JPS62775Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は周囲に網目のような無数の選別孔を設
けた選別網筒を回動可能に横架し、該選別孔から
漏下するものと漏下しないものとにより粒形の大
小に選別する穀粒回転選別装置に関するものであ
る。

(ロ) 従来の技術 従来、汚泥、ヘドロ、その他の物品から回転し
つつ振動を与えて脱水し水と固形分とを分離回収
せしめる回転胴を備えた回転振動篩機では、例え
ば特開昭53−109264号公報などによつて公開され
既に知られているところである。

この同公報に開示されている構成によると、そ
の回転胴は、これを所要の回転数にて回転駆動す
ると太陽リングの一内周面に回転胴の遊星摩擦リ
ングの外周面の一部が接触して遊星として自転と
ともに公転して振動を生じ、回転胴の下面部にお
いて目詰りが生じても回転胴の自転によりこの目
詰りした部分が上方位置に移転した時公転により
発生する振動作用により目詰りが除去され、この
目詰りが除去された部分が下部に移動し過作用
が行なわれるようにして脱水能力を向上させよう
とするものである。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 上記のように従来の技術としては、回転胴に自
転とともに公転させてその振動により回転胴の目
詰りした部分が上方に至つたときにその目詰りを
除去しその目詰りの除去された部分が下方に至つ
たとき、過作用が行なわれるようにする技術構成
のものである。

本考案はこの種の回転振動篩機と異なり、回転
式の円筒形選別網筒により穀粒を選別するもの
で、とくに、該選別網筒を回動させるとともにこ
れに振動を与え内部の穀粒を良好に撹拌しながら
確実に選別することができるようにして、性能良
くしかも能率を上げることができ好適に実施でき
るよう提供するを目的とするものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 そこで本考案は、穀粒選別用の選別網筒を回動
可能に横架した穀粒回転選別装置を、次に記載す
る構成のものにして上記の目的を達成させようと
するものである。

すなわち、前記選別網筒両端側の中央部に円環
体を一体に装設し、該円環体に機体に軸架した回
転軸の両端側に嵌着せる偏心輪を回転自在に内嵌
させ、且つ偏心輪がわと円環体がわの回転速度を
大と小に異ならしめて構成するものである。

(ホ) 作用 このように構成すると、選別網筒は回動すると
ともに偏心輪がわと円環体がわの回転速度の大小
によつて選別網筒全体に振動が加わつて振動しな
がら回動するようになり、供給された穀粒はこの
振動によつてさび上げられて反転しかつ不規則な
動きをして撹拌されて選別網筒からの漏下が促進
されムラのない選別が行なわれる。

(ヘ) 実施例 以下、図面に示す実施例について説明する。第
１図は穀粒回転選別装置の断面図を示し、周面に
多数の選別孔６を有して両端側を開放する円筒形
選別網筒Ａの両端側中央部には各アーム７によつ
て支持する円環体３，３をそれぞれ一体に装設
し、一方の円環体３の外側外周にはプーリー２を
一体に嵌合して装設し、機体８の両側におけるメ
タル９，９に横架した回転軸４の両端側には前記
両円環体３，３にそれぞれベアリング１０，１０
を介して内嵌する両偏心輪５，５を嵌着し、回転
軸４の外端にはプーリー１１を嵌着して構成す
る。

また、機体８の一側下部に装設したメタル１２
には内端側にプーリー１３を、外端側に両プーリ
ー１４，１５を嵌着した中間軸１６を軸架し、内
方の前記プーリー１３と前記プーリー２とにベル
ト１を掛廻し、該ベルト１の中間部に当接するテ
ンシヨンプーリー１７の支持アーム１８をガイド
１９にそわせて移動できるよう装設するとともに
引張スプリング２０によりテンシヨンプーリー１
７をベルト１に圧接させるように装設し、前記プ
ーリー１１とプーリー１５にベルト２１を掛廻
し、下方のモータＭにおけるモータープーリー２
２と前記プーリー１４にベルト２３を掛廻して構
成する。

この場合、前記プーリー２と１１と１５および
１３はプーリー２を大径にして順次プーリー径を
小にしプーリー１３は最も小径のものにしてあ
る。

機体８の一側上部には供給タンク２４を装設す
るとともに、該供給タンク２４の下部から延出す
る供給樋２５の先端が選別網筒Ａの一端側上部に
のぞむように装設し、選別網筒Ａの下方には受樋
２６を装設し、前記供給樋２５の側と反対になる
選別網筒Ａの端部の下方には受樋２７を装設して
構成する。

しかして、モーターＭを始動すると、ベルト１
により選別網筒Ａは矢印イで示すように回動する
が、ベルト２１により回転させられる回転軸４と
ともに両偏心輪５，５も同方向に回転させられ、
回転速度の大きなひらきにより偏心輪５，５と円
環体３，３との嵌合によるカム作用でもつて選別
網筒Ａは振動しながら回動するようになる。

したがつて、供給タンク２４内から穀粒を供給
すると、その供給された穀粒は振動しながら回転
する選別網筒Ａの内部でさび上げられて反転しか
つ不規則な動きをして撹拌されながら選別されて
選別孔６を漏下する穀粒は受樋２６に受入れら
れ、漏下しないで選別網筒Ａの端部から排出され
る穀粒は受樋２７に受入れられ、選別されてそれ
ぞれ取出されることになる。

(ト) 考案の効果 本考案は以上説明したように、穀粒選別用の選
別網筒を回動可能に横架した穀粒回転選別装置に
おいて、前記選別網筒両端側の中央部に円環体を
一体に装設し、該円環体に機体に軸架した回転軸
の両端側に嵌着せる偏心輪を回転自在に内嵌さ
せ、且つ偏心輪がわと円環体がわの回転速度を大
と小に異ならしめて構成するものであるから、選
別網筒は回動するとともに偏心輪がわと円環体が
わの回転速度の大小によつて選別網筒全体に振動
が加わつて振動しながら回動するようになり、供
給された穀粒はこの振動によつてさび上げられて
反転しかつ不規則な動きとなつて撹拌させられる
から、選別網筒からの漏下が促進されムラのない
選別が行なわれて確実に選別することができ性能
よく能率を向上させる結果を見るに至つたのであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案を示す実施例図にして、その第１
図は穀粒回転選別装置の縦断側面図、第２図は同
正面図を示す。 Ａ……選別網筒、３，３……円環体、８……機
体、４……回転軸、５，５……偏心輪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 穀粒選別用の選別網筒Ａを回動可能に横架した
   穀粒回転選別装置において、前記選別網筒Ａ両端
   側の中央部に円環体３，３を一体に装設し、該円
   環体３，３に機体８に軸架した回転軸４の両端側
   に嵌着せる偏心輪５，５を回転自在に内嵌させ、
   且つ偏心輪５，５がわと円環体３，３がわの回転
   速度を大と小に異ならしめて構成したことを特徴
   とする穀粒回転選別装置。