JPH0634088B2 - 放射線遮蔽材の製造方法 - Google Patents
放射線遮蔽材の製造方法Info
- Publication number
- JPH0634088B2 JPH0634088B2 JP63245701A JP24570188A JPH0634088B2 JP H0634088 B2 JPH0634088 B2 JP H0634088B2 JP 63245701 A JP63245701 A JP 63245701A JP 24570188 A JP24570188 A JP 24570188A JP H0634088 B2 JPH0634088 B2 JP H0634088B2
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- spherical particles
- material layer
- flexible material
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、放射線から人体を保護するために用いる放
射線遮蔽材の製造方法に関するものである。
射線遮蔽材の製造方法に関するものである。
放射線核種から放出される粒子線電磁波、X線、ガンマ
線(以下これらを単に放射線という)にさらされる環境
においては、人体を放射線から保護する必要があり、こ
のため、放射線遮蔽材を用いて製作した保護衣類を着用
して作業を行なうことが義務付けられている。
線(以下これらを単に放射線という)にさらされる環境
においては、人体を放射線から保護する必要があり、こ
のため、放射線遮蔽材を用いて製作した保護衣類を着用
して作業を行なうことが義務付けられている。
従来、上記のような保護衣類の製作に用いる一般的な放
射線遮蔽材は、第5図の如く、ゴム板1の内部に鉛板2
を入れて形成し、これを衣類の内部に組み込んで使用し
ていた。
射線遮蔽材は、第5図の如く、ゴム板1の内部に鉛板2
を入れて形成し、これを衣類の内部に組み込んで使用し
ていた。
ところで、鉛板を使用した遮蔽材は、重量が重いだけで
なく、柔軟性に欠け、これを組込み使用した衣類は身体
に対するフィット感がなく、作業動作が緩慢になって疲
れるという問題がある。
なく、柔軟性に欠け、これを組込み使用した衣類は身体
に対するフィット感がなく、作業動作が緩慢になって疲
れるという問題がある。
また、人体の部位において特に放射線から保護する必要
のある部分は、乳腺、甲状腺、生殖腺等であり、これら
の部位を保護するためには、鉛板の厚みを厚くしなけれ
ばならず、上記各部位に対応する部分だけ鉛板を厚くす
るということができないため、必然的に全体の重量が重
くなるという問題がある。
のある部分は、乳腺、甲状腺、生殖腺等であり、これら
の部位を保護するためには、鉛板の厚みを厚くしなけれ
ばならず、上記各部位に対応する部分だけ鉛板を厚くす
るということができないため、必然的に全体の重量が重
くなるという問題がある。
この発明の課題は、上記のような問題点を解決するた
め、全体的な重量の軽減と身体に対するフィット感が得
られ、遮蔽効率の部分的な調整が自由に行える放射線遮
蔽材の製造方法を提供することにある。
め、全体的な重量の軽減と身体に対するフィット感が得
られ、遮蔽効率の部分的な調整が自由に行える放射線遮
蔽材の製造方法を提供することにある。
上記のような課題を解決するため、この発明は、基布に
可撓材層を重ねて設け、この可撓材層が硬化する前に可
撓材層上に多数の鉛の球粒体を上下に球粒体が積み重な
る状態で供給し、基布を傾斜させることにより上に重な
る球粒体を基布の面方向に転動分散させ、可撓材層に鉛
の球粒体を密に並べて取付ける構成を採用したものであ
る。
可撓材層を重ねて設け、この可撓材層が硬化する前に可
撓材層上に多数の鉛の球粒体を上下に球粒体が積み重な
る状態で供給し、基布を傾斜させることにより上に重な
る球粒体を基布の面方向に転動分散させ、可撓材層に鉛
の球粒体を密に並べて取付ける構成を採用したものであ
る。
基布に設けた可撓材層上に多数の鉛の球粒体を上下に積
み重なりが生じるように供給し、基布を傾斜させること
により上部に重なる球粒体を基布の面方向に転動分散さ
せ、シート状に形成した可撓材層に、鉛の球粒体を密に
並べて取付けたので、球粒体が放射線の遮蔽効果を発揮
すると共に、全体的な鉛使用量の削減によって重量が軽
くでき、球粒体は個々に独立しているため可撓性が得ら
れ、身体にフィットする保護衣類を構成することができ
る。
み重なりが生じるように供給し、基布を傾斜させること
により上部に重なる球粒体を基布の面方向に転動分散さ
せ、シート状に形成した可撓材層に、鉛の球粒体を密に
並べて取付けたので、球粒体が放射線の遮蔽効果を発揮
すると共に、全体的な鉛使用量の削減によって重量が軽
くでき、球粒体は個々に独立しているため可撓性が得ら
れ、身体にフィットする保護衣類を構成することができ
る。
以下、この発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
る。
第1図のように、放射線の遮蔽材11は、シート状にし
た可撓材層12に多数の鉛の球粒体13を密に並べた状
態で取付けて形成され、可撓材層12には基布14が重
ねられている。
た可撓材層12に多数の鉛の球粒体13を密に並べた状
態で取付けて形成され、可撓材層12には基布14が重
ねられている。
上記可撓材層12を形成する材料としては、シリコンの
ほか、テフロン(登録商標)、ワニス等各種合成樹脂を
使用すると共に、基布14はカーゼや各種布地、合成樹
脂シートが使用できる。
ほか、テフロン(登録商標)、ワニス等各種合成樹脂を
使用すると共に、基布14はカーゼや各種布地、合成樹
脂シートが使用できる。
また、鉛の球粒体13は、可撓材層12に対し可撓材層
12の接着力を利用して固定化するものであり、平面的
に密に並ぶよう取付けると共に、使用する球粒体13の
球径は、例えば0.5mm〜2mmの範囲で適宜選択すればよ
い。
12の接着力を利用して固定化するものであり、平面的
に密に並ぶよう取付けると共に、使用する球粒体13の
球径は、例えば0.5mm〜2mmの範囲で適宜選択すればよ
い。
更に、鉛の球粒体13は、全体に同一球径のものを単用
してもよいが、第1図のように、大球径の球粒体13a
を並べた部分と小球径の球粒体13bを並べた部分を混
在させ、大球径の球粒体13aの部分を、身体の特に保
護を必要とする部位に対応させることができるようにし
てもよい。
してもよいが、第1図のように、大球径の球粒体13a
を並べた部分と小球径の球粒体13bを並べた部分を混
在させ、大球径の球粒体13aの部分を、身体の特に保
護を必要とする部位に対応させることができるようにし
てもよい。
遮蔽材11を製作するには、第2図のように、基布14
上に可撓材層12を適当な厚みで塗布形成し、この可撓
材層12が粘着性を維持している間に、その上面に多数
の球粒体13を上下に球粒体13の重なり部分が生じる
ように供給する。
上に可撓材層12を適当な厚みで塗布形成し、この可撓
材層12が粘着性を維持している間に、その上面に多数
の球粒体13を上下に球粒体13の重なり部分が生じる
ように供給する。
球粒体13が第2図のように、上下に積み重なる状態で
基布14を傾斜させ、上に重なる球粒体13を可撓材層
12の面方向に転動させ、可撓材層12の面方向に分散
する。
基布14を傾斜させ、上に重なる球粒体13を可撓材層
12の面方向に転動させ、可撓材層12の面方向に分散
する。
可撓材層12に直接接触した球粒体13は、可撓材層1
2に対して接着力によって固定され、球粒体13上にあ
るものは転動することにより、球粒体13間の空間を埋
め、これによって、可撓材層12の全面に対して球粒体
13が密に並んだ状態で接着する。
2に対して接着力によって固定され、球粒体13上にあ
るものは転動することにより、球粒体13間の空間を埋
め、これによって、可撓材層12の全面に対して球粒体
13が密に並んだ状態で接着する。
この後、基布14を反転又は傾斜させ、可撓材層12と
接着していない上の球粒体を排出除去すると、第3図に
示す如く、可撓材層12に接着した球粒体13のみが残
り、可撓材層12上に球粒体13が一層の状態で密に並
んだ遮蔽材11が得られる。
接着していない上の球粒体を排出除去すると、第3図に
示す如く、可撓材層12に接着した球粒体13のみが残
り、可撓材層12上に球粒体13が一層の状態で密に並
んだ遮蔽材11が得られる。
第4図は、上記球粒体13上に更に可撓材層12と基材
14を積層し、球粒体13群をサンドイッチした遮蔽材
11の例を示している。
14を積層し、球粒体13群をサンドイッチした遮蔽材
11の例を示している。
なお、可撓材層12に対する球粒体13群の並列状態
は、上記のような固定手段によって、可撓材層12の面
に対して例えば92〜98%程度の遮蔽率を得ることが
でき、放射線の遮蔽効果は十分に発揮できる。
は、上記のような固定手段によって、可撓材層12の面
に対して例えば92〜98%程度の遮蔽率を得ることが
でき、放射線の遮蔽効果は十分に発揮できる。
また、球粒体13の球径の異なる部分を形成するには、
異なった球径ごとに供給部分を変化させればよい。
異なった球径ごとに供給部分を変化させればよい。
更に、所望する遮蔽率を得るため、球径の異なる球粒体
を予め混合した状態で供給するようにしてもよい。
を予め混合した状態で供給するようにしてもよい。
第1図は上記遮蔽材11を用いて製作した保護衣類Aの
一例を示しており、遮蔽材11を表地Bと裏地Cの間に
挟み込んだ状態で裁断縫製したものである。
一例を示しており、遮蔽材11を表地Bと裏地Cの間に
挟み込んだ状態で裁断縫製したものである。
上記保護衣類Aは図示のようなベスト状に限るものでは
なく、使用場所の条件に応じて自由に選択でき、例えば
原子力関係用の圧力服等、表地B及び裏地Cの材質との
組合せによって、広範な使用条件に対応できる保護衣類
を形成できる。
なく、使用場所の条件に応じて自由に選択でき、例えば
原子力関係用の圧力服等、表地B及び裏地Cの材質との
組合せによって、広範な使用条件に対応できる保護衣類
を形成できる。
なお、遮蔽材11において可撓材層12の裁断後におけ
る周囲は縫製強度が弱いため、全面に基布14を用いて
もよいが、縫製せんとする部分にのみ基布を重ねるよう
にしてもよい。
る周囲は縫製強度が弱いため、全面に基布14を用いて
もよいが、縫製せんとする部分にのみ基布を重ねるよう
にしてもよい。
以上のように、この発明によると、基布に可撓材層を重
ねて設け、この可撓材層が硬化する前に可撓材層上に多
数の鉛の球粒体を上下に球粒体が積み重なる状態で供給
し、基布を傾斜させることにより上に重なる球粒体を基
布の面方向に転動分散させ、可撓材層に鉛の球粒体を密
に並べて取付けるようにしたので、鉛の球粒体を簡単な
作業で密に並べることができ、球粒体が密に並ぶことに
よって一層の球粒体により放射線の遮蔽効果が得られる
と共に、全体的に鉛使用量の削減が図れ、放射線保護衣
類の軽量化が可能になる。
ねて設け、この可撓材層が硬化する前に可撓材層上に多
数の鉛の球粒体を上下に球粒体が積み重なる状態で供給
し、基布を傾斜させることにより上に重なる球粒体を基
布の面方向に転動分散させ、可撓材層に鉛の球粒体を密
に並べて取付けるようにしたので、鉛の球粒体を簡単な
作業で密に並べることができ、球粒体が密に並ぶことに
よって一層の球粒体により放射線の遮蔽効果が得られる
と共に、全体的に鉛使用量の削減が図れ、放射線保護衣
類の軽量化が可能になる。
また、可撓材層と球粒体の組合せにより、可撓性が生
じ、身体にフィットした保護衣類を形成することができ
る。
じ、身体にフィットした保護衣類を形成することができ
る。
更に、球粒体の球径を選択することにより、各種遮蔽率
の遮蔽材を形成することができ、遮蔽率の部分的な変化
も球径の組合せを選択することによって得ることができ
る。
の遮蔽材を形成することができ、遮蔽率の部分的な変化
も球径の組合せを選択することによって得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明に係る遮蔽材を用いた保護衣類の一部
切欠斜視図、第2図と第3図は遮蔽衣類の製作順序を示
す断面図、第4図は遮蔽材の他の例を示す断面図、第5
図は従来の遮蔽材の断面図である。 11……遮蔽材、12……可撓材層、 13……鉛の球粒体、14……基布。
切欠斜視図、第2図と第3図は遮蔽衣類の製作順序を示
す断面図、第4図は遮蔽材の他の例を示す断面図、第5
図は従来の遮蔽材の断面図である。 11……遮蔽材、12……可撓材層、 13……鉛の球粒体、14……基布。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−172597(JP,A) 特開 昭59−169577(JP,A) 特開 昭61−239940(JP,A) 実公 昭62−2399(JP,Y2)
Claims (1)
- 【請求項1】基布に可撓材層を重ねて設け、この可撓材
層が硬化する前に可撓材層上に多数の鉛の球粒体を上下
に球粒体が積み重なる状態で供給し、基布を傾斜させる
ことにより上に重なる球粒体を基布の面方向に転動分散
させ、可撓材層に鉛の球粒体を密に並べて取付けること
を特徴とする放射線遮蔽材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63245701A JPH0634088B2 (ja) | 1988-09-28 | 1988-09-28 | 放射線遮蔽材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63245701A JPH0634088B2 (ja) | 1988-09-28 | 1988-09-28 | 放射線遮蔽材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0291599A JPH0291599A (ja) | 1990-03-30 |
JPH0634088B2 true JPH0634088B2 (ja) | 1994-05-02 |
Family
ID=17137521
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63245701A Expired - Fee Related JPH0634088B2 (ja) | 1988-09-28 | 1988-09-28 | 放射線遮蔽材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0634088B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2565144Y2 (ja) * | 1991-04-26 | 1998-03-11 | 大成建設株式会社 | 放射線遮蔽体 |
JP3655524B2 (ja) * | 2000-03-22 | 2005-06-02 | 理研軽金属工業株式会社 | エキスパンションジョイント |
EA029204B1 (ru) * | 2011-05-11 | 2018-02-28 | Стемрад Лтд. | Устройство и способ для защиты активного костного мозга в заднем подвздошном гребне от внешнего ионизирующего излучения |
EP3270722B1 (en) | 2015-03-17 | 2020-10-21 | StemRad Ltd. | Device for protection from radiation in space |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58172597A (ja) * | 1982-04-03 | 1983-10-11 | 志村 義之 | 遮蔽マツト |
JPH0427279Y2 (ja) * | 1985-09-02 | 1992-06-30 |
-
1988
- 1988-09-28 JP JP63245701A patent/JPH0634088B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0291599A (ja) | 1990-03-30 |
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Legal Events
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