JPS629203B2 - - Google Patents
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- JPS629203B2 JPS629203B2 JP19391084A JP19391084A JPS629203B2 JP S629203 B2 JPS629203 B2 JP S629203B2 JP 19391084 A JP19391084 A JP 19391084A JP 19391084 A JP19391084 A JP 19391084A JP S629203 B2 JPS629203 B2 JP S629203B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F13/00—Apparatus or processes for magnetising or demagnetising
- H01F13/006—Methods and devices for demagnetising of magnetic bodies, e.g. workpieces, sheet material
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)
- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の技術分野〕
この発明は、鋼材の残留磁気を消去する脱磁方
法に関するものである。
法に関するものである。
表面傷等の欠陥が問題とされる鋼材の探傷は、
一般に磁気探傷によつて行なわれているが、この
磁気探傷によつて探傷された鋼材には磁気が残つ
ていることが多く、鋼材に残留磁気があると、鋼
材に鉄粉等が付着して鋼材の加工等に悪影響を及
ぼすために、磁気探傷によつて探傷された鋼材
は、通常その残留磁気を消去する脱磁を行なつて
から使用されている。
一般に磁気探傷によつて行なわれているが、この
磁気探傷によつて探傷された鋼材には磁気が残つ
ていることが多く、鋼材に残留磁気があると、鋼
材に鉄粉等が付着して鋼材の加工等に悪影響を及
ぼすために、磁気探傷によつて探傷された鋼材
は、通常その残留磁気を消去する脱磁を行なつて
から使用されている。
この鋼材の脱磁方法としては、交流減衰法と直
流反転法とがあるが、交流減衰法は、比較的短時
間で脱磁が行なえる反面、被脱磁材の肉厚が大き
いと、交流電流の表皮効果により被脱磁材の内部
に磁気が残つてしまうという問題があるので、内
部の残留磁気が問題となる場合には直流反転法が
採用されている。
流反転法とがあるが、交流減衰法は、比較的短時
間で脱磁が行なえる反面、被脱磁材の肉厚が大き
いと、交流電流の表皮効果により被脱磁材の内部
に磁気が残つてしまうという問題があるので、内
部の残留磁気が問題となる場合には直流反転法が
採用されている。
しかしながら、直流反転法は、被脱磁材をその
磁気探傷時の磁化電流値より若干大きい電流値の
電流で磁化し、次いでこの最初の磁化電流値より
わずかに小さくかつ極性を反転させた電流により
被脱磁材を逆極性に磁化し、以下同様に磁化電流
の極性を交互に反転させるとともに電流値を段階
的に減少させて被脱磁材の磁化の度合いを徐々に
小さくして行くことで被脱磁材の残留磁気を減少
させる方法であり、一般には磁化電流の転極回数
は数十回程度必要であるとされているために、1
つの被脱磁材の脱磁にかなりの時間(30秒程度)
を要するという問題をもつていた。
磁気探傷時の磁化電流値より若干大きい電流値の
電流で磁化し、次いでこの最初の磁化電流値より
わずかに小さくかつ極性を反転させた電流により
被脱磁材を逆極性に磁化し、以下同様に磁化電流
の極性を交互に反転させるとともに電流値を段階
的に減少させて被脱磁材の磁化の度合いを徐々に
小さくして行くことで被脱磁材の残留磁気を減少
させる方法であり、一般には磁化電流の転極回数
は数十回程度必要であるとされているために、1
つの被脱磁材の脱磁にかなりの時間(30秒程度)
を要するという問題をもつていた。
この発明は上記のような事情にかんがみてなさ
れたものであつて、その目的とするところは、被
脱磁材を直流電流により磁化して被脱磁材の脱磁
を行なう方法でありながら、被脱磁材に対して2
回の磁化を行なうだけでその磁気を消去できるよ
うにした、被脱磁材の脱磁を短時間で能率よく行
なうことができる脱磁方法を提供することにあ
る。
れたものであつて、その目的とするところは、被
脱磁材を直流電流により磁化して被脱磁材の脱磁
を行なう方法でありながら、被脱磁材に対して2
回の磁化を行なうだけでその磁気を消去できるよ
うにした、被脱磁材の脱磁を短時間で能率よく行
なうことができる脱磁方法を提供することにあ
る。
すなわち、この発明は、被脱磁材のサンプルを
飽和磁化させた後にこのサンプルを二次磁化電流
によりその残留磁気と逆極性に磁化させてその残
留磁束密度を測定する試験を前記二次磁化電流を
種々の値に選んで行なつてその残留磁束密度が最
も0に近くなる二次磁化電流値を求めておき、被
脱磁材を一旦飽和磁化させた後に、この飽和磁化
電流と極性を反転させた前記二次磁化電流値の電
流により被脱磁材を逆極性に二次磁化して被脱磁
材の脱磁を行なうことにより、上記飽和磁化とそ
の後の二次磁化との2回の磁化だけで被脱磁材の
磁気を消去させるようにしてものである。
飽和磁化させた後にこのサンプルを二次磁化電流
によりその残留磁気と逆極性に磁化させてその残
留磁束密度を測定する試験を前記二次磁化電流を
種々の値に選んで行なつてその残留磁束密度が最
も0に近くなる二次磁化電流値を求めておき、被
脱磁材を一旦飽和磁化させた後に、この飽和磁化
電流と極性を反転させた前記二次磁化電流値の電
流により被脱磁材を逆極性に二次磁化して被脱磁
材の脱磁を行なうことにより、上記飽和磁化とそ
の後の二次磁化との2回の磁化だけで被脱磁材の
磁気を消去させるようにしてものである。
以下この発明の一実施例を図面を参照して説明
する。
する。
この脱磁方法は、周知の磁化装置を用い、被脱
磁材を直流電流によりその磁速密度Bの変化が第
1図に示すような変化となるように磁化して被脱
磁材の脱磁を行なうもので、まず、あらかじめ求
めておいた飽和磁化電流を磁化装置に通電するこ
とにより被脱磁材にこれを飽和磁化させる磁界を
作用させて被脱磁材を一旦飽和磁化させ、その後
に、飽和磁化電流と極性を反転させた所定値の磁
化電流を前記磁化装置に通電して、被脱磁材をそ
の残留磁束密度Bが最も0に近くなるような強さ
の磁界で逆極性に磁化することにより被脱磁材の
脱磁を行なうものである。なお、この実施例では
飽和磁化電流として正の直流電流を用いて被脱磁
材を正極性に飽和磁化させ、次の磁化電流として
負の直流電流を用いて被脱磁材を負極性に磁化さ
せている。
磁材を直流電流によりその磁速密度Bの変化が第
1図に示すような変化となるように磁化して被脱
磁材の脱磁を行なうもので、まず、あらかじめ求
めておいた飽和磁化電流を磁化装置に通電するこ
とにより被脱磁材にこれを飽和磁化させる磁界を
作用させて被脱磁材を一旦飽和磁化させ、その後
に、飽和磁化電流と極性を反転させた所定値の磁
化電流を前記磁化装置に通電して、被脱磁材をそ
の残留磁束密度Bが最も0に近くなるような強さ
の磁界で逆極性に磁化することにより被脱磁材の
脱磁を行なうものである。なお、この実施例では
飽和磁化電流として正の直流電流を用いて被脱磁
材を正極性に飽和磁化させ、次の磁化電流として
負の直流電流を用いて被脱磁材を負極性に磁化さ
せている。
前記被脱磁材を飽和磁化させるための飽和磁化
電流と、被脱磁材の飽和磁化後にこの被脱磁材を
逆極性に磁化するための電流(以下二次磁化電流
という)について説明すると、第2図は前記磁化
装置に通電する磁化電流の波形を示したもので、
I1は被脱磁材を飽和磁化させるための飽和磁化
電流値、I2は被脱磁材の飽和磁化後にこの被脱
磁材を逆極性に磁化するための二次磁化電流値を
示している。
電流と、被脱磁材の飽和磁化後にこの被脱磁材を
逆極性に磁化するための電流(以下二次磁化電流
という)について説明すると、第2図は前記磁化
装置に通電する磁化電流の波形を示したもので、
I1は被脱磁材を飽和磁化させるための飽和磁化
電流値、I2は被脱磁材の飽和磁化後にこの被脱
磁材を逆極性に磁化するための二次磁化電流値を
示している。
この飽和磁化電流値I1と二次磁化電流値I2
は、被脱磁材のサンプルを磁化試験して決定され
るもので、サンプルの磁化試験は、被脱磁材の脱
磁を行なう磁化装置により次のようにして行なわ
れる。
は、被脱磁材のサンプルを磁化試験して決定され
るもので、サンプルの磁化試験は、被脱磁材の脱
磁を行なう磁化装置により次のようにして行なわ
れる。
まず、磁化装置に正の極性の磁化電流を通電
し、この磁化電流値を徐々に増加させてやる。こ
の磁化電流値を増加させて行くと、サンプルに作
用する磁界の強さHが大きくなつて行き、これに
ともなつてサンプルの残留磁束密度Bが第1図に
示すようにa点(サンプルに最初からあつた残留
磁束密度B0)からb点に向かつて徐々に増加し
て行くが、磁界の強さHがある値Hmを越える
と、磁束密度Bが飽和して、磁界の強さHをそれ
以上大きくしても磁束密度Bは変わらなくなる。
このときの磁気電流値を測定してこの電流値を飽
和磁化電流値I1とする。この飽和磁化電流値I
1は被脱磁材の材質および寸法等によつて異なる
が、例えば長さ43mm、巾20mm、板厚1.0mmのチタ
ン鋼製タービンブレードの場合は100Aである。
し、この磁化電流値を徐々に増加させてやる。こ
の磁化電流値を増加させて行くと、サンプルに作
用する磁界の強さHが大きくなつて行き、これに
ともなつてサンプルの残留磁束密度Bが第1図に
示すようにa点(サンプルに最初からあつた残留
磁束密度B0)からb点に向かつて徐々に増加し
て行くが、磁界の強さHがある値Hmを越える
と、磁束密度Bが飽和して、磁界の強さHをそれ
以上大きくしても磁束密度Bは変わらなくなる。
このときの磁気電流値を測定してこの電流値を飽
和磁化電流値I1とする。この飽和磁化電流値I
1は被脱磁材の材質および寸法等によつて異なる
が、例えば長さ43mm、巾20mm、板厚1.0mmのチタ
ン鋼製タービンブレードの場合は100Aである。
この後、飽和磁化電流を遮断すると、サンプル
に作用する磁界Hの消去によりサンプルの磁束密
度Bは、b点での飽和磁束密度Bmから減少して
行くが、磁界の強さHが0となつてもサンプルに
はある程度の磁束が残つている。この残つた磁束
の密度つまりc点の磁束密度Bcを飽和磁化後の
残留磁束密度という。この飽和磁化後の残留磁束
密度Bcは被脱磁材の材質および寸法によつて決
まつており、従つてサンプルの最初の残留磁束密
度B0がどのような値であつても、前記飽和磁化
を行なえばサンプルの残留磁束密度は一定の値
Bcとなる。これは、サンプル最初の残留磁束密
度が負の極性である場合も同様であり、この場合
も、残留磁束密度−B0がどのような値であつて
も、サンプルを飽和磁化させれば、その磁束密度
Bが第1図に破線で示すように−a点から飽和点
bまで増加し、この後磁界Hの消去によりc点ま
で減少して残留磁束密度が一定の値Bcとなる。
に作用する磁界Hの消去によりサンプルの磁束密
度Bは、b点での飽和磁束密度Bmから減少して
行くが、磁界の強さHが0となつてもサンプルに
はある程度の磁束が残つている。この残つた磁束
の密度つまりc点の磁束密度Bcを飽和磁化後の
残留磁束密度という。この飽和磁化後の残留磁束
密度Bcは被脱磁材の材質および寸法によつて決
まつており、従つてサンプルの最初の残留磁束密
度B0がどのような値であつても、前記飽和磁化
を行なえばサンプルの残留磁束密度は一定の値
Bcとなる。これは、サンプル最初の残留磁束密
度が負の極性である場合も同様であり、この場合
も、残留磁束密度−B0がどのような値であつて
も、サンプルを飽和磁化させれば、その磁束密度
Bが第1図に破線で示すように−a点から飽和点
bまで増加し、この後磁界Hの消去によりc点ま
で減少して残留磁束密度が一定の値Bcとなる。
次に、この飽和磁化後のサンプルを飽和磁化電
流と極性を反転させた二次磁化電流によりその残
留磁気と逆極性に磁化させてその後の残留磁束密
度を測定する試験を、、前記二次磁化電流の値を
種々の値に選んで実施する。なお、この二次磁化
試験は、飽和磁化させたサンプルを複数個用意し
ておいて各サンプルについて二次磁化電流の値を
変えて行なつてもよいし、1つのサンプルについ
て飽和磁化と二次磁化試験を繰返すことによつて
行なつてもよい。
流と極性を反転させた二次磁化電流によりその残
留磁気と逆極性に磁化させてその後の残留磁束密
度を測定する試験を、、前記二次磁化電流の値を
種々の値に選んで実施する。なお、この二次磁化
試験は、飽和磁化させたサンプルを複数個用意し
ておいて各サンプルについて二次磁化電流の値を
変えて行なつてもよいし、1つのサンプルについ
て飽和磁化と二次磁化試験を繰返すことによつて
行なつてもよい。
このように、飽和磁化後のサンプルを飽和磁化
電流と極性を反転させた二次磁化電流によりその
残留磁気と逆極性に磁化させると、サンプルの残
留磁束密度は、第1図に示すようにc点から徐々
に減少して逆に負極性側に増加して行き、この後
二次磁化電流を遮断して磁界を消去すると、サン
プルの残留磁束密度が正極性側に減少して行く。
このときの磁界が0となつた点におけるサンプル
の残留磁束密度Bは、二次磁化時の磁界の強さつ
まり二次磁化電流の値によつて種々の値となるか
ら、そのうちから残留磁束密度が最も0に近くな
る二次磁化電流の値つまりサンプルを第1図に示
すd点まで磁化させた二次磁化電流の値を選ん
で、これを被脱磁材の脱磁に際して磁化装置に通
電する二次磁化電流値I2とする。
電流と極性を反転させた二次磁化電流によりその
残留磁気と逆極性に磁化させると、サンプルの残
留磁束密度は、第1図に示すようにc点から徐々
に減少して逆に負極性側に増加して行き、この後
二次磁化電流を遮断して磁界を消去すると、サン
プルの残留磁束密度が正極性側に減少して行く。
このときの磁界が0となつた点におけるサンプル
の残留磁束密度Bは、二次磁化時の磁界の強さつ
まり二次磁化電流の値によつて種々の値となるか
ら、そのうちから残留磁束密度が最も0に近くな
る二次磁化電流の値つまりサンプルを第1図に示
すd点まで磁化させた二次磁化電流の値を選ん
で、これを被脱磁材の脱磁に際して磁化装置に通
電する二次磁化電流値I2とする。
第3図は、前記チタン鋼製タービンブレードの
サンプルを飽和磁化(飽和磁化電流値I1は
10A)させた後に、このサンプルについて上記二
次磁化試験を磁化電流値を種々の値に選んで行な
つてこのサンプルの磁磁気分布を測定した結果を
示したもので、二次磁化電流値I2を−8.5Aに
したときのサンプル1aの残留磁気の分布はサン
プルの全長にわたつてこほぼ約一な直線的分布と
なり、また最大残留磁気も約±3.1G(ガウス)
であつて許容値内(通常は磁気量が±3〜5G以
下であればよいとされている)にあるから、前記
タービンブレードの脱磁に際しては、二次磁化電
流値を−8.5Aとすればよい。
サンプルを飽和磁化(飽和磁化電流値I1は
10A)させた後に、このサンプルについて上記二
次磁化試験を磁化電流値を種々の値に選んで行な
つてこのサンプルの磁磁気分布を測定した結果を
示したもので、二次磁化電流値I2を−8.5Aに
したときのサンプル1aの残留磁気の分布はサン
プルの全長にわたつてこほぼ約一な直線的分布と
なり、また最大残留磁気も約±3.1G(ガウス)
であつて許容値内(通常は磁気量が±3〜5G以
下であればよいとされている)にあるから、前記
タービンブレードの脱磁に際しては、二次磁化電
流値を−8.5Aとすればよい。
すなわち、この脱磁方法は、被脱磁材の脱磁に
先だつて、まず被脱磁材のサンプルについて上記
のような試験を行なうことにより被脱磁材の飽和
磁化電流値I1と二次磁化電流値I2とを求めて
おき、被脱磁材脱磁を、前記飽和磁化電流値I1
により被脱磁材を一旦飽和磁化させてその残留磁
束密度を一定にした後に、前記二次磁化電流値I
2により逆極性に磁化してやることで行なうもの
で、このように被脱磁材を一旦飽和磁化させて被
脱磁材の残留磁束密度を一定にし、その後に前記
二次磁化電流値I2により逆極性に磁化してやれ
ば、被脱磁材の残留磁束密度が第1図に示すよう
に最終的にほとんど0となるから、この脱磁方法
によれば、前記飽和磁化と二次磁化との2回の磁
化を行なうだけで被脱磁材の脱磁を完了すること
ができる。
先だつて、まず被脱磁材のサンプルについて上記
のような試験を行なうことにより被脱磁材の飽和
磁化電流値I1と二次磁化電流値I2とを求めて
おき、被脱磁材脱磁を、前記飽和磁化電流値I1
により被脱磁材を一旦飽和磁化させてその残留磁
束密度を一定にした後に、前記二次磁化電流値I
2により逆極性に磁化してやることで行なうもの
で、このように被脱磁材を一旦飽和磁化させて被
脱磁材の残留磁束密度を一定にし、その後に前記
二次磁化電流値I2により逆極性に磁化してやれ
ば、被脱磁材の残留磁束密度が第1図に示すよう
に最終的にほとんど0となるから、この脱磁方法
によれば、前記飽和磁化と二次磁化との2回の磁
化を行なうだけで被脱磁材の脱磁を完了すること
ができる。
次に、上記脱磁を行なうたの装置について説明
すると、第4図は脱磁装置の回路構成を示したも
ので、この脱磁装置は、磁化電源部と、制御部
と、磁化装置2(図では極間法による磁化装置を
示しているが、この磁化装置2は、コイル法によ
るものでも、直接通電法によるものでもよい)と
からなつている。
すると、第4図は脱磁装置の回路構成を示したも
ので、この脱磁装置は、磁化電源部と、制御部
と、磁化装置2(図では極間法による磁化装置を
示しているが、この磁化装置2は、コイル法によ
るものでも、直接通電法によるものでもよい)と
からなつている。
前記磁化電源部は、磁化装置2に磁化電流を供
給するもので、この磁化電源部は、3相200V電
源に電源電圧を低電圧(例えば10〜20V)に変圧
する主変圧器(3相複巻形の特殊変圧器)3を接
続して大電流回路を構成するとともに、前記主変
圧器3の出力側に正極用3相サイリスタ4aと負
極用3相サイリスタ4bとを並列に接続したもの
で、この各サイリスタ4a,4bは、ゲートユニ
ツト5からの信号によりON―OFFされるように
なつており、また、このサイリスタ4a,4bか
らなる整流回路の出力は分流器6を介して磁化装
置2に供給されるようになつている。なお、7は
前記分流器6に接続された電流計である。
給するもので、この磁化電源部は、3相200V電
源に電源電圧を低電圧(例えば10〜20V)に変圧
する主変圧器(3相複巻形の特殊変圧器)3を接
続して大電流回路を構成するとともに、前記主変
圧器3の出力側に正極用3相サイリスタ4aと負
極用3相サイリスタ4bとを並列に接続したもの
で、この各サイリスタ4a,4bは、ゲートユニ
ツト5からの信号によりON―OFFされるように
なつており、また、このサイリスタ4a,4bか
らなる整流回路の出力は分流器6を介して磁化装
置2に供給されるようになつている。なお、7は
前記分流器6に接続された電流計である。
一方、前記制御部は、マイクロコンピユータ
(以下マイコンと略称する)8を利用して磁化装
置2に供給する磁化電流の極性および電流値と通
電時間等を制御するもので、マイコン8には磁化
装置2への通電回数(飽和磁化時と二次磁化時と
の2回)と、各通電時の電流値(前述したサンプ
ルの磁化試験により求めた飽和磁化電流値I1と
二次磁化電流値I2と、通電時間t1,t2およ
び飽和磁化電流を通電した後の休止時間ta(第2
図参照)等の脱磁モードが設定されている。
(以下マイコンと略称する)8を利用して磁化装
置2に供給する磁化電流の極性および電流値と通
電時間等を制御するもので、マイコン8には磁化
装置2への通電回数(飽和磁化時と二次磁化時と
の2回)と、各通電時の電流値(前述したサンプ
ルの磁化試験により求めた飽和磁化電流値I1と
二次磁化電流値I2と、通電時間t1,t2およ
び飽和磁化電流を通電した後の休止時間ta(第2
図参照)等の脱磁モードが設定されている。
このマイコン8には、前記分流器6から取出さ
れた磁化電流がプリアンプ9およびA/Dコンバ
ータ10を介して磁化電流値信号として入力され
るようになつており、マイコン8は、入力された
磁化電流値信号と、プログラミングにより設定さ
れた磁化電流値とを比較し、その出力をD/Aコ
ンバータ11および出力アンプ12を介してゲー
トユニツト5に与えて磁化装置2に供給する磁化
電流値を制御する。
れた磁化電流がプリアンプ9およびA/Dコンバ
ータ10を介して磁化電流値信号として入力され
るようになつており、マイコン8は、入力された
磁化電流値信号と、プログラミングにより設定さ
れた磁化電流値とを比較し、その出力をD/Aコ
ンバータ11および出力アンプ12を介してゲー
トユニツト5に与えて磁化装置2に供給する磁化
電流値を制御する。
13はシーケンス制御を行なうためのプログラ
マブルコントローラ(シーケンサ)であり、この
プログラマブルコントローラ13は、マイコン8
からデイジタルI/O(アウトプツト/インプツ
ト14およびアイソレータ15を介して入力され
る転極指令によりゲートユニツト5に転極信号を
与えるようになつており、さらにゲートユニツト
5には、マイコン8からデイジタルI/O14お
よびアイソレータ15を介して通電の開始および
遮断を制御するゲートON―OFF信号が与えられ
るようになつている。
マブルコントローラ(シーケンサ)であり、この
プログラマブルコントローラ13は、マイコン8
からデイジタルI/O(アウトプツト/インプツ
ト14およびアイソレータ15を介して入力され
る転極指令によりゲートユニツト5に転極信号を
与えるようになつており、さらにゲートユニツト
5には、マイコン8からデイジタルI/O14お
よびアイソレータ15を介して通電の開始および
遮断を制御するゲートON―OFF信号が与えられ
るようになつている。
この脱磁装置による被脱磁材の脱磁を前記マイ
コン8の動作を示した第5図のフローチヤートを
参照して説明すると、マイコン8は脱磁開始指令
により最初に磁化装置2に通電する磁化電流の極
性(例えば正極性)を選択し、その極性の初期通
電電流値を電圧値に変換して出力する。この信号
はD/Aコンバータ11および出力アンプ12を
介してゲートユニツト5に送られる。
コン8の動作を示した第5図のフローチヤートを
参照して説明すると、マイコン8は脱磁開始指令
により最初に磁化装置2に通電する磁化電流の極
性(例えば正極性)を選択し、その極性の初期通
電電流値を電圧値に変換して出力する。この信号
はD/Aコンバータ11および出力アンプ12を
介してゲートユニツト5に送られる。
次いでマイコン8はゲートON信号を出力する
このゲートON信号は、デイジタルI/O14お
よびアイソレータ15を介してゲートユニツト5
に与えられ、ゲートユニツト5は、正極用3相サ
イリスタ4aのゲートにマイコン8から入力され
る電圧(初期通電電流に対応する電圧)を印加し
てこの正極用3相サイリスタ4aをONさせる。
これにより、磁化装置2に正極用3相サイリスタ
4aで整流された正極磁化電流が通電され、被脱
磁材1の磁化が開始される。
このゲートON信号は、デイジタルI/O14お
よびアイソレータ15を介してゲートユニツト5
に与えられ、ゲートユニツト5は、正極用3相サ
イリスタ4aのゲートにマイコン8から入力され
る電圧(初期通電電流に対応する電圧)を印加し
てこの正極用3相サイリスタ4aをONさせる。
これにより、磁化装置2に正極用3相サイリスタ
4aで整流された正極磁化電流が通電され、被脱
磁材1の磁化が開始される。
この後、マイコン8は、正極用3相サイリスタ
4aのゲートに入力する電圧をあらかじめ設定さ
れた漸増カーブにもとづいて小刻みに増加させる
ゲート位相漸増を行ない、1段階のゲート位相漸
増を行なうごとに、分流器6からプリアンプ9お
よびA/Dコンバータ10を介して入力される磁
化電流値を読み込んであらかじめ設定された飽和
磁化電流値I1と比較し、磁化電流値が設定飽和
磁化電流値I1になるまでゲート位相漸増を繰返
す。
4aのゲートに入力する電圧をあらかじめ設定さ
れた漸増カーブにもとづいて小刻みに増加させる
ゲート位相漸増を行ない、1段階のゲート位相漸
増を行なうごとに、分流器6からプリアンプ9お
よびA/Dコンバータ10を介して入力される磁
化電流値を読み込んであらかじめ設定された飽和
磁化電流値I1と比較し、磁化電流値が設定飽和
磁化電流値I1になるまでゲート位相漸増を繰返
す。
そして、磁化電流値が設定飽和磁化電流値I1
になると、マイコン8はゲート位相をその値にホ
ールドして通電タイムカウントを開始し、タイマ
タイムアツプ後直ちにゲートOFF信号をゲート
ユニツト5に与えて正極用3相サイリスタ4aを
OFFさせる。従つて、磁化装置2により磁化さ
れる被脱磁材1は、その磁化電流値が飽和磁化電
流値I1となつてから、あらかじめ設定された時
間t1つまり被脱磁材1を完全に飽和磁化させる
のに必要な時間だけ磁化される。なお、この被脱
磁材1の磁化に要する時間は被脱磁材1の材質お
よび寸法等によつて異なるが、前述したタービン
ブレード等の場合は0.5秒程度で十分である。
になると、マイコン8はゲート位相をその値にホ
ールドして通電タイムカウントを開始し、タイマ
タイムアツプ後直ちにゲートOFF信号をゲート
ユニツト5に与えて正極用3相サイリスタ4aを
OFFさせる。従つて、磁化装置2により磁化さ
れる被脱磁材1は、その磁化電流値が飽和磁化電
流値I1となつてから、あらかじめ設定された時
間t1つまり被脱磁材1を完全に飽和磁化させる
のに必要な時間だけ磁化される。なお、この被脱
磁材1の磁化に要する時間は被脱磁材1の材質お
よび寸法等によつて異なるが、前述したタービン
ブレード等の場合は0.5秒程度で十分である。
また、マイコン8は前記ゲートOFF信号の出
力後直ちに休止タイムカウントを開始し、タイマ
タイムアツプ後(休止時間Taは0.01秒程度に設
定しておけば十分でである)後、所定の通電回数
の通電を完了したかを判断して、所定回数の通電
を完了していない場合には、次に磁化装置2に通
電する磁化電流の極性を最初に磁化装置2に通電
した磁化電流と逆極性(負極性)に選択(極性反
転)し、以下前記と同様にして磁化装置2への通
電を制御する。なお、この二次磁化電流の通電
は、負極用3相サイリスタ4bのゲートにマイコ
ン8から入力される電圧(初期通電電流に対応す
る電圧)を印加してこの負極用3相サイリスタ4
bをONさせることによつて行なわれ、また磁化
電流値はあらかじめ設定された二次磁化電流値I
2となるように制御される(通電時間t2は飽和
磁化時の通電時間I1と同じでよい)。
力後直ちに休止タイムカウントを開始し、タイマ
タイムアツプ後(休止時間Taは0.01秒程度に設
定しておけば十分でである)後、所定の通電回数
の通電を完了したかを判断して、所定回数の通電
を完了していない場合には、次に磁化装置2に通
電する磁化電流の極性を最初に磁化装置2に通電
した磁化電流と逆極性(負極性)に選択(極性反
転)し、以下前記と同様にして磁化装置2への通
電を制御する。なお、この二次磁化電流の通電
は、負極用3相サイリスタ4bのゲートにマイコ
ン8から入力される電圧(初期通電電流に対応す
る電圧)を印加してこの負極用3相サイリスタ4
bをONさせることによつて行なわれ、また磁化
電流値はあらかじめ設定された二次磁化電流値I
2となるように制御される(通電時間t2は飽和
磁化時の通電時間I1と同じでよい)。
すなわち、この脱磁装置は、上記のようなマイ
コン8を利用して、あらかじめ設定したプログラ
ムにもとづいて被脱磁材1の脱磁を行なうもの
で、この脱磁装置によれば被脱磁材の脱磁を自動
的にかつ短時間(数秒程度)で行なうことができ
る。
コン8を利用して、あらかじめ設定したプログラ
ムにもとづいて被脱磁材1の脱磁を行なうもの
で、この脱磁装置によれば被脱磁材の脱磁を自動
的にかつ短時間(数秒程度)で行なうことができ
る。
なお、上記実施例では被脱磁材の飽和磁化を正
極性の磁化電流で行ない、二次磁化を負極性の磁
化電流で行なつているが、これと逆に被脱磁材の
飽和磁化を負極性の磁化電流で行ない、二次磁化
を正極性の磁化電流で行なつてもよいし、また脱
磁の制御は手動で磁化電流値および通電時間をコ
ントロールして行なつてもよい。
極性の磁化電流で行ない、二次磁化を負極性の磁
化電流で行なつているが、これと逆に被脱磁材の
飽和磁化を負極性の磁化電流で行ない、二次磁化
を正極性の磁化電流で行なつてもよいし、また脱
磁の制御は手動で磁化電流値および通電時間をコ
ントロールして行なつてもよい。
この発明によれば、被脱磁材を直流電流により
磁化して被脱磁材の脱磁を行なう方法でありなが
ら、被脱磁材に対して2回の磁化を行なうだけで
その磁気を消去することができ、従つて被脱磁材
の脱磁を短時間で能率よく行なうことができる。
磁化して被脱磁材の脱磁を行なう方法でありなが
ら、被脱磁材に対して2回の磁化を行なうだけで
その磁気を消去することができ、従つて被脱磁材
の脱磁を短時間で能率よく行なうことができる。
図面はこの発明の一実施例を示したもので、第
1図はこの発明の脱磁方法による被脱磁材の磁束
密度の変化を示す磁化曲線図、第2図は磁化電流
の波形図、第3図は飽和磁化後の被脱磁材を種々
の電流値の二次磁化電流で二次磁化した後の被脱
磁材の残留磁気分布図、第4図および第5図はこ
の発明の脱磁方法を実施するための脱磁装置の一
例を示す脱磁装置の回路図およびその動作のフロ
ーチヤートである。 b……飽和点、I1……飽和磁化電流値、I2
……二次磁化電流値。
1図はこの発明の脱磁方法による被脱磁材の磁束
密度の変化を示す磁化曲線図、第2図は磁化電流
の波形図、第3図は飽和磁化後の被脱磁材を種々
の電流値の二次磁化電流で二次磁化した後の被脱
磁材の残留磁気分布図、第4図および第5図はこ
の発明の脱磁方法を実施するための脱磁装置の一
例を示す脱磁装置の回路図およびその動作のフロ
ーチヤートである。 b……飽和点、I1……飽和磁化電流値、I2
……二次磁化電流値。
Claims (1)
- 1 被脱磁材を直流電流により磁化して被脱磁材
の脱磁を行なう方法であつて、被脱磁材のサンプ
ルを飽和磁化させた後にこのサンプルを二次磁化
電流によりその残留磁気と逆極性に磁化させてそ
の残留磁束密度を測定する試験を前記二次磁化電
流を種々の値に選んで行なつてその残留磁速密度
が最も0に近くなる二次磁化電流値を求めてお
き、被脱磁材を一旦飽和磁化させた後に、この飽
和磁化電流と極性を反転させた前記二次磁化電流
値の電流により被脱磁材を逆極性に磁化して被脱
磁材の脱磁を行なうことを特徴とする脱磁方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19391084A JPS6173309A (ja) | 1984-09-18 | 1984-09-18 | 脱磁方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19391084A JPS6173309A (ja) | 1984-09-18 | 1984-09-18 | 脱磁方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6173309A JPS6173309A (ja) | 1986-04-15 |
JPS629203B2 true JPS629203B2 (ja) | 1987-02-27 |
Family
ID=16315772
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19391084A Granted JPS6173309A (ja) | 1984-09-18 | 1984-09-18 | 脱磁方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6173309A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62190203U (ja) * | 1986-05-27 | 1987-12-03 | ||
JPS6432503U (ja) * | 1987-08-21 | 1989-03-01 | ||
JPH0272147U (ja) * | 1988-11-22 | 1990-06-01 | ||
JPH03180886A (ja) * | 1989-12-11 | 1991-08-06 | Rinnai Corp | 光透過形液晶表示器 |
JPH04142502A (ja) * | 1990-10-03 | 1992-05-15 | Tokai Denki Kk | 面発光照明装置 |
JPH06308334A (ja) * | 1992-01-13 | 1994-11-04 | Shiina:Kk | 光ファイバー発光装置 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
MX2010010191A (es) * | 2008-03-28 | 2010-10-08 | Shawcor Ltd | Sistema y metodo de desmagnetizacion. |
JP5594726B2 (ja) * | 2010-03-31 | 2014-09-24 | 株式会社東光高岳 | 変圧器鉄心の残留磁束密度制御方法およびその装置 |
JP5492178B2 (ja) * | 2011-12-12 | 2014-05-14 | 株式会社東芝 | 可変磁束ドライブシステム |
-
1984
- 1984-09-18 JP JP19391084A patent/JPS6173309A/ja active Granted
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62190203U (ja) * | 1986-05-27 | 1987-12-03 | ||
JPS6432503U (ja) * | 1987-08-21 | 1989-03-01 | ||
JPH0272147U (ja) * | 1988-11-22 | 1990-06-01 | ||
JPH03180886A (ja) * | 1989-12-11 | 1991-08-06 | Rinnai Corp | 光透過形液晶表示器 |
JPH04142502A (ja) * | 1990-10-03 | 1992-05-15 | Tokai Denki Kk | 面発光照明装置 |
JPH06308334A (ja) * | 1992-01-13 | 1994-11-04 | Shiina:Kk | 光ファイバー発光装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6173309A (ja) | 1986-04-15 |
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