JPS6264998A - 放射線遮蔽材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、放射′４１Ａ遮蔽材に関し、更に詳しくは。

放射線遮蔽、特に、放射性物質取扱作業時における放射
線被曝防止のために有用な放射線遮蔽材に関するもので
ある。

〔従来の技術および問題点〕

従来より、放射線利用機器等からの放射線（α線、β線
、γ線、Ｘ線、電子線、中性子線）の遮蔽を目的として
、鉛板を配設したものが一般的に使用されてきたが、こ
の鉛板を使用する場合、該鉛板の重量は重くかつ一定の
形状を有するので。

自在構造を要求する使途には不向きであった。特に、放
射線物質取扱作業時に放射線被曝を防止するために用い
る手袋、上下作業服、靴、フード等の放射線防護服とし
ては、大変不向きであった。

これら問題点を解決するものとして、鉛粉を混入せしめ
た塩ビシートやゴム等が開発されているが、これらは柔
軟性が何とか確保されているものの、放射線遮蔽能力が
不十分であり、放射線被曝環境下での作業時間が著しく
制限されてしまい。

作業能率が掻めて悪い。また、放射線遮蔽能力を増加さ
せるとシートの厚みが増し、柔軟性が低下し３作業性を
著しく害して却って作業能率を低下させてしまう。

また、鉛毛繊維を使用した放射線遮蔽マットが開発され
ているが、この鉛毛繊維は、その用途が特殊分野に限ら
れており、またコストが高い、更に、この鉛毛繊維を使
用した遮蔽マントは、鉛毛繊維を袋体に封入する場合、
接着剤として合成樹脂を用いたりキルテイングの様な縫
着加工を要し。

これにより鉛毛繊維の可撓性や柔軟性が損なわれて鉛板
状に固くなる欠点があった。

そこで１本発明者等は、上述の如き従来技術の問題点を
解決すべく鋭意研究し、各種の系統的実験を行った結果
１本発明を成すに至ったものである。

〔発明の目的〕 本発明の目的は、十分な放射線遮蔽能力および柔軟性を
有し、どの様な形状にも容易に形成できる放射線遮蔽材
を提供するにある。

〔発明の構成〕

本発明の放射線遮蔽材は、複数枚の防水性シートと、該
シートによって形成された密閉空間部とからなり、該空
間部に放射線遮蔽性を有する金属粉末と含水珪酸マグネ
シウム質粘土鉱物と分散液体とからなる放射線遮蔽剤を
充填したことを特徴とするものである。

以下に３本発明の構成をより詳細に説明する。

本発明における防水性シートは、放射線遮蔽材の主材を
成す放射線遮蔽剤を密閉保持する保護体であり２　目的
物に対して所望の形状を付与するもので、防水性を有し
柔軟性および可撓性に富んだシートである。具体的には
、ポリエチレン樹脂。

ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂、シリコン樹脂などが
ある。また、ガラス繊維布、ステンレス布。

ポリエステル布等の繊維地の内部または／および外部に
合成樹脂等を表面処理して防水性を付与したものを用い
てもよい。

また、放射線遮蔽剤は、この放射線遮蔽材の主材を成す
ものであり、放射線遮蔽性を有する金属粉末と、含水珪
酸マグネシウム賞粘土鉱物と分散液体とから成り、上述
の防水シートにより形成される密閉空間部に充填されて
成る。

ここで、放射線遮蔽性を有する金属は、鉛（Ｐｂ）。

鉄（Ｆｅ）　ｌ　チタン（Ｔｉ）　、　ｍ　（Ｓｎ）　
、硼素（Ｂ）、タングステン（−）、銅（Ｃｕ）、ニッ
ケル（Ｎｉ）の一種または二種以上の金属１合金、化合
物等の粉末である。

この金属粉末の形状は１球状、ベレット状、角状、鱗片
状等の粒状であることが好ましい。また。

その大きさは、目的、用途等に応じて適宜選択されるが
、大略１０μｍ〜１０００μｍであることが好ましい。

この中でも、金属粉末の大きさが５００μｍ以下である
場合には、該金属粉末が放射線遮蔽剤中で沈降しに＜＜
、均一組成の安定的なものとすることができるのでより
好ましい。

また、含水珪酸マグネシウム質粘土鉱物（以下。

単に粘土鉱物という）は、含水珪酸マグネシウムを主成
分とし、その表面に反応性に富む水酸基を有する粘土鉱
物である。また、該粘土鉱物は、直径が０．００５〜０
．６μｍ程度の繊維からなり、該繊維に平行に約６×６
人程度の長方形の断面を持つ細孔（チャンネル）が存在
するものである。尚。

該粘土鉱物は、マグネシウムの一部が、アルミニウム、
ナトリウム、鉄、ニッケル等に置換されている場合もあ
る。

具体的には、含水マグネシウムシリケートを主成分とす
るセピオライト（Ｓｅｐｉｏｌｉｔｅ）　、　　シロタ
イル（Ｘｙｌｏｔｉｌｅ）　、　　ラフリナイト　（Ｌ
ｏｕｇｈｌｉｎｉｔｅ）。

ファルコンドフイト　（Ｐａ　１ｃｏｎｄｏ　ｉ　ｔｅ
）　、含水アルミニウムシリケートを主成分とするパリ
ゴルスカイト　（Ｐａｌｙｇｏｒｓｋｉｔｅ）等があり
、これらの一種または二種以上の混合物を用いる。

また、１ｆｆｉ称で、マウンテンコルク（Ｍｏｕｎｔａ
ｔｎｃｏｒｋ）　、マウンテンウッド（Ｍｏｕｎｔａｉ
ｎ　ｗｏｏｄ）、マウンテンレザー（Ｍｏｕｎｔａｉｎ
　１ｅａｔｈｅｒ）　、海泡石（Ｍｅｅｒｓ−ｃｈａｕ
ｍ）　、　アクパルジャイト　（Ａｔｔａｐｕｌｇｉｔ
ｅ）等と呼ばれる鉱物は、これに当たる。また、これら
のものを仮焼したものを用いてもよい。

この粘土鉱物は、粉末状９粒状或いは板状の何れの形で
用いてもよいが、この粘土鉱物の有する孔が残留する程
度に粉砕したものがよく、その大きさが１００μｍ以下
であることが好ましい。この際の粉砕は９　ミキサー、
ボールミル、振動ミル。

ピンミル、叩解機などを用い、湿式粉砕または乾式粉砕
により行う。

また２分散液体は、金属粉末および粘土鉱物の分散体で
あり、放射線遮蔽剤に流動性を付与するものである。具
体的には、水５アルコール、油等がある。この液体は、
金属粉末および粘土鉱物を分散した状態で液体またはペ
ースト状に安定的に保ち得るものであればよい。

本発明の放射線遮蔽材は、上述の複数枚の防水性シート
と、該シートによって形成された密閉空間部と、該空間
部に充填した放射線遮蔽剤とからなり、放射線遮蔽剤は
、放射ｖＡ遮蔽性を有する金属粉末と粘土鉱物と分散液
体とからなり、必要に応じて適宜添加剤を加え混合して
なる。

これらの添加剤としては、放射線遮蔽材の原料の混合を
容易化するための高級脂肪酸の金属塩等の界面活性剤、
粘性を調整するための合成樹脂。

ＣＭＣ，ゼラチン、澱粉等の粘性付与剤、カオリン、モ
ンモリロナイト等の粘土′ＦＬ物等がある。

また、粘土鉱物の混合量は１分散液体１００重量部に対
して５〜２０重量部であることが好ましい。これは、該
混合量が５重量部未満の場合、金属粉末および粘土鉱物
が沈降し易く、また、２０重量部を越えると粘性が高く
なり流動性に欠けるからである。

ここで２本発明の放射線遮蔽材の代表的な製造方法を簡
単に述べると以下の様である。

先ず、適宜形状・大きさの金属粉末と適宜大きさの粘土
鉱物とを用意し１分散液体に添加し２分散・混合して放
射線遮蔽剤とする。尚、この混合に当たっては、得られ
る放射線遮蔽材が使用目的や条件に対して十分な放射線
遮蔽性を有する様に。

また、十分な可塑性を有する様に混合量を選択する。つ
まり、この放射線遮蔽剤の種類及び濃度は。

放射線遮蔽材の使用目的・条件等に応じて適宜選択され
る。また、混合に際しては、乳鉢中に乳棒で混合・分散
してもよく、また、混練機、ディスパーミル、ヘンシェ
ルミキサー５ホモミキサー等で混合・分散してもよい。

次に、防水性を有するシートまたはシートに防水性を付
与したシートを用意し、このシートを袋体にした内部に
放射線遮蔽剤を充填し、適宜形状・大きさの密閉空間部
とすべく区切りを付与し。

端部を接着剤を用いて接着するかまたは加熱により溶着
して本発明にかかる放射線遮蔽材を得る。

尚１区切りは、予めシート体に設けてもよく、柔軟性お
よび可撓性を有するゴム糸等で織り込む方法、伸縮性を
有する布地素材等で縫着する方法。

加熱により溶着する方法、接着剤により接着する方法等
により形成する。

〔発明の作用および効果〕

本発明の放射線遮蔽材は、十分な放射線遮蔽能力および
柔軟性を有する。

従って、使用目的に応した形状に自由に形成することが
できる。

この様に１本発明の放射線遮蔽材がかかる効果を発揮す
るメカニズムについては、未だ必ずしも明らかではない
が９次の様に考えられる。

即ち１本発明で用いる放射線遮蔽剤中の粘土鉱物は、該
遮蔽剤中で繊維が細かくほぐれて均一に分散して容易に
沈降せず、これが金属粉末の沈降を防止して該遮蔽剤中
に分散保持し、安全な組成物とすることができる。

また、この放射線遮蔽剤を密閉保持する防水性シートは
、柔軟性および可撓性に優れているので。

自由形状に形成でき、どの様な使用形状にもフィツトさ
せることができる。

また、上記遮蔽剤は、流動性を有するので、疲労破壊等
の不具合も生じない利点がある。

この放射線遮蔽材は、上述の如き優れた性質を有するの
で３手袋、上下作業衣、肩かけ衣、腰巻衣、靴、フード
、衝立等として、放射線被曝防止のための防護服、防護
体に用いることができる。

〔実施例〕

鉛粉末（１００μｍ以下）２００ｇと平均粒径８０μｍ
の粒度を持つセピオライト粉末４０ｇと水２５０ｇとを
アルミナ製乳鉢に入れ、乳棒でよく攪拌・混合して放射
線遮蔽剤とした。

次に、予め仕切り２を設けたポリエチレンフィルム３に
、この放射線遮蔽剤４を充填し、端部５を接着剤により
接着し１本発明にかかるアコーディオン状構造の放射線
遮蔽材１を得た。この遮蔽材を図に示す。

得られた放射線遮蔽材に種々の外力を与えたところ、如
何なる形状をもとり、しかも何回繰り返しても破壊する
ことがなかった。

また、約１ｃ＋ａの厚さとなる様に両側から厚紙で押さ
えてＸ線遮蔽能力を調べたところ、何もない状態に比し
てＸ線透過率が約１００分の１以下であった。また、１
週間静置後に同様の試験を行ったところ、同様の効果が
得られた。更に、Ｘ線後方散乱測定においても吸収係数
が高＜、ｒ線に対する遮蔽効果においても十分な遮蔽能
力を有していることが確認された。

【図面の簡単な説明】

図は１本発明の実施例を示す図で９本発明にかかる放射
線遮蔽材の一部略示縦断面図である。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）複数枚の防水性シートと、該シートによって形成
   された密閉空間部とからなり、該空間部に放射線遮蔽性
   を有する金属粉末と含水珪酸マグネシウム質粘土鉱物と
   分散液体とからなる放射線遮蔽剤を充填したことを特徴
   とする放射線遮蔽材。
2. （２）金属粉末は、鉛、鉄、チタン、錫、硼素または該
   金属の化合物の少なくとも一種以上の粉末であることを
   特徴とする特許請求の範囲第（１）項記載の放射線遮蔽
   材。
3. （３）含水珪酸マグネシウム質粘土鉱物は、セピオライ
   ト、シロタイル、パリゴルスカイト、ラフリナイトであ
   ることを特徴とする特許請求の範囲第（１）項記載の放
   射線遮蔽材。