JPS62773Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は壁面等にペンキ等の塗料を塗る際に使
用する塗装用ローラ刷毛に関するものである。

一般にこの種の塗装用ローラ刷毛は柄杆の先端
部分を折曲げて刷毛ローラ支軸部に形成し、この
刷毛ローラ支軸部に空転自在に支持した管部材を
介して刷毛ローラを支持する構造としてあり、管
部材とこれに嵌合するローラ刷毛とは全周面で接
触する面接触とし、抜止めにスナツプリングある
いはこれに代えて割ピン等を使用していた。

このような構造であると、刷毛ローラの内周面
と管部材とは全周面で接触しているため、塗料が
浸潤すると離れなくなつて刷毛ローラを交換でき
なくなることがあり、刷毛ローラ支軸部に管部材
が塗料で固まり付いてしまい刷毛ローラが回転不
能となることがある。

本考案は前記のような観点に基き、長期に亘つ
て安定した塗装を可能にし、特に刷毛ローラを交
換し装嵌するときに難渋することのないよう彎曲
案内周壁部を有する嵌合部材を配してなる塗装用
ローラ刷毛を提供するものであつて、軸部材２の
折曲部２ｂ寄り部分の支軸部２ａに中心部の挿通
孔５ｄを挿嵌し空転自在として支持しかつ刷毛ロ
ーラ１の内周に最外周部を密嵌する胴壁部５ｂ外
周に軸線と平行のリブ５ｃを複数突設し、さらに
挿通孔５ｄの周りのボス部５ｅ先端外周を小径嵌
合部５ｆとしたフランジ５ａ付の第１筒状部材５
と、この第１筒状部材５の胴壁部５ｂの内周に密
嵌する環状部７ａを一側に形成するとともに刷毛
ローラ１の内周に最外周部を密嵌する彎曲案内周
壁部７ｂおよびこの彎曲案内周壁部７ｂと環状部
７ａとの間に係止段部７ｃを形成し、他側に嵌孔
７ｄを形成してなる嵌合部材７と、前記支軸部２
ａの先端部寄り部分に空転自在として支持しさら
に中心部の有底嵌孔６ｃの周りのボス部６ｄ先端
外周を小径嵌合部６ｅとしたスリツト６ｂ付の第
２筒状部材６と、一端を前記嵌合部材７の嵌孔７
ｄに嵌挿するとともに前記第１筒状部材５の小径
嵌合部５ｆに挿嵌し他端を前記第２筒状部材６の
小径嵌合部６ｅに挿嵌する継管８とからなる支持
機構３を前記軸部材２に設け、前記支持機構３に
刷毛ローラ１を嵌着支持してなる塗装用ローラ刷
毛である。

つぎに、図面を参照しながら本考案の実施例を
説明する。

刷毛ローラ１は植毛基布１ａを紙管１ｂに巻着
して管状としてあり、金属製軸部材２に支持機構
３を介して支持してある。

軸部材２は支持機構３を介して刷毛ローラ１を
支持した直杆状の支軸部２ａと、この支軸部２ａ
の一端から手前方向に90゜の角度で折曲げた折曲
部２ｂと、前記支軸部２ａに平行とした基端部２
ｃとを有してなり、基端部２ｃに木またはプラス
チツク製の把柄４を回り止め固着してある。

支持機構３は第１筒状部材５と、第２筒状部材
６と、孔明きキヤツプ状の嵌合部材７と、継管８
とからなる。

第１筒状部材５は軸部材２の支軸部２ａにおけ
る折曲部２ｂ寄り部分の嵌合せ空転自在に支軸部
２ａに支持してあり、第２図に示すように外端側
にフランジ５ａを、また刷毛ローラ１の内周に最
外周部を密嵌する胴壁部５ｂの外周には４条程
度、軸線と平行のリブ５ｃを突設してあり、中心
部に貫設した挿通孔５ｄの周りのボス部５ｅ先端
外周を小径嵌合部５ｆとして係止段部５ｉを形成
してある。

前記第１筒状部材５の胴壁部５ｂ外周は軸部材
２の折曲部２ｂ側に臨む刷毛ローラ１の口端部内
に嵌合させる。

第２筒状部材６は軸部材２の支軸部２ａにおけ
る先端部寄り部分に空転自在に嵌合させたもので
あつて、第４図に示すように、胴壁部６ａ外周に
軸線方向のスリツト６ｂを設けて弾発的に縮拡径
動するよう形成してあり、中心部の有底嵌孔６ｃ
の周りのボス部６ｄ先端外周を小径嵌合部６ｅと
して係止段部６ｆを形成してある。

嵌合部材７は第１筒状部材５の胴壁部５ｂの内
周に密嵌するよう一側に形成した環状部７ａと、
刷毛ローラ１の紙管１ｂの内周に最外周部７ｂを
密嵌する彎曲案内周壁部７ｂと、この彎曲案内周
壁部７ｂと環状部７ａの間に形成した係止段部７
ｃを有し、他側に嵌孔７ｄを有する。

継管８は所要長を有し直管状を呈する。

この場合、支軸部２ａにボス部５ｄを挿嵌して
第１筒状部材５を折曲部２ｂ寄りに位置させワツ
シヤ９を介装させたのち支軸部２ａに押潰部１０
を形成し、次いで嵌孔７ｄを介して端部に嵌合部
材７を嵌挿させた継管８を第１筒状部材５の小径
嵌合部５ｅに挿通させ、嵌合部材７の環状部７ａ
を胴壁部５ｂの内周に密嵌させるとともに胴壁部
５ｂ端面に係止段部７ｃを係止させ、継管８の端
面をボス部５ｅの係止段部５ｉに係止させ、次に
刷毛ローラ１の紙管１ｂの一端開口を嵌合部材７
の彎曲案内周壁部７ｂの縮径部に当て滑らすよう
にして嵌め込み、最外周部７b′を経て第１筒状部
材５の胴壁部５ｂにリブ５′ｃ，５ｃ…を介して
密嵌させ、継管８の他端部に第２筒状部材６のボ
ス部６ｄの小径嵌合部６ｅを密嵌させるとともに
支軸部２ａ端をボス部６ｄ内側の有底嵌孔６ｃに
挿入し、か胴壁部６ａを刷毛ローラ１の他端開口
に密嵌させ、継管８の他端面に係止段部６ｆを係
止させてあり刷毛ローラ１、第１筒状部材５、第
２筒状部材６、嵌合部材７、継管８は支軸部２ａ
を中心に一体として空転自在としてある。

本考案は前記の構成からなるので、軸部材２に
支持機構３を介して支持した刷毛ローラ１は、第
１筒状部材５と第２筒状部材６に亘つて設定さ
れ、かつ刷毛ローラ１は第１筒状部材５および第
２筒状部材６のそれぞれ胴壁外周部分で嵌着支持
されており、刷毛ローラ１の内周全面では接触し
ていないので塗料固化により刷毛ローラ１の抜き
取り交換を不能とすることはなく、また被塗装面
に波打状凹凸があつても刷毛ローラ１は被塗装面
に馴染みながら均一に塗装することができる。

さらに、継管８により支軸部２ａを恰も被包状
としたので刷毛ローラ１につける塗料が刷毛ロー
ラ１と第１筒状部材５、第２筒状部材６の隙間か
ら内側に侵入しても支軸部２ａに至ることはな
く、刷毛ローラ１の空隙を常時保証し、ねじ込み
部分はないから取扱い容易で常に円滑な機能を維
持できる。

特に、刷毛ローラ１を交換し装嵌するとき刷毛
ローラ１の硬質かつ柔軟性のない紙管１ｂの一端
開口を嵌合部材７の彎曲案内周壁部７ｂに沿つて
滑らすように嵌め込むことができるし、また胴壁
部５ｂ外周のリブ５ｃにより強力に密嵌し得、使
用中に抜け出ることはない。

以上の説明から明らかなように、本考案塗装用
ローラ刷毛は刷毛ローラの交換を容易とするとと
もに抜け出しを防止し、かつ支持部材の空転を長
期に亘つて保証し安定した塗装を可能とし、構造
も簡単で部品点数少く安価に製作できるなど優れ
た利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案塗装用ローラ刷毛の実施例を示
す一部を欠除した断面図、第２図は第１筒状部材
の斜面図、第３図は嵌合部材の斜面図、第４図は
第２筒状部材の斜面図、第５図は継管の斜面図で
ある。 １……刷毛ローラ、２……軸部材、２ａ……支
軸部、５……第１筒状部材、５ａ……フランジ、
５ｂ……胴壁部、５ｄ……挿通孔、５ｅ……ボス
部、５ｆ……小径嵌合部、５ｉ……係止段部、６
……第２筒状部材、６ａ……胴壁部、６ｂ……ス
リツト、６ｃ……有底嵌孔、６ｄ……ボス部、６
ｅ……小径嵌合部、６ｆ……係止段部、７……嵌
合部材、７ａ……環状部、７ａ……彎曲案内周壁
部、７ｃ……係止段部、８……継管、９……ワツ
シヤ、１０……押潰部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸部材２の折曲部２ｂ寄り部分の支軸部２ａに
   中心部の挿通孔５ｄを挿嵌し空転自在として支持
   しかつ刷毛ローラ１の内周に最外周部を密嵌する
   胴壁部５ｂ外周に軸線と平行のリブ５ｃを複数突
   設し、さらに挿通孔５ｄの周りのボス部５ｅ先端
   外周を小径嵌合部５ｆとしたフランジ５ａ付の第
   １筒状部材５と、この第１筒状部材５の胴壁部５
   ｂの内周に密嵌する環状部７ａを一側に形成する
   とともに刷毛ローラ１の内周に最外周部を密嵌す
   る彎曲案内周壁部７ｂおよびこの彎曲案内周壁部
   ７ｂと環状部７ａとの間に係止段部７ｃを形成
   し、他側に嵌孔７ｄを形成してなる嵌合部材７
   と、前記支軸部２ａの先端部寄り部分に空転自在
   として支持しさらに中心部の有底嵌孔６ｃの周り
   のボス部６ｄ先端外周を小径嵌合部６ｅとしたス
   リツト６ｂ付の第２筒状部材６と、一端を前記嵌
   合部材７の嵌孔７ｄに嵌挿するとともに前記第１
   筒状部材５の小径嵌合部５ｆに挿嵌し他端を前記
   第２筒状部材６の小径嵌合部６ｅに挿嵌する継管
   ８とからなる支持機構３を前記軸部材２に設け、
   前記支持機構３に刷毛ローラ１を嵌着支持してな
   る塗装用ローラ刷毛。