拡散させ、拡散層を生成させた後に1
電気めっき法により拡散層の表面層としてCuめっき被
覆層を設けて、本発明の被膜を構成してもよい。
しかしながら、製造方法の簡略化及び拡散層とCuwl
覆層自体層自体性の点から、加熱拡散処理工程で一気に
拡散層とCu被覆層を設ける方が好ましい。
さらに、使用されるめっき原板は、冷延鋼板を用いるよ
り、冷間圧延のまま(As Co1d材)を用いて、そ
の要求される機械的特性値を確保するため焼鈍作業と拡
散処理を同時に行なうのが、冷間圧延材の加工歪の作用
により拡散が促進されること及び工程の簡略化の点で望
ましい。
勿論、冷延鋼板を用いてCuめっき、拡散処理を行なり
てから、機械的性質調整のための圧延或いはスキンノ千
スを行なってもよい。
特に、リードフレーム形状への打抜き成形加工性(スタ
ンピング性)を考慮した場合、延性の少ない高強度材が
すぐれており、t7’hlJ−ドフレーム製品としては
強度と曲げ加工性が要求される。
これらの観点から種々検討した結果、強度は45〜85
に9/Wm2、延び3〜90%、好ましくは55〜80
 kp/w 、延び5〜15チの機械的性質のものが良
好である事が判った。
本発明に使用される鋼成分の素材に対しては、上記のA
s Co1d材を用いて、Cuめりき層の拡散が可能で
再結晶による軟質化の生じにくい再結晶温度より低い温
度、すなわち450〜550℃の温度範囲での加熱拡散
処理が好ましい。
また、本発明は主として被覆層を得る方法について電気
Cuめっき、拡散処理による方法で説明したが、電気C
uめっきの代りに、cuイオン含有する水溶液を用い次
置換めっき法、さく酸銅−界面活性剤からなる水溶液を
塗布して、乾燥後に加熱拡散処理を行なう方法を採用し
てもよい。しかし、Cu被覆層の均一被覆性、厚さの調
整方法の点から、電気めっき法による方法が工業的には
好ましい。
尚、本発明の方法の鋼板は、リードフレーム用素材とし
て、リードフレーム製造工程において、前処理によるC
u系被覆層の表面を清浄化、活性化処理後にさらにCu
めっきを行なりて使用されてもよく、Cuめりき工程を
省略してはんだづけ、Agめっき等の作業のみを行なっ
て、リードフレーム製品として使用されてもよい。
以上の如く、本発明の鋼板は、リードフレーム用素材と
して極めてすぐれた性能特性を有する。
(実施例) 冷間圧延のままのAs Co1d材或いは冷間圧延焼鈍
したフルフィニツシェ仕上材を用いて、第1表に示す鋼
成分のめつき原板を用いて、脱脂。
酸洗の表面清浄化、活性化処理を行なってから第1表に
示す本発明におけるCu系被覆層を設けた。
尚、本発明の処理材は、As Co1d材を用いて再結
晶温度以下での加熱拡散処理を施した素材は形状調整の
ためのスキンパス圧延を、またAs Co1d材、フル
フィニツシェ材を用いて再結晶温度以上で加熱拡散処理
材は20〜40%の圧下率で冷間圧延を行ない、各々厚
さ0.7540の評価材を得た。これらの評価材につい
ての各櫨性能評価結果を第2表に示す。
この結果、本発明の製品は、比較材に較べて、リードフ
レーム用素材として極めてすぐれた性能を示す。
評価試験方法 ■ 被覆層の密着性評価 本発明のCu系被覆層について、以下の方法及び評価基
準でその評価を行なった。
密着性評価法のと評価基準 Cu系被覆鋼板に90度曲げ加工を繰シ返し行ない、そ
の被覆層の剥離或いはクラックの発生状況と繰シ返し回
数の状況から、以下の評価基準で評価を行なった。
◎・・・繰シ返し回数10回以上で被覆層の剥離或いは
クラックの発生なし ○・・・繰り返し回数6回以上〜9回で被覆層の剥離或
いはクラック発生 Δ・・・繰り返し回数3回以上〜5回で被覆層の剥離或
いはクラック発生 ×・・・繰)返し回数2回以下で被覆層の剥離或いはク
ラック発生 密着性評価法■と評価基準 Au線等の加熱接合時のCu系被覆層の密着性を評価す
る事を目的として、500℃に加熱、2分間保定して急
冷を行ない、この繰シ返し回数と被覆層の剥離状況或い
はブリスターの発生状況から、その密着性を以下の評価
基準で評価した。
◎・・・繰シ返し回数5回以上で、被覆層の剥離或いは
ブリスターの発生等の欠陥発生なし○・・・繰シ返し回
数2回以上〜4回で、被覆層の剥離或いはブリスターの
発生等の欠陥発生なし Δ・・・加熱1回で、被覆層にブリスター発生×・・・
加熱1回で、被覆層に剥離発生■ 保管時の耐錆性を対
象とした耐食性評価評価材を所定のリードフレーム形状
に打抜き加工後、リードフレーム製造工程での表面処理
が施されるまでの保管時の耐錆性能の評価を以下の促進
試験法及び評価基準によシ、その平面部及び打抜き端面
部についての評価を行なった。
■ リードフレーム製品の耐錆性を対象とした耐食性評
価 本発明の評価材をリードフレーム形状に打抜き加工後、
その表面処理工程において脱脂、酸洗の前処理を行ない
、厚さ3μのCuめっきを施し、塩水噴霧試験(JIS
−C−5028)によシ、その耐食性を平面部及び端面
部について行ない、以下の評価基準で評価した。
平面部の耐食性 ◎・・・塩水噴霧試験24時間後の赤錆発生なし○・・
・         の赤錆発生率3%未満Δ・・・ 
   l  の赤錆発生率3%以上〜5%未溝×・・・
         の赤錆発生率5%以上端面部の耐食
性 ◎・・・塩水噴霧試験24時間後の赤錆発生率10%未
満○・・・   〃  の赤錆発生率10%以上〜15
%未満Δ・・・   〃  の赤錆発生率15%以上〜
20%未満×・・・           の赤錆発生
率20%以上■ 半田性の評価 評価材の半田性について、リードフレーム製造工程で打
抜き加工後、Cuめっき処理の前に半田が行なわれる工
程を想定して、その半田性について、特に打抜き端面部
の半田性についての評価を行なった、すなわち、101
111X50flのくけい形に剪断した評価材にロノン
アルコールフラックスを塗布して、10111mの剪断
面を下方にして、Pb−60%Sn系半田浴に垂直に浸
漬した場合の濡れ応力と濡れ時間の測定により、その半
田性を以下の評価基準により評価した。
尚、半田性の上記評価試験は、打抜き加工直後と基円に
3ケ月保管した経時後について、各各計画した。
◎・・・濡れ応力450m9以上でかつ濡れ時間6秒未
満で半田の濡れ性及び濡れ速度共極めて良好 O・・・濡れ応力350η以上〜400■未満でか?濡
れ時間7秒未満で半田の濡れ性及び濡れ速度共可成シ良
好 Δ・・・濡れ応力250ダ以上〜350m9未満或いは
濡れ時間7秒以上〜8秒未満で半田の濡れ性或いは濡れ
速度のいずれかが若干劣る。
×・・・濡れ応力250 F−9未満或いは濡れ時間8
秒以上で、半田の濡れ性或いは濡れ速度のいずれかが極
めて劣る。
■ 電気伝導性の評価 電位差法により、評価材の表面の電気伝導度全測定し、
以下の評価基準で評価した。尚、測定は常温(30℃)
で行なった。
◎・・・電気伝導率7X10’(Ωrn)−1以上0−
#   6X10 (Ωm) 以上〜7×106(Ωm
)−1未満Δ・  #   5X10(Ωm〕 以上〜
6×106(Ωm)−1未満×・・・ #    5X
10 (Ωm)  未満■ 熱伝導性の評価 光交流法によシ、評価材の表面の熱伝導性を測定し、以
下の評価基準で評価した。尚測定は常温(30℃)で実
施。
◎・・・熱伝導率が0.15 (ai/we−cm・℃
)以上○−#  0.10(LH1/see・cm・c
)以上〜0.15 (caf/seesaws ’C)
未満Δ・・・ #  0.05(φ−・α・℃)以上〜
0.10(d/就・1・℃)未満×・・・10.05(
ai/5IIe−cIL@℃)未満■ リードフレーム
製品の経時後の性能評価本発明の評価材をリードフレー
ム形状に加工後、その表面処理工程でCuめっき及び半
田付けを行なったものについて、ブレラシャークツカ−
を用いて、圧力2Kf/α8.温度120℃の沸トウ水
の中に、これら製品を封入して、500時間の経時試験
を行ない、外観々察によシその評価を以下の評価基準で
相対的に行なった。尚、Cuめっきは2μ実施。
◎・・・表面外観の変化等なく極めて良好Δ・・・端面
に若干の錆発生 ×・・・平面部及び端面部に可成シの錆発生■ 打抜き
成形性(スタンピング性) リードフレーム形状への打抜き成形性を以下の評価基準
で評価し、その成形加工性の評価を行なった。
◎・・・打抜き端面部のかえシの発生、素材の割れ発生
等殆んどなく、打抜き成形性極めて良好O ○・・・評価材の打抜き成形性は上記と同様良好である
が、若干成形機の?ンチ、ダイスの連続運転による摩耗
損傷が若干発生。
Δ・・・打抜き端面部にかえシが若干発生するか或いは
成形材の装置から抜は性が劣るため、打抜き成形時に若
干トラブルが発生し易い。
×・・・打抜き成形によって割れが評価材に可成シ発生
するか或いはポンチ、ダイス等の摩耗が長期連続運転に
よって可成シ大。
【図面の簡単な説明】
第1図(a) 、 (b)はCuめっき層の断面濃度分
析(グロー放電発行分析)結果及び断面模式図であり、
第1図(e) l (d)はCuめっき層の断面濃度分
析(グロー放電発光分析)結果及び断面模式図、第2図
はCu拡散層を有するCu系被覆材の貯蔵保管を対象と
した耐食性の1例を示す図、第3図はリードフレーム製
造工程でCuめっき処理を施した場合の塩水噴霧試験に
よる耐食性の1例(SST24時間)を示す図、第4図
(&)はCu拡散層3:鋼板        4 : 
Cu被覆層第1図 2+Cuめつさ層 第1図 スノでツタリソグN闇(seO (d) 4:Cu被覆層 第3図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%で、C:0.30%以下、残部Fe及び不
    可避的不純物からなる鋼板の表面にCu拡散層を有する
    Cu被覆層を施し、Cu拡散層の厚さが0.1〜3μで
    かつCu拡散層とCu被覆層の厚みが0.5〜15μで
    構成されている事を特徴とする耐食性、はんだ性、密着
    性にすぐれたリードフレーム用表面処理鋼板。
  2. (2)重量%で、C:0.30%以下、Cu:0.05
    〜1.0%を含有し、残部Fe及び不可避的不純物から
    なる鋼板の表面にCu拡散層を有するCu被覆層を施し
    、Cu拡散層の厚さが0.1〜3μでかつCu拡散層と
    Cu被覆層の厚みが0.5〜15μで構成されている事
    を特徴とする耐食性、はんだ性、密着性にすぐれたリー
    ドフレーム用表面処理鋼板。
  3. (3)重量%で、C:0.30%以下、Cu:0.05
    〜1.0%、さらにNi0.05〜3.0%を含有し、
    残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼板の表面にCu
    拡散層を有するCu被覆層を施して、Cu拡散層の厚み
    が0.1〜3μでかつCu拡散層とCu被覆層の厚みが
    0.5〜15μで構成されていることを特徴とする耐食
    性、はんだ性、密着性にすぐれたリードフレーム用表面
    処理鋼板。
JP25141886A 1986-10-22 1986-10-22 耐食性、はんだ性、密着性にすぐれたリ−ドフレ−ム用表面処理鋼板 Granted JPS63105959A (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5126644A (ja) * 1974-08-29 1976-03-05 Nippon Electric Co Metsukihoho
JPS5548585A (en) * 1978-09-15 1980-04-07 Cooper Ind Inc Torque response prime mover intercepting mechanism for fluid functioning tool
JPS58141547A (ja) * 1982-02-18 1983-08-22 Daido Steel Co Ltd リ−ドフレ−ム材料

Patent Citations (3)

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