JPS6127446Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は靴底の所定部位内に各スパイクの一部
主として基部辺等を埋込み固定したスパイク付靴
底の改良に関するものである。

従来、スパイク付靴底殊にその靴底の所定部位
内に所定数の金属製のスパイクの一部例えば基部
辺を埋込みしてなることを特徴とするスパイク付
靴底が提供されていた。かかるスパイク付靴底
は、主としてスパイクの底部辺に設けた基板の一
部に透孔を設けたに過ぎないからスパイクが横滑
りの抑止若しくはキツクを助長する目的で通常の
土壌（アンツカー）或いは合成ゴム製の舗装材を
被覆したグラウンド等に突き刺し若しくは押圧等
の作用を繰返すと摩耗し易いし、スパイクの基板
のみ埋込み固定したに過ぎないので衝撃に耐える
に充分な固定ができずスパイク固着部が破損し易
い、従つて該スパイク付靴底即ち該スパイク付靴
底を備えた運動靴の耐久力が極めて低い欠陥があ
つた。

本考案のスパイク付靴底は、靴底の所定部位内
に所定数のスパイクの一部を埋込み固定するにか
かり予め該各スパイクにおいてその軸方向に貫通
する透孔及び該透孔と交叉する方向に貫通する透
孔を１個若しくは複数個設けたり或いは前記軸方
向に貫通する透孔と交叉する方向に複数個の凹み
を設けること等により、これら各透孔内若しくは
各凹み内またはこれら透孔及び凹み等内にスパイ
ク付靴底の底材料が充実して各スパイクを靴底に
強固に固着できるのみならず、これら充実した靴
底材によつて各スパイクに加わる地面等の反作用
による衝撃を緩和し靴着用者の足に及ぼす傷害の
発生或いは靴底におけるスパイク装着部の破損を
抑止できるし、更に各スパイクはチタニア系のセ
ラミツクで成形することによつて各スパイクの耐
摩耗性及び耐衝撃力を著しく向上しスパイク付靴
底ひいてはこれを備えた運動靴の耐久力を著しく
向上することができたものである。

本考案のスパイク付靴底Ａは、第５図で示すよ
うに主として球技用の運動靴の甲被部Ｂの底面側
に装着されるものであり、同じく該スパイク付靴
底Ａは第４図で示すようにその所定部位例えば前
部踏付部及び踵踏付部等に適宜数のスパイクａ，
ａが装着されている。前記スパイク付靴底Ａは前
述の所定部位内に第２図乃至で示すように各
スパイクａの軸方向（上下方向）に貫通した比較
的大きな透孔１を設けている。また該各スパイク
ａの透孔１はその中に天然ゴム若しくは合成ゴ
ム、熱可塑性合成樹脂またはこれらの混用物の如
き靴底材を充実できるので、スパイクａに加わる
地面等の反力を軽減できるのみならず各スパイク
ａの重さを軽減することができる。また前記各ス
パイクａは第１図乃至及び第２図，及び
等で示すように前述のスパイクａと同じように
軸方向に貫通した透孔１及び該透孔１と交叉する
方向に貫通した１個若しくは複数個の透孔２を設
けており、または同じく第２図及びで示すよ
うに前記透孔１と交叉する方向に複数個の比較的
大きな若しくは比較的小さな凹み３，３を設けて
おり、或いは同じく第２図で示すように前記軸
方向に貫通する透孔１と、これと交叉する方向に
１個の透孔２及び複数個の比較的小さな凹み３を
設けている。前記凹み３は第２図で示すように
雌ネジのように螺旋状或いは鋸刃状に形成するこ
ともできる。

前述の如く形成された各スパイクａは第４図及
び第５図に示すようにスパイク付靴底Ａに装着さ
れた場合、これを第３図乃至のスパイク装着
部の一部拡大断面図の如く、各スパイクａはその
基部４辺がスパイク付靴底ｂの所定部位内に埋込
みされるのみならず、該スパイクａの軸方向に貫
通する比較的大きな１個の透孔１、該透孔１と交
叉する方向に貫通する１個若しくは複数個の比較
的小さい透孔２，２、または前記透孔１とこれと
交叉する方向の比較的大きな複数個の凹み３，
３、或いは前記透孔１とこれと交叉する方向に貫
通する比較的小さな複数個の透孔２，２及び複数
個の比較的小さな凹み３，３等内に前記スパイク
付靴底Ａの靴底ｂの靴底材の一部を充実成形せし
めている。

従つて前記各スパイクＡは、前記スパイク付靴
底ａの靴底ｂとは一体の一部５によつて靴底に強
固に把持されることになる各スパイクａに加わる
地面等の如何なる反力によつて各スパイクａが前
記靴底ｂから離脱することがなくかつ該靴底ｂを
破損せしめるおそれがある。

前記スパイク付靴底Ａは、靴底用成形型の上型
と下型で形成する靴底形内における下型の凹部内
等内における所定部位に前記各スパイクａが取付
けされた後上型でこの下型を密閉し所望の靴底材
例えば天然若しくは合成ゴム、熱可塑性合成樹脂
またはこれらの混用物を射出若しくは注入し該靴
底材を加圧成形することにより各スパイクａの透
孔１、該透孔１及び透孔２、該透孔１と凹み３，
３、或いはこれら透孔１と透孔２及び凹み３，３
等内に前記靴底材を充実せしめることにより、靴
底ａ及びそれの一部５によつて各スパイクａを強
固に把持する如く一体的に結合成形したものであ
る。

更に該各スパイクａはチタニア系のセラミツク
でもつて成形されているので、土壌若しくは合成
ゴムでなる舗装材で舗装したグラウンドに作用し
てもこれに対するグラウンドの外表面との接触或
いは横滑り摩擦等によつて摩損することもなくか
つ衝撃によつて破損することもない。

従つて本考案は耐久力を向上することができた
スパイク付靴底Ａを備えた運動靴の提供に寄与す
ることができた。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案のスパイク付靴底を示すものであ
る。第第１図乃至はその主要部の一つである
スパイクの正面略図の例示である。第２図乃至
は同じくスパイクの横断面略図の例示である。
第３図乃至は同じくスパイク付靴底のスパイ
ク装着部辺のみの断面略図の例示である。第４図
は同じくスパイク付靴底の底面側を示す平面略図
である。第５図は同じく本考案のスパイク付靴底
を備えた運動靴の側面略図である。 図面の付号、Ａ……スパイク付靴底、Ｂ……甲
被部、ａ……スパイク、ｂ……靴底、１，２……
透孔、３……凹み、４……基部、５……一部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 靴底と適宜数のスパイクからなり前記靴底の
   所定部位に前記各スパイクを装着したスパイク
   付靴底に係り、前記スパイクａはその軸方向の
   透孔１及び該透孔１とは交叉する方向に１個若
   しくは複数の透孔２または複数個の凹み３を設
   け、これら透孔１及び透孔２若しくは凹み３内
   に前記靴底ｂの一部５を充実成形せしめたこと
   を特徴とするスパイク付靴底。 ２ 前記スパイクａはその軸方向の透孔１、該透
   孔１とは交叉する方向に透孔２及び多数の凹み
   ３を設けたことを特徴とする、実用新案登録請
   求の範囲第１項記載のスパイク付靴底。 ３ 前記スパイクａは耐衝撃性及び耐摩耗性に優
   れたチタニア系セラミツクで成形したことを特
   徴とする、実用新案登録請求の範囲第１項及び
   第２項のいずれかに記載のスパイク付靴底。 ４ 前記靴底ｂは、天然ゴム若しくは合成ゴム、
   熱可塑性の合成樹脂またはこれらの混用物の如
   き靴底材でなることを特徴とする、実用新案登
   録請求の範囲第１項乃至第３項のいずれかに記
   載のスパイク付靴底。