JPS629574Y2

JPS629574Y2 -

Info

Publication number: JPS629574Y2
Application number: JP9063581U
Authority: JP
Priority date: 1981-06-18
Filing date: 1981-06-18
Publication date: 1987-03-05
Also published as: JPS57201689U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、リールツーリールテープカセツトの
改良に関するものである。従来、オーデイオ用に
使用されているリールツーリールテープカセツト
は、カセツトハーフ内に上下二枚のシートが配置
され、その間に左右一対の巻取ハブが回転自在に
備えられ、該巻取ハブにテープが巻かれていた。
しかし、このテープカセツトの欠点はテープ巻回
体が直接シートに触れている為に温度、湿度変化
によるシート特性の変化からバツクテンシヨンに
ムラが生じ、巻きムラ、テープ鳴き等の原因にも
なつていた。更には、テープの側面が不規則に伸
びて、わかめ状になりバツクテンシヨンが必要以
上に強くなり、テープ切れや、回転不能におちい
ることがあつた。

そこで、これら欠点を解消するべく、第１図に
示す如く、カセツトハーフ内に巻取ハブにフラン
ジを固定したリールを有するものが提唱された。

しかし、このリールを内蔵するリールツーリー
ル式テープカセツトにおいては、以下に述べるよ
うな、新たな欠点が生じるのである。

１回転時にリール及びテープ巻回体の慣性モー
メントが大きく、演奏を停止しても、すみやか
に停止せず、テープがリールよりはみ出たり、
リールから脱落する。これは、ゆるんだテープ
が次に走行する場合にバツクテンシヨンを零に
し、録音、再生に悪影響を与えていた。更に
は、ほぐれたテープがリールにからまり、回転
が不可能となることもあつた。

２持ち運びの際リールがフリーな時には、振動
等でテープがほぐれ易く、ほぐれたテープは、
前述のような欠点を呈する。

３カセツトケースの寸法的制約より、リールの
最大径が規制される為に、リール径以上のテー
プを巻き取ることができない。従つて、録音時
間に制限を受け長時間テープとしては、不適当
であつた。また、リール径以上にテープを巻き
込んだ場合は、フランジ外にはみ出したテープ
は脱落し、１に述べたような欠点を呈す。

４オープンリール用テープは厚く（約30μ〜50
μ）、フランジに触れても傷付き難いが、カセ
ツト用テープは薄く（９〜18μ）傷付いたり、
変形し易い。特に早巻き、早巻き戻し時には、
著しい。

そこで、本考案は上述の欠点を解消し、かつ、
リールを有するテープカセツトの利点を備えたカ
ートリツジ式テープを提供することを目的とする
ものである。

次に図面に従つて本考案を説明すると、第２図
〜第５図に示すように、リールツーリールテープ
カセツトは、カセツトハーフ１とリール２とシー
ト４とテープ５とガイドローラ６とパツド７等か
ら構成されている。

リール２は、巻取ハブ８とフランジ３とから成
り、該フランジ３の少なくとも一側には、第３
図、第４図に示すような、略断面コ字状のシート
４が左右のリールに亘つてサンドイツチ状に挟持
されている。また、シート４は、左右の巻取ハブ
の間隔に相当するだけ離れたハブ孔９が穿設さ
れ、該ハブ孔９を中心にしてリール２にテープ５
が巻かれた場合の最大径より大きな伸長部を有し
ている。

第５図は、フランジ３の両側にシート４を挟持
させた場合を示す。尚４ａはシートの合せ目を示
す。

以上のように構成された本考案は、シート４に
よつて、リールに適切な摩擦力が得られるので、
テープ走行を停止した場合にも、リールの慣性モ
ーメントにより、テープがリールからはみ出した
り、たるんだりせず、バツクテンシヨンが零にな
ることにより、録音、再生に悪影響を与えること
がない。

また、テープカセツトがフリーな時に搬送した
りしても、振動等でテープがゆるむことがない。

更に、シート４でフランジ３が完全に覆われて
いることから、フランジの最大径以上にテープを
巻き込んでもテープ脱落することがない。

更にまた、テープが直線フランジに接触してい
ない為に、テープが傷付いたり、テープ鳴きが発
生することなく、脱落したテープがフランジにか
らみ付いたりすることもない。

本考案の第２の実施例として、第１の実施例で
示したシート４を透明にするとともに、カセツト
ハーフ１の少なくとも、フランジ３の当接部を透
明にしてもよい。

また、フランジ３にスパイラル状の透孔又は透
視部を設け、或いは透明フランジに薄い金属メツ
キを施しスパイラル状の透視部を残したものであ
つてもよい。

以上のように構成した場合は、リールの回転及
び回転方向が容易に判断できる。またテープ巻回
体のテープ残量も視読することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のカセツトテープの内部を示す
展開図、第２図は、本考案を示す内部平面図、第
３図は、その要部斜視図、第４図は、シートの拡
大斜視図、第５図は、他の実施例を示す要部断面
図である。１……カセツトハーフ、２……リール、３……
フランジ、４……シート、５……テープ、９……
ハブ孔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

上下にフランジを有する一対のリールを並列的
に配したリールツーリール式テープカセツトにお
いて、少くとも一枚のシートで前記フランジをサ
ンドイツチ状に挟持したことを特徴とするリール
ツーリール式テープカセツト。