JPS6283118A - 射出成形機のドル−リング防止装置付きノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、溶融樹脂が射出される射出成形機のノズルに
関するもので、特に、ドルーリング防止装置を備えた射
出成形機のノズルに関するものである。

（従来の技術） 射出成形機においては、シリンダ内に溶融樹脂を蓄え、
それにスクリュピストン等によって射出圧力を加えるこ
とにより、その溶融樹脂がノズルから射出されるように
なっている。この場合、その溶融樹脂が粘度の低いもの
であったり、射出成形機が竪形のもので、そのノズルが
下方に向けて設けられていたりすると、シリンダ内の残
、留圧力等によって溶融樹脂がノズル孔から漏れ出し、
ドルーリングという現象が生じることがある。このよう
なドルーリングが生じると、シリンダ内の溶融樹脂量が
ばらついて、成形品の安定性が損なわれてしまう、また
、ノズル孔から漏れ出した溶融樹脂は、冷却されて半ば
固化するが、そのように半ば固化した樹脂が次の射出時
に成形品中に混入すると、コールドクローと呼ばれる現
象が生じ、成形品が不良となってしまう。

そこで、射出成形機のノズルには１通常、ドルーリング
防止装置が設けられている。

このようなドルーリング防止装置としては、従来、種々
のものが考えられているが、その一つとして、ニードル
弁を用いたものがある。これは、ノズルの内部に、ノズ
ル孔を閉塞し得るニードル弁を取り付け、通常時にはそ
のニードルｙｔをばねあるいは空気圧等によってノズル
孔に押し付けるようにしたものである。溶融樹脂の射出
時には、そのニードル弁は後退し、ノズル孔が開く。

このようなニードル弁付きのノズルを用いれば、射出時
以外にはそのノズル孔が閉じられるので、溶融樹脂の漏
出は確実に防止されるようになる。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、このようなニードル弁を用いたドルーリ
ング防１Ｆ装置では、そのニードル弁を摺動自在に支持
し、それを一方向に付勢しなければならないので、どう
しても構造が複雑となってしまう。そのために、溶融樹
脂が流れる樹脂通路に樹脂滞留部が生じ、その部分の樹
脂が焼けて、それが成形品中に混入することがある。ま
た、ニードル弁のはめ合わせ部に溶融樹脂が入り込み、
そのニードル弁の作動が不確実になるという問題もある
。

このようなことから、ノズル孔の断面積を小さくしたり
、ノズル内の溶融樹脂通路の途中に多数の細孔を有する
絞りを設けたりすることも考えられているが、そのよう
にすると、ノズル孔や絞り等における圧力損失が大きく
なり、金型のキャビティ内に（動く有効射出圧力が減じ
られてしまう。

本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は、樹脂滞留部が生じることのない簡単な
構造のドルーリング防止装置によって、ドルーリングが
確実に防止されるようにすることである。

また、本発明の他の目的は、溶融樹脂通路の有効断面積
が十分に確保され、そのドルーリング防止装置によって
も圧力損失が生じることのないようにすることである。

（問題点を解決するための手段） この目的を達成するために、本発明では、ノズル内部に
形成される溶融樹脂通路の途中に、その通路とほぼ同心
で、その通路の内周面から離れたトーピード体を設け、
そのトーピード体と樹脂通路内周面との間に、弾性スリ
ーブを設けるようにしている。その弾性スリーブは、両
端が樹脂通路の内周面に支持されており、通常時にはそ
の中間部がトーピード体の外周面に骨力的に接触し、射
出圧力が加えられたときには弾性変形して、トーピード
体の外周面との間にすきまが形成されるようになってい
る。

（−′−三用） このように構成することにより、溶融樹脂に射出圧力が
加えられると１弾性スリー・ブが弾性変形してトーピー
ド体の外周面から離れる。したがって、そのトーピード
体の外周面と弾性スリーブの内周面との間に通路が形成
され、その通路を通して溶融樹脂が射出される。この通
路はトーピード体の外周に形成されるものであるので、
その有効断面積は十分に大きなものとなる。

射出が完了して溶融樹脂の圧力が低下すると、りｉ性ス
リーブはその復元力によって原形に復帰し、その中間部
がトーピード体の外周面に接触する。したがって、溶融
樹脂の通路は遮断され、そのノズル孔からの漏れ出しは
防止されるようになる。

（実施例）。

以下、図面を用いて本発明の詳細な説明する。

図中、第１図は本発明によるドルーリング防止装置付き
ノズルの一実施例を示す縦断面図であり、第２図はその
作動状態を示す縦断面図である。

第１図から明らかなように、ノズル１は、ノズル本体２
とノズルチップ３とにより構成されている。ノズル本体
２は、ねじ４によりスクリュ射出機のシリンダヘッド５
に結合され、ノズルチップ３は、ねじ６によりそのノズ
ル本体２の先端に結合されている。ノズルチップ３の先
端には、ノズル孔７が設けられている。

ノズル本体２の内部には、その軸心部に円形断面の貫通
孔８が設けられている。この貫通孔８は、先端側が大径
部８ａとされ、その大径部８ａに、円筒状のスリーブホ
ルダ９がはめ込まれている。このスリーブホルダ９は、
貫通孔８の段部とノズルチップ３の端面との間で位置決
めされ、固定されるようになっている。

貫通孔８はシリンダへラド５の内部に連通し、その内部
の溶融樹脂が、この貫通孔８の基端部からスリーブホル
ダ９の内面側を通して、ノズルチップ３のノズル孔７に
導かれるようになっている。したがって、この実施例で
は、貫通孔８の基端側、スリーブホルダ９、及びノズル
チップ３の内部通路によって、溶融樹脂が流れる溶融樹
脂通路１０が形成されている。

溶融樹脂通路１０の途中の、スリーブホルダ９が位置す
る部分には、回転流線形状のトーピード体１１が設置さ
れている。このトーピード体１１は、その外周面１１ａ
から周方向に間隔を置いて突出する複数本の脚部１２，
１２゜・・・によって、貫通孔８の傾斜肩部とノズルチ
ップ３の傾斜肩部との間に挟まれて、その樹脂通路１０
と同心状に位置決めされ、固定されるようになっている
。また、このトーピード体１１の外周面１１ａは樹脂通
路１０の内周面１０ａ、すなわちスリーブホルダ９の内
周面９ａから離隔され、その間に環状の空間が形成され
るようになっている。

スリーブホルダ９の内周面９ａとトーピード体１１の外
周面１１ａとの間には、薄肉円筒状の弾性スリーブ１３
が設けられている。この弾性スリーブ１３の両端は、溶
接１４等によってスリーブホルダ９の内周面９ａに気密
に固定されている。そして、この弾性スリーブ１３は、
両端から中央にかけて徐々に径が小さくなる湾曲形状と
され、その中間部がトーピード体１１の外周面１１ａに
弾力的に接触するようにされている。

ノズル本体２とスリーブホルダ９とには、スリーブホル
ダ９と弾性スリーブ１３とによって囲まれる空間を外部
に連通させる空気孔１５が設けられ、その空間に対する
空気の流入、排出が自由に行われるようにされている。

このように構成されたノズルｌにおいて、溶融樹脂の射
出時には、射出機のスクリュピストン等が作動され、シ
リンダヘッド５内の溶融樹脂の圧力が急激に高くなる。

したがって、樹脂通路１０内の樹脂圧力が高くなり、そ
の圧力によって、弾性スリーブ１３が拡開される方向に
弾性変形する。その結果、弾性スリーブ１３はトーピー
ド体１１の外周面１１ａから離れ、その間にすきまが形
成される。そして、溶融樹脂は、そのすきまを通してノ
ズルチップ３のノズル孔７へと流れるようになる。

溶融樹脂の圧力がある程度以上に上昇すると、弾性スリ
ーブ１３は、第２図に示されているようにスリーブホル
ダ９の内周面９ａに密着する。そして、その圧力は、ス
リーブホルダ９及びノズル本体２によって支えられるよ
うになる。また、その゛ときの弾性スリーブ１３とトー
ピード体１１との間のすきまｒによって、射出時におけ
る溶融樹脂通路１０の最大有効断面積が決定される。こ
のすきまｒの大きさは、溶融樹脂の粘度等によっても異
なるが、一般には０．３〜０．８■■程度とされる。こ
の程度の小さなすきまｒであっても、それがトーピード
体１１の外周に、形成されるので、樹脂通路１０の有効
断面積は十分に確保され、圧力損失が大きくなることは
ない。

射出が終了し、樹脂通路１０内の溶融樹脂の圧力が低下
すると、弾性スリーブ１３は、その弾性復元力によって
原形に復帰する。したがって、弾性スリーブ１３の中間
部がトーピード体１１の外周面１１ａに弾力的に密着し
、溶融樹脂通路１０が遮断される。こうして、溶融樹脂
がノズル孔７から漏れ出すドルーリングが防止される。

弾性、スリーブ１３がトーピード体１１から離れ、樹脂
通路１０が開き始める射出圧力は、その弾性スリーブ１
３の形状、特にその肉厚と、その弾性スリーブ１３の材
質とによって決定される。ドルーリングの防止のみを目
的とする場合には、その弾性スリーブ１３は、比較的低
い射出圧力で弾性変形するものでよく、肉厚が小さく、
低弾性率の材質のものとすることができる。

第３．４図は、本発明によるドルーリング防止装置付き
ノズルのそれぞれ異なる実施例を示す縦断面図である。

第３図の実施例においては、弾性スリーブ１３はまっす
ぐな円筒体とされ、スリーブホルダ９の内周面９ａが、
中央部において最大径となる湾曲形状とされている。

また、第４図の実施例においては、スリーブホルダ９が
省かれ、弾性スリーブ１３の両端は、ノズル本体２の貫
通孔８の内周面に直接支持されている。したがって、こ
の場合には、その貫通孔８の内周面全体が溶融樹脂通路
１０の内周面１０ａとなっている。

これらの実施例においても、上述した第１゜２図の実施
例のものと同様の作用効果が得られることは明らかであ
ろう。

（発明の効果） 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、溶融
樹脂通路の途中に、その通路の内周面から離隔されたト
ーピード体を設け、その］・−ビード体の外周面と溶融
樹脂通路の内周面との間に、両端がその樹脂通路の内周
面に支持されるとともに中間部がトーピード体の外周面
に弾力的に接触する弾性スリーブを設けるようにしてい
るので、通常時には溶融樹脂通路が遮断され、ドルーリ
ングが確実に防止される。そして、射出時には、弾性ス
リーブが弾性変形して、トーピード体との間にすきまが
形成され、樹脂通路が開かれる。したがって、ニードル
弁付きノズルのような摺動部がないので、常に確実な作
動が得られるようになる。

また、そのドルーリング防止装置の樹脂通路は、滑らか
なトーピード体の外周面に形成されるので、樹脂滞留部
が生ずることはなく、しかもその有効断面積は十分に大
きく確保される。

したがって、そのドルーリング防止装置によって圧力損
失が生じることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による射出成形機のノズルの一実施例
を示す縦断面図、 第２図は、そのノズルの作動状態を示す縦断面図、 第３図は、本発明による射出成形機のノズルの他の実施
例を示す縦断面図、 第４図は１本発明による射出成形機のノズルの更に異な
る実施例を示す縦断面図であ る。 １…ノズル　　　　　　２・・・ノズル本体３・・・ノ
ズルチップ　　　５・・・シリンダヘッド７・・・ノズ
ル孔　　　　　８・・・貫通孔９・・・スリーブホルダ １０・・・溶融樹脂通路　　１０ａ・・・内周面１１・
・・トーピード体　　１１．　ａ・・・外周面１３・・
・弾性スリーブ ｒ・・・すきま

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 内部に、溶融樹脂が流れるほぼ円形断面の溶融樹脂通路
   １０が設けられた、射出成形機のノズルにおいて； 前記溶融樹脂通路１０の途中に、その通路１０とほぼ同
   心で、かつその通路１０の内周面１０ａから離隔された
   トーピード体１１を設け、 そのトーピード体１１の外周面１１ａと前記溶融樹脂通
   路１０の内周面１０ａとの間に、両端がその通路１０の
   内周面１０ａに支持されるとともに、通常はその中間部
   が前記トーピード体１１の外周面１１ａに弾力的に接触
   し、溶融樹脂の射出圧力を受けたときには弾性変形して
   そのトーピード体１１の外周面１１ａとの間にすきまを
   形成する弾性スリーブ１３を設けたことを特徴とする、 射出成形機のドルーリング防止装置付きノズル。