JPS627259B2 - - Google Patents

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JPS627259B2
JPS627259B2 JP54021633A JP2163379A JPS627259B2 JP S627259 B2 JPS627259 B2 JP S627259B2 JP 54021633 A JP54021633 A JP 54021633A JP 2163379 A JP2163379 A JP 2163379A JP S627259 B2 JPS627259 B2 JP S627259B2
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Japan
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sintered body
binder
less
cbn
powder
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JP54021633A
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Shuji Yatsu
Akio Hara
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
立法晶型窒化硼素(Cubic BN以下CBNと略
す)はダイヤモンドに次ぐ高硬度の物質であり、
超高圧高温下で合成される。現在既に研削用砥粒
として使用されており、また切削用途にはCBN
を金属Coなどで結合した焼結体が一部に使用さ
れている。このCBNを金属で結合した焼結体は
切削工具として使用した場合、結合金属相の高温
での軟化による耐摩耗性の低下や、被削材金属が
溶着し易い為に工具が損傷するといつた欠点があ
る。 本発明は、このような金属で結合した焼結体で
なく、高強度で耐熱性に優れた硬質金属化合物を
結合相とした切削工具用途に適した新らしい
CBN焼結体に関するものである。 発明者等は、先に高硬度で且つ熱伝導率が極め
て高いというCBNの特徴を生かした工具用焼結
体として、CBNを周期率表第a、a、a
族金属の炭化物、窒化物、硼化物、珪化物からな
る化合物で結合した高硬度の工具用焼結体を開発
し特許出願している(特開昭53−77811号、同53
−139609号)。 発明者等は更に工具用焼結体に要求される耐摩
耗性、強靭性の面から広範囲な検討を行い、特に
切削工具材料に適した本発明に到達したものであ
る。CBNは前記した如く高硬度であり耐熱性、
耐摩耗性に優れた物質である。このCBNのみを
焼結する試みは種々なされているが、これには例
えば特公昭39−8948号に記されている如く、約
70Kb以上、1900℃以上の超高圧、高温下で焼結
する必要がある。現状の超高圧、高温装置ではこ
のような高圧、高温条件を発生させることはでき
るが、工業的規模に装置を大型化した場合、高
圧、高温発生部の耐用回数が制約され実用的でな
い。またCBNのみ焼結体は硬度は高いが、工具
として使用した場合の靭性が劣る。 発明者等はCBNの結合材として窒化チタンと
Alを含む化合物を主体としたものを用い、更に
適切な製造条件を見出すことによつて、従来にな
い耐摩耗性、靭性を有するCBNの焼結体を得る
ことができた。また高圧相型窒化硼素の別の形態
であるウルツ鉱型窒化硼素についても同様の検討
を行い、CBNを用いた場合と類似した結果を得
た。 以下CBNを硬質耐摩耗成分として使用した焼
結体について詳細を述べるが、ウルツ鉱型もしく
はCBNとウルツ鉱型窒化硼素の混合物を用いた
場合も同様のことが言える。 CBN焼結体の切削工具としての用途は鋼や鋳
鉄の高硬度材(例えば焼入れ鋼や高硬度のロール
等)の切削加工やスーパーアロイ等の難削材の加
工等が考えられる。一般の鋼や鋳鉄等を切削する
場合も同様であるが、特にこのような用途に対し
ては工具材料が高硬度で耐摩耗性に優れているの
みでなく強靭性にも優れていることが要求され
る。 前述したCBNを金属Coで結合した焼結体では
耐摩耗性や耐熱性の点でも実用的に充分な性能を
有しているとは言えないが、特に断続的に衝撃が
加わるような切削加工用途に対しては強靭性が不
足しており、殆んど使用できなかつた。 発明者等の先願(特願昭52−113987号)に述べ
たように、結合材としてTi、Zr、Hf等の炭化
物、窒化物、炭窒化物を用い、CBNの粒度及び
組成と結合相の分布状態等を適切に制御すれば、
このような断続切削等の用途にも適用できる高性
能の焼結体が得られる。 しかしながら、例えば複雑な形状の高硬度の焼
入れ鋼をフライス切削するといつたような場合に
はやはり工具刃先の欠損が生じ問題であつた。 本発明焼結体のCBN結晶の結合材は、窒化チ
タン(TiN)とAlの合金または化合物を主体とし
たものからなつている。結合材の主成分となる化
合物については周期律表第a、a、a族金
属の窒化物、炭化物、炭窒化物を中心に各種の材
料を用いて焼結体を試作し、特性及び切削工具と
しての性能をテストしたが、中でもTiNを用いた
焼結体が最も優れた性能を示した。 発明者等はTiNを結合材の主成分とするCBN焼
結体について更に性能を改良する方法を種々検討
した。その結果、焼結体製造時に使用する原料
TiN中の窒素含有量及び結合材にAlを含む化合物
を適量存在させ、且つ超高圧、高温下での焼結条
件を適切に選択することによつて大巾な性能の改
良に成功した。 以下本発明の焼結体の代表的な例について詳し
く説明する。 平均粒度3μのCBN粉末を用い、CBNの含有
量を焼結体全体の体積で60%とした。結合材には
窒素含有量の異なるTiNxと金属Alを予め混合
し、加熱反応させたものを用い、Al含有量も変
化させてその影響を調べた。CBNとTiN−Alの反
応物を混合後、これを型押して型押体を超高圧、
高温装置を用いて圧力20Kb〜60Kb、温度900℃
〜1500℃の範囲で焼結した。得られた焼結体につ
いて硬度を測定し、更に切削性能試験を行つた。 第1図、第2図は圧力50Kb、温度1100℃で焼
結したものゝ硬度を示した。第1図は結合材とし
てAlを添加しないものとAlを結合材中に15%含
むものについて原料TiNxのxの値を変えた場合
の焼結体の硬度を示す。結合材としてTiNxのみ
を用いた場合硬度の変化は複雑であるが、焼結体
をX線回折により調べたところTiNxのxがx≦
0.82のものについてはTiB2が検出され、その生成
量はxの値が低いものほど多くなつていた。
TiB2はTiNxとCBNが焼結時に反応して生成した
ものと考えられる。TiB2はTiNより高硬度であ
り、焼結時の反応により微細な折出物となつてお
り、この為焼結体の硬度はTiNの窒素含有量が低
下すると一旦上昇するものと考えられる。 また、焼結体の組織観察を行つたところAlを
添加しないTiNxのみの結合材でx>0.9の場合は
CBN粒子の脱落が多く、結合材とCBNとの結合
強度も低いと思われる。TiNxの硬度はxの値に
よつて変わり、x≦0.9ではxの値が小さくなる
に従つて低下する。第1図に示した焼結体の場
合、焼結時にTiNxとCBNの反応によつてTiB2
生成すると共にCBN中のNがTiNxに固溶し、焼
結体の結合相TiNxのxの値は原料TiNxのxより
高くなつている。 しかしながら、TiNxのみの結合材とした場合
はこの反応の進行が遅い。第1図のTiNxを結合
材とした場合の焼結体の硬度変化は大体以上の如
く説明される。 さて、結合相にAlを含む場合は第1図に示し
たように原料TiNxのxの値に対する硬度変化は
少ない。X線回折によつて焼結体を調べると原料
TiNxのxがx≦0.92のものについてTiB2の生成
が認められ、又Alを添加しない場合に比較しそ
の生成量も多い。即ちCBNとTiNxの焼結時にお
ける反応がAl添加によつて促進されたものと考
えられる。 第2図は結合材の原料TiNxのxが0.72のもの
について結合材中のAl添加料を0〜40%まで変
えたものについて焼結体の硬度を測定した結果で
ある。Alの含有量が結合材中の重量で30%を超
えると硬度の低下が目立つ。焼結体中における
AlはTiNx中の過剰のTiと反応してTi−Al系の金
属間化合物もしくはTi2AlN又はAlN等の化合物
を形成するが、Al量が相対的に過剰の場合は金
属Alとして残留し、焼結体の硬度が低下する。 さて、このようにして作成した焼結体を用いて
切削チツプを作成しその性能を調べた。熱処理し
たHRc 62のダイス鋼(SKD11)を被削材として
フライス切削を行い、焼結体の切削靭性を評価し
た結果を第3図に示した。 第3図は結合材原料TiNxのxの値と、Alの結
合材中の添加量に対して焼結体の切削靭性を示し
たものでの範囲内にあるものが最も靭性が高
く、次に()、の順に靭性は低下し、の範
囲外のものはダイス鋼のフライス切削には殆んど
実用的には使用し難い結果であつた。 一方、耐摩耗性の評価は同じダイス鋼を旋削し
て評価した。耐摩耗性は靭性とは異なり単純な傾
向を示し、結合材原料TiNxのxの小さなものほ
どまたAlの含有量が結合材中で30%まではAlの
含有量が多いものほど優れている傾向を示した。
TiNxのxの値が0.7以上でAlの含有量が40%を超
えると急激に耐摩耗性は低下した。 結合材TiN中にAlを加えることによりこのよう
に焼結体の性能が改善される理由は次の如く考え
られる。 本発明の焼結体の原料として使用するCBNは
六方晶型窒化硼素を原料として超高圧下で合成さ
れたものである。従つてCBN粉末中には不純物
として六方晶型窒化硼素が残存している可能性が
ある。また、超高圧下で焼結する場合において
も、結合材がCBNの個々の粒子間に浸入するま
ではCBN粒子は外圧を静水圧的に受けておら
ず、この間の加熱によつて六方晶型窒化硼素へ逆
変態を起す可能性もある。このような場合に前記
した六方晶型窒化硼素よりCBNの合成に際して
触媒作用を有する元素が混合物粉末中に添加され
ていると、この逆変態を防止する効果があると考
えられる。 金属Alはこのような触媒作用を有するが本発
明の場合、焼結前の結合材粉末中のAlはTiNxと
反応して生じたAl−Ti系の金属間化合物
(Al3Ti、TiAl等)、AlN、Ti2AlN、等の形態をと
るが、いずれの場合もCBN粉末に対して同様の
触媒作用を有するようである。 次にTiN単独の結合材を用いた場合に比較して
Alを添加することで焼結体結合相の粒度が著し
く微細なものが得られることを発見した。 第6,7図はその効果を示すもので、CBN含
有量が体積60%、結合材原料としてTiN0.78を使
用したもの、及びTiN0.78に12重量%のAlを加え
予め加熱反応せしめた粉末を使用したものを
50Kb、1200℃で焼結した焼結体について各々の
結合相部分の粒度を観察したものである。TiNの
みからなる結合材を使用した場合(第6図)に比
しAlを加えたTiN−Al系の結合材を使用したもの
(第7図)は結合材の粒径が著しく微細になつて
おり、その大部分が1μ以下の粒子からなつてい
る。このようにTiNを主体とする結合相の粒子径
が微細となることによつて結合相の破壊強度が向
上し、焼結体の靭性が改良されたものと考えられ
る。Alの添加量を種々変えて焼結体を作成し、
結合相の粒度を調べた結果、粒成長抑制効果は結
合材中のAl添加量が1%以上で観察され、更に
10%を超えると顕著な効果があることが確認され
た。 結合相中へのAl添加による焼結体強度改良の
効果としては上記の項目以外に、結合相中に
TiNxとAlの反応によつて生じたTi−Al系の金属
間化合物が微細に分散していることが挙げられ
る。 Ti−Al系の金属間化合物相としてはTi3Al、
Ti2Al、TiAl、Al3Ti等が存在する。本発明の焼
結体の結合相は極めて微細であり、これ等の金属
間化合物のどの形のものが存在しているかを確認
することは困難であるが、結合相を強酸で腐食し
て観察することによりTiN粒子間に微細に分散し
た相が認められた。これ等の金属間化合物は耐熱
性や耐摩耗性の点ではTiNに劣るが、反面靭性が
あり本発明の焼結体の靭性の向上に寄与している
と考えられる。 以上CBNを硬質耐摩耗性成分とする焼結体に
ついて述べたが、このことは高圧相型窒化硼素の
もう一つの形態であるウルツ鉱型窒化硼素につい
ても同様である。また、CBNとウルツ鉱型窒化
硼素の混合物であつてもよい。 本発明の焼結体の用途は切削工具であり、この
場合焼結体中の高圧相型窒化硼素の粒子径は10μ
以下であることが望ましい。切削工具の刃先とし
て焼結体を用いた場合、高圧相型窒化硼素とTiN
を主成分とする結合相の耐摩耗性の差により、窒
化硼素の粒径に対応した凹凸が被削材面に転写さ
れることがある。従つて被削材面粗度を良くする
為には焼結体中の高圧相型窒化硼素の粒子径は小
さい方が良く、実験の結果10μ以下であれば実用
上支障のないことが判つた。 また、本発明焼結体の結合相成分はTiNを主成
分とするものであり、TiN以外の周期律表第
a、a、a族金属の窒化物、炭化物、炭窒化
物、硼化物を含むものであつても良い。但し結合
相中における窒素と炭素との含有量の比は、モル
比でN≧Cとする必要がある。炭素含有量が更に
多い場合は焼結体の靭性が低下する。 本発明の焼結体の高圧相型窒化硼素の含有量は
焼結体中の体積で80%以下、30%以上である。80
%を超えると焼結体中での窒化硼素粒子相互の接
触が多くなり、本発明の目的とする靭性の高い焼
結体としての性能が低下する。また30%未満では
焼結体の耐摩耗性が結合材成分のそれと大差なく
高圧相型窒化硼素を含有する切削工具材としての
特徴が失われる。 本発明の焼結体の製造に当つては、平均粒度10
μ以下の高圧相型窒化硼素粉末とxの値が0.90以
下の範囲のTiNxを主体とする化合物粉末及び金
属Al粉末又はAlを含む合金、化合物粉末とを混
合し、この混合粉末を型押成型するかもしくは粉
末状のまゝ超高圧、高温装置に入れ、超高圧、高
温下で一定時間保持して焼結する。 ここで言うAlを含む合金とはNi、Si、Mg、
Mn、Cu、Znを含む合金であり、Alと同様の効果
を有する合金を意味する。 ここでNi、Si、Mg、Mn、Cu、Znの金属は焼
結体中では種々の存在形態をとり得るものと思わ
れる。しかしながら、どのような化合物が形成さ
れているかは、量が少ないのでX線解折による特
定も困難であるが、おそらく金属間化合物になつ
ているものと考えられる。またその存在は元素分
析によつて確認できるものである。 本発明焼結体を得る適正な条件を知る為に
CBNを体積で60%含有し、結合材がTiN0.82を原
料としてこれにAlを15重量%加えたものを先ず
圧力を50Kb一定にし温度を640℃〜1500℃の範囲
に変え、保持時間20分で焼結してみた。この焼結
体の硬度を測定した結果を第4図に示した。温度
900℃でビツカース硬度2700を示し、充分緻密な
焼結体となつていた。 焼結温度を更に上げると焼結体の温度は上昇
し、約1400℃で最高値をとり、1500℃になると若
干低下している。組織観察の結果1500℃では結合
相粒子の粒度が1μ以上に粒成長していた。同一
組成のものについては今度は温度を900℃一定に
し、圧力を20Kb〜60Kbの範囲に変えて焼結し
た。20Kbでも充分緻密な焼結体が得られた。 第5図は高圧相型窒化硼素の温度、圧力に関す
る安定域を示したもので、高温、高圧下でこの安
定域内にあれば低圧相への逆変態は原則的には生
じないと考えられる。従つて焼結に必要な温度が
低ければ焼結圧力も下げることが可能である。 本発明の焼結体は900℃、20Kbの条件でも充分
緻密な焼結体が得られる。このことは焼結体の製
造に当つて、従来の高圧相型窒化硼素の焼結に用
いられた圧力、温度条件より著しく条件が緩和さ
れ、工業的には重要な意味をもつ。即ち、本発明
の焼結体の製造に当つて用いられる超高圧、高温
発生装置は、使用圧力の低下によつて装置の大型
化が可能となり、また装置の耐用回数も著しく伸
びる。 本発明焼結体の製造に当つて適正な焼結条件は
CBNの含有量及び原料TiNxのxの値、Alの添加
量、CBN原料粒度等によつて異なつてくる。実
験の結果CBN含有量が多く、粒度が粗いものほ
ど焼結圧力、温度を高める必要があり、また
TiNxのxの値が低く、Alの含有量の多いものほ
ど圧力、温度条件は下げることが可能であつた。 以下実施例により更に具体的に説明する。 実施例 1 金属Ti粉末を窒素雰囲気中で加熱して窒素含
有量の異なるTiNx粉末を作成した。窒素含有量
の制御は加熱温度を変えることによつて行つた。
作成したTiNx粉末の窒素分析の結果xの値は
0.45、0.55、0.64、0.72、0.82、0.92、0.98であつ
た。このTiNx粉末と−325メツシユの金属Al粉末
とを混合した。Alの混合割合は重量%で0、
5、10、12、15、20、25、30、40のものを作成し
た。これ等のTiNxとAlの混合粉末を容器につめ
て、真空炉中で1000℃まで加熱し20分間保持し
た。加熱后の粉末はボールミルにより−325メツ
シユに粉砕した。X線回折の結果、Alを加えた
ものはTiN以外にAl3Tiの存在が確認された。更
にTiNxのxが0.82以下のものについてはTi2AlN
のピークが観察された。この粉末と平均粒度3μ
のCBN粉末とをCBNを体積%で60%となるよう
に配合した。この混合粉末を型押成型し直径10
mm、厚さ1.2mmの円板を作成した。これをWC−10
%Co合金の直径10mm、厚さ3mmの円板に接して
おきガードル型超高圧装置に入れ、先ず圧力を
50Kbに上げ、次いで温度を1100℃に上げ、20分
間保持した。取出した焼結体はCBNを含む直径
10mm、厚さ0.8mmの円板がWC−Co合金に接着し
ていた。この焼結体のCBN含有層を研磨后ビツ
カース硬度計によつて硬度を測定した。測定結果
の一部は第1図、第2図に示した。 焼結体を切断し、超硬合金のスローアウエイチ
ツプの一角にロウ付け后、加工して切削チツプを
作成した。切削性能を評価する為に、先ず正面フ
ライス盤を用いて1枚刃で断続切削を行つた。被
削材は熱処理されたHRc62のSKD11ダイス鋼で
ある。 切削速度は200m/分、切込み0.5mmとし、送り
速度を0.07mm/刃、0.12mm/刃、0.19mm/刃と順
次厳しい条件に上げて行き、焼結体の欠損状態を
調べた。 その結果を第3図に示す。 第3図は結合材原料として用いたTiNxのxの
値と、結合材中のAlの含有量に対して性能を見
たものである。図中で示した領域が最も性能が
良く、送り速度0.19mm/刃でも問題はなく切削で
きた。の領域にはに次にで断続切削に耐えた
もので、実用的に使用し得る性能を有している。
の領域は送り速度0.07mm/刃では使用に耐える
が、0.12mm/刃では欠損する場合がある。本発明
の目的とする高硬度材の断続切削にも充分実用的
な靭性を有しているのは及びの領域の焼結体
である。 実施例 2 TiN0.82粉末に−325メツシユのAlN(窒化アル
ミニウム)粉末を重量で23%加え混合した。この
混合粉末と平均粒度7μのCBN粉末とをCBNの
含有量が90、80、60、30、20%となるように配合
した。 以下実施例1と同様にして超高圧、高温装置を
用いて圧力50Kb、温度1300℃で焼結した焼結体
の硬度を測定し、更にスリツトを有するHRc60の
SNCM9種の焼入れ鋼丸棒を切削して焼結体の耐
摩耗性及び靭性を評価した。結果は第1表の通り
である。
【表】 切削条件は速度150m/分、切込み0.5mm、送り
0.12mm/回転で行つた。耐摩耗性の評価の尺度は
10分間の切削后逃げ面摩耗幅が0.2mmを越えるも
のは×、0.1〜0.2mmのものは△、0.1mm未満のもの
は○とした。靭性の10分間切削后刃先を観察して
切刃部に欠損を認められたものを×とした。 実施例 3 平均粒度1μのCBN粉末を用い、これを体積
で60%とし、残部の結合材はTiN0.7粉末にAlを重
量で20%加え、実施例1の如く加熱処理したもの
をベースとし、これに第2表の如き添加物を加え
た。
【表】 実施例2と同様にして靭性、耐摩耗性の評価を
行つたが、いずれも満足すべき性能を示した。 なお、第2表の各々の結合材に対応する焼結体
の硬度は第3表の通りであつた。
【表】 実施例 4 粒度1μ以下の衝撃波法によつて合成されたウ
ルツ鉱型窒化硼素粉末を用い、実施例3で用いた
TiN0.7−20%Alの結合材粉末を加えて第4表の組
成の混合粉末を作成した。
【表】 焼結は実施例1と同様にして圧力40Kb、温度
1300℃で20分間保持して行つた。焼結体の硬度は
第3表に示した通りで、また実施例2と同様にし
て行つた切削試験の結果は第1表の対応する組成
とほゞ一致していた。 実施例 5 実施例4で用いたウルツ鉱型窒化硼素粉末と同
一のものを体積%で60%含有し、結合材としては
TiN0.72粉末にAlを重量で0、5、10、12、15、
20、25、30、40%加えた混合粉末を作成し、実施
例1と同様にして圧力40Kb、温度1200℃で焼結
した。焼結体をX線回折により調べたところ、結
合材中にAlを含むものはウルツ鉱型窒化硼素以
外にCBNが存在していた。これは焼結時にウル
ツ鉱型窒化硼素の一部がCBNに転換したもので
ある。CBNの生成量は結合材中のAl添加量の多
いものほど顕著であつた。 結合材中のAl添加量が40%のものはビツカー
ス硬度が2000であり、他のものと比較すると硬度
が著しく低いものであつた。又、結合相の組成は
X線回折の結果からはTiNとTiB2のみが検出され
た。X線マイクロアナライザーで調べた結果Al
は結合相中に均一に分散していることが確認され
た。恐らくTi−Al系の金属間化合物の形で存在
しているものと考えられる。実施例1と同様にし
て切削チツプを作成し、フライス盤を用いて性能
評価を行つたが、この組成範囲内では結合相中の
Al含有量が12、15、20、25%のものが優れた切
削靭性を示した。尚、耐摩耗性についても実施例
1と同様にして評価したが、結合材中のAl含有
量が40%のものを除いて、他は充分実用に耐える
性能を示した。 なお、第5表に得られた焼結体中のCBNの生
成量のウルツ鉱型窒化硼素との比率で示した。 さらに焼結体の硬度も第5表の通りであつた。
【表】 実施例 6 TiN0.82粉末に第6表の如きAlを含む合金もし
くは化合物粉末を加え混合した。
【表】
【表】 平均粒度3μのCBN粉末を体積で60%と第6
表の各々の添加物とTiN0.82の混合粉末を40%と
なるよう配合した。 以下実施例1と同様にして圧力50Kb、温度
1300℃で焼結して得られた焼結体の硬度を測定し
た。結果を使用した結合材の添加物と対応させて
第6表に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明焼結体の特性を説明する為のも
ので結合材原料TiNxのxの値に対して、結合材
をTiNxのみ、及びこれに15重量%のAlを加えた
場合について焼結体のビツカース硬度の変化を示
した。第2図は結合材原料TiNxのxが0.72の場
合にAlの添加量を変えて得た焼結体の硬度を示
す。第3図は本発明焼結体の切削工具として性能
からみた好適な組成範囲を示したものである。結
合材原料TiNxのxの値と、結合材中のAlの添加
量に対してダイス鋼のフライス切削を行つて焼結
体の靭性を評価した。図中の領域,が優れた
性能を示した。第4図は本発明焼結体の焼結温度
条件を説明する為のもので、焼結温度を変えた場
合の焼結体の硬度変化を示す。第5図は本発明焼
結体の焼結温度、圧力範囲を説明する為のもの
で、高圧相型窒化硼素の圧力、温度に関する安定
存在領域を示す。第6図、第7図は本発明焼結体
の結合相の特徴を説明する為のもので、第6図は
結合相がTiNのみからなる場合、第7図は結合相
がTiN−12%Alからなる場合のそれぞれ走査型電
子顕微鏡による写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 平均粒度が10μ以下の高圧相型窒化硼素を体
    積%で30%以上、80%以下含有し、残部の結合相
    が (1) 窒化チタンもしくは窒化チタン30重量%以
    上、100重量%未満と、0重量%を超え、70重
    量%以下の窒化チタン以外の周期律表第a、
    a、a族金属の窒化物、炭化物、炭窒化
    物、硼化物の1種または2種以上、 (2) さらにAlとTiもしくはTi以外の周期律表第
    a、a、a族金属の間に生じる金属間化
    合物、AlとSi、Cu、Mg、Ni、Mn、Znの間に
    生じる合金、Alの窒化物、Alの硼化物の1種
    または2種以上、(1)と(2)からなり、結合相中の
    Alの含有量が収量で10%を超え、40%未満で
    あり、且つ結合相の結合粒子の大部分が1μ以
    下の微細粒子よりなることを特徴とする切削工
    具用焼結体。 2 平均粒度が10μ以下の高圧相型窒化硼素粉末
    を体積%で30%以上、80%以下と結合材として
    TiNxの形で表わしたときにxの値が0.90未満、
    0.50以上の窒化チタン粉末もしくはさらに前記窒
    化チタン30重量%以上、100重量%未満に対して
    窒化チタン以外の周期律表第a、a、a族
    金属の窒化物、炭化物、炭窒化物、硼化物の粉末
    の1種または2種以上、これにさらにAlまたは
    AlとTiもしくはTi以外の周期律表第a、
    a、a族金属の金属間化合物、AlとSi、Cu、
    Mg、Ni、Mn、Znの間に生じる合金、Alの窒化
    物、硼化物の1種または2種以上をAlを重量で
    10%を超え40%未満になるように混合し、これを
    粉末状もしくは型押し成型後、結合相の結合粒子
    の大部分が1μ以下の微細粒子となるよう超高圧
    高温装置を用いて圧力20〜80kb、温度900〜1500
    ℃で焼結せしめることを特徴とする切削工具用焼
    結体の製造方法。
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