JPH01177315A - 耐錆性、成形性、めっき性にすぐれたリードフレーム用鋼板の製造法 - Google Patents

耐錆性、成形性、めっき性にすぐれたリードフレーム用鋼板の製造法

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JPH01177315A
JPH01177315A JP33668787A JP33668787A JPH01177315A JP H01177315 A JPH01177315 A JP H01177315A JP 33668787 A JP33668787 A JP 33668787A JP 33668787 A JP33668787 A JP 33668787A JP H01177315 A JPH01177315 A JP H01177315A
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lead frame
less
plating
steel
steel sheet
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Application number
JP33668787A
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English (en)
Inventor
Yukinobu Higuchi
樋口 征順
Toshinori Katayama
片山 俊則
Nobuo Tsuzuki
都築 信男
Fumio Yamamoto
山本 二三夫
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPH01177315A publication Critical patent/JPH01177315A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/02Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
    • C21D8/0205Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips of ferrous alloys

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、耐錆性、リードフレームの打抜き成形性(ス
タンピング性)、リードフレーム製造工程でのめっき性
、はんだ性等にすぐれたリードフレーム用銅板の製造法
に関するものである。
(従来の技術) 近時のエレクトロニクス分野等の発展にともない、集積
回路(IC)の需要が著しく増大し、リードフレーム材
料の需要も増加し、諸性能にすぐれたリードフレーム材
料の開発が強く望まれている。
一般に、これらリードフレーム材は帯材とした後、裁断
、打抜き加工を施し、その表面にCuめっき或いは半田
めっき(浸漬はんだ或いは電気はんだめっき)を施し、
Ag、 Au等がめっきされ、これにシリコンチップを
ボンディングし結合(ワイヤーボンディング)してIC
素材として使用される。
従って、これらリードフレーム材料は、打抜き成形加工
性が良好である事、めっき性がすぐれている事、はんだ
性がすぐれている事が要求される。
中でもリードフレームの端子部がIC基盤等にはんだづ
けされるためにすぐれたはんだ性が要求される。又、上
記のようなめっき、半田等が行なわれる前あるいは貯蔵
時の耐錆性がすぐれていること及び処理が行なわれた後
の製品の耐錆性がすぐれている事も要求される。
従来、リードフレーム材料は、強度と熱膨張特性からF
e−42χNi合金が主として使用され、また、コスト
と導電性の利点から銅合金も使用されてきている。
しかし、この銅合金も導電性及び熱放散性が優れている
が、Fe−42χNi合金に比べて強度が不足するため
、自動組立工程においてアウターリードを部材に差込む
際に折れ曲がるという不都合があった。
さらには、最近ICの小型化の点から、リードフレーム
素材も極薄化の傾向にあり、高い強度が要求されている
コストの点からは低炭素鋼が最も有利であるが、錆を発
生し易い問題から使用することができない。
一方、耐食性及び強度をもつステンレス鋼は多量のCr
を含有するためめっき性及びはんだ性に問題がある。
このような問題を改善するリードフレーム用素材が、例
えば特開昭57−50457号、特開昭59−9149
号、特開昭60−103158号等の各公報で紹介され
ている。これらは基本成分として4〜11%のCrを含
有し、その他Ni、 Mo、 Cu、 Ti、 Nb、
 V、 Zr等を数%以下含有せしめてリードフレーム
用素材に必要な耐錆性を向上せしめ、またステンレス鋼
の欠点とするめっき性、はんだ性を改善せしめたリード
フレーム用素材である。これら素材は、それなりの性能
向上効果が得られるものの必ずしもリードフレーム用素
材として充分な性能が得られすいない。
すなわち、これら素材に生成する緻密な酸化膜が、リー
ドフレーム製造工程の活性化処理において、充分に除去
され難いので、Cuめっき或いは電気Pb−5n合金は
んだめっき等に関して良好なめっき性が得られ難く、そ
のためめっき密着性が不充分であり、またワイヤーボン
ディング加熱工程時のCuめっき層におけるブリスター
(めっき層の部分的な膨れ)の発生成いはめっき層の剥
離等の欠点がみられる。また、浸漬はんだ性に対しても
、前記の緻密な酸化膜の影響により、はんだ性が劣る等
の欠点がある。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、リードフレーム素材に要求される機械的性質
、リードフレーム製造工程での打抜き成形性(スタンピ
ング性)と、リードフレーム製造時のめっき性、はんだ
性および耐食性にすぐれたFe−Cr系リードフレーム
鋼板を効率的に製造する方法を提供する事を目的とした
ものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の要旨は、重量%で、C、0,01%以下、酸可
溶/14 io、005〜0.10%、Cr;4〜10
.5%、B i O,0003〜0.005%を含有し
、さらに必要によってはCu;0.05〜1%、Ni;
0.05〜3%、N。
、 0.05〜0.5%の1種又は2種以上を含有し、
残部Fe及び不可避的不純物からなるCr含有鋼板を、
冷間圧延後、非酸化性雰囲気中で350℃〜再結晶温度
の温度範囲で保定時間90秒以下の加熱処理を施すこと
を特徴とする耐錆性、成形性、めっき性にすぐれたリー
ドフレーム用鋼板の製造法にある。
本発明の骨子は前記した組成の鋼板を冷間圧延後、非酸
化性雰囲気中で、適正な加熱条件で処理を施すことから
なる。
Crを含有する鋼板は、加熱処理において、非酸化性雰
囲気を厳重に調整しても、雰囲気中に含まれる微量の酸
素によりCr、03を含む緻密で安定した酸化膜を生成
する。この酸化膜は一般に、酸洗等の表面活性化処理に
よって、均一に除去・活性化する事は困難であり、リー
ドフレーム製造工程でのめっき性或いははんだ性を阻害
する原因となる。 従って、Cr含有鋼板の加熱処理に
おいて酸化膜の生成、成長を極力抑制する事が重要であ
る。
このため、本発明においては、Cr含有鋼板自体の酸化
膜の生成・成長速度を抑制するため鋼にBを添加し、ま
た加熱処理における加熱温度、加熱時間を設定する事に
よって、リードフレーム用素材に要求される特性を満足
する製造方法を開発したものである。
鋼中へBを添加することにより、同一加熱雰囲気でCr
含有鋼板の酸化速度が抑制される。この理由を本発明者
らは次のように考えている。
Cr含有鋼板が酸化されて生成するCrz(h  (P
型(Positive型)酸化物〕には格子欠陥として
金属イオンが欠けた陽イオン空孔とその電気的中性を保
つための陽イオン空孔に相当する数の正孔が生成されて
いる。
このP型酸化物の酸化速度は加熱雰囲気の酸素分圧が同
じ場合、陽イオン空孔の移動に支配される。
従って、Cr含有鋼にBを添加せしめる事によって、C
rzO,、の格子に対して3価のCr”″の代りに1価
のB゛に一部を置換させると電気的中性を保つために正
孔の濃度が大きくなり、陽イオン空孔の濃度を減少する
ことになり、その結果として、陽イオン空孔の移動によ
る酸化速度が減少せしめられる。
また、Bは本発明のように極低C鋼の場合、結晶粒界に
析出する事によって、結晶粒界を強化しワイヤーボンデ
ィング加熱時の熱影響部の結晶粒の成長、粗大化を防止
し、リードフレーム製品の強度低下を防止する。
加熱条件は、Cr含有鋼板のリードフレーム用素材に要
求される打抜き成形性に必要な機械的特性値を確保し、
同時に酸化膜の生成、成長を極力抑制するために、35
0℃〜再結晶温度の加熱温度範囲で90秒以下の保定時
間とする。
本発明に従い、前記したCr、  Bを必須成分として
、適正な加熱条件を選択することにより、リードフレー
ム用素材として必要な、すぐれた耐錆性、スタンピング
性およびリードフレーム製造工程でのめつき性、はんだ
性、ワイヤーボンディング処理後の材質特性等を有する
リードフレーム用鋼板が得られる。
(作 用) 以下に本発明の詳細な説明する。
転炉、電炉等の溶解炉で溶製された、溶鋼を連続鋳造法
または造塊、分塊法を経てスラブとし、熱間圧延、酸洗
及び冷間圧延等を経て、前記した成分組成の冷延鋼板を
製造する。
本発明鋼の化学組成の限定理由について以下に説明する
Cはその含有量が多い程、リードフレーム製造工程で施
されるCuめっきに対して、そのピンホール等の発生原
因になり、Cuめっき後の耐食性を劣化する原因となる
すなわち、鋼表面にクロムカーバイドの析出量が多くな
り、Cuめっき層の均一被覆性、めっき密着性等が劣化
する。その他C含有量の増加は、クロムカーバイトを生
成して耐錆性向上に必要な有効Cr量を減じ、熱伝導性
或いは電気伝導性に悪影響を及ぼし好ましいものでない
。したがってこのような観点からC含有量は0.01%
以下、好ましくはo、oos%以下とする。
AIは、鋼中に残存する酸可溶Aj(sol、AI> 
 量が0.005%未満の歩合有量では、酸素性ガスに
よる気泡の発生を防止する事が困難であり、鋼の表面欠
陥発生率を著しく高め鋼素材自体の耐食性劣化。
機械的性質劣化の起点となる。一方、0.10%を超え
る過剰な酸可溶IVは、A7系酸化物を鋼表面に点在せ
しめて耐食性劣化の起点となり、さらにCuめっき等の
表面処理に対して均一被覆性を阻害する要因となるので
好ましいものでない。従って、鋼中に含有されるs o
l、 AIの量は、本発明が意図する表面処理鋼板の性
能を安定して確保すべ(,0,005〜0.10%、好
ましくは0.01〜0.08%とする。
Crは、本発明においてめっき原板の耐食性と強度を向
上せしめるため添加するものである。Cr含有鋼板は、
Cr含有なし鋼板に比して鋼板自体の耐錆性、耐食性自
体がすぐれているとともに、腐食環境において電位的に
貴(カソーデイック)な、リードフレーム製造工程で施
されるCu被覆層の電位に近接化される。その結果、鋼
板自体と表面処理工程でのCuめっき、浸漬はんだ等と
の複合効果によりすぐれた耐錆性、耐食性が得られる。
また、鋼中にCrを含有することによって機械的強度が
(耐食性と共に併せ得られる。
本発明においてCr含有量が4%未満では、上記目的と
する耐食性と強度が得られない。
一方、Cr含有量が10.5%を越えると次のような問
題点を生じるので好ましくない。すなわち、冷間圧延材
(as cold材)の機械的性質を調整する焼鈍工程
において、鋼中Bが鋼板の酸化速度を減少させても、鋼
板表面への酸化膜の生成、成長を十分に抑制する効果が
得られ難いので、リードフレーム製造工程において、良
好なめっき性(Cuめっき或いは電気はんだめっき等)
を得るのが困難となり、また浸漬はんだ付は性能に問題
を生じやすい。また、Cr含有量の増加は電気伝導性、
熱伝導性を低下せしめる。このため、Cr含有量の上限
を10.5%とした。従って、Crの含有量は4〜10
.5%、好ましくは5〜9%とする。
Bは鋼板の加熱時の酸化速度の減少、特にCr、0゜系
酸化物の生成速度の減少及び鋼板の強度とワイヤーヒー
トボンディング時の高温強度を向上するために添加され
る。これらの効果を得るためにはBの添加量は0.00
03%以上、好ましくはo、ooos%以上とする。一
方、Bは添加量が増加すると、効果が飽和するとともに
、熱間圧延時に鋼板に割れを発生する。従って、本発明
では、Bの添加量の上限はo、oos%、好ましくは0
.002%とする。
Siは、0.6%以下が好ましい。Siは機械的強度上
昇に有効であるが、Si含有量が過剰に増加すると、S
t系酸化物が鋼表面に点在せしめられ、Cuめっき工程
において、その均一被覆性を阻害する要因となるので、
耐食性の点で好ましいものでない。
従って、Si含有量は0.6%以下、有利には0.15
%以下とするのが好ましい。
Mnは、耐食性に悪影響を及ぼすことはないが含有量の
増加に伴い機械的強度を上昇しその圧延加工性を劣化す
るので1.5%以下がよい。特に、電気伝導度、熱伝導
度の点から、含有量は少ない方が有利であり、0.10
〜0.30%が好ましい。
その他、P、Sについては、通常の製鋼方法で含有され
る範囲で0.02%以下がよい。
特に、本発明において使用される極低C含有量の場合に
は、これら不純物の粒界への析出による強度低下を防止
する事及び耐錆性向上の観点からは、これらの含有量は
少ない方が好ましく、特にSは0.008%以下が好ま
しい。
さらに、本発明の第2の発明においては上記の成分で構
成される鋼板にCu、 Ni、 Moの1種又は2種以
上を含有せしめる。これら元素は、鋼板自体の耐錆性、
耐食性を向上するとともに、腐食環境においては前記し
たようにCrとの複合添加によって電位が貴(カソーデ
イック)になり、Cu被覆層との電位差が近接化され、
Feの優先腐食による耐錆性、耐食性能の劣化が一段と
防止される。
而して、これら元素の添加は、Cuが0.05〜1.0
%、Niが0.05〜3.0%、Moが0.05〜0.
5%である。Cuの添加量が0.05%未満では、上記
の耐食性効果が得られず、また1、0%を越える場合は
原板製造時の熱延工程において赤熱脆性による割れや鋼
表面にCuが濃縮しスケール疵を発生し易くなる。従っ
て、Cuは0.05〜1.0%、好ましくは0.1〜0
.5%である。
Niは、添加量が0.05%未満では、耐食性効果が得
られず、また、3.0%を越°える場合は、耐食性の向
上効果が飽和するとともに、Crとの共存効果によって
Cu被覆層のすぐれた密着性を得るための鋼表面の前処
理作業が煩雑となる。従って、その添加量は0.05〜
3.0%、好ましくは0.1〜1.5%である。Moの
添加量が0.05%未満では、耐食性向上効果が得られ
ず、また0、5%を越える場合はその効果が飽和すると
ともに、材質が硬質化し、リードフレームのような薄手
材を得るための圧延加工が困難となる。
従って、その添加量は0.05〜0.50%、好ましく
は0.1〜0.3%である。
而して、上記のような鋼成分の鋼板を冷間圧延後、脱脂
して350°Cより高温でかつ再結晶温度より低い温度
の還元性雰囲気中で、保定時間90秒以下の加熱処理が
施される。リードフレーム用素材に要求される機械的性
質は、リードフレーム形状への打抜き成形加工性を考慮
した場合、延性の少ない高強度材がすぐれており、また
リードフレーム製品には強度と同時に、折り曲げ加工性
が要求される。
これらの観点から種々検討した結果、強度は45〜85
kg/馴2 (好ましくは55〜80眩/lll0Iz
)伸びは3〜20%好ましくは5〜15%の機械的性質
のものが良好である。すなわち、強度が45kg/lr
m2未満の場合は、素材の硬度が低く、軟質のために、
打抜き成形機のポンチ或いはダイスからの加工材の抜は
性が悪く、打抜き成形速度に悪影響を及ぼす。また、強
度が85kg/ff1ffl”を得る場合は、素材の硬
度が高くなり、打抜き成形時、素材に割れを発生し成形
機のポンチ、ダイスに損耗が生じ易くなる。従って、素
材の強度は45〜85kg/閣2、好ましくは55〜8
0kg/mm”である。
また、リードフレーム製品は、曲げ加工された足部分の
強度と同時に、曲げ加工時の繰り返し曲げ加工に充分た
えることが必要である。従って、素材の伸び率が3%未
満の場合は、折り曲げ加工によって素材の割れが発生す
る。また伸び率が20%を越える場合は、曲げ加工性は
良好であるが、高強度が得られ難く、リードフレーム製
品の強度が不足するとともに、又打抜き成形性に対して
も好ましくない。従って、伸びは3%〜20%、好まし
くは5〜15%である。
本発明に従った鋼成分の素材を用いて、これらの機械的
性質を確保するとともに、リードフレーム製造工程の表
面処理(Cuめっき、はんだづけ)によって、容易にか
つ性能のすぐれた被膜、耐錆性能を得る事が可能な製造
方法として加熱処理を行う。しかして、リードフレーム
用素材として、上記の機械的強度を確保して前記した範
囲の伸びを付与するために、本発明に従って、加熱温度
が350℃〜再結晶温度の範囲にあり、かつ保定時間9
0秒以下の加熱処理を行う。
加熱温度が350 ”Cより低い温度で、保定時間が9
0秒以下の加熱処理では、上記した曲げ加工にたえる機
械的性質が確保されない。また、加熱温度が再結晶温度
以上では、素材が軟質化し前記の機械的強度が得られな
い。
また、加熱時間が90秒を越える場合は、上記の加熱温
度範囲で伸び率が20%を越える場合があり、含有され
るCrによって加熱雰囲気の調整を可成り厳格に行なわ
なければ、Bが本素材に添加されているといえども素材
に強固な酸化膜が厚く生成され易くなる。その結果とし
て、リードフレーム製造工程での表面処理において、均
一な被覆性と密着性のすぐれたCuめっき或いは電気は
んだめっき等が困難となり、また浸漬法によるはんだづ
けも困難となる。また、保定時間の下限は特に規定しな
いが、5秒以上、好ましくは10秒以上の加熱処理が曲
げ加工性を付与するのに好ましい。
従って、加熱処理は、加熱温度が350°C以上〜再結
晶温度より低い温度で、保定時間が90秒以下で行なわ
れる。なお本発明に使用されるCr含有鋼板は、450
〜550 ”Cで、保定時間が10〜45秒の範囲で処
理することが好ましい。さらに、このような加熱処理の
加熱雰囲気には、非酸化性雰囲気が採用され、H2ガス
、アンモニア分解ガス(AXガス)、5%11□−N2
系MIXガス或いは高純度N2ガス、計ガスが用いられ
る。
特に、本発明の鋼板は、Cr2O3の酸化速度を減少せ
しめるためBが添加され、またCr含有量が10.5%
以下と比較的低含有量であり、また加熱温度、加熱時間
が各々比較的低温域でかつ短時間加熱が行なわれる。そ
の結果として、Crを多く含有するステンレス鋼板の如
く、厳格な加熱処理雰囲気の調整を行なわなくても、簡
単な前処理酸洗で活性化処理が容易で、リードフレーム
製造工程での性能の良好な表面処理被膜の生成が可能な
表面性状が得られる。
以上の如く、本発明の鋼成分と加熱処理方法で製造され
た鋼板素材は、その複合効果によってリードフレーム用
素材として必要な、すぐれた耐請性、打抜き成形加工性
、表面処理被膜の均一処理性、密着性、はんだ性能等の
特性を具備しうる。
(実施例) 各種Cr及びB含有量の鋼板を、熱間圧延、酸洗後に第
1表に示す処理条件で冷間圧延、熱処理条件でリードフ
レーム用素材を製造した。
該評価材に対して、リードフレーム製品に要求される主
要性能について、各々以下の性能評価試験を実施して、
その性能評価を第2表に示す。
尚、評価材については、熱延において各種属さに評価材
を調整して、冷間圧下率を変化させて、厚さ0.254
 mmの評価材を得た。
この結果、本発明の製造法による鋼板は、比較材に比べ
て、リードフレーム用素材として極めてすぐれた性能を
示す。
評価試験法 ■打抜き成形性(スタンピング性) リードフレーム形状への打抜き成形性を以下の評価基準
で評価し、その成形加工性の評価を行なった。
◎・・・打抜き端面部のかえりの発生、素材の割れ発生
等殆んどなく、打抜き成形性極めて良好O・・・評価材
の打抜き成形性は上記と同様良好であるが、若干成形機
のポンチ、ダイスの連続運転による摩耗損傷が若干発生
Δ・・・打抜き端面部にかえりが若干発生するか、或い
は成形材の装置から抜は性が劣るため、打抜き成形時に
若干トラブルが発生し易い。
×・・・打抜き成形によって割れが評価材に可成り発生
するか、或いはポンチ、ダイス等の摩耗が長期連続運転
によって可成り大。
■Cuめっき層の密着性 本発明の評価材を打抜き成形後、脱脂して7.5%の1
1.50.水溶液中で常温、5秒の浸漬酸洗を行なって
水洗した。その後、厚さ5μのCuめっきを施して、以
下の方法及び評価基準でその評価を行なった。
密着性評価法のと評価基準 評価材に90度曲げ加工を繰り返し行ない、そのCuめ
っき被覆層の剥離或いはクランクの発生状況と繰り返し
回数の状況から、以下の評価基準で評価を行なった。
◎・・・繰り返し回数15回以上で被覆層の剥離或いは
クラックの発生なし O・・・繰り返し回数11回〜14回で被覆層の剥離或
いはクラック発生 Δ・・・繰り返し回数5回以上〜10回で被覆層の剥離
或いはクラック発生 ×・・・繰り返し回数4回以下で被覆層の剥離或いはク
ラック発生 密着性評価法■と評価基準 Au線等の加熱接合時のCuめっき被覆層の密着性を評
価する事を目的として、400°Cに加熱、2分間保定
して急冷を行ない、この繰り返し試験を行ない、各繰り
返し試験後にテープを貼付、剥離の密着性試験を実施し
て、Cuめっき層の剥離状況を調査して、以下の評価基
準で評価した。
◎・・・繰り返し回数5回以上で、被覆層の剥離なし0
・・・繰り返し回数3回〜4回で、被覆層の剥離なし Δ・・・繰り返し回数2回で、被覆層の剥離なし×・・
・繰り返し回数1回で、被覆層の剥離発生密着性評価法
◎と評価基準 脱脂後、10%112SO4浴を用いて40°Cで10
A/dm2.5秒間の陰極電解酸洗して水洗後に、アル
カノスルフォン酸系のPb−50%Sn電気はんだめっ
き浴を用い、そのめっき性の評価を行なった。
電気はんだめっき条件としては、めっき浴温50″C1
電流密度10A/dm”で厚さ5μのめっきを施した。
評価方法は、衝撃加工(評価面に直径12.5mI++
、高さ9m11の半球を2m/secの速度でf!i 
ig荷重を加えて押し込み加工)後、テープ貼付、剥離
してそのめっき層の密着性を評価した。
評価基準は以下の方法により行なった。
◎・・・被覆層の剥離なし ○・・・被覆層の剥離面積25%未満 Δ・・・被覆層の剥離面積25%以上〜50%未満×・
・・被覆層の剥離面積50%以上 ■耐錆性 評価材を打抜き成形後、■と同様の前処理を行ない、厚
さ5μのCuめっきを施した。
このものについて、各々以下の促進試験法による耐錆性
試験(耐食性試験)を実施して、以下の評価基準で耐錆
性能を相対評価した。
評価試験の (30分冷凍結露(−5°C)→30分高温湿潤(49
°C9湿度≧85%)→24時間室内放置(30°C)
lを1サイクルとして、5サイクル評価試験を実施して
、以下の評価基準で耐錆性能を相対評価した。
平面部の耐錆性評価基準 ◎・・・赤錆発生率1%以下 O・・・  〃  1%超〜5%以下 △・・・  〃  5%超〜10%以下×・・・  〃
  10%超 端面部の耐錆性評価基準 ◎・・・赤錆発生率10%以下 ○・・・  〃  10%超〜20%以下△・・・赤錆
発生率20%超〜40%以下×・・・  〃  40%
超 評価試験法■ 塩!ヒ噴霞試験(、IIS C5(12Fl)に7トリ
、その耐食性を以下の評価基準で評価した。
平面部の耐食性 ◎・・・塩水噴霧試験24時間後の赤錆発生率1%未満 O・・・塩水噴霧試験24時間後の赤錆発生率1%以上
〜5%未満 Δ・・・塩水噴霧試験24時間後の赤錆発生率5%以上
〜10%未満 ×・・・塩水噴霧試験24時間後の赤錆発生率10%以
上 端面部の耐食性 ◎・・・塩水噴霧試験24時間後の赤錆発生率10%未
満 ○・・・塩水噴霧試験24時間後の赤錆発生率10%以
上〜15%未満 Δ・・・塩水噴霧試験24時間後の赤錆発生率15%以
上〜20%未満 ×・・・塩水噴霧試験24時間後の赤錆発生率20%以
上 ■十rr+ P+ 評価材を打抜き成形後、Cuめっきを厚さ3μ施してか
ら、端面部を中心とした半田性を、素材の影響を相対的
に比較するために以下の方法で行なった。
1010mmX50のくけい形に剪断した評価材に少量
のF系ハロゲンイオンが添加されたロジンアルコールフ
ラックスを塗布して、10mmの剪断面を下方にして、
Pb−60%Sn系半田浴に垂直に浸漬した場合の濡れ
応力と濡れ時間の測定により、その半田性を以下の評価
基準により評価した。
◎・・・濡れ応力400■以上でかつ濡れ時間7秒未満
で半田の濡れ性及び濡れ速度共極めて良好○・・・濡れ
応力350■以上〜400■未満でかつ濡れ時間8秒未
満で半田の濡れ性及び濡れ速度弁可成り良好 Δ・・・濡れ応力250 mg以上〜350mg未満或
いは濡れ時間8秒以上〜10秒未満で半田の濡れ性或い
は濡れ速度のいずれかが若干劣る。
×・・・濡れ応力250■未満或いは濡れ時間10秒以
上で、半田の濡れ性或いは濡れ速度のいずれかが極めて
劣る。
■電気伝導性の評価 評価材に4.5μのCuめっきを施した素材について電
位差法により、その表面の電気伝導度を測定し、以下の
評価基準で評価した。尚、測定は70°Cで行なった。
◎・・・電気伝導率 4xlOb(Ωm)−1以上()
 、、、   tt    3 X 106(Ωm)−
1以上〜4X106(Ωm)−1未満 Δ・・・  〃2X10”(Ωm)−〇以上〜3X10
6(Ωm)−1未満 ×・・・  //    2X106(Ωm ) −1
未満■熱伝導性の評価 評価材に4.5μのCuめっきを施した素材について光
交流法により、その表面の熱伝導性を測定し、以下の評
価基準で評価した。尚測定は70°Cで実施した。
◎・・・熱伝導率が0.10(Cal/sec−cm 
・”C)以上○−〃0.0?(Cat/see−cm 
・”C)以上〜0.10(Cal/sec −C11・
”C)未満Δ−〃0.05(Cal/sec−cm−’
C)以上〜0.07(Cal/sec−cm ・’C)
未満X−s   0.05CCal/5ec−>・”C
)未満■リードフレーム製品の経時後の性能評価本発明
の評価材をリードフレーム形状に加工後、その表面処理
工程でCuめっき及び半田付けを行なったものについて
、プレッシャークツカーを用いて、圧力2 kg/c1
11、温度120℃′の沸とう水の中に、これら製品を
封入して、750時間の経時試験を行ない、外観観察に
よりその評価を以下の評・価基率で相対的に行なった。
尚、Cuめっきは3.5μ実施した。
◎・・・表面外観の変化等なく極めて良好O・・・端面
に僅少の鯖発生

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%で、 C;0.01%以下、酸可溶Al;0.005〜0.1
    0%、Cr;4〜10.5%、B;0.0003〜0.
    005%を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からな
    るCr含有鋼板を、冷間圧延後、非酸化性雰囲気中で3
    50℃〜再結晶温度の温度範囲で、保定時間90秒以下
    の加熱処理を施す事を特徴とする耐錆性、成形性、めっ
    き性にすぐれたリードフレーム用鋼板の製造法。
  2. (2)重量%で、 C;0.01%以下、酸可溶Al;0.005〜0.1
    0%、Cr;4〜10.5%、B;0.0003〜0.
    005%を含有し、さらにCu;0.05〜1%、Ni
    ;0.05〜3%、Mo;0.05〜0.5%の1種又
    は2種以上を含有し、残部Fe及び不可避的不純物から
    なるCr含有鋼板を、冷間圧延後、非酸化性雰囲気中で
    350℃〜再結晶温度の温度範囲で、保定時間90秒以
    下の加熱処理を施す事を特徴とする耐錆性、成形性、め
    っき性にすぐれたリードフレーム用鋼板の製造法。
JP33668787A 1987-12-29 1987-12-29 耐錆性、成形性、めっき性にすぐれたリードフレーム用鋼板の製造法 Pending JPH01177315A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105441795A (zh) * 2014-08-22 2016-03-30 上海梅山钢铁股份有限公司 一种led引线框架用低碳冷轧钢板及其生产方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105441795A (zh) * 2014-08-22 2016-03-30 上海梅山钢铁股份有限公司 一种led引线框架用低碳冷轧钢板及其生产方法
CN105441795B (zh) * 2014-08-22 2017-10-27 上海梅山钢铁股份有限公司 一种led引线框架用低碳冷轧钢板及其生产方法

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