JPS628726Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、スウイング時にふんばり力が確保で
き、しかも良好な歩行性能を有し、耐摩耗性に優
れたゴルフ靴用靴底に関するものである。

従来、ゴルフ靴は、靴底に金属突起を複数螺着
したものが使用されているが、舗装道路等の普通
の場所では歩き難い欠点を有していた。

又、靴底に合成樹脂製又はゴム製の突起を多数
突設したゴルフ靴も使用されているが、ゴルフ場
の急斜面等においてスウイングする場合に、当該
突起が地面にしつかり食込まないため、体が流れ
やすく、ミスシヨツトしやすく、また、耐摩耗性
に劣る欠点を有していた。

さらに、耐摩耗性を改善するために、セラミツ
クス製の突起を使用した靴底が作られたが、欠け
易い欠点を有し、十分満足のいくゴルフ靴用靴底
を提供するには至つていなかつた。

そこで本考案者は、前記従来技術の欠点に鑑み
鋭意検討した結果、従来の金属製突起に代えてセ
ラミツクス突起を配設し、このセラミツクス突起
の近傍に硬質合成樹脂製の弾性突起を配し、さら
にこれらセラミツクス突起及び弾性突起の周囲に
軟質合成樹脂製の緩衝突起を多数配したゴルフ靴
用靴底とすることにより、セラミツクス突起の先
が欠け易いことが改善でき、耐摩耗性及び歩行性
能に優れ、スウイング時にはふんばり力が確保で
きるゴルフ靴を提供できることを見い出し本考案
を成すに至つたものである。

すなわち本考案は、セラミツクス突起１及び弾
性突起２を有する靭性の硬質合成樹脂製の前踏部
用弾性芯体Ａ、踵部用の弾性芯体Ｂを、緩衝突起
３を有する発泡ウレタン等の軟質合成樹脂製の緩
衝底Ｃと一体的に成形し、該セラミツクス突起
１、弾性突起２、緩衝突起３を緩衝底Ｃの靴底接
地面より突出させてなるゴルフ靴用靴底である。

本考案に係るゴルフ靴用靴底を実施例に基づい
て説明する。

本考案の靴底は、第１図乃至第３図に示したよ
うに、接地面側からセラミツクス突起１及び弾性
突起２を有する硬質合成樹脂製の前踏部用弾性芯
体Ａ、踵部用の弾性芯体Ｂを、緩衝突起３及び突
縁４を有する緩衝底Ｃと一体的に成形してなるも
のである。

又他の実施例は、第９図に示したように、突縁
４部分に代えて緩衝突起３を形成し、接地面側か
らセラミツクス突起１及び弾性突起２を有する硬
質合成樹脂製の前踏部用弾性芯体Ａ、踵部用の弾
性芯体Ｂを、緩衝突起３を有する緩衝底Ｃと一体
的に成形してなるものである。

硬質合成樹脂製の前踏部用弾性芯体Ａ、踵部用
の弾性芯体Ｂはジユラコン、硬質ナイロン、硬質
ウレタン等の靭性を有する硬質合成樹脂製で、第
４図乃至第７図に示したように、前踏部用と踵部
用とからなり、前踏部用の弾性芯体Ａは、第４図
及び第６図に示したように、当該靴底の前踏部ａ
より小形の略相似形で、中央に開口部５，５を穿
設した基板部６を設け、この基板部６の周辺部、
すなわち当該ゴルフ靴とした場合に力の入る部分
に、セラミツクス突起１を突設して周囲より少許
厚肉とした埋設部７を複数個設け、この各埋設部
７の近傍付近に該弾性芯体Ａと一体の弾性突起２
を突設し、この弾性突起２の裏面側の基板部６に
該埋設部７と同じ高さの突子８を突設してなるも
のである。

踵部用の弾性芯体Ｂは、第５図及び第７図に示
すように、当該靴底の踵部ｃより小形の略相似形
で、中央に開口部５を穿設した基板部６を設け、
この基板部６の上方に、先端を膨出させた舌片部
９を延設し、この基板部６の力の係る部分にセラ
ミツクス突起１を埋設して周囲より少許厚肉とし
た埋設部７を複数個設け、この各埋設部７の近傍
付近に該弾性芯体Ｂと一体の弾性突起２，２を突
設してなるものである。

なお、セラミツクス突起１は、アルミナ系、ジ
ルコニア系等の各種セラミツクス材料により形成
されたもので、第６図及び第７図に示すように、
略円錐形の突起部１０を座部１１に突設し、この
座部の裏面中央に、金型に該セラミツクス突起１
を配設する際のピン孔１２を設けてなる形状であ
るが、材質や形状は、特に限定するものではな
い。

緩衝底Ｃは、発泡ウレタン等の軟質合成樹脂製
で、第１図乃至第３図に示したように、周縁部に
沿つて複数の緩衝突起３及び突縁４を形成し、又
第９図の如く緩衝突起３のみを形成して、前記弾
性芯体Ａ，Ｂを埋設したとき、該弾性芯体Ａ，Ｂ
の外周及び弾性芯体Ａ，Ｂの開口部５から突出す
るように、多数の緩衝突起３及び突縁４を又は緩
衝突起３を突設してなるものである。

なお、セラミツクス突起１、弾性突起２、緩衝
突起３及び突縁４を略同高に、靴底接地面より突
出させて、硬いセラミツクス突起１を足裏の力の
入る部分に配設しているため、弾性突起２、軟か
い緩衝突起３及び突縁４の摩耗が抑制され、耐久
性に優れた靴底とすことができる。

次に本考案に係る靴底の製造方法を第１図の場
合について説明すると、弾性芯体Ａ，Ｂ成形用の
金型内にセラミツクス突起１を配設し、靭性を有
する硬質合成樹脂を注入して弾性芯体Ａ，Ｂを成
形し、この弾性芯体Ａ，Ｂを、緩衝底Ｃ成形用の
金型内に配設し、軟質合成樹脂を注入して、弾性
芯体Ａ，Ｂと緩衝底Ｃを一体に形成して、該セラ
ミツクス突起１、弾性突起２、緩衝突起３及び突
縁４を緩衝底Ｃの靴底接地面より突出させてなる
ゴルフ靴用靴底とするものである。

このように本考案に係るゴルフ靴用靴底は、硬
いセラミツクス突起１、弾性突起２、軟かい緩衝
突起３及び突縁４とを多数配設しているため、良
好な歩行性能とふんばり力とを併有する優れたゴ
ルフ靴を提供することができる。

本考案に係るゴルフ靴用靴底は、柔らかい緩衝
突起３及び突縁４を多数突設しているため、舗装
道路等の普通の場所でも歩き易く、疲れ難く、歩
行性能に優れたゴルフ靴を提供することができる
ものである。

本考案に係るゴルフ靴用靴底は、セラミツクス
突起１を硬質合成樹脂製の弾性芯体Ａ，Ｂに配設
し、該弾性芯体Ａ，Ｂと一体化した弾性突起２と
緩衝突起３及び突縁４或いは突縁４に代えて緩衝
突起３のみを配設しているため、これらが該セラ
ミツクス突起１の近傍に突設し、これらセラミツ
クス突起１及び弾性突起２の周囲に柔らかい緩衝
突起３及び突縁４或いは突縁４に代えて緩衝突起
３のみを配設しているため、スウイング時にセラ
ミツクス突起１及び弾性突起２が地面によく食込
んで、ふんばり力が確保できて体が流れず、ミス
シヨツトを防止できる優れた効果を有するゴルフ
靴を提供することができる。

本考案に係るゴルフ靴用靴底は、セラミツクス
突起１を硬質合成樹脂製の弾性芯体Ａ，Ｂに配設
し、該弾性芯体Ａ，Ｂと一体化した弾性突起２と
を該セラミツクス突起１の近傍に突設しているた
め、当該セラミツクス突起１が強固に靴底に配設
でき、セラミツクス突起１がぐらついたり、欠落
したりすることがない靴底とすることができるも
のである。

本考案に係るゴルフ靴用靴底は、セラミツクス
突起１の近傍に弾性突起２を配設しているため、
セラミツクス突起１の欠け易さが改善でき、耐久
性に優れたゴルフ靴を提供できる。

本考案に係るゴルフ靴用靴底は、セラミツクス
突起１を硬質合成樹脂製の弾性芯体Ａ，Ｂに配設
し、該弾性芯体Ａ，Ｂと一体化した弾性突起２を
該セラミツクス突起１の近傍に突設しているた
め、当該セラミツクス突起１に加わる力が靴底全
体に分散され、突起の突き上げにより足を痛めた
りすることがなく、履心地の良いゴルフ靴を提供
することができるものである。

本考案のゴルフ靴用靴底は、靴甲皮の取付側に
硬質合成樹脂製の弾性芯体Ａ，Ｂを配しているた
め、地面の凹凸により各突起に不均一に加わる力
を吸収して、履心地の良いゴルフ靴を提供できる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のゴルフ靴用靴底の正面図、第
２図は第１図の−線における断面図、第３図
は第１図の−線における端面図、第４図は本
考案に係る前踏部用の弾性芯体の正面図、第５図
は本考案に係る踵部用の弾性芯体、第６図は第４
図の−線における断面図、第７図は第５図の
−線における断面図、第８図は本考案に係る
靴底を取付けた状態のゴルフ靴の側面図、第９図
は本考案の他の実施例を示すゴルフ靴用靴底の正
面図である。 Ａ……前踏部用の弾性芯体、Ｂ……踵部用の弾
性芯体、Ｃ……緩衝底、ａ……前踏部、ｂ……不
踏部、ｃ……踵部、１……セラミツクス突起、２
……弾性突起、３……緩衝突起、４……突縁、５
……開口部、６……基板部、７……埋設部、８…
…突子、９……舌片部、１０……突起部、１１…
…座部、１２……ピン孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 中央に開口部５を穿設した基板部６、該基板
   部６の周辺部にセラミツクス鋲１を埋設し、該
   各セラミツクス鋲１の近傍に弾性鋲２を突設し
   てなる靭性を有する硬質合成樹脂製の前踏部用
   弾性芯体Ａ、踵部用の弾性芯体Ｂを、軟質合成
   樹脂製の緩衝底Ｃと一体に成形して、セラミツ
   クス鋲１、弾性鋲２、緩衝突起３を軟質合成樹
   脂製の緩衝底Ｃの接地面より突出させたことを
   特徴とするゴルフ靴用靴底。 ２ 緩衝突起３の適宜箇所を突縁４に変更した実
   用新案登録請求の範囲第１項記載のゴルフ靴用
   靴底。