JPS628004B2 - - Google Patents
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- JPS628004B2 JPS628004B2 JP56026826A JP2682681A JPS628004B2 JP S628004 B2 JPS628004 B2 JP S628004B2 JP 56026826 A JP56026826 A JP 56026826A JP 2682681 A JP2682681 A JP 2682681A JP S628004 B2 JPS628004 B2 JP S628004B2
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Landscapes
- Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
Description
本発明は、製品耐圧等を向上しうる電解コンデ
ンサ用電解液に関するものである。 従来、電解コンデンサ、特に乾式のアルミ電解
コンデンサには、エチレングリコールやグリセリ
ン等の多価アルコール、エチレングリコールメチ
ルエーテル等のグリコールエーテル類、エチレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート等のエ
ステル類及びホルムアミド等のアミン類等の一種
以上を溶媒とし、この溶媒に、ギ酸等のカルボン
酸又はその塩、コハク酸やアジピン酸等のジカル
ボン酸又はその塩等の一種以上を溶質として加え
た電解液が用いられている。この従来の電解液は
溶質の量を加減することにより火花発生電圧を広
範囲に渡つて選択できるが、誘電性酸化皮膜の形
成能力が低いために、製品耐圧が低く、高圧用と
しては不安定である欠点があつた。また、漏れ電
流特性も悪く製品を劣化させ易い欠点があつた。
これ等の欠点を改良するためにリン酸や亜リン酸
を添加した電解液もあるが、ガス発生量が多くパ
ンクし易い欠点があつた。 本発明は、以上の欠点を改良し、製品の耐圧を
向上させ、劣化等を改善しうる電解コンデンサ用
電解液の提供を目的とするものである。 本発明は、上記の目的を達成するために、電解
コンデンサ用電解液において、アジピン酸又はそ
の塩を溶質とし、次亜リン酸又はその塩からなる
添加剤を溶解することを特徴とする電解コンデン
サ用電解液を提供するものである。 以下、本発明の実施例を説明する。 溶媒としてエチレングリコールを78重量％、溶
質としてアジピン酸アンモンを15重量％、水を７
重量％用い、これに次亜リン酸を0.2％添加す
る。 この本発明実施例と、従来のリン酸を0.05重量
％添加した電解液及び亜リン酸を0.2重量％添加
した電解液について、90cm2の陰極箔を浸漬し100
℃の雰囲気中に放置した際のガス発生量を調べた
ところ第１図に示す通りの結果が得られた。すな
わち、浸漬してから60Hr後において本発明実施
例Ａ−１が0.25mlであるのに対して、従来のリン
酸含有電解液Ｂ−１が1.1mlと４倍以上であり、
亜リン酸含有電解液Ｃ−１が３mlと10倍以上のガ
ス発生量を示している。従つて、本発明によれば
ガス発生量を著しく低減できるのでパンク不良を
減少しうるものである。 また、製品耐圧を調べるために、エチレングリ
コール97重量％、アジピン酸アンモン３重量％に
次亜リン酸0.5重量％添加した本発明実施例と、
リン酸0.05重量％あるいは亜リン酸0.5重量％を
添加した従来の電解液とを含浸した定格容量47μ
Ｆのアルミ電解コンデンサについて、１ケあたり
電流５ｍＡを流して電圧を昇圧したところ第２図
の通りの結果が得られた。すなわち、本発明実施
例Ａ−２は560Vで、リン酸含有電解液Ｂ−２及
び亜リン酸含有電解液Ｃ−２は420Vで各々破壊
し、本発明により耐圧が1.3倍以上となり、従来
中低圧用としてしか用いることが出来なかつた
が、高圧用として用いることが可能となつた。し
かも、400Vまで昇圧するのに本発明実施例Ａ−
２は約29分、リン酸含有電解液Ｂ−２は１時間54
分、亜リン酸含有電解液Ｃ−２は34分かかり、本
発明による電解液が従来のものよりも化成性が勝
れていることが明らかであり、従つてエージング
時間等を短縮できる等製造が容易になる。 なお、溶質としてのアジピン酸又はその塩は表
１に示す通り、他のジカルボン酸等に比べ比抵抗
ンサ用電解液に関するものである。 従来、電解コンデンサ、特に乾式のアルミ電解
コンデンサには、エチレングリコールやグリセリ
ン等の多価アルコール、エチレングリコールメチ
ルエーテル等のグリコールエーテル類、エチレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート等のエ
ステル類及びホルムアミド等のアミン類等の一種
以上を溶媒とし、この溶媒に、ギ酸等のカルボン
酸又はその塩、コハク酸やアジピン酸等のジカル
ボン酸又はその塩等の一種以上を溶質として加え
た電解液が用いられている。この従来の電解液は
溶質の量を加減することにより火花発生電圧を広
範囲に渡つて選択できるが、誘電性酸化皮膜の形
成能力が低いために、製品耐圧が低く、高圧用と
しては不安定である欠点があつた。また、漏れ電
流特性も悪く製品を劣化させ易い欠点があつた。
これ等の欠点を改良するためにリン酸や亜リン酸
を添加した電解液もあるが、ガス発生量が多くパ
ンクし易い欠点があつた。 本発明は、以上の欠点を改良し、製品の耐圧を
向上させ、劣化等を改善しうる電解コンデンサ用
電解液の提供を目的とするものである。 本発明は、上記の目的を達成するために、電解
コンデンサ用電解液において、アジピン酸又はそ
の塩を溶質とし、次亜リン酸又はその塩からなる
添加剤を溶解することを特徴とする電解コンデン
サ用電解液を提供するものである。 以下、本発明の実施例を説明する。 溶媒としてエチレングリコールを78重量％、溶
質としてアジピン酸アンモンを15重量％、水を７
重量％用い、これに次亜リン酸を0.2％添加す
る。 この本発明実施例と、従来のリン酸を0.05重量
％添加した電解液及び亜リン酸を0.2重量％添加
した電解液について、90cm2の陰極箔を浸漬し100
℃の雰囲気中に放置した際のガス発生量を調べた
ところ第１図に示す通りの結果が得られた。すな
わち、浸漬してから60Hr後において本発明実施
例Ａ−１が0.25mlであるのに対して、従来のリン
酸含有電解液Ｂ−１が1.1mlと４倍以上であり、
亜リン酸含有電解液Ｃ−１が３mlと10倍以上のガ
ス発生量を示している。従つて、本発明によれば
ガス発生量を著しく低減できるのでパンク不良を
減少しうるものである。 また、製品耐圧を調べるために、エチレングリ
コール97重量％、アジピン酸アンモン３重量％に
次亜リン酸0.5重量％添加した本発明実施例と、
リン酸0.05重量％あるいは亜リン酸0.5重量％を
添加した従来の電解液とを含浸した定格容量47μ
Ｆのアルミ電解コンデンサについて、１ケあたり
電流５ｍＡを流して電圧を昇圧したところ第２図
の通りの結果が得られた。すなわち、本発明実施
例Ａ−２は560Vで、リン酸含有電解液Ｂ−２及
び亜リン酸含有電解液Ｃ−２は420Vで各々破壊
し、本発明により耐圧が1.3倍以上となり、従来
中低圧用としてしか用いることが出来なかつた
が、高圧用として用いることが可能となつた。し
かも、400Vまで昇圧するのに本発明実施例Ａ−
２は約29分、リン酸含有電解液Ｂ−２は１時間54
分、亜リン酸含有電解液Ｃ−２は34分かかり、本
発明による電解液が従来のものよりも化成性が勝
れていることが明らかであり、従つてエージング
時間等を短縮できる等製造が容易になる。 なお、溶質としてのアジピン酸又はその塩は表
１に示す通り、他のジカルボン酸等に比べ比抵抗
【表】
が低いという特徴を有している。表１はエチレン
グリコール95重量％に各液を５重量％溶かした場
合の各比抵抗を示しているが、例えば、アゼライ
ン酸の場合はアジピン酸の場合に比べ約2.6倍で
ある。このことはtanδや漏れ電流特性に顕著に
表われる第３図イ及びロにエチレングリコール88
重量％、水５重量％にアジピン酸アンモン７重量
％及び次亜リン酸0.5重量％を溶かした本発明実
施例Ａ−３と、同量のエチレングリコール、水及
び次亜リン酸にアゼライン酸アンモン７重量％を
溶かした比較例Ｄとを各々含浸した定格
330VDC200μＦのアルミ電解コンデンサについ
てtanδ及び漏れ電流の高温（85℃）放置劣化を
示している。tanδは本発明実施例Ａ−３の方が
比較例Ｄに比べほぼ80％程度と低く、また、漏れ
電流は550Hr後において約58％となり、本発明に
よる方が高温放置劣化が低下している。また、第
３図と同様の製品について静電容量変化率とtan
δの温度変化を第４図イ及びロに示しているが、
本発明実施例Ａ−３の方が−20℃〜０℃の低温領
域において静電容量変化率が少く、またtanδは
全体的に低い値を示しており、特性が改善されて
いる。 なお、第５図にエチレングリコール100重量
％、次亜リン酸0.5重量％にアジピン酸アンモン
を加える量を変化した場合の耐電圧を示している
が、アジビン酸アンモンが４重量％以下で耐電圧
が500V以上となり、本発明による電解液を高圧
用として用いる場合には溶質であるアジピン酸又
はその塩が４重量％以下の方が適している。ま
た、この場合、アジピン酸アンモンの溶解量が
0.3重量％未満となると電解液の比抵抗が2500Ω
cm／30℃を超え、実用上、コンデンサの損失が高
くなりすぎ好ましくない。 以上の通り、本発明によれば、ガス発生量が少
なく製品耐圧を向上でき、化成性を改良できるの
で、コンデンサのパンク不良を減少でき製造を容
易にしうる。また、放置劣化が改良され、特に低
温特性を改善した製品が得られる。
グリコール95重量％に各液を５重量％溶かした場
合の各比抵抗を示しているが、例えば、アゼライ
ン酸の場合はアジピン酸の場合に比べ約2.6倍で
ある。このことはtanδや漏れ電流特性に顕著に
表われる第３図イ及びロにエチレングリコール88
重量％、水５重量％にアジピン酸アンモン７重量
％及び次亜リン酸0.5重量％を溶かした本発明実
施例Ａ−３と、同量のエチレングリコール、水及
び次亜リン酸にアゼライン酸アンモン７重量％を
溶かした比較例Ｄとを各々含浸した定格
330VDC200μＦのアルミ電解コンデンサについ
てtanδ及び漏れ電流の高温（85℃）放置劣化を
示している。tanδは本発明実施例Ａ−３の方が
比較例Ｄに比べほぼ80％程度と低く、また、漏れ
電流は550Hr後において約58％となり、本発明に
よる方が高温放置劣化が低下している。また、第
３図と同様の製品について静電容量変化率とtan
δの温度変化を第４図イ及びロに示しているが、
本発明実施例Ａ−３の方が−20℃〜０℃の低温領
域において静電容量変化率が少く、またtanδは
全体的に低い値を示しており、特性が改善されて
いる。 なお、第５図にエチレングリコール100重量
％、次亜リン酸0.5重量％にアジピン酸アンモン
を加える量を変化した場合の耐電圧を示している
が、アジビン酸アンモンが４重量％以下で耐電圧
が500V以上となり、本発明による電解液を高圧
用として用いる場合には溶質であるアジピン酸又
はその塩が４重量％以下の方が適している。ま
た、この場合、アジピン酸アンモンの溶解量が
0.3重量％未満となると電解液の比抵抗が2500Ω
cm／30℃を超え、実用上、コンデンサの損失が高
くなりすぎ好ましくない。 以上の通り、本発明によれば、ガス発生量が少
なく製品耐圧を向上でき、化成性を改良できるの
で、コンデンサのパンク不良を減少でき製造を容
易にしうる。また、放置劣化が改良され、特に低
温特性を改善した製品が得られる。
第１図は本発明実施例と従来例に陰極箔を浸漬
した場合のガス発生量の時間変化のグラフ、第２
図は本発明実施例と従来例とを含浸したアルミ電
解コンデンサ昇圧のグラフ、第３図イ及びロは本
発明実施例と従来例とを含浸したアルミ電解コン
デンサのtanδと漏れ電流の高温放置劣化のグラ
フ、第４図イ及びロは本発明実施例と従来例とを
含浸したアルミ電解コンデンサの静電容量変化率
とtanδの温度変化のグラフ、第５図はアジピン
酸アンモンの溶解量に対するアルミ電解コンデン
サの耐圧のグラフを示す。 Ａ−１，Ａ−２，Ａ−３……本発明実施例。
した場合のガス発生量の時間変化のグラフ、第２
図は本発明実施例と従来例とを含浸したアルミ電
解コンデンサ昇圧のグラフ、第３図イ及びロは本
発明実施例と従来例とを含浸したアルミ電解コン
デンサのtanδと漏れ電流の高温放置劣化のグラ
フ、第４図イ及びロは本発明実施例と従来例とを
含浸したアルミ電解コンデンサの静電容量変化率
とtanδの温度変化のグラフ、第５図はアジピン
酸アンモンの溶解量に対するアルミ電解コンデン
サの耐圧のグラフを示す。 Ａ−１，Ａ−２，Ａ−３……本発明実施例。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ 電解コンデンサ用電解液において、アジピン
酸又はその塩を溶質とし、次亜リン酸又はその塩
からなる添加剤を溶解することを特徴とする電解
コンデンサ用電解液。 ２ アジピン酸又はその塩が0.3重量％以上でか
つ４重量％以下である特許請求の範囲第１項記載
の電解コンデンサ用電解液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56026826A JPS57141913A (en) | 1981-02-27 | 1981-02-27 | Electrolyte for electrolytic condenser |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56026826A JPS57141913A (en) | 1981-02-27 | 1981-02-27 | Electrolyte for electrolytic condenser |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57141913A JPS57141913A (en) | 1982-09-02 |
| JPS628004B2 true JPS628004B2 (ja) | 1987-02-20 |
Family
ID=12204069
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56026826A Granted JPS57141913A (en) | 1981-02-27 | 1981-02-27 | Electrolyte for electrolytic condenser |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57141913A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01114221U (ja) * | 1988-01-26 | 1989-08-01 | ||
| JP2021005617A (ja) * | 2019-06-26 | 2021-01-14 | ルビコン株式会社 | 電解コンデンサ |
-
1981
- 1981-02-27 JP JP56026826A patent/JPS57141913A/ja active Granted
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01114221U (ja) * | 1988-01-26 | 1989-08-01 | ||
| JP2021005617A (ja) * | 2019-06-26 | 2021-01-14 | ルビコン株式会社 | 電解コンデンサ |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57141913A (en) | 1982-09-02 |
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