JPS5843461B2 - シリコンカ−バイドセンイキヨウカマグネシウムゴウキンフクゴウザイリヨウ オヨビ ソノセイゾウホウホウ - Google Patents

シリコンカ−バイドセンイキヨウカマグネシウムゴウキンフクゴウザイリヨウ オヨビ ソノセイゾウホウホウ

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JPS5843461B2
JPS5843461B2 JP9605575A JP9605575A JPS5843461B2 JP S5843461 B2 JPS5843461 B2 JP S5843461B2 JP 9605575 A JP9605575 A JP 9605575A JP 9605575 A JP9605575 A JP 9605575A JP S5843461 B2 JPS5843461 B2 JP S5843461B2
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magnesium alloy
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秀夫 茅野
守 大森
聖使 矢島
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TOHOKU DAIGAKU KINZOKU ZAIRYO KENKYU SHOCHO
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はシリコンカーバイド繊維で補強強化してなるマ
グネシウム合金複合材料およびその製造方法に係る。
近年金属基繊維強化複合材料が注目されるようになって
おり、特に比重が小さく、強さ、剛性率ともに優れたボ
ロン、SiC,カーボン、ベリリウムなどの繊維が開発
され、次第に入手し易くなってから、繊維強化複合材料
の発展に一層拍車をかげている。
マグネシウム基繊維強化複合材料は、マグネシウム自体
の溶融点は651℃と比較的低いが、400℃程度まで
十分実用することができ、プラスチックをマトリックス
とするFRPより耐熱性があるから、軽量でかつ400
℃程度までの温度の下で使用される例えば航空機の部分
品材料とし有利に使用することができる。
従来シリコンカーバイド繊維とマグネシウムまたはマグ
ネシウム合金との複合材料の研究は、実用に供されてい
るシリコンカーバイド繊維がウィスカー状であるため、
シリコンカーパイドウ1スカーとマグネシウムまたはマ
グネシウム合金とについてなされている。
しかしSiCのみからなるシリコンカーバイドウィスカ
ーはマグネシウムまたはマグネシウム合金との濡れ性が
悪く、またウィスカーの長さが短いため前記ウィスカー
を整列させるのが非常に困難であり、引張強度が弱く、
弾性率は低くかつウィスカーの価格が高いため、実用に
供されていない。
本発明は前記シリコンカーバイドウィスカー強化マグネ
シウム複合材料の諸欠点を解消し、常温ならびに高温に
おいて引張強度が大きく、かつ弾性率の高いシリコンカ
ーバイド繊維強化マグネシウム合金複合材料とその製造
方法を提供することを目的とし、このため遊離炭素を2
〜20優を含有する高強度シリコンカーバイド繊維とマ
グネシウムに前記遊離炭素または炭化ケイ素との濡れ性
の良い元素のうち1種以上を添加してなるマグネシウム
合金と複合させると、両者相互の濡れ性が良くなること
に着目し、本発明を完成したものである。
本発明のシリコンカーバイド繊維強化マグネシウム複合
材料に使用することのできる通常のマグネシウム合金を
第1〜2表に、また原子力用のマグネシウム合金を第3
表に示す。
本発明の複合材料に使用することのできる遊離炭素を2
〜20%以上含有するシリコンカーバイド繊維は、本発
明者らが先に特許出願した特開昭51−139929号
、特開昭51−130324号、特開昭51−1303
25号、特開昭51−149925号、特開昭51−1
49926号の発明によるものである。
本発明のシリコンカーバイド繊維強化マグネシウム合金
複合材料において、遊離炭素を2〜20多含有したシリ
コンカーバイド繊維を使用する理由は、遊離炭素が2多
より少いシリコンカーバイド繊維はマグネシウム合金と
の濡れ性が悪く、複合材料を構成させても、温度、外力
の影響を受けると前記繊維と金属基地との間で相互に間
隙があるため、それらの伸縮は十分抑止されず、相互に
強度的補完作用を発揮することができないからである。
本発明において好適には遊離炭素2〜20%を含有させ
たシリコンカーバイド繊維を用いると、最も良い結果が
得られる。
種々の量の遊離炭素を含有するシリコンカーバイド繊維
が体積比で20優を占めるマグネシウム90%とアルミ
ニウム10%からなるマグネシウム合金複合材料の伸び
および引張強度は、第1図に示すように、シリコンカー
バイド繊維中の遊離炭素の量が多くなるに従って複合材
料の伸びは次第に小さくなり、遊離炭素20%の近傍で
は急激に小さくなる。
前記複合材料の引張強度は遊離炭素の増大とともに大き
くなるが遊離炭素18%以上になると逆に小さくなり、
2つφ以上では複合させる効果がなくなっている。
また遊離炭素2%以下は前記引張強度は急激に小さくな
る。
本発明の遊離炭素を含有するシリコンカーバイド繊維強
化マグネシウム合金複合材料の引張強度が繊維中の遊離
炭素の増大とともに大きくなっている理由は次のごとく
である。
すなわちシリコンカーバイド繊維中の遊離炭素とマグネ
シウム合金中の添加元素とが反応してシリコンカーバイ
ド繊維の表面に炭化物が生成し、物理的、機械的接着以
外に化学的接着も生起して、シリコンカーバイド繊維と
マグネシウム合金との濡れ性がよくなるため、シリコン
カーバイド繊維強化マグネシウム合金複合材料の引張強
度は大きくなる。
前記遊離炭素と安定な炭化物を生成することができ、か
つマグネシウムに添加してマグネシウム合金とすること
のできる元素は、第2図の炭化物生成の標準自由エネル
ギーが負の値を示すもので、アルミニ・ラム、マンガン
、ジルコニウム、カルシウム、シリコン、銅、ニッケル
、亜鉛があり、この他に希土類元素も安定な炭化物を生
成しやすく、本発明の複合材料に使用することができる
前記諸元素を添加してなるマグネシウム合金と遊離炭素
を2〜20%含有するシリコンカーバイド繊維を複合さ
せると、遊離炭素を含有するシリコンカーバイド繊維の
内部からは炭素が表面に拡散して前記諸元素と反応し、
さらに、わずかに前記繊維内部へは前記諸元素が拡散し
てゆき遊離炭素と反応するため、シリコンカーバイド繊
維とマグネシウム合金との濡れがきわめてよくなる。
前記諸元素と遊離炭素との反応はきわめて早いが、シリ
コンカーバイド繊維の内部から遊離炭素が拡散する拡散
速度と前記諸元素が前記繊維内部へ拡散する拡散速度と
が小さいため、通常10分間以上溶融金属と遊離炭素を
2〜20φ含有するシリコンカーバイド繊維とを接触反
応させることが有利である。
しかしながらシリコンカーバイト繊維中の遊離炭素の量
が増大すると、金属炭化物生成により遊離炭素が繊維中
より失なわれるため、シリコンカーバイド繊維の形状が
わずかではあるがそこなわれ、複合材料の引張強度は小
さくなり、マグネシウム金属基中に金属炭化物の量が多
くなるため、複合材料の伸びは小さくなってゆく。
前記炭化物生成元素以外に炭化ケイ素と濡れ性の良い元
素として銅、ニッケルをマグネシウムに添加して合金と
し、シリコンカーバイド繊維と複合させ繊維とマグネシ
ウム合金との濡れ性のよいシリコンカーバイド繊維強化
マグネシウム合金複合材料を製造することができる。
もともと銅はSiCを分解する元素であり、ニッケルも
SiCをわずかながら分解する元素であるため、これら
元素を多量に含有するマグネシウム合金を複合材料の金
属基地とする場合は、シリコンカーバイト繊維中のSi
Cを分解して繊維形状を失なわせることがあるが、これ
ら元素を小量マグネシウムに添加してなるマグネシウム
合金とシリコンカーバイド繊維とを溶融により複合して
も、シリコンカーバイド繊維の形状は失なわれずに、そ
のうえ繊維と金属基地との濡れ性のよい複合材料となす
ことができる。
前記炭化物を生成する諸元素ならびに銅、ニッケルをマ
グネシウムに添加し合金にすると、シリコンカーバイド
繊維と金属との濡れがきわめてよくなるため、さらに亜
鉛、ベリリウムおよびその他の炭化物を生成しにくく、
かつSiCとも反応しない金属元素のうち少くとも1種
以上を10φ以下添加しても、前記合金の濡れ性の低下
はわずかであるため、前記元素類を10優まで添加する
ことができる。
添加量が10%を超えると濡れ性の低下が太きいため、
10%を超えて添加することは好ましくない。
前記炭化物生成元素、銅、ニッケルおよび亜鉛の諸元素
をマグネシウムに添加して合金となす場合、その添加量
は10%以下(約0.001〜10饅)の通常マグネシ
ウム合金組成とすることができる。
本発明のシリコンカーバイド繊維強化マグネシウム合金
複合材料の引張強度、伸びおよび弾性率は、複合材料中
のシリコンカーバイド繊維の体積百分率により異なって
いる。
すなわち第3図に示す如く、遊離炭素を10%含有する
シリコンカーバイド繊維をマグネシウム90φとアルミ
ニウム10%との合金に複合させる量をかえたシリコン
カーバイド繊維強化マグネシウム合金複合材料の引張強
度は、シリコンカーバイド繊維の量を多くするに従って
大きくなり、体積比で50優になるとマグネシウム合金
の引張強度の約6倍以上となっている。
しかしながら前記複合材料の伸びは、第4図に示される
ごとく、シリコンカーバイド繊維の量が多くなるに従っ
てマグネシウム合金そのものの伸びより小さくなり、体
積比で80%以上になるとほとんど複合材料の伸びがな
くなる。
シリコンカーバイド繊維の添加量が2φ以下ではマグネ
シウム合金の引張強度とほとんど変わらない。
前記シリコンカーバイド繊維マグネシウム合金複合材料
の弾性率は第5図に示される如く、繊維の量が増大する
に従って増大し、体積比で50饅含有する場合には、マ
グネシウム合金のそれノ約2.5倍となっている。
さらに本発明のシリコンカーバイド繊維強化マグネシウ
ム合金複合材料は200〜1600℃の温度の高い領域
でも強度が太きいため使用可能である。
すなわち1例として、遊離炭素10%を含有するシリコ
ンカーバイド繊維と、マグネシウム90φとアルミニウ
ム10%からなるマグネシウム合金とを複合させ、繊維
を体積で30%含有するシリコンカーバイド繊維強化マ
グネシウム合金複合材料とし、該複合材料と繊維の含ま
ないマグネシウム合金の引張強度を室温から600℃ま
で測定し第6図に示した。
同図において、マグネシウム合金の引張強度は温度が高
くなると漸次低下し300℃以上では使用に耐える強度
を示さないが、シリコンカーバイド繊維強化複合材料に
おいては、温度上昇による引張強度の低下がマグネシウ
ム合金に比較して小さく、600℃においても約70に
97mx2と大きい値を維持しているため、600℃の
高温まで安定して使用できる材料となっている。
次に本発明の複合材料の製造方法について説明する。
本発明において使用される遊離炭素2〜20%を含有す
るシリコンカーバイド繊維は下記(1)−(11の型式
に分類される有機ケイ素化合物を出発原料として製造さ
れる。
(1)Si−C結合のみをふくむ化合物。
(2)Si−C結合のほかに5i−H結合をふくむ化合
物。
(3)Si−Hal結合を有する化合物。
(4)Si−N結合を有する化合物。
(5)Si−OR(R−アルキル、アリール)結合を有
する化合物。
(6)Si−OH結合を有する化合物。
(7)Si−Si結合をふくむ化合物。
(8) Si −0−Si結合をふくむ化合物。
(9)有機ケイ素化合物エステル類。
00 有機ケイ素化合物過酸化物。
前Ra1)−(1c)の型式に属する少なくとも1種以
上の有機ケイ素化合物から、照射、加熱、重縮合用触媒
添加の少なくとも何れか1つを用いた重縮合反応により
、ケイ素と炭素とを主な骨格成分とする有機ケイ素高分
子化合物、例えば下記の如き分子構造を有する化合物を
生成させる。
に)前記(イ)〜(ハ)記載の骨格成分を鎖状および三
次元構造のうち少なくとも一つの部分構造として含むも
の又は(イ)(ロ)(ハ)の混合物。
前記の分子構造を有する化合物には例えば次の如きもの
がある。
に)前範イ)〜(ハ)記載の骨格成分を鎖状、環状およ
び三次元構造のうち少なくとも一つの部分構造として含
むもの、又は(イ)(ロ)(ハ)の混合物。
前記有機ケイ素高分子化合物を紡糸し、該紡糸を真空中
で予備加熱し、さらに真空中あるいは不活性ガス、CO
ガス、水素ガスのうちから選ばれるいずれか1種以上の
雰囲気下で高温焼成することにより強度がきわめて大き
く、弾性率の高いシリコンカーバイド繊維を製造するこ
とができる。
前記シリコンカーバイド連続繊維の原料である前記(イ
)〜に)の有機ケイ素高分子化合物中にケイ素と炭素と
が含まれる割合は、2原子のケイ素に対して少くとも5
原子以上の炭素となっているため、この有機ケイ素高分
子化合物を紡糸し、焼成すると、高分子の側鎖として結
合している多くの炭素は炭化水素または有機ケイ素化合
物となって揮発するものの、少くとも2〜20%は遊離
炭素としテシリコンカーバイド繊維中に残存させること
ができる。
従来知られたシリコンカーバイドウィスカーとマグネシ
ウムまたはマグネシウム合金との複合材料においては、
ウィスカーと金属とは物理的、機械的に接着しているに
すぎないが、本発明の複合材料においては、シリコンカ
ーバイド繊維中の遊離炭素と金属元素が化学反応して炭
化物を生成する。
この炭化物は繊維と金属基地との界面に存在し、繊維と
金属基地とを接着する役割をはたしている。
また、マグネシウムに銅、ニッケルのイスれか1種以上
をわずかに添加してなるマグネシウム合金をシリコンカ
ーバイド繊維と複合させる場合には、前記録およびニッ
ケルは添加量が少いため、シリコンカーバイド繊維表面
でしか反応しないため、シリコンカーバイド繊維の形状
をそこなわず、シリコンカーバイド繊維とマグネシウム
合金との濡れ性のよいシリコンカーバイド繊維強化マグ
ネシウム合金複合材料となすことができる。
本発明のシリコンカーバイド繊維強化マグネシウム合金
複合材料を製造する際には遊離炭素2〜20饅を含有す
るシリコンカーバイド繊維と金属溶湯な比較的長い間接
触させると、強固な複合材料を製造することができ、通
常10分間以上の溶融状態での接触が有利である。
溶融マグネシウムにシリコンカーバイド繊維を複合させ
るには(1)溶融金属浸透法、(2)鋳造法、(3)ダ
イカスト法の3つの方法を用いることができる。
このうち溶融金属浸透法は、真空中あるいは不活性ガス
雰囲気中で、整列した繊維の束の間に溶融金属を浸透さ
せる方法であり、この場合、浸透圧を利用して溶融金属
を浸透させたり、一端を真空に引き、溶融金属側に不活
性ガスにより圧力を加えることもできる。
(2)鋳造法田1)の溶融金属浸透法と同様、繊維の間
に声融金属を満してゆく方法であり、連続鋳造法として
特に有用なものである。
又(3)ダイカスト法は繊維と溶融金属の混合物を型に
入れ加圧成形する方法である。
さらには拡散結合法による複合材料の製造方法として、
遊離炭素を2〜20φ含有するシリコンカーバイド繊維
とマグネシウム合金粉末とを混合し、ホットプレスして
、遊離炭素とマグネシウム合金中の添加元素と化合させ
るかあるいはSiCと添加元素とを化合させることによ
り濡れをよくした複合材料を製造することができる。
この場合、遊離炭素を2〜20優含有するシリコンカー
バイド繊維と金属マグネシウム合金粉末とを混合し、ホ
ットプレスして遊離炭素とマグネシウム合金とを反応さ
せて濡れをよくするための温度範囲は3000以上マグ
ネシウム合金の融点までが良い。
前記温度範囲が300℃以下では遊離炭素とマグネシウ
ム合金中の添加元素との反応がきわめて遅く実用的でな
く、融点以上ではマグネシウム合金が融解するため、前
記300°C以上マグネシウム合金の融点までで最も良
い結果が得られる。
但し金属の半溶融状態をホットプレスすることもできる
前記ホットプレスの圧力は0.001〜20)ン/cd
の範囲であり、0.001)ン/d以下では加圧する効
果がなく、20)ン/cat以上で加圧しても効果には
変りないため圧力は0.001〜20トン/cwtとす
る。
さらにホットプレスする時間は温度と関連し、通常マグ
ネシウム合金の融点近傍では10分以上、600℃では
16分以上、500°Cでは38分以上、400’Cで
は85分以上、300℃では200分以上ホットプレス
すると良い結果が得られる。
前記ホットプレスしてシリコンカーバイド繊唯とマグネ
シウム合金を複合させるには、(1)箔冶金法、(2)
粉末冶金法、(3)電着法、(4)プラズマスプレー法
、(5)蒸着法の諸方法によることができる。
(1)箔冶金法は金属の箔と繊維をバインダーで固定し
ながらドラム状に巻き付け、箔と繊維を並べた層を作り
、これをドラムからはずして適当な形に切り取りホット
プレスする方法である。
(2)粉末冶金法は金属粉末と繊維の列とを交互に重ね
て型にするか、繊維の束の一端から真空に引き粉末を詰
めて一定の形状とするか、あるいは短繊維と金属粉末を
圧延または押出して成形体となし、この成型体をホット
プレスする方法である。
(3)電着法は電解析出によって繊維にマトリックス金
属を付着させて所定の形状にしたものをホットプレスす
る方法である。
0)プラズマスプレー法は不活性雰囲気中でプラズマア
ークの中に金属粉末を射出させ、これを整列させた繊維
上に吹きつけ付着させたものをホットプレスする方法で
ある。
(5)蒸着は真空蒸着か化学蒸着により繊維の表面に金
属を付着させたものを束ねてホットプレスする方法であ
る。
前記様々の製造方法のうち、粉末冶金法において、繊維
と金属粉末とを加圧成形した後、圧力なしで前記300
0以上マグネシウム合金の融点以下の温度範囲で焼結し
て濡れをよくすることもでき、この場合加熱はホットプ
レスに比較して長時間行わなければならない。
次に本発明を実施例について説明する。
実施例 1 マグネシウム90%とアルミニウム10%からなるマグ
ネシウム合金をアルゴンガス雰囲気下の室で800℃に
加熱溶融した。
一方直径10μmで遊離炭素10%含有するシリコンカ
ーバイド繊維を束ね、両端を開いたマグネシア製パイプ
中に並列に封入し、マグネシア製パイプの一端を封印し
、他端を真空系に接続して、加熱しながら脱ガスして、
前記アルゴンガス雰囲気の室に入れ封印を取った。
このマグネシア製パイプの開放端を下にして、予め溶融
状態にしておいた前記マグネシウム合金浴中に沈下させ
、他端を真空にした。
溶融シたマグネシウム合金はマグネシア製パイプ中に押
し上げられて、シリコンカーバイド繊維間を満し、マグ
ネシウム合金の溶融状態を30分間保持して、シリコン
カーバイド繊維強化マグネシウム合金複合材料を得た。
この複合材料中には繊維が25%含まれており、その引
張強度は73Ktj/wIt2 であり、シリコンカー
バイド繊維を含まないマグネシウム合金の引張強度の約
4倍となった。
この結果からシリコンカーバイド繊維による複合効果が
十分発揮され、シリコンカーバイド繊維中の遊離炭素と
マグネシウム合金中のアルミニウムとが反応し、繊維と
金属基地との濡れ性が良いことがわかった。
実施例 2 マグネシウム93.4%、ジルコニウム0.6φ、イツ
トリウム2.0%、亜鉛4.0%からなるマグネシウム
合金をアルゴンガス雰囲気の室で800℃に加熱溶融し
た。
他方直径15μmで遊離炭素6φを含有するシリコンカ
ーバイド繊維を束ね、両端を開いたマグネシア製パイプ
中に並列に封入し、実施例1と同じ方法により、マグネ
シウム合金をシリコンカーバイド繊維間に満し、マグネ
シウム合金の溶融状態を1時間保持して、シリコンカー
バイド繊維強化マグネシウム合金複合材料を得た。
この複合材料中にはシリコンカーバイド繊維が体積比で
32%含まれており、その引張強度は87に−g/yn
、m2であり、繊維と金属との複合効果が認められ、繊
維中の遊離炭素と合金中の添加元素とが反応して、両者
の濡れ性が良くなり、複合材料としての特性が発揮され
ている。
実施例 3 遊離炭素10%を含有するシリコンカーバイド繊維を積
層配夕1ル、マンガン1.0%、カルシウム0、1宏シ
リコン0.25%、銅0.03%、ニッケルo、oos
%、不純物0.20%、マグネシウム98.412%か
らなるマグネシウム合金粉末を前記繊維の間に充填して
、20X50X400Mの成形体となし、アルゴンガス
雰囲気下0.5トン/cdの加圧下で550℃に4時間
ホットプレスし、シリコンカーバイド繊維強化マグネシ
ウム合金複合材料を得た。
この複合材料には体積比で30%の繊維が含まれており
、その引張強度は30助/藺2で、繊維を含有しないマ
グネシウム合金の強度の約2倍となり、複合効果が認め
られ、繊維中の遊離炭素と合金中の添加元素とが反応し
て、繊維と合金との濡れ性が良くなったことが示された
実施例 4 遊離炭素10qbを含有する10μmのシリコンカーバ
イド繊維な織布として直径100WIjIlの円に切り
取り、0.5wnの間かくに配列し、アルゴン雰囲気下
の室に入れる。
マグネシウム合金としては、アルミニウム9.5%、マ
ンガン0.5%、亜鉛2.1優、シリコン0.2%、銅
0.1φ、ニッケル0.05饅、不純物0.25%、マ
グネシウムs 7.3 %からなるマグネシウム合金を
アルゴン雰囲気下の室に入れ、soo’cに溶融させて
前記配列された網状繊維に注入した。
このマグネシウム合金の溶融状態を30分間保持して、
シリコンカーバイド繊維強化マグネシウム合金複合材料
とした。
この複合材料中には体積で15%のシリコンカーバイド
繊維が存在し、その複合材料の引張強度は30に9/関
2であり、繊維を含まないマグネシウム合金の約1.5
倍であり、前記30分間に遊離炭素と合金中の添加元素
とが反応し繊維と合金との濡れ性がよくなり複合材料と
しての特性が発揮されている。
以上本発明で得られたシリコンカーバイド繊維強化マグ
ネシウム合金複合材料は引張強度がきわめて大きく、弾
性率も高く、耐熱性、耐摩耗性にすぐれているため、下
記に示す各種材料として使用される。
(a) 合成繊維用材料、例えばボビン、分離器、糸
かげ、ポンプの部品、ボール、スリーブ、メカシール、
弁、ノズル、攪拌機、反応容器、パイプ、熱交換機、バ
ルブ、その他。
(b) 合成化学用材料、例えばプランジャーポンプ
、スリーブ、メカシール、分離器、反応器弁、減圧弁、
シート、熱交換器、遠心分離機、低温用容器、その他。
(c)機械工業用材料、例えば熱交換器、圧粉ダイス、
超音波加工機、ホーン、ミシン部品、カム、ボールミル
部品、カメラ部品、真空ポンプ、集電子、軸受、工具、
時計部品、機械用台、その他。
(d) 建設機械用材料、例えば削岩機部品、粉砕機
部品、キャタピラ一部品、サンドポンプ部品、パワーシ
ャベル部品、その他。
(e)海洋開発(含宇宙)用材料、例えば、熱交換器、
ロケット用部品、タンク、その他。
(f) 自動車用材料、例えばエンジン、マニホルド
、デフキャリヤ、クランクケース、ポンプボデー、バル
ブボデー、クランクケース、クラッチハウジング、ミッ
ションケース、ギヤボックス、フライホールハウジング
、シリンダーブロック、シリンダーヘッド、ピストン、
プーリー、ポンプボデー、ブロワ−ハウジング タイヤ
モールド、ロータリーエンジン、構造材、ボディ材、そ
の他。
(社)゛食品用材料、例えばスーパーデカンタ−、バル
ブ、反応器、メカシール、分離器、その他。
(h) スポーツ用材料、例えばスパイク、ゴルフ用
具、テニスラケット、釣具、登山用具、スキー用具、バ
ドミントンラケット、ボール、ボーリングマシン部品、
その他。
(i) 船舶航空機用材料、例えばエンジン、構造材
料、外壁、スクリュー、水中翼、その他。
(j) 電機用材料、例えば送電用ケーブル、コンデ
ンサー、シャーシー、アンテナ、ステレオ部品、ポール
、その他。
(k) 建築用材料、例えば窓わく、構造材料、その
他。
(1) 以上のほか農機具材料、漁具用材料、原子力
用材料、核融合炉材料、太陽熱利用材料、医療器具用材
料、自転車用材料、バルブの弁、弁座、リンク、棒、円
板、ライナー、インベンター、土砂輸送用ポンプ部品、
汚物処理用様部品、プラスチックの押出し射出用ダイス
、ノズル、反射鏡、その他に有利に使用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はシリコンカーバイド繊維強化マグネシウム合金
複合材料の引張強度および伸びとシリコンカーバイド繊
維中に含まれる遊離炭素の量との関係を示す図、第2図
は炭化物生成反応の標準自由エネルギー変化を示す図、
第3図はシリコンカーバイド繊維強化マグネシウム合金
複合材料の引張強度と複合材料中の繊維含有量との関係
を示す図、第4図はシリコンカーバイド繊維強化マグネ
シウム合金複合材料の伸びと複合材料中の繊維含有量と
の関係を示す図、第5図はマグネシウム合金複合材料の
弾性率と複合材料中の繊維含有量との関係を示す図、第
6図はシリコンカーバイド繊維強化マグネシウム合金複
合材料の高温引張強度を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 遊離炭素を2〜20φ含有するシリコンカーバイド
    繊維強化マグネシウム合金複合材料において、前記複合
    材料中に前記遊離炭素およびシリコンカーバイドとの濡
    れ性の良い元素として、アルミニウム、希土類元素、マ
    ンガン、ジルコニウム、カルシウム、シリコン、銅、ニ
    ッケル、亜鉛の中から選ばれるいずれか1種または2種
    以上を10ないしo、ooi%含有するマグネシウム合
    金を添加して、前記複合材料を構成する遊離炭素2〜2
    0φを含有するシリコンカーバイド繊維を体積比で80
    〜2饅とし、前記マグネシウム合金を体積比で20〜9
    8%とし、溶融合体せられた複合材料であって、繊維と
    金属基地との濡れ性がよく、引張強度がきわめて大きく
    、弾性率が高く、耐熱性、耐摩耗性に優れたことを特徴
    とするシリコンカーバイド繊維強化マグネシウム合金複
    合材料。 2 複合材料を構成する遊離炭素2〜20%を含有する
    シリコンカーバイド繊維を体積比で80〜2%とし、前
    記繊維を積層配列し、炭化ケイ素と濡れ性の良い元素と
    して、アルミニウム、希土類元素、マンガン、ジルコニ
    ウム、カルシウム、シリコン、銅、ニッケル、亜鉛の中
    から選ばれるいずれか1種又は2種以上を10ないし0
    .001多含有するマグネシウム合金を体積比で20〜
    98饅の割合とし加熱溶融して、前記積層配列されたシ
    リコンカーバイド繊維の間を充填し、シリコンカーバイ
    ド繊維と前記マグネシウム合金とを溶融接触させて、前
    記遊離炭素とマグネシウム合金中のアルミニウム、希土
    類元素、マンガン、ジルコニウム、カルシウム、シリコ
    ン、銅、ニッケル、亜鉛の何れか1種又は2種以上の元
    素とを反応させ、前記シリコンカーバイド繊維と金属基
    地との濡れ性、引張強度、弾性率、耐熱性、耐摩耗性を
    よくすることを特徴とするシリコンカーバイド繊維強化
    マグネシウム合金複合材料の製造方法。
JP9605575A 1975-08-07 1975-08-07 シリコンカ−バイドセンイキヨウカマグネシウムゴウキンフクゴウザイリヨウ オヨビ ソノセイゾウホウホウ Expired JPS5843461B2 (ja)

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WO1993015238A1 (en) * 1992-02-04 1993-08-05 Japan As Represented By Director General Of Agency Of Industrial Science And Technology Method of flameproofing molten magnesium material, and alloy thereof

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