JPS63102929A - 耐食性にすぐれた有機被覆鋼板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車をはじめとする運輸車両用材料ならび
に建築用材料、電気機器用材料等に使用される防錆用鋼
材に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、亜鉛または亜鉛を主体とする合金をめっきした鋼
板が防錆用途に広く用いられているが、これは亜鉛のも
つ犠牲防食作用が基本となっている。自動車メーカーは
、これらのめつき鋼板を成形後、りん酸塩処理してから
塗装するのが一般的でわる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところがその際、鋼板の接合部近傍に生ずる形状の複雑
な部分には塗装が行き渡らず、めっき鋼板が腐食環境に
さらされる。亜鉛めっき鋼板および亜鉛を主体とした合
金めっき鋼板は、無塗装状態では腐食環境下での亜鉛の
溶出はかなシ速く、長期にわたって鋼板の防錆効果を維
持することはできない。従って、めっき鋼板の裸耐食性
を向上させるためには、犠牲防食作用をもつ亜鉛そのも
のの溶出を抑制する効果をもつ被覆をめっき鋼板上に施
すことが必要である。

そのため特公昭６０−３３１９２　　号公報のごとく、
めっき表面に有機樹脂に防錆顔料を添加したものを被覆
することが知られている。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、亜鉛めっき鋼板または亜鉛系合金めっき鋼板
の表面に化成処理皮膜を形成し、その上にうｊダー型シ
リコーン樹脂を主体とする皮膜を乾燥膜厚で０．２０〜
２．５ミクロン塗布し、硬化したことを特徴とする耐食
性のすぐれた有機被覆鋼板である。

亜鉛系合金めっきとは、たとえばＦｅ、Ｎｆ。

Ｃｏ、　Ｍｎ、　ＡＩ、ＭｇＸＳｉＳＣｒＳＭｏ、　Ｃ
ｕ、　Ｓｎ。

Ｔｉ　　などの１種以上を含有した亜鉛系合金めっきで
あり、これらのうち１種以上を含有するめっき層を単層
または２層以上としたものである。

〔作　用〕

ラダー型シリコーン樹脂はたとえば次に示す化学構造式
をもつ、化学名としてはオルガノシルセスキオキサンオ
リｔマーと称されるもので、加熱により縮合重合し、ラ
ダー型およびラダー間の橋かけ構造のポリオルガノシル
セスキオキサンになる熱硬化性樹脂等で、あ・る。この
オリゴマーヲ、アルコール、エステル、ケトン、芳香族
化合物、これらのいずれかに類する有機化合物、または
これらの−棟または二種以上をふくむ有機溶媒に溶解し
、クロメート処理後またはシん酸塩処理等の化成処理皮
膜を形成した後のめつき銅板に塗布し、加熱により硬化
膜を形成する。

（ＲはＣＨ３等のアルキル基またはＣ６Ｈ５等の芳香族
炭化水素基で、両者のあらゆる上ト率のものが対象であ
る。なお、末端はＣ２Ｈ３Ｏ等のアルコキシ基である。

） ラダー型シリコーンの縮合重合に対しては酸や塩基が触
媒となるため、これらを用いることによりキュア（硬化
）を低温短時間にすることができる。特にシん酸は硬化
触媒効果が大きい上、亜鉛めっきを侵さないため、有用
である。

たとえば、りん酸触媒を用いた場合、１８０℃、２０分
間程度の焼付条件で皮膜を硬化できるが、１５０℃、３
０秒程度でハーフキュアしても皮膜は堅牢であシ、鋼板
コイルの巻き取り時にもブロッキング現象はなく、プレ
ス加工においても剥離現象はない。したがって、加工組
み立て後に塗装して焼き付ける工程で、キュアして耐食
性能を更に向上させることも可能である。

本発明の鋼板は、エポキシ系やアクリル系などの有機樹
脂に比較して樹脂そのものにすぐれた耐食性があｐ、５
ｉ０２などの防錆顔料を添加しなくても充分な耐食性を
有する。もちろん、防錆顔料を添加してもよい。更に、
必要に応じて潤滑性付与剤、表面張力調整剤等各種添加
剤を加えることもでき、またエポキシ系、アクリル系、
ウレタン系等の各種有機樹脂の添加も可能である。

ラダー型シリコーン樹脂塗布の前にめっき鋼板上に施す
クロメート処理またはシん酸塩処理等の化成処理皮膜の
役割は、第一に、通常のクロメート処理またはシん酸塩
処理と同様、亜鉛めっきの耐食性を向上させることであ
シ、第二にラダー型シリコーンとめつき表面間の密着性
を確保することである。

樹脂の膜厚は、最小０．２０　ミクロンから最大２．５
ミクロンの範囲とする必要がある。０．２０ミクロン未
満では目的とする防食効果が充分得られず、また２、５
ミクロンを超えると、表面凹凸の大きい溶融合金化亜鉛
めっき鋼板上においてさえ樹脂のピンホールが完全に埋
められてしまうため、溶接性と電着塗装適性が著しく阻
害される。

化成処理皮膜としての下地クロメートは、通常行なわれ
る亜鉛めっき鋼板または亜鉛を主体とする合金めっき鋼
板上に施されるあらゆるクロメート、すなわち電解クロ
メート、塗布型クロメート、反応型クロメートのいずれ
も適用できる。もちろんこれらの２種以上を組み合わせ
たクロメートも対象とすることができる。また、クロメ
ート処理の代わυにシん酸塩処理を適用しても所期の効
果が得られる。

さらに、下地に２層以上の多層めっき鋼板を適用する場
合、亜鉛または亜鉛系合金のめつき層が必ずしもめっき
の最上層に位置している必要はなく、最上層めっきは上
述の化成処理が可能なめつき層であればよい。具体的に
は単層めっきにおいては亜鉛６０％以上、残り前述のご
とき金属、２層以上の場合は下層亜鉛６０％以上、残シ
前述の金属、最上層は化成処理を向上させる点から亜鉛
６０％以下、残シ前述の金属からなるめっき層とするこ
ともできる。勿論亜鉛６０％以上、残り他金属のめつき
層とすることもできる。これらのめつきは電気、溶解等
の手段によシ生成することができる。

〔実施例〕

以下に本発明の実施例を挙げる。

めっき鋼板にクロメート処理またはシん酸塩処理を施し
、これにラダー型シリコーン樹脂をブチルセロソルブ７
０％、エタノール３０％の混合溶媒に溶解した溶液を３
番バーコーターにて塗布した。樹脂の焼付条件は表１内
に示した。

樹脂の厚さは塗布液の濃度にて調整し、塗布量の測定は
けい光Ｘ＠でＳｉ　を定量することによシ行なった。

耐食性は塩水噴霧試験（ＪＩＳＺ２３７１に準拠）を行
ない、試験面積の５％に白錆が発生するまでの時間およ
び試験面積の５％に赤錆が発生するまでの時間で評価し
た。

なお、クロメート処理は、クロム量が６０ミリグラム／
平方メートルになるように、塗布または浸漬（反応）ま
たは電解のいずれかの方法により施した。クロメート処
理の条件詳細は表２の如くである。クロメートの乾燥は
熱風によシ、常温から５０秒程度加熱し、１２０℃に到
達した時点で即放冷した。

（実施例１．４．５．９．１４　） めっき鋼板に、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛め
っき鋼板または鉄、亜鉛合金電気鋼板のいずれかを用い
た事例を示した。

（実施例２．１５） めっき鋼板に亜鉛、ニッケル合金電気めっき鋼板を用い
た事例を示した。

（実施例３．６，８，１０，１１．１２）ラダー型シリ
コーン樹脂の硬化触媒として酸、塩基を含む事例を示し
た。

（実施例１３） ラダー型シリコーン樹脂にエポキシ系、アクリル系、ウ
レタン系等の各種有機樹脂の添加を行なった態様の一例
を示した。

（実施例１６） めっき鋼板にヤん酸塩処理を施した事例を示した。

なお、りん酸塩処理は、ゼンデライ）　３０３０（日本
）Ｒ−カライジング（株）裂）を用いて標準条件にて処
理し、皮膜量を２．５グラム／平方メートルとした。

（発明の効果） 本発明によシめつき鋼板の耐食性を向上することができ
る等の効果が得られる。

代理人　弁理士　秋　沢　政　光 他１名

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）亜鉛めつき鋼板または亜鉛系合金めつき鋼板の表
   面に化成処理皮膜を形成し、その上にラダー型シリコー
   ン樹脂を主体とする皮膜を乾燥膜厚で０．２０〜２．５
   ミクロン塗布し、硬化したことを特徴とする耐食性にす
   ぐれた有機被覆鋼板。