JPS6269506A - 方向性けい素鋼板の磁気特性改善装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 仕上焼鈍済みの方向性けい素鋼帯の表面酸化物を除去・
鏡面化した平滑表面上にイオンブレーティング処理を施
すことによる方向性けい素鋼板の磁気特性改善装置に関
連してこの明細書には、上記イオンブレーティングによ
る連続処理にて得られる成膜の磁気特性改善効果を有効
に実現させることについて開発研究の成果を開示する。

方向性けい素鋼板の電気・磁気的特性の改善なかても鉄
損の低減に係わる極限的な要請を満たそうとする近年来
の目覚ましい開発努力は、逐次その実を挙げつつあるが
、その実施に伴う重大な弊害として方向性けい素鋼板の
使用に当っての加工、組立てを経たのち、いわゆるひず
み取り焼鈍が施された場合に、特性劣化の随伴を不可避
に生じて、使途についての制限を受ける不利が指摘され
る。

そこで、ひずみ取り焼鈍のような高温熱履歴を経ると否
とに拘わらず、上記要請を有利に充足し得ることが基本
命題である。

さて方向性けい素鋼板はよく知られているとおり製品の
２次再結晶粒を（１１０）　　（００１）すなわちゴス
（Ｇｏｓｓ）方位に、高度に集積させたもので主として
変圧器その他の電気機器の鉄心として使用され電気・磁
気的特性として製品の磁束密度（Ｂ　、、値で代表され
る）が高く、鉄損（Ｗ１７１５０値で代表される）の低
いことが要求される。

この方向性けい素鋼板は複雑多岐にわたる１程を経て製
造されるが、今までにおびただして発明、改善が加えら
れ、今日では板厚ｏ、　３ｏｉｍの製品の磁気特性がＢ
ＩＧ　：　　１．９０　Ｔ以上、Ｗ１７１５０：１．０
５　Ｗ／ｋｇ以下、また板厚０．２３ｍｍの製品の磁気
特性がＢＩＧ　：　　１．８９　Ｔ以上、Ｗ１７１５０
：　　０，９０Ｗ／ｋｇ以下の超低鉄損方向性けい素鋼
板が製造されるようになって来ている。

特に最近では省エネの見地から電力損失の低減を特徴と
する請が著しく強まり、欧米では損失の少ない変圧器を
作る場合に鉄損の減少分を金額に換算して変圧器価格に
上積みする［ロス・エバリユエーション］　（鉄損評価
）精度が普及している。

（従来の技術） このような状況下において最近、方向性けい素鋼板の仕
上焼鈍後の鋼板表面に圧延方向にほぼ直角方向でのレー
ザー照射により局部微少ひずみを導入して磁区を細分化
し、もって鉄損を低下させることが提案された（特公昭
５７−２２５２号、特公昭５７−５３４’１９号、特公
昭５８−２６４０５号及び特公昭５８−２６４０６号各
公報参照）この磁区細分化技術はひずみ取り焼鈍を施さ
ない、積鉄心向はトランス材料して効果的であるが、ひ
ずみ取り焼鈍を施す、主として巻鉄心トランス材料にあ
ってはレーザー照射によって折角に導入された局部微少
ひずみが焼鈍処理により解放されて磁区幅が広（なるた
め、レーザー照射効果が失われるという欠点がある。

（発明が解決しようとする問題点） 上記のような高温処理での特性劣化を伴うことのない超
低鉄損方向性けい素鋼板の有利な製造に適合する磁気特
性改善装置を与えることがこの発明の目的である。

ここに仕上焼鈍済みの方向性けい素鋼板表面上の酸化物
を除去した後に研磨を施して鏡面状態にした後、蒸着例
えばイオンブレーティング等によリ Ｔｉ　　、　　Ｚｒ　　、　　Ｖ、　　Ｎｂ　　、　　
Ｔａ　　、　　Ｏｒ　　、　　Ｍｏ　　、　　Ｗ。

Ｍｎ、ｃｏ、　Ｎｔ　、　Ａｐ、Ｂ及びＳｌの窒化物及
び又は炭化物並びに ＡＩ　Ｎｉ　、Ｃｕ　、Ｗ、Ｓｉ及びＺｎの酸化物のう
ちから選んだ少なくとも１種からなる極薄張力被膜を形
成させることにより方向性けい素鋼板の有効な鉄損低減
が可能であることがあまた実験、情調を経て解明されて
いる。

この発明は上記の解明を踏まえた、一層の発展的成果で
あって、２次再結晶を経て表面を平滑にした方向性けい
素鋼帯をサブストレートとして、該平滑表面上に蒸着層
を両面同時に成膜する、方向性けい素鋼板の磁気特性改
善装置であって、蒸着槽にサブストレートを垂直に保持
するロール群と、該サブストレートの両側に配設した、
蒸着源およびサブストレートに而して凸形をなす高温熱
電子反射板と、該反射板の一部から鋼板に向けてＮ２ガ
スを流入させるＮ２ガス流入装置とを内蔵してなること
を特徴とする方向性けい素鋼板の磁気特性改善装置であ
る。

なお、前記高温熱電子反射板はイオン化電極を兼ねるも
のである。

この発明を適用した連続ラインでは、成膜の際における
窒化物、炭化物等の極薄張力被膜が鋼板との混合相を介
して強力に被着させることができる。

さてこの発明を適用した連続ラインの１例を第１図に示
し、ここに仕上げ焼鈍済みの方向性けい素鋼帯の表面上
の酸化物を除去した後、鏡面研磨処理とひきつづきイオ
ンブレーティング処理との連続ライン処理を行う設備を
模式図で図解した。

図中１は表面上のＭｏＯを除去した後の方向性けい素鋼
板のコイル、２はシャー、３は酸洗槽、４は洗浄槽、５
はＮ００１電解槽、６はＮｏ、２電解槽、７は洗浄槽、
８は乾燥槽、９はルーパー、１０は高真空イオンブレー
ティング処理槽、１１゜１１’　、　１１″はイオンブ
レーティング前の前記高真空処理槽１０に向って漸次高
真空となる予備排気槽、１２は高真空排気ダクト、１３
はＮ２ガス導入装置、１４、１４’　、　１４″はイオ
ンブレーティング後の人気側に向って漸次低真空となる
予備排気槽、１５゜１５′　はサブストレートＳである
銅帯の両側に配設した蒸発源、１６．１６’　は蒸発源
１５．１５’及びサブストレートＳに而し凸形をなす高
）品熱電子反射板、１７はイオンブレーティング後のコ
イルであり、また１８は超音波洗浄室、１９は超音波洗
浄後の乾燥室、２０はイオンボンバードを含む予備加熱
室を示す。

（作　用） この高真空イオンブレーティング装置にはコイル１から
巻解した方向性けい素鋼帯を洗浄槽３、電解槽５．６、
洗浄槽７、乾燥槽８を経て高真空イオンブレーティング
処理槽１０の内部をロール群２１により上下方向に通板
させるようにしたサブストレートＳの両側に蒸発源１５
．１５’　を有しその両面に同時にイオンブレーティン
グをＩＮ″ｔｊ０この際、サブストレートＳを垂直に１
ｑ持するロール群２１に、張力付与機能を持たせること
はさらに効宋的である。

またこの場合蒸発源１５．１５’の溶解には通常２７０
°偏向電子ビームが用いられるが、このときに溶解され
た蒸気は等方向に発散するのでサブストレートＳに付着
する蒸発・原子がきわめて少なく蒸着効率が低いため蒸
発源１５．１５’及びサブストレートＳの通板方向に而
して凸形をなすＷあるいはＭＯ板を、１５００℃以上の
高温状態に保持して蒸発源１５．１５’からの蒸発原子
を反射蒸着原子としてサブストレートＳの両面に付着さ
せるがこの際とくに、Ｎ２ガス流入装置１３により熱電
子反射板１６．１６’の一部からサブストレートＳの両
面上に強制的に流入させることによって、蒸着原子の付
量量を増加させ、もって蒸着効率を高めるどともにサブ
ストレートＳの表面に均一に耐着させることが可能とな
ったものである。

この熱電子反射板を１５００℃以上の高温にする理由は
Ｔｉ等の高温の蒸気流を熱電子により反射させることが
必要なためである。

次にこの連続ラインの使用は次の順序で行なわれる。

仕上焼鈍後鋼板表面十のＭＯＯを除去した方向＝７− 性けい素鋼帯コイル１を巻解した銅帯は酸洗槽３におい
て鋼板表面上の酸化物が除去される。その後電解槽５，
６において電解研磨により表面を鏡面状態に加工する。

その後の超音波洗浄槽１８にて平滑表面を洗浄した後、
高真空イオンブレーティング処理槽１０において極薄張
力被膜が形成される。

この際順次高真空槽に向って高真空となる予備排気室列
１１．１１’　、　１１″を通板した後、イオンボンバ
ード含む予備加熱室２０においてサブストレートＳの表
面を２００〜５００℃に予備加熱すると同時に、Ａｒあ
るいは１（２イオンボンバードにより鋼板表面をさらに
清浄にした侵蒸発源１５．１５’　、高温熱電子反射板
１６．１６’の働きにてイオンブレーティングを行い極
薄張力被膜を形成させる。

この連続ラインは第１図から明らかなように二つの蒸発
源１５．１５’　によりサブストレートＳの両側から同
時にイオンブレーティングを施す。

この蒸発源１５．１５’中の金属の溶解には電子ビーム
、ホローカソード、電極加熱装置等従来公知のいずれの
装置を用いてもよい。

この発明において高温熱電子反射板１６．１６’　はイ
オン化を促進するため→−雷電圧かけると同時に、鋼板
への蒸着効率を高めるため１５００’Ｃ以上に加熱する
ことが必要であり、ま１’＝　Ｎ　２がス流入装置１３
から熱電子反射板の一部を通してＮ２ガスを鋼板両表面
に向けて流入させることによってさらに蒸着効率を高め
ることができる。

イオンブレーティングを終了した鋼板は予備排気槽１４
から、１４′を経由しさらに同１４″への差動排気シス
テムの採用により順次真空度が低くなる予備排気槽列を
経由して大気に出て］イル１７として巻取る。

このような連続ラインの使用により連続的に鋼板の酸洗
、鏡面研磨、超音波洗浄、予備加熱、イオンボンバード
メント、を経てサブストレートＳの両面で同時にイオン
ブレーティング処理が施され、とくに鋼板表面がきわめ
て清浄な状態で張力被膜を被着することも相まって鋼板
との密着性に優れ、而つ鉄損をきわめて効宋的に低下さ
せることができる。

またこの装置は低炭素冷延鋼板、ステンレス鋼板等の一
般のセラミックコーティングにも利用可能である。

第１図に示した装置の使用による具体的実施を方向性け
い素鋼板（０，２１ｍ厚）の仕上焼鈍後のＭｏＯを除去
したコイル（約１０１〜ン）に適用し、連続ラインのラ
インスピード３０ｎ＋　／ｍｉｎにて、鋼板表面に０．
７μｍ厚のＴＡＮ張力被膜を形成させたところ、そのと
きの磁気特性は次のとおり著しく改善された。

Ｂｏｏ　＝　１．９２　Ｔ、　　Ｗ１７１５０＝’　０
．６４　Ｗ／ｋｇ（発明の効果） この発明によれば平滑表面に鏡面仕上げした方向性けい
素鋼帯をサブストレートとする蒸着層の成膜による磁気
特性の有利な改善向上を高能率に実施できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例を示す模式図である。 １・・・方向性けい素鋼帯コイル Ｓ・・・サブストレート　１３・・・Ｎ２ガス流入装置
１５、１５’・・・蒸発源 １６、１６’　・・・高温熱電子反射板２１・・・ロー
ル群

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １．２次再結晶を経て表面を平滑にした方向性けい素鋼
   帯をサブストレートとして、該平滑表面上に蒸着層を両
   面同時に成膜する、方向性けい素鋼板の磁気特性改善装
   置であつて、蒸着槽にサブストレートを垂直に保持する ロール群と、該サブストレートの両側に配設した、蒸着
   源およびサブストレートに面して凸形をなす高温熱電子
   反射板と、該反射板の一部から鋼板に向けてＮ＿２ガス
   を流入させるＮ＿２ガス流入装置とを内蔵してなる ことを特徴とする方向性けい素鋼板の磁気特性改善装置
   。