JPS629580B2 - - Google Patents

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JPS629580B2
JPS629580B2 JP55008610A JP861080A JPS629580B2 JP S629580 B2 JPS629580 B2 JP S629580B2 JP 55008610 A JP55008610 A JP 55008610A JP 861080 A JP861080 A JP 861080A JP S629580 B2 JPS629580 B2 JP S629580B2
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JP
Japan
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oil
reaction
acid
olefin metathesis
metathesis reaction
Prior art date
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JP55008610A
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English (en)
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Takeshi Nishiguchi
Shinichi Goto
Katsuhisa Sugizaki
Naruyuki Kajiwara
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Takasago International Corp
Original Assignee
Takasago Perfumery Industry Co
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Publication date
Application filed by Takasago Perfumery Industry Co filed Critical Takasago Perfumery Industry Co
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Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は9―オクタデセン二酸ジエステルの製
造法、更に詳細には、天然の動植物油から9―オ
クタデセン二酸ジエステルを得る新規な工業的製
造法に関する。 9―オクタデセン二酸ジエステルは、これを閉
環させることによりムスク香料として重要なシベ
トンに導くことができる極めて有用な化合物であ
る。 従来、この化合物を製造する方法としては、オ
レイン酸メチルエステルをオレフインメタセシス
反応に付す方法が知られている〔P.B.Van Dam
ら:J.Am.Oil Chem.Soc.,51,389―392
(1974)及び特開昭52―118447号〕。しかし、この
方法は原料のオレイン酸メチルエステルが天然油
脂に比べ高価であり、また、その反応性もあまり
高くないので、工業的製法としては満足できるも
のではない。 また一方、オリーブ油についてオレフインメタ
セシス反応を行つた報告〔○イJ.C.S.Chem.Comm.
,1121―1222(1972)、及び○ロJ.Am.Oil Chem.
Soc.51,389―392(1974)〕がなされているが、
○イの文献では、その反応生成物中に9―オクタデ
センを確認したにとどまり、また○ロの文献では、
生成物の考察は行つているが、これを単離定量し
ていない。 本発明者は、オリーブ油のオレフインメタシス
反応について鋭意研究を重ねた結果、この反応成
績体をアルコール性アルカリ金属アルコラートで
処理すると9―オクタデセン二酸ジエステルが得
られることを見出した。更にまた、本発明者は、
オリーブ油の如きオレイン酸酸を構成脂肪酸とす
るトリグリセライドのみならず、リノール酸、リ
ノレン酸を構成脂肪酸とするトリグリセライドの
場合にも同様に9―オクタデセン二酸ジエステル
が得られることを見出し、オレイン酸、リノール
酸、リノレン酸を主な構成脂肪酸とするトリグリ
セライドをオレフインメタセシス反応に付し、次
いで得られる成績体をアルコール性アルカリ金属
アルコラートで処理して9―オクタデセン二酸ジ
エステルを製造する方法を先に特許出願した(特
願昭54―154629号特開昭56―77243号)。 本発明者は、当該オレフインメタセシス反応の
条件について更に研究を行つた結果、この反応を
高真空下、生成する不飽和炭化水素を反応系外に
流出させながら行えば、収率を倍以上に飛躍的に
向上せしめることができることを見出し、本発明
を完成した。 すなわち、本発明は、オレイン酸、リノール
酸、リノレン酸を主な構成脂肪酸とするトリグリ
セライドを六塩化タングステンとテトラアルキル
スズよりなる触媒の存在下、反応を減圧下生成す
る不飽和炭化水素を連続的または非連続的に反応
系外に流出させながら行うオレフインメタセシス
反応に付し、次いで得られる成績体をアルコール
性アルカリ金属アルコラートで処理して9―オク
タデセン二酸ジエステルを製造する方法である。 本発明において、油脂の不飽和脂肪酸残基がオ
レイン酸のみの場合は、オレフインメタセシス反
応は、反応式をトリグリセライドの一つの構成脂
肪酸で示すと、次の反応式に従つて進行する。 2・C8H17CH=CH(CH27COOR′ 〓C8H17CH=CHC8H17+R′OOC (CH27CH=CH(CH27COOR′ オレフインメタセシス反応は可逆反応であるた
め、脂肪酸残基がリノール酸、リノレン酸を含む
場合には、多くのオレフイン化合物を生成しう
る。例えば、リノール酸残基、C5H11(CH=
CHCH22(CH26COOR′、どうしの反応では一
次生成物として、C5H11CH=CH
(CH27COOR′、C5H11(CH=CHCH23
(CH26COOR′、C5H11CH=CHC5H11、C5H11
(CH=CHCH23C4H9、R′OOC(CH27CH= CH(CH27COOR′、R′OOC(CH27(CH=
CHCH23(CH26COOR′、
【式】が生成す るが、未反応のリノール酸残基及びこれらの一次
生成物は更に反応しあつて、多くの二次反応生成
物を与えうる。しかし、ポリエンの反応で生成す
る1,4―シクロヘキサジエンは六員環のもつ特
異な安定性によりもはやメタセシス反応を行わ
ず、メタセシス反応の平衡系外に出るため最終的
には次のような反応が行われることになる。脂肪
酸残基がリノレン酸の場合も最終的にはリノール
酸の場合と同様な反応が行われる。 リノール酸の場合:R=C5H11,n=2 リノレン酸の場合:R=C2H5,n=3 これらの反応は、便宜上次の二つの反応に分解
して考えることができる。 2・R―CH=CH(CH27COOR′〓 R―CH=CH―R+R′OOC(CH27 CH=CH(CH27COOR′ ……反応(B) R=C8H17,n=1のときオレイン酸 R=C5H11,n=2のときリノール酸 R=C2H5,n=3のときリノレン酸 すなわち、構成脂肪酸がリノール酸又はリノレ
ン酸の場合には、先ず反応(A)が生起し、次いで反
応(B)で示されるオレフインメタセシスの主反応が
生起する。反応生成物は複雑で分析、解析困難な
混合組成物であるが、後述の後処理の結果から反
応(B)は平衡反応であつてその反応率は理論的には
50%である。しかし、本発明に従い、生成される
不飽和炭化水素を反応系外に除去しながら実施す
ると、平衡関係が右側に移動して、その反応率が
80%以上になることを見出した。 前述の先願の方法によると、反応率が低く、未
反応油脂が50%以上が残り、その回収及び利用に
問題があつたが、本発明方法によれば、未反応油
脂を10%以下にすることができる。 尚、本明細書において、理論収率とは反応率が
50%のときを理論収率100%と定めたもので、こ
の基準によると最高理論収率は200%となる。 本発明の原料であるトリグリセライドとして
は、一般に市販されている天然動植物油脂のう
ち、ナタネ油、カラシ油等のエルカ酸型油脂及び
ヒマシ油等のオキシ酸型油脂を除き、そのほとん
どが使用できる。構成脂肪酸としてオレイン酸、
リノール酸又はリノレン酸を多く含む油脂は、例
えば「油脂化学便覧」、日本油化学協会編、丸善
株式会社出版(昭和33年発行)第26―31頁の表を
利用して適宜選択できる。好ましいトリグリセラ
イドとしては、例えばオリーブ油、サザンカ油、
椿油、茶油、カポツク油、ゴマ油、コメヌカ油、
大豆油、トウモロコシ油、パーム油、ヒマワリ
油、ベニバナ油(サフラワー油)、綿実油、落花
生油、牛脂等が挙げられる。 これらの油脂を本発明の原料に供する場合、そ
の中にオレフインメタセシス反応を阻害する、例
えば遊離脂肪酸、抗酸化剤、水等の活性水素化合
物が存在しないことが必要である。現在油脂工業
の分野で供給されている精製油脂においては遊離
脂肪酸は充分に除かれているから、抗酸化剤無添
加のものを使用するのが好ましい。また、古くな
つて品質が劣化し、酸価及び過酸化物価が高くな
つた油脂の場合には、例えば「油脂化学製品便
覧」油脂化学製品便覧編集委員会編、日刊工業新
聞社(昭和38年発行)第264―265頁に記載の如
く、苛性ソーダ溶液で洗浄する方法等によつて精
製して使用する。 オレフインメタセシス反応は、前述のJ.Am.
Oil Chem.Soc.51,389―392(1974)及び「油化
学」25,No.11,779―783(1976)に記載の条件下
実施される。この際、触媒として六塩化タングス
テン(WCl6)―テトラアルキルスズを使用するの
が好ましい。及びSn(C2H54に比較し安価であ
り、しかも毒性が低く、活性も高いので特に好適
である。WCl6―Sn(n―C4H94の使用量は、ト
リグリセライドの脂肪酸エステル基のモル数と
WCl6のモル数の比が15〜60:1、特に30:1に
なるようにするのが好ましく、またSn(n―
C4H94とWCl6の比は4:1〜6:1が好まし
い。 本反応は溶媒なしでも実施できるが、高真空下
の条件で流出せず、かつ目的物の9―オクタデセ
ン二酸ジエステルを単離する際分離が容易な溶媒
中行うのが好ましく、例えば1,2―ジクロロテ
トラエチルベンゼンが好適である。溶媒の量は多
い方が、触媒の溶解度が高く、粘度が低下するた
め収率が向上するが、実際には原料油脂と等量
(容積)使用するのがよい結果を与える。 本反応は、水分が実質的に存在しない状態で行
う必要がある。本方法を実験室的に小規模で実施
する場合には、80度以上に曲げられた重合用アン
プル又はコツク付きの耐圧硝子管を使用し、曲管
の一方に留出物が留められるようにする。この場
合積極的にこの部分を冷却するのが好ましい。ま
た、工業的には、撹拌機、冷却管付きで、減圧下
に実施できる反応釜によつて行われる。 本反応を実施するには、乾燥窒化ガスで置換さ
れた容器にWCl6、油脂及び溶媒、次いでSn(n
―C4H94を順次入れ、減圧下反応させる。 反応は連続的又は非連続的に実施される。非連
続的な反応は減圧度1〜20mmHgでおこなうのが
適当であり、2〜3回に分けて加熱反応と高真空
蒸留を繰り返すことによりおこなわれる。加熱反
応は80〜120℃で合計2〜3時間実施され、例え
ば3回に分けて行なう場合には同じ時間ずつ3回
反応をおこない、その間に80〜120℃、0.1〜0.3
mmHgの真空度で留去するものを留出せしめる。
連続的な実施は0.1〜0.3mmHgの真空度、80〜120
℃で2〜3時間反応させ、その間連続的に生成す
る1,4―シクロヘキサジエン、3―ヘキセン、
6―ドデセンおよび9―オクタデセンを流出させ
る。 この流出操作において、触媒の一部が流出され
るので、その流出量に相当するWCl6とSn(n―
C4H94またはSn(n―C4H94を補給しながら行
うと収率が向上する。 反応液は希アンモニア水を加えて触媒を分解
し、水層を除去し、有機層を分別蒸留する。斯く
すると、初期の段階で、1,4―シクロヘキサジ
エン(72.3〜72.5℃)、3―ヘキセン(68℃)、6
―ドデセン(220℃)、Sn(n―C4H94(270
℃)、9―オクタデセン(280℃)等が回収され、
斯くして回収されたSn(n―C4H94は次の反応
に再使用できる。 斯くして得られた蒸留残渣にアルコール性アル
カリ金属アルコラートを加えて加熱反応させる。
アルカリ金属アルコラートは、原料トリグリセラ
イドのエステル価より計算した理論量1.3〜1.5倍
モルを使用し、これは0.2Nアルコール溶液とし
て用いるのが好ましい。反応は40〜60分間加熱還
流することによつて完了する。 反応液は塩酸等で酸性としたのち、n―ヘキサ
ン等で抽出し、水で充分洗浄した後乾燥する。溶
媒を留去後残留物を減圧蒸留すれば、前留とし
て、未反応のトリグリセライドが飽和又は不飽和
脂肪酸エステルとして回収され、次いで目的の9
―オクタデセン二酸ジエステルが得られる。 回収された不飽和脂肪酸エステルは、オレフイ
ンメタセシス反応に付せば9―オクタデセン二酸
ジエステルとすることができるので、再利用が可
能である。 本発明方法とオレイン酸メチルエステルをオレ
フインメタセシス反応に付す公知方法を比較すれ
ば、公知方法が原料として油脂より製造精製し
得られたオレイン酸メチルエステルを使用するの
に対し本発明方法は油脂をそのまま利用できるの
で原料が入手容易でかつ安価であり、オレフイ
ンメタセシス反応において、エステル基は触媒毒
として働き触媒の活性を低下せしめるが、トリグ
リセライドのエステル基はオレイン酸メチルのそ
れよりも立体障害が大きく、触媒を被毒する力が
弱いので、本発明方法の収率の方が良い等の利点
を有する。 叙上の如く、本発明によればオレイン酸メチル
エステルに比較し安価で、しかも入手容易なトリ
グリセライド(油脂)から9―オクタデセン二酸
ジエステルを好収率で得ることができる。そし
て、これはA.T.Blomquistら:J.Am.Chem.Soc.
70,34―36(1948)記載のジケテン法、特開昭
52―118447号記載のデイツクマン法、チーグラー
法、ルチカ法、アシロイン縮合法等によつてムス
ク香料のシベトンに導くことができる。 次に本発明の実施例並びに9―オクタデセン二
酸ジエステルからシベトンを製造するのに最も収
率のよいジケテン法を参考例として示す。 実施例 1 200ml容の80度に曲げられた重合用アンプル
に、乾燥窒素置換下、六塩化タングステン0.7
g、オリーブ油18.5g、テトラ―n―ブチルスズ
1.5gを取り、真空下封管した。この重合用アン
プルを振盪下80℃で3時間加熱した。加熱した曲
管の他の端は氷冷した。封管部に留つた凝縮油を
除去したのち、反応混合物にベンゼン50mlおよび
5%アンモニア水15mlを加えて触媒を分解し、次
いで水層を除きベンゼン層を3回水洗後ベンゼン
を留去した。残液に0.2Nナトリウムメチラート
―メタノール120mlを加え、還流下40分加熱し
た。この反応液に水120mlおよび2N―塩酸60mlを
加え、n―ヘキサンで3回抽出し、次いでn―ヘ
キサン層を合して中性となるまで水洗し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。n―ヘキサンを留去
後、減圧蒸留(168〜170℃/0.3mmHg)して9―
オクタデセン二酸ジメチルエステル8.0g(理論
収率174%)を得た。 実施例 2 200ml容の80度に曲げられた重合用アンプルに
乾燥窒素気流六塩化タングステン0.7g、サフラ
ワー油15g、1,2―ジクロロテトラエチルベン
ゼン20gおよびテトラ―n―ブチルスズ2.3gを
順々に入れ、真空下封管した。反応および後処理
は実施例1と同様に実施し、9―オクタデセン二
酸ジメチルエステル6.5g(理論収率180%)を得
た。 実施例 3 窒素ガスを反応器の底部に導入する毛細管;水
冷却管、受器を経て真空ポンプに連なる蒸気流出
管および滴下ロートが取り付けられた500ml反応
コルベンに六塩化タングステン7g、綿実油(オ
レイン酸20%、リノール酸40%含有)150g、テ
トラ―n―ブチルスズ15gを取り、80℃の湯浴
中、0.1〜0.2mmHgの真空下で3時間反応させた。
反応中、撹拌および円滑な蒸気流出のために毛細
管より窒素ガスが導入され、また、滴下ロートか
らはテトラ―n―ブチルスズ5gおよびo―ジク
ロロベンゼン15gの溶液を滴下した。この反応に
おいて、真空受器に45.5gの流出物があつた。反
応液を1000mlの分解コルベンに移し、ベンゼン
500mlおよび5%アンモニア水150mlを加え、撹拌
して触媒を分解後、2000mlの分液ロートに移し、
水層を除去したのちベンゼン層を3回水洗した。
このベンゼン層を蒸留コルベンに移してベンゼン
を留去したのち、残留油を再び2000ml反応コルベ
ンに移し、この中に0.2Nナトリウムメチラート
―メタノール溶液1200mlを加え、還流下40分間加
熱した。ここで得られた反応液は、3000ml分液ロ
ートに移し、水1200mlおよび2N―塩酸600mlを加
えてn―ヘキサンで3回抽出した。n―ヘキサン
層を合し、中性になる迄水洗し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。n―ヘキサンを留去後減圧蒸留
により9―オクタデセン二酸ジメチルエステルの
留分(170〜175℃/2mmHg)51.9g(理論収率
191%)を得た。 実施例 4 実施例3と同じ反応コルベン内の空気を乾燥窒
素ガスで置換し、この中に六塩化タングステン7
g、大豆油(オレイン酸24%、リノール酸50%、
リノレン酸3%含有)150g、テトラ―n―ブチ
ルスズ15gおよび1,2―ジクロロテトラエチル
ベンゼン150gを取り、10mmHgの真空下80℃の水
浴中1時間加熱した。ついで真空度を0.1mmHgと
し20gの留出物を得た。次に液温を20℃に冷却し
乾燥窒素ガスでコルベン内を大気圧とし、乾燥窒
素ガス置換下にテトラ―2―ブチルスズ3g、六
塩化タングステン1gを追加し、真空度10mm
Hg、温度80℃で1時間加熱反応させ、ついで真
空度を0.1mmHgとし21gの留出物を得た。更に上
記と同様の方法でテトラ―n―ブチルスズ3gを
追加し、上記と同様の反応及び蒸留を繰返した。
反応終了後、反応液を1000mlの分解コルベンに移
し、ベンゼン500mlおよび5%アンモニア水170ml
を加え、撹拌して触媒を分解後、実施例3と同様
に後処理し9―オクタデセン二酸ジメチルエステ
ル(170〜175℃/2mmHg)64.0g(理論収率190
%)を得た。 参考例 (1) 9―オクタデセン二酸ジメチルエステルの加
水分解: 苛性カリ16gを水9.5mlおよびエタノール72ml
に溶解し、この中に9―オクタデセン二酸ジメチ
ルエステル20gを加え、還流下1.5時間加熱し
た。ついで、大部分のエタノールを留去したの
ち、6N―塩酸で中和してジカルボン酸を遊離せ
しめエーテルで抽出した。エーテル抽出液を2回
水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後エーテルを
留去し、減圧下十分に乾燥して9―オクタデセン
二酸を得、つぎの閉環によるシベトン合成反応の
原料に供した。 (2) シベトンの合成: 9―オクタデセン二酸9gにチオニルクロリド
10mlおよびエーテル25mlを加え加温した。30分後
に温度を70℃に上げ、同温度に1時間保つた。つ
いでエーテルを留去し、減圧下過剰のチオニルク
ロライドを除き、9―オクタデセン二酸クロリド
を得た。得られた9―オクタデセン二酸クロリド
4gを400mlのエーテルに溶解し、これをエーテ
ル1およびトリエチルアミン20mlの入つた2
の三つ口フラスコ中に還流撹拌下16時間を要して
滴下した。滴下速度の調節と、滴下管の詰りを防
ぐためにHersh berg式滴下ロート(Organic
Synthesis Vol 18,16頁W.J.Scottらの記載)が
好ましい。反応後エーテル1を留去後、残液を
3N―塩酸で洗浄し、さらにエーテルを留去し
た。以上の閉環反応の操作を2回行ない、2回分
のケテンダイマーを合わせ、これに苛性カリ4
g、水8mlおよびメタノール120mlを加えて室温
で2日間撹拌した。さらに4時間還流下加熱した
のち水500mlを加え、n―ヘキサンで繰り返し抽
出した。得られたn―ヘキサン層を無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後減圧蒸留を行なえば、143〜148
℃/3mmHgのシベトン1.68g(収率29%)を得
た。シス体34%、トランス体66%であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 オレイン酸、リノール酸、リノレン酸を主な
    構成脂肪酸とするトリグリセライドを六塩化タン
    グステンとテトラアルキルスズよりなる触媒の存
    在下、反応を減圧下生成する不飽和炭化水素を連
    続的または非連続的に反応系外に流出させながら
    行なうオレフインメタセシス反応に付し、次いで
    得られる成績体をアルコール性アルカリ金属アル
    コラートで処理することを特徴とする9―オクタ
    デセン二酸ジエステルの製造法。 2 オレフインメタセシス反応を、反応系外に流
    出される量に相当する触媒を反応系に供給しなが
    ら行う特許請求の範囲第1項記載の製造法。 3 トリグリセライドが、オリーブ油、椿油、茶
    油、カポツク油、キヨウニン油、ベニバナ油、ヌ
    カ油、大豆油、トウモロコシ油、パーム油、ヒマ
    ワリ油、綿実油、落下生油、又は牛脂である特許
    請求の範囲第1項記載の製造法。
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