JPS6310340Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動二輪車のエンジン点火やライト等
の電気供給源として用いられる自動二輪車用の発
電装置に関するものである。

従来、第２図及び第３図に示すように自動二輪
車には１個の発電機しか搭載されておらず、第２
図に示すようにエンジン１の背面に発電機２を取
り付けチエーン（又はベルト）でクランク軸と連
結したり、発電機２の代わりに第３図に示すよう
にクランク軸端に発電機２′を取り付けたりして
いる。しかし、エンジン１の背面に発電機２を取
り付ける第２図の場合には、エアクリーナ３、キ
ヤブレター４、シリンダー５、ミツシヨンケース
６に囲まれた空間内に収めなければならず、大径
にできないため、発電機２を近来の要求に応じた
大発電容量のものにできないという不具合があ
る。又、第３図のクランク軸端に取り付ける場合
には、発電機２′を大型化すれば、自動二輪車の
可能傾斜角（バンク角）が減少したり、シリンダ
ー５の放熱板が邪魔になつたり、車輛の左右のバ
ランスが悪くなるため、発電機２′を大容量にで
きないという不具合がある。更に発電機２，２′
を大型化すればコイルの発熱量の増大に反して発
電機の冷却状態が悪くなるという不具合もある。

本考案は上記不具合に鑑み、クランク軸両端に
それぞれ別の発電機を設けて、個々の発電機を大
型化せずかつ近来要求されている大出力を有する
自動二輪車用発電装置を提供することを目的とし
ている。

第１図は本考案による自動二輪車用発電装置を
示す横断平面略図である。クランク軸（回転駆動
部）７の中央に一体的に固定されたスプロケツト
８はチエーン９を介してミツシヨンの入力軸に一
体的に固定されたスプロケツト１０に連結され、
クランク軸７の回転をミツシヨンに伝達するよう
になつている。クランク軸７の両端にはそれぞれ
円筒面内側に磁石を有するロータ１１，１１′が
設けられ、ロータ１１，１１′はクランクケース
に対し固定されたコイル１２を半径方向のわずか
な隙間を隔てて覆い発電機１３，１３′を形成し
ている。右側の発電機１３′のロータ１１′にはそ
の円筒面１１′ａ上に突起１４が形成され、突起
１４にわずかな間隔を隔てて電磁コイル１５がク
ランクケース上に固定されて、エンジン点火用の
点火信号発生装置１６を形成している。

エンジン１を始動させ、クランク軸７が回転す
るとスプロケツト８，１０及びチエーン９を介し
てミツシヨンに動力が伝達される。同時にロータ
１１，１１′が回転することにより発電機１３，
１３′が発電し、又ロータ１１′の回転によつてエ
ンジン点火信号用の電磁コイル１５に突起１４が
接近したり離隔したりして点火信号発生装置１６
が働き、点火装置（図示せず）に点火信号を送
る。

本考案によると発電機１３，１３′の発電容量
を２分割することができるため、従来より大出力
を要求される場合でも、発電機１３，１３′を大
型化する必要がなくなり、近来の要求に応じた大
出力を得ることが容易となる。即ち、例えば出力
が２倍になつても個々の発電機１３，１３′は従
来と比較して大型化する必要がないため、バンク
角が減少したり、車輌のバランスが悪くなつた
り、発電機の冷却状態が悪くなるといつた不具合
なしに、出力を倍増できるという利点がある。

特にクランク軸７の両端に発電機１３，１３′
を設けたので、第３図のようにクランク軸の一方
の軸端に発電機２′を設けた従来装置と比較して、
車両のバランスを向上させることができる。

なお先行技術としては、特公昭55−14972、特
公昭55−64128、特公昭56−66169がある。

【図面の簡単な説明】

第２，３図は従来の自動二輪車用発電装置を示
す側面図、第１図は本考案による自動二輪車用発
電装置を示す横断平面略図である。 １３，１３′……発電機、７……クランク軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動二輪車のクランク軸両端にそれぞれ別の発
   電機を設けたことを特徴とする自動二輪車用発電
   装置。