JPS627812B2 - - Google Patents

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JPS627812B2
JPS627812B2 JP5860984A JP5860984A JPS627812B2 JP S627812 B2 JPS627812 B2 JP S627812B2 JP 5860984 A JP5860984 A JP 5860984A JP 5860984 A JP5860984 A JP 5860984A JP S627812 B2 JPS627812 B2 JP S627812B2
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aqueous solution
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JP5860984A
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Buei Haneda
Buhei Kono
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  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、アクリル系又はフエノール系合成繊
維を焼成して得られる多孔質の炭素繊維を、臭素
酸塩と稀酸との混合水溶液にて処理した繊維状の
果菜類鮮度保持剤、並びに、当該鮮度保持剤と吸
湿性を有する繊維又はパルプとを混合して成る混
合不織布又は混合紙等のシートに関するものであ
る。
発明者らは先に、特願昭59−144において、ビ
スコース繊維を焼成して得た多孔質の炭素繊維
を、臭素酸塩と稀酸との混合水溶液にて処理する
ことによつて、これに選択的なエチレンガス吸収
能を付与せしめ、極めて有用な生鮮青果物の鮮度
保持剤が得られることを実証した。更に、この繊
維と繊維素とを混合して生成したシートは、両者
の相乗効果によつて、その鮮度保持能力が倍増す
ることを示した。また、既に、粒状活性炭に臭素
酸塩―稀酸処理を施すことによつて、同種の鮮度
保持剤を得た報告もある。
これら一連の実施事実から、この種の鮮度保持
剤の製造方法としては、炭化された多孔質の物質
であつて、しかも、その空洞の形状が適切なもの
でありさえすれば、その基材の如何には関係がな
いのではなかろうかとの推論に達し、各種の炭化
した合成繊維についての検討を試みた。その結
果、炭素密度が高いアクリル系合成繊維及びフエ
ノール系合成繊維を基材とした多孔質の炭素繊維
が好適であることを知り、本発明に到達したもの
である。
以下に、本発明について詳細に説明する。先
ず、使用する多孔質の炭素繊維の基材がアクリル
系またはフエノール系合成繊維であることは、極
めて好都合なことである。その理由は、これらの
繊維はその化学構造から見て極めて高い炭素密度
を有しているため、その炭化処理を極めて効率よ
く行うことができる。即ち、不活性気流中にて、
1000℃以上の温度で加熱処理することにより、高
収率にて、多孔質の炭素繊維が得られるからであ
る。そのため既に、数種の市販品が存在するとい
う利点がある。また、生成された空洞は、炭素密
度が高いために数十オングストロームと極微小で
あり、ガス吸着性において、極めて選択性の強い
活性炭素繊維となり得るわけである。これを従来
の粒状活性炭と比較すると、平均細孔直径は約半
分であり、しかも繊維状であるという点から外表
面積はグラム当たり2平方メートルに及び、粒状
活性炭のそれの数百倍に達する。これらの事実
は、ガス吸収能において、飛躍的な効果が期待で
きる素地を有することを示している。
次に、これらの繊維に、発明者らが特願昭59−
144において実施したと同様な臭素酸塩―稀酸水
溶液処理を行う。この処理においては、臭素酸塩
としてはカリウム塩が、また、稀酸としては硫酸
または硝酸が好ましい。アクリル系繊維を基材と
した炭素繊維では、反応の容易さ、並びに反応生
成物のエチレン吸収能等の点から、硝酸が特に好
ましい。その理由としては、濃硝酸は元来、アク
リロニトリル系繊維の溶剤であることから、稀硝
酸水溶液はアクリル繊維を基材とした炭素繊維に
対しては、ある程度の膨潤作用をもたらすことに
よるものであろう。使用する稀酸の濃度として
は、0.5モル前後あれば十分である。また、臭素
酸カリウム濃度としては、反応速度を早めるとこ
ろから、できるだけ高濃度であることが好まし
い。この濃度は、反応温度を50℃前後に設定すれ
ば、10重量%前後が最適である。反応は発熱反応
であるが、処理温度が70℃を超えると、臭素ガス
が発生するほか繊維自身も細片化されてしまい、
好ましくない。処理条件としては、50℃乃至70℃
の範囲で30分程度行うことが好ましい。
このように処理された多孔質の炭素繊維のエチ
レン吸収能を、エチレンガスと当該吸収剤とを密
閉してその圧力の変化を調べたところ、エチレン
吸収能が付与されていることが推定された。
次に、果菜類の貯蔵時に発生する水分の結露に
よる腐敗を防ぐ目的で、当該繊維と吸湿性のある
繊維又はパルプとの混合を行う。吸湿性のある繊
維としては、木綿、ポリビニールアルコール繊
維、吸湿性アクリル繊維及び繊維素繊維がよく、
また、ここで使用するパルプは人絹用パルプが好
ましいものである。混合方法としては湿式法が簡
便であり、それは従来技術が利用できるという点
においても有利である。また、化学繊維にポリビ
ニールアルコール繊維を使用すると、その熱可塑
性的な性質により、熱処理により製造されたシー
トの強度の増加が期待できる。勿論吸湿性は有し
ないが、ポリプロピレ繊維のような完全な熱可塑
性繊維を少量添加して強度保持の役目を果たさし
める等、一般的に用いられている合成紙の抄紙技
術を使用することもできる。また、ここで使用す
るパルプは、人絹用パルプであることが好まし
い。その理由は、一般製紙用のパルプでは、リグ
ニン等の挾雑物が当該繊維の細孔を塞ぎ、エチレ
ン吸収能を低下させる虞があるので好ましくない
からである。同じ理由から、混合シート作製時に
水溶性の接着剤等を使用することは、禁止されな
ければならない。即ち、混合シート製造の手法
は、吸取紙あるいはトイレツトペイパー等のよう
な吸湿性を必要とする一般和紙と同様な湿式法を
採用することによつて、その目的を達することが
できる。また、両者の混合割合は、対象とする果
菜類のエチレンガス発生量と関連して考慮されな
ければならないが、シート状に成型する観点か
ら、当該炭素繊維の混入量は70%を超えないこと
が好ましい。これ以上の混合量であると、得られ
たシートの強度が不足し、実際、使用に当たり支
障を生ずる。また、混合後の形態としては、当該
炭素繊維と吸湿性繊維とを1つの浴槽に入れ、こ
れを紙料として抄紙し、全体が均一に混合された
シートとしてもよいし、また、当該炭素繊維と吸
湿性繊維とを別々の浴槽に入れて三層の抄紙を行
い、上下層に吸湿性のシートを、そして中間に当
該炭素繊維から成るシートをサンドイツチ式に差
し挾んだ三層の形態のものとしてもよい。
いずれの形態においても、その鮮度保持効果に
おいて、差異は認められない。特に、サンドイツ
チ方式のものは外観が白色に近く、従つて、染料
などによつて上下層を任意に着色できること、及
び、臭素酸塩―稀酸処理、あるいは、抄紙工程の
前段などにおいて、細片化された当該炭素繊維が
製品より脱落するおそれもなく、商品価値の高い
ものが得られる。
以下に具体的実施例を挙げて、本発明を更に詳
細に説明する。
〔実施例 1〕 アクリル繊維(商品名ベスロン〕を不活性気流
中で高温処理して得た多孔質の炭素繊維(東邦レ
ーヨン(株)製)20gを、60%硝酸50g及び100gの
臭素酸カリウムを溶解した1000c.c.の水溶液に懸濁
した。繊維を投入した時の水溶液の温度は50℃で
あつた。数分後、温度は徐々に上昇して、10分後
には55℃を示し、臭素酸カリウムと何らかの反応
が行われたことが確認された。水溶液の温度上昇
が停止した20分後に、繊維を取り出した。この処
理時間は、全体で30分間であつた。この処理繊維
の水洗及び脱水を3回繰り返し、110℃で30分間
乾燥した。
次に、この繊維の鮮度保持能力を、熊本県八代
市産のフアースト系トマトについて調べた。即
ち、昭和59年1月20日収穫時に、果実の先端がほ
ぼ15ミリメートルの円盤状に赤色したトマトを選
んで採取し、この赤色の果表への拡がりを尺度と
してその鮮度保持能を比較した。先ず、このよう
にして選んだトマト5Kg宛を2つのダンボールに
詰め、その片方にのみ、本発明に係る処理繊維10
gを底面に敷いた。両者ともクラフトテープにて
密封し、15℃前後の室温に放置した。その結果、
ブランクのものは、3日目でほぼ全量に着色が進
んだのに対し、本発明に係る処理繊維を入れたも
のは、その後8日間は着色が全く進まず、10日目
に至り、全量に着色が進んでいることが認められ
た。
〔実施例 2〕 フエノール系樹脂の1つであるノボラツク樹脂
から成る合成繊維を炭化処理して得た多孔質炭素
繊維(商品名、カイノール)20gを50gの98%硫
酸及び100gの臭素酸カリウムを溶解した1000c.c.
の水溶液中に懸濁した。炭素繊維浸漬時の水溶液
の温度は60℃であつた。反応は、発熱反応であ
り、数分後、水溶液の温度は62℃に上昇した。温
度上昇停止後20分間放置した後、脱水及び水洗処
理を3回くり返して残存反応液を除去した。次い
で、110℃で30分間乾燥した。次に、この処理繊
維10gとポリビニールアルコール繊維のステープ
ル(商品名、ビニロン)5g及び人絹用パルプ25
gを10リツトルの水に懸濁せしめ、よく叩解し
た。そして、この液に分散剤として、30%濃度の
ポリオキシメチレン樹脂の水エマルジヨン液10c.c.
と当該処理繊維10gとを投入して撹拌し、均一な
懸濁液を得た。これを紙料とし、手すき法にて平
方メートルあたり40g、厚さ200ミクロン、当該
炭素繊維10g含有の混合紙を得た。抄紙後の乾燥
は、130℃の熱プレス機を用い、圧着して行つ
た。
次に、これらの処理を行つた炭素繊維単独、並
びに、混合紙の鮮度保持能力を、中国野菜ターサ
イについて調べた。その理由は、この野菜は、特
に、エチレンガスの発生量が多く、その株の切り
口が短時間に黄変して、商品価値を失うことから
である。昭和59年2月10日静岡県磐田市において
収穫されたターサイそれぞれ3株宛を3個の厚さ
30ミクロンのポリプロピレン袋に入れた。重さ
は、いずれもほぼ300gであつた。第1の袋に
は、本発明の処理をした多孔質の炭素繊維2g
を、また、第2の袋には、本発明の混合紙0.2平
方メートルをターサイ全体を包むようにして入れ
た。この際の炭素繊維含有量は、ほぼ2g弱に相
当する。また、第3の袋には、何も入れずに比較
試料とした。なお、いずれも、ゴムバンドで入口
を密封した。
そして15℃前後の室温に放置したところ、先
ず、無添加の比較試料である第3の袋のものは、
放置後2日目で切り口が黄変し、次いで、第1の
袋のものは、その後5日間は何の変化もなく、7
日目にしてようやく切り口の全体が黄変した。然
るに、第2の袋の混合紙で包んだものは、その後
更に3日間何の変化もなく、収穫より10日目、即
ち、昭和59年2月20日に至り、ようやく切り口の
黄変が始まつた。以上に見る通り、エチレンガス
吸収効果と水分吸収効果との相乗効果が存在する
ことは明らかである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アクリル系又はフエノール系合成繊維を基材
    とした多孔質の炭素繊維を臭素酸塩―稀酸水溶液
    で処理することを特徴とする繊維状の果菜類の鮮
    度保持剤。 2 アクリル系又はフエノール系合成繊維を基材
    とした多孔質の炭素繊維を臭素酸塩―稀酸水溶液
    で処理して成る繊維状の鮮度保持剤と、吸湿性の
    繊維又はパルプとを混合して成る果菜類の鮮度保
    持用シート。
JP59058609A 1984-03-27 1984-03-27 果菜類の鮮度保持剤及び鮮度保持用シ−ト Granted JPS60203138A (ja)

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JPS60203138A JPS60203138A (ja) 1985-10-14
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JPS5511073A (en) * 1978-07-12 1980-01-25 Toyobo Co Ltd Adsorbing element
JPS5898141A (ja) * 1981-12-04 1983-06-10 Fukuoka Seishi Kk ガス吸収剤及びその製造方法

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