JPS629174B2 - - Google Patents

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JPS629174B2
JPS629174B2 JP16448984A JP16448984A JPS629174B2 JP S629174 B2 JPS629174 B2 JP S629174B2 JP 16448984 A JP16448984 A JP 16448984A JP 16448984 A JP16448984 A JP 16448984A JP S629174 B2 JPS629174 B2 JP S629174B2
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Japan
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silicon carbide
fibers
nickel
carbon
composite material
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JP16448984A
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Seishi Yajima
Takesaburo Hayashi
Mamoru Oomori
Hideo Kayano
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TOHOKU DAIGAKU KINZOKU ZAIRYO KENKYU SHOCHO
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TOHOKU DAIGAKU KINZOKU ZAIRYO KENKYU SHOCHO
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  • Powder Metallurgy (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はシリコンカーバイド繊維を用いて補強
してなるシリコンカーバイド繊維強化複合材料の
製造方法に係る。 近年宇宙開発および海洋開発とともに、超高
温、高圧、極低温に耐える材料が必要とされ、繊
維による金属の強化が志向され、アルミナ繊維、
ボロン繊維、タングステン繊維、炭素繊維などで
金属を補強し、前記極端条件下で使用することの
できる材料とすることが試みられ、一部では実用
材料として使用されている。 従来シリコンカーバイド繊維強化金属複合材料
に関する開発研究は、シリコンカーバイド繊維と
して実用に供されているものが、ウイスカー状で
あるため、前記シリコンカーバイドウイスカーを
用いて金属を補強する複合材料に関してなされて
いる。シリコンカーバイド繊維で補強される金属
材料としては、アルミニウム、鉄、ニツケル、ベ
リリウム、コバルト、チタニウム等が注目されて
いる。このうちニツケルは耐熱性材料として、繊
維強化金属複合材料のマトリツクス金属として有
望なものである。しかしながらシリコンカーバイ
ドウイスカー強化複合材料において、SiCとニツ
ケルとは1000℃以上では反応して液相を生成し、
700℃でも長時間加熱されると、SiCとニツケル
とが反応し、前記複合材料中のSiCとニツケル間
のせん断強さは小さくなつてゆく。従つてシリコ
ンカーバイドウイスカー強化ニツケル複合材料は
実用に供されるまでには至つていない。 本発明は前記シリコンカーバイド繊維強化ニツ
ケル複合材料の欠点を解消し、常温ならびに高温
において引張強度が大きく、かつ弾性率の高い実
用性のあるシリコンカーバイド繊維強化ニツケル
複合材料とその製造方法を提供することを目的と
し、遊離炭素0.01%以上を含有するシリコンカー
バイド繊維とニツケルとを複合させると、前記遊
離炭素が容易にニツケル金属中に拡散して固溶す
るため、SiCの分解により生成する炭素がニツケ
ル金属中への拡散が抑止され、SiCの分解反応が
起らないため、SiCとニツケルとは反応せず、か
つ遊離炭素とニツケル金属とから炭化物が生成
し、繊維と金属基地との濡れ性あるいは結合性が
よくなるため、繊維と金属基地との間のせん断強
さが大きくなることを新らたに知見し、遊離炭素
0.01%以上を含有するシリコンカーバイド繊維と
ニツケルとを安定な複合材料とをすることができ
ることに着目し、本発明を完成したものである。 本発明の複合材料に使用することのできる遊離
炭素0.01%以上を含有するシリコンカーバイド繊
維は本発明者らが先に特許出願した特願50―
50529号、特願50―52471号、特願50―52472号、
特願50―58033号、特願50―58034号、特願50―
70302号、特願50―77219号の発明によるものであ
る。 本発明のシリコンカーバイド繊維強化ニツケル
複合材料において、遊離炭素0.01%以上を含有し
たシリコンカーバイド繊維を使用する理由は、遊
離炭素が0.01%より少いと、シリコンカーバイド
繊維から遊離炭素がニツケル中へ拡散する量が少
くなるため、繊維とニツケルとの反応を抑止する
ことができず、繊維と金属基地との間のせん断強
度が低下するため、繊維と金属基地とが相補して
複合材料の強度を発揮する効果がなくなるためで
ある。 本発明において好適には遊離炭素2〜20%を含
有させたシリコンカーバイド繊維を用いると、最
も良い結果が得られる。遊離炭素の量をかえたシ
リコンカーバイド繊維を用い、ニツケルと複合さ
せて得られた複合材料の引張強度および伸びと、
遊離炭素の量との関係は第1図に示される如く、
遊離炭素が多くなるに従つて複合材料の引張強度
は大きくなつているが、14%ぐらいで一定となり
18%ぐらいから強度が減少し、20%以上になると
複合材料としての効果はなくなる。遊離炭素2%
以下でも複合材料としての効果は小さい。 一方複合材料の伸びは遊離炭素が多くなるに従
つて小さくなり20%以上ではきわめて小さくな
る。従つて遊離炭素2〜20%を含有するシリコン
カーバイド繊維を使用すると有利である。 本発明のシリコンカーバイド繊維強化ニツケル
複合材料の引張強度が前記繊維中の遊離炭素の増
大とともに大きくなる理由は、第2図のNi―C
の状態図で示される如く、高温においてシリコン
カーバイド繊維中の遊離炭素はニツケル金属中に
拡散して固溶体を形成し、冷却されると前記炭素
の一部は炭化物となつて繊維表面に析出し、他の
一部はニツケル中に固溶している。前記析出炭化
物は繊維と金属基地とを結合し複合材料の強度を
大きくし、かつニツケル金属中に固溶した炭素は
金属基地の硬度を大きくして、複合材料の強度を
大きくするためである。 前記遊離炭素のニツケル中への拡散の方が、
Sicが分解して生成した炭素がニツケル中へ拡散
するより容易なため、前記遊離炭素によりニツケ
ル中の炭素濃度が大きくなりSiCの分解により生
成した炭素の拡散速度が抑えられるため、SiCと
ニツケルとの反応が抑止され、SiCのみからなる
シリコンカーバイドウイスカー強化ニツケル複合
材料の如き、SiCとニツケルとが反応してせん断
強さが低下することはなくなる。さらに、シリコ
ンカーバイド繊維とニツケルとが界面においてわ
ずかに反応するため、繊維と金属基地との濡れ性
はよくなり、炭化物生成による濡れ性の改善と合
せ、せん断強さを増大させ、複合材料の強度を大
きくしている。しかしながらシリコンカーバイド
繊維中の遊離炭素の量が増大すると生成する炭化
物の量が多くなり、かつ金属基地に固溶する炭素
の量が多くなるため伸びは小さくなつている。 本発明のシリコンカーバイド繊維強化ニツケル
複合材料の引張強度、伸びおよび弾性率は、複合
材料中のシリコンカーバイド繊維の体積百分率に
より異つている。すなわち第3図に示す如く、遊
離炭素を10%含有するシリコンカーバイド繊維
を、複合させる量をかえたシリコンカーバイド繊
維強化ニツケル複合材料の引張強度は、シリコン
カーバイド繊維の量を多くするに従つて大きくな
り、体積比で50%になるとニツケルの引張強度の
約2.5倍以上となつている。しかしながら前記複
合材料の伸びは、第4図に示されるごとく、シリ
コンカーバイド繊維の量が多くなるに従つてニツ
ケルの伸びより小さくなり、体積比で80%以上に
なるとほどんど複合材料の伸びがなくなり、シリ
コンカーバイド繊維の添加量が2%以下ではニツ
ケルの引張強度とほとんど変わらない。 前記シリコンカーバイド繊維強化ニツケル複合
材料の弾性率は第5図に示される如く、繊維の量
が増大するに従つて増大し、体積比で50%含有す
る場合には、ニツケルのそれの約3倍となつてい
る。 本発明のシリコンカーバイド繊維強化複合材料
は高温においてもすぐれた強度特性をもつてお
り、第6図に示される如く、遊離炭素10%を含有
するシリコンカーバイド繊維を体積で35%を含む
シリコンカーバイド繊維強化ニツケル複合材料の
アルゴン雰囲気中での高温引張強度は、高温にな
るに従つて低下するものの、その減少率はニツケ
ルの引張強度のそれより小さく、900℃でも約80
Kg/mm2の大きさであり、すぐれた高温特性を示し
ている。 本発明のシリコンカーバイド繊維強化ニツケル
複合材料において、炭素と反応して炭化物を生成
する時の標準自由エネルギー変化が第7図に示さ
れる如く、負の値をもつ元素をマトリツクス金属
に添加して、シリコンカーバイド繊維と複合させ
ることができる。前記添加される元素にはクロ
ム、モリブデン、マンガン、シリコン、ニオブ、
チタン、アルミニウム、コバルト、タングステ
ン、バナジウム、タンタル、ジルコニウム、カル
シウム、ホウ素等がある。これらの元素はシリコ
ンカーバイド繊維中の遊離炭素と反応して安定な
炭化物を造る。前記炭化物は遊離炭素0.01%以上
を含有するシリコンカーバイド繊維と金属とを高
温で接触させると、前記繊維の表面に生成する。
この繊維の表面に生成した炭化物はSiCがニツケ
ルと反応して分解することを妨げる保護膜として
の働きを有し、かつシリコンカーバイド繊維と金
属基地との結合する働きを有している。従つてニ
ツケルに前記諸元素を添加された合金を合金基地
とすることは複合材料の製造のために有利とな
る。 炭化物を生成しやすい諸元素のうち1種または
2種以上をニツケルに添加して合金とする場合に
は、SiCと反応すると考えられている鉄および銅
を添加しても、シリコンカーバイド繊維が炭化物
で保護されているため、50%以下の範囲で前記合
金に添加することができる。しかしながら50%以
上になるとSiCとの反応が大きくなり、繊維と金
属間のせん断強度は小さくなる。炭素はニツケル
とSiCとが反応するものを妨げる働きがあるか
ら、ニツケルおよびニツケル合金にわずかに添加
して有利な元素である。 前記炭化物を生成する元素、鉄、銅および炭素
のうちから1種または2種以上をニツケルに添加
してニツケル合金とし、該合金とシリコンカーバ
イド繊維とから、シリコンカーバイド繊維強化ニ
ツケル複合材料を製造することのできるニツケル
合金の例としては次表に示される如きものがあ
る。
【表】
【表】 次に本発明の複合材料の製造方法について説明
する。 本発明において使用される遊離炭素0.01%以上
を含有するシリコンカーバイド繊維は下記(1)〜(10)
の型式に分類される有機ケイ素化合物を出発原料
として製造される。 (1) Si―C結合のみをふくむ化合物。 (2) Si―C結合のほかにSi―H結合をふくむ化合
物。 (3) Si―Hal結合を有する化合物。 (4) Si―N結合を有する化合物。 (5) Si―OR(R―アルキル,アリール)結合を
有する化合物。 (6) Si―OH結合を有する化合物。 (7) Si―Si結合をふくむ化合物。 (8) Si―O―Si結合をふくむ化合物。 (9) 有機ケイ素化合物エステル類。 (10) 有機ケイ素化合物過酸化物。 前記(1)〜(10)の型式に属する少なくとも1種以上
の有機ケイ素化合物から、照射、加熱、重縮合用
触媒添加の少なくとも何れか1つを用いた重縮合
反応により、ケイ素と炭素とを主な骨格成分とす
る有機ケイ素高分子化合物、例えば下記の如き分
子構造を有する化合物を生成させる。 ニ 前記(イ)〜(ハ)記載の骨格成分を鎖状及び三次元
構造のうち少なくとも一つの部分構造として含
むもの又は(イ),(ロ),(ハ)の混合物。 前記の分子構造を有する化合物には例えば次の
如きものがある。 n=1,ポリ(シルメチレンシロキサン) n=2,ポリ(シルエチレンシロキサン) n=6,ポリ(シルフエニレンシロキサン) n=1,ポリ(メチレンオキシシロキサン) n=2,ポリ(エチレンオキシシロキサン) n=6,ポリ(フエニレンオキシシロキサン) n=12,ポリ(ジフエニレンオキシシロキサ
ン) n=1,ポリシルメチレン n=2,ポリシルエチレン n=3,ポリシルトリメチレン n=6,ポリシルフエニレン n=12,ポリシルジフエニレン (ニ) 前記(イ)〜(ハ)記載の骨格成分を鎖状、環状及び
三次元構造のうち少なくとも一つの部分構造と
して含むもの、又は(イ),(ロ),(ハ)の混合物。 前記有機ケイ素高分子化合物を紡糸し、該紡糸
を真空中あるいは不活性ガス、COガス、水素ガ
ス、炭化水素ガスのうちから選ばれるいずれか1
種以上の雰囲気下で予備加熱し、さらに真空中あ
るいは不活性ガス、COガス、水素ガスのうちか
ら選ばれるいずれか1種以上の雰囲気下で1000〜
2000℃の温度範囲で高温焼成することにより強度
がきわめて大きく、弾性率の高いシリコンカーバ
イド繊維を製造することができる。前記焼成温度
を1000〜2000℃の温度範囲とする理由は、1000℃
以下の温度での焼成では繊維中のSiCの結晶が未
発達で、繊維の強度と弾性率が小さく、2000℃以
上ではSiCの分解反応が激しくなるためである。 前記シリコンカーバイド連続繊維の原料である
前記(イ)〜(ニ)の有機ケイ素高分子化合物中にケイ素
と炭素とが含まれる割合は、2原子のケイ素に対
して少くとも5原子以上の炭素となつているた
め、この有機ケイ素高分子化合物を紡糸し、焼成
すると、高分子の側鎖として結合している多くの
炭素は炭化水素となつて揮発するものの少くとも
0.01%以上は遊離炭素としてシリコンカーバイド
繊維中に残存させることができる。 本発明のシリコンカーバイド繊維強化ニツケル
複合材料の製造は、遊離炭素0.01%以上を含有す
るシリコンカーバイド繊維を積層し、前記積層体
の繊維の間隙を固体の金属基地で充填し相互接触
させて、遊離炭素と基地金属とを反応させること
によつて行われる。 固体状マトリツクス金属とシリコンカーバイド
繊維とを複合させるためには、前記金属と繊維と
を接触させホツトプレスする拡散結合法により、
遊離炭素と金属とを反応させて、前記繊維とマト
リツクス金属との結合性の良い複合材料とするこ
とができる。前記ホツトプレスして拡散結合法に
より複合材料を製造する方法には、(1)箔冶金法、
(2)粉末冶金法、(3)電着法、(4)プラズマスプレー
法、(5)蒸着法がある。 (1) 箔冶金法は金属の箔と繊維をバインダーで固
定しながらドラム状に巻き付け、箔と繊維を並
べた層を作り、これをドラムからはずして適当
な形に切り取りホツトプレスする方法である (2) 粉末冶金法は金属粉末と繊維の列とを交互に
重ねて型にするか、繊維の束の一端から真空に
引き粉末を詰めて一定の形状とするか、あるい
は短繊維と金属粉末を圧延または押圧して成形
体となしこの成形体をホツトプレスする方法で
ある。 (3) 電着法は電解析出によつて繊維にマトリツク
ス金属を付着させて所定の形状にしたものをホ
ツトプレスする方法である。 (4) プラズマスプレー法は不活性雰囲気中でプラ
ズマアークの中に金属粉末を射生させ、これを
整列させた繊維上に吹きつけ付着させたものを
ホツトプレスする方法である。 (5) 蒸着は真空蒸着か化学蒸着により繊維の表面
に金属を付着させたものを束ねてホツトプレス
する方法である。 前記ホツトプレスする方法において、ホツトプ
レスする温度範囲は700℃以上金属の融点までが
良い。前記温度範囲が700℃以下では遊離炭素と
金属との反応がきわめて遅く実用的でなく、金属
の融点以上の温度では金属が融解するため、前記
700℃以上金属の融点までで最も良い結果が得ら
れる。但し金属の半溶融状態をホツトプレスする
こともできる。前記ホツトプレスする圧力は
0.001〜20t/cm2以下では加圧する効果がなく、
20t/cm2以上で加圧しても効果には変りないた
め、圧力は0.001〜20t/cm2とする。前記ホツトプ
レスして遊離炭素と金属とを反応させるために
は、長時間ホツトプレスすると良い結果が得ら
れ、通常1400℃以上では10分以上、1300℃では16
分以上、1200℃では38分以上、1100℃では85分以
上、1000℃では200分以上、900℃では350分以
上、800℃では600分以上で最も良い結果が得られ
る。 次に本発明を実施例について説明する。 実施例 1 ニツケル55.78%、クロム1%、モリブデン21
%、鉄19.0%、炭素0.12%、マンガン3.0%、シリ
コン0.1%からなるニツケル合金粉末に潤滑剤と
して0.9%のステアリン酸リチウムを添加した混
合粉末と、遊離炭素5%を含有するシリコンカー
バイド繊維を使用した。前記繊維を20×20×100
mmの型に積層配列し、この積層繊維間を前記金属
粉末で充填して加圧成形し、該成形体を水素ガス
雰囲気下の450℃にて2時間予備焼成した後、さ
らにアルゴン雰囲気下の900℃で2時間0.1t/cm2
の加圧下でホツトプレスして、複合材料を得た。
この複合材料中には体積比で35%の繊維が含まれ
ており、その引張強度は195Kg/mm2でニツケルカ
ーバイド繊維で補強することができた。 実施例 2 ニツケル70%、クロム7.0%、モリブデン17.0
%、鉄5%、炭素0.06%、マンガン0.8%、シリ
コン0.5%からなるニツケル合金粉末に潤滑剤と
して1.5%のステアリン酸亜鉛を添加混合し複合
材料の原料とした。遊離炭素9%を含有するシリ
コンカーバイド繊維を30×30×150mmの型に積層
配列し、前記積層繊維間を前記金属粉末で充填し
て加圧成形し、該成形体を水素ガス雰囲気下の
400℃にて予備焼成し、さらにアルゴンガス雰囲
気下の950℃にて1.5時間2t/cm2の加圧下でホツト
プレスして複合材料を得た。このシリコンカーバ
イド繊維強化ニツケル合金複合材料中には体積比
で3.1%の繊維が含有され、その引張強度は170
Kg/mm2でニツケル合金の引張強度の約2倍とな
り、ニツケル合金を繊維で補強することができ
た。 実施例 3 ニツケル56.0%、クロム22.5%、モリブデン6.4
%、鉄6.5%、炭素0.20%、マンガン1.25%、シリ
コン0.65%、銅6.5%からなるニツケル合金をプ
ラズマスプレー法でシリコンカーバイド繊維に塗
布し、前記繊維20×20×100mmの型に束ねて入
れ、アルゴン雰囲気下1100℃で0.1t/cm2の加圧下
でホツトプレスを3時間行つて複合材料を得た。
この複合材料中には体積比で55%の繊維が含有さ
せており、その引張強度は120Kg/mm2でニツケル
合金の引張強度の約3倍となり、ニツケル合金を
シリコンカーバイド繊維で補強することができ
た。 以上本発明の方法で得られたシリコンカーバイ
ド連続繊維強化ニツケル、またはニツケル合金複
合材料は引張強度がきわめて大きく、かつ弾性率
も高く、耐熱性、耐摩耗性にすぐれているため、
下記に示す各種材料として使用される。 (a) 合成繊維用材料、例えばボビン、分離器、糸
かけ、ポンプの部品、ボール、スリーブ、メカ
シール、弁、ノズル、撹拌機、反応容器、パイ
プ、熱交換器、バルブ、その他。 (b) 合成化学用材料、例えばプランジヤーポン
プ、スリーブ、メカシール、分離器、反応器
弁、減圧弁、シート、熱交換器、遠心分離器、
低温用容器、その他。 (c) 機械工業用材料、例えば熱交換器、圧粉ダイ
ス、超音波加工機、ホーン、ミシン部品、カ
ム、ボールミル部品、カメラ部品、真空ポン
プ、集電子、軸受、工具、時計部品、機械用
台、その他。 (d) 家庭用品事務用品材料、例えば机、各種棚、
いす、各種ロツカー、その他。 (e) 建設機械用材料、例えばボーリングマシン、
削岩機、粉砕機、キヤタピラー、サンドポン
プ、パワーシヤベル、その他。 (f) 防災用部品、例えばスプリンクラー、はし
ご、その他。 (g) 海洋開発(含宇宙)用材料、例えば熱交換
器、アンテナ、水上標識、タンク、その他。 (h) 自動車用材料、例えばエンジン、シリンダー
ブロツク、シリンダーヘツド、ピストン、プー
リー、ロータリーエンジン、その他。 (i) 食品用材料、例えばスーパーデカンター、バ
ルブ、反応器、メカシール、分離器、その他。 (j) スポーツ用材料、例えば、スパイク、ゴルフ
用具、テニスラケツト、釣具、登山用具、スキ
ー用具、バトミントラケツト、ボール、その
他。 (k) 船舶航空機用材料、例えばエンジン、構造材
料、外壁、スクリユー、水中翼、その他。 (l) 電械材料、例えば送電用ケーブル、コンデン
サー、シヤーシー、アンテナ、ステレオ部品、
ポール、その他。 (m) 建築用材料、例えば、窓わく、構造材
料、その他。 (n) 以上のほか農機具材料、漁具用材料、原
子力用材料、核融合炉材料、大陽熱利用材料、
医療器具用材料、自転車用材料、バルブの弁、
弁座、リング、棒、円板、ライナー、インベン
ター、土砂輪送用ポンプ部品、汚物処理用機部
品、プラスチツクの押圧し射出用ダイス、ノズ
ル、反射鏡、その他に有利に使用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図はシリコンカーバイド繊維中に含まれる
遊離炭素の量とシリコンカーバイド繊維強化アル
ミニウム複合材料の伸びと引張強度との関係を示
す図、第2図はニツケルと炭素との状態図、第3
図は遊離炭素10%を含有するシリコンカーバイド
繊維強化ニツケル複合材料の引張強度と複合材料
中の繊維の体積比との関係を示す図、第4図は遊
離炭素10%を含有するシリコンカーバイド繊維強
化ニツケル複合材料の伸びと複合材料中の繊維の
体積比との関係を示す図、第5図は遊離炭素10%
を含有するシリコンカーバイド繊維強化ニツケル
複合材料の弾性率と複合材料の繊維の体積比との
関係を示す図、第6図は遊離炭素10%を含有する
シリコンカーバイド繊維強化ニツケル複合材料の
引張強度の温度変化と、ニツケルの引張強度の温
度変化を示す図、第7図は炭化物生成反応の標準
自由エネルギー変化を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 主としてケイ素と炭素とを主な骨格成分とす
    る有機ケイ素高分子化合物よりなる紡糸を1000〜
    2000℃の温度範囲で焼成して、遊離炭素0.01%以
    上を含有するシリコンカーバイド繊維となし、前
    記シリコンカーバイド繊維80〜2体積%と、ニツ
    ケル金属20〜98体積%とを固相で接触させホツト
    プレスする拡散結合法により、前記繊維中の遊離
    炭素とニツケル金属との炭化物生成反応を行わ
    せ、前記シリコンカーバイド繊維と金属基地との
    結合性をよくすることを特徴とするシリコンカー
    バイド繊維強化ニツケル複合材料の製造方法。 2 主としてケイ素と炭素とを主な骨格成分とす
    る有機ケイ素高分子化合物よりなる紡糸を1000〜
    2000℃の温度範囲で焼成して、遊離炭素0.01%以
    上を含有するシリコンカーバイド繊維となし、前
    記シリコンカーバイド繊維80〜2体積%と、20〜
    98体積%のニツケル合金で、その合金成分として
    炭素と反応して炭化物を生成する元素であるクロ
    ム、モリブデン、マンガン、シリコン、ニオブ、
    チタン、アルミニウム、コバルト、タングステ
    ン、パナジウム、タンタル、ジルコニウム、カル
    シウム、ホウ素、鉄、銅および炭素の中から選ば
    れる1種または2種以上を添加したニツケル合金
    基地とを固相で接触させホツトプレスする拡散結
    合法により、前記繊維中の遊離炭素とニツケル合
    金基地との炭化物生成反応を行わせ、前記シリコ
    ンカーバイド繊維と合金基地との結合性をよくす
    ることを特徴とするシリコンカーバイド繊維強化
    ニツケル複合材料の製造方法。
JP16448984A 1984-08-06 1984-08-06 シリコンカ−バイド繊維強化ニツケル複合材料の製造方法 Granted JPS60149739A (ja)

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JP16448984A JPS60149739A (ja) 1984-08-06 1984-08-06 シリコンカ−バイド繊維強化ニツケル複合材料の製造方法

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