JPS6263618A - 鋼管の制御冷却方法 - Google Patents

鋼管の制御冷却方法

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JPS6263618A
JPS6263618A JP20479485A JP20479485A JPS6263618A JP S6263618 A JPS6263618 A JP S6263618A JP 20479485 A JP20479485 A JP 20479485A JP 20479485 A JP20479485 A JP 20479485A JP S6263618 A JPS6263618 A JP S6263618A
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tube
pipe
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Seiji Ishimoto
石本 清司
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邦彦 小林
Masahiro Kagawa
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    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B45/00Devices for surface or other treatment of work, specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, metal-rolling mills
    • B21B45/02Devices for surface or other treatment of work, specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, metal-rolling mills for lubricating, cooling, or cleaning
    • B21B45/0203Cooling
    • B21B45/0209Cooling devices, e.g. using gaseous coolants
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は鋼管製品の製造過程において鋼管を冷却する
方法に関し、待に冷却停止温度や冷却速度を制御する鋼
管の制御冷却方法に関するものである。
従来の技術 鋼管の製造過程においては主としてその熱処理工程で鋼
管を水冷により強制冷却する必要がある場合が多く、そ
の代表的なものには加熱された鋼管を空温付近まで急冷
する焼入れ処理がある。また同じく熱処理において鋼管
を水冷する例としては、加熱された鋼管を特定の温度領
域まで水冷により強制冷却し、その後自然放冷したりお
るいは次の加工工程に供したりする所謂制御冷却処理が
知られている。しかしながら上述の制御冷却処理は、鋼
管の分野においては未だアイデア的なものに過ぎず、現
実には実施が困難でおった。
例えば特公昭54−31459号公報には、継目無鋼管
の製造工程において、リーラ−通過後900〜950°
Cの温度を有する鋼管をAI変態点直下の700’C程
度まで急冷して細粒組織となし、続いてサイザーで所定
の外径に絞って製品とすることを要旨とする技術が開示
されている。また特開昭58−52426号公報には、
金属管の上方から冷却水を層流状態で管のほぼ全長にわ
たり一斉に流下1!Lノめつつ管を回転させる焼入れ方
法が開示され、その明細書中にはその焼入れ方法が低温
域での冷却停止(Interrupted  Quen
ch )を含む旨記載されている。
しか()ながらこれらの提案では、いずれもどのような
具体的手段を用いて冷却速度や冷却停止温度を制御する
かについては開示されておらず、特に冷却中の鋼管温度
を実際に測定かつ監視して制御することは一切開示され
ていないため、実際にこれらの方法を実施しようとすれ
ば、経験則あるいは事前に実験により求めておいたデー
タにもとすいて、冷却開始前の管温度測定値から冷却中
の管温度を推定して制御する等の手段を適用するほかは
なく、このような手段では正確に冷却速度や冷却停止温
度を制御することは困難であった。例えば前述の54−
31459号の方法の場合、リーラ−直後の管温度は管
サイズ(特に肉厚)によって相当に異なり、また同一サ
イズでも管毎にばらつきがあり、これを一定の温度まで
冷却するには管サイズ毎にあるいは管毎に冷却継続時間
を変化させる必要があるか、このような制御を11なう
ことは、前述のような従来の推定による方法だ()では
極めて困rtであり、冷却中の管温戊を連続的に測定・
監視して所定の温度に遅()た時点で百5に冷却を停止
するという制御が必要不可欠である。また前述の特開昭
58−52426@公報でも焼入れ中に低温域で冷却停
止するInterrupted  Quenchに言及
しではいるが、この方法に従って一定の温度で冷却を停
止しようとしても、オンライン中で冷却中の管温度を実
測する手段が特に示されていない以上、やはりこのよう
な制御も実施困難である。
通常の焼入れ処理の場合、焼入れ後にざらに焼もどし処
理を施してから所要の材質に調整し、製品とするのが一
般的で市るが、制御冷却の場合には通常は焼もどし処理
を行なうことなく冷却のままで製品とする。すなわち、
制御冷却とは、冷却停止温度や冷却速度の制御によって
同一の成分の素材からでも広範囲にわたる管材質を実現
しようとする思想に基くものである。このような制御冷
却においては、強度や靭性等の特性は冷却停止温度や冷
却速度に大きく依存するから、これらを正確に制御する
ことなしには、目標通りの材質の鋼管を安定して製造す
ることはできない。
なお通常鋼板などの分野においては、制御冷却処理とは
める温度域を予め定められた比較的緩やかな特定の冷却
速度で冷却させる操作を称することが多いが、冷却速度
の速い焼入れの場合でも、冷却停止温度を制御すればそ
の後の焼もどしを不要とし、冷却のままで所要の材質の
製品を得ることが可能である。このような焼入れ一冷却
停止型の熱処理は、速い冷却を出発点としている点で前
述のような鋼板などの分野での制御冷却処理と異なるだ
けであって、冷却過程を制御してその後の焼もどしを不
要とするという意味では同じであり、したがってこの明
細書中においても両者を区別せず、「制御冷却」とは冷
却速度を制御した冷却と、冷却停止温度を制御した冷却
との両者を含むものとし、さらにその両者を組合せた冷
却方式をも含むものとする。
発明が解決すべき問題点 前述のような制御冷却処理を実現するためには、既に)
ホべたように冷却中の鋼管の温度を連続的に測定・監視
することが不可欠であるが、前記の特公昭54−314
59月公報や特開昭58−52426号公報にはそのた
めの手段はなんら開示されていない。そして従来の一般
的な鋼管の冷却方法においては、冷却中の鋼管の温度を
実測することは著しく困難であった。この点について以
下にざらに詳細に説明する。
先ず従来の鋼管の主な冷却方法は、鋼管の一部を局部的
に冷却しつつ鋼管を連続的に進行させることにより、最
終的に鋼管の全長にわたって冷却させる連続式部分冷却
方式と、鋼管の全長にわたってほぼ同時に冷却する全長
同時冷却方式とに大別され、ざらに前者の連続式部分冷
却方式には次の(1)、(2)のものがあり、また後者
の全長同時冷却方式には次の〈3)〜(6)のものがあ
る。
連続式部分冷却方式: (1) 加熱炉または誘導加熱コイルから徐々に扱は出
た鋼管の一部を焼入れリングにより取囲んで、鋼管の外
面のみを鋼管の進行に伴なって連続的に冷却する方式。
(2) 上述の(1)の焼入れリングに加えて、管内へ
内面冷却用ヘッダーを挿入し、管の内外両面から焼入れ
る方法。
全長同時冷却方式: (3) 加熱炉から抽出された鋼管内へ高速で水を噴射
し、管の内面からのみその全長にわたってほぼ同時に冷
却する方式。
(4) 加熱炉から抽出された鋼管内へ高速で水を噴射
すると同時に、管の外面上にその管の長手方向に沿った
層状もしくは膜状の水流(フラットラミナー流)を流下
し、かつ管を回転させて、管内外両面からその全長にわ
たってほぼ同時に冷却する方式。
(5) 加熱炉から抽出された鋼管を水槽中へ投入し、
かつ管内へ高速で水を噴射し、管の内外両面を管の全長
にわたってほぼ同時に冷却する方式。
(6) 前記(5)の方式においてざらに管の回転を付
加した方式。
これらの(1)〜(6)に示すような従来の一般的な鋼
管の冷却方式においては、熱!@理条件の把握のために
冷却開始前の鋼管の外表面温度を測定することはあって
も、冷却中の管温度を実測することは前例がなく、また
実測しようとしても事実上困難であった。
すなわち、a造うイン中での鋼管温度の測定は非接触型
の温度計によらねばらなず、通常は光放射温度計や二色
温度計が用いられる。これらの機器により冷却中の管の
内表面温度を測定することは、前記方式(3)〜(6)
のごとく管内へ通水する冷却方式の場合にはそもそも不
可能である。
また方式(1)、(2)においでは管が進行しているた
め、内表面の冷却速度を把握するには温度測定位置を管
の進行速度に合わせて移動させる必要があるうえ、方式
(1)では管後端が焼入れリングを扱ける時に大量の水
が管内へ流入し、また方式(2)では内面からも冷却し
ているので、内表面温度の測定は困難でおる。
一方、冷却中の管の外表面温度を測定することは、方式
(1)、(2)および(4)のごとく外面冷却を伴う場
合は困難であり、また方式<5>。
(6)のごとく水槽中へ投入する場合はそもそも不可能
である。ただしく2)の管内へ通水するだけの冷却方式
の場合に限り、外表面温度を測定することは可能性があ
る。しかしながらこの場合の問題点は、冷却中の管温度
は測定できても、所定の温度で冷却停止が困難なことで
おる。すなわち、管内への水の噴射を瞬時に停止するこ
とは困難であるし、停止しても管内へ不均一に水が残り
、材質バラツキを生じやすくなる。また通水方式の場合
、冷却水の入側と出側とで管の冷却速度が異なり、管が
長くなるほどその差が大きくなるため、全長を同じ温度
で冷却停止しにくいという問題もある。ざらに管の下側
だけを水に浸し、管を回転させつつ上側から温度測定す
るという方法も考えられるが、この場合も冷却停止が困
難なうえ、大量の水蒸気が発生するため放射温度計ヤニ
色温度計による測定が信頼できなくなる欠点がある。
この発明は以上の事情を背景としてなされたもので、従
来は不可能もしくは困難とされていた鋼管の冷却中の鋼
管温度の実測を可能とし、これにより冷却速度および/
または冷却停止温度の制御を実操業上において正確に行
ない得るようにした画期的な方法を提供することを目的
とするものである。
問題点を解決するための手段 この発明の鋼管の制御冷却方法は、基本的には、鋼管を
冷却するにあたって、鋼管の内側へ温度測定装置の少な
くとも温度検出端を挿入して、鋼管を回転させつつその
外面のみから水冷し、かつ冷却中の鋼管の内表面の温度
を前記温度測定装置により実測して、冷却停止温度およ
び/または冷却速度を制御することを特徴とするもので
ある。
ここで、この発明の方法を実施するにあたっては、鋼管
内側への冷却水の侵入に対し少なくとも前記温度検出端
の近傍をシールしながらWA管の内表面の温度を実測す
ることが望ましい。
作  用 この発明の冷却制御方法においては、鋼管を外面のみか
ら水冷することによって、冷却中の管温度を内面側から
実測することを可能どしている。
ここで、鋼管の全長にわたり均一な冷却速度で冷却し、
あるいは鋼管の全長にわたり均一な温度で冷却を停止さ
せるためには、例えば後述する実施例で示すようなラミ
ナーフローなどによって鋼管の外面にその長手方向にお
いてほぼ等量の水をかけるべきであることは勿論である
。また鋼管を回転させることは、鋼管の円周方向におい
て冷却条件を均一にするために必要である。
管内表面の温度測定は、光ファイバー等を利用した温度
測定装置の少なくとも温度検出端を管端から挿入して行
なう。ここで、場合によっては管端から管内へ若干の水
が侵入し、水蒸気の発生等により正確な温度検出が妨げ
られるおそれがあり、その場合には後述する実施例で示
すようなエアーパージなどの方法により、管内の少なく
とも温度検出端近傍を冷却水に対してシールすれば良い
なお管内全体をシールして管内に冷却水が侵入しないよ
うにすることは、冷却後の管の材質のばらつきを避ける
ためにも有効でおる。
以上のようにして冷却中に管内表面の温度8−実測し、
その実測値に暴いて冷却停止温度および/または冷却速
度を制御することにより、冷却停止温度や冷却速度を正
確に制御することが可能となる。
実施例 第1図および第2図にこの発明の方法を実施している状
況、特に鋼管の管端付近で実施している状況の一例を示
す。なお鋼管の外面の冷却は、スプレーノズルや噴霧に
よって行なっても良いが、急冷を主体とする場合には管
の長手方向に沿い、その管頂上線上に層状もしくは膜状
のラミナー流を流下させる方法を適用することが望まし
く、この実施例においてもラミナー流による方法を採用
した場合について示す。
第1図および第2図において冷却対象となる鋼管1は回
転ロール2上に載置・支持されて、この回転ロール2の
回転により軸中心に回転せしめられる。鋼管1の上方に
は冷却水を収容した水槽3が配設されており、この水槽
3の下部にはスリットノズル4が形成されている。この
スリットノズル4は回転中の鋼管1の長手方向に沿いそ
の管頂上線上に冷却水を層状もしくは膜状のフラットラ
ミナー流として流下させるように作られている。
鋼管1内にはその管端から測温用の金属筒5が挿入され
ており、この金属筒5の先端内部には鋼管1の内表面か
らの輻射光iを受入れるための反射鏡もしくはプリズム
6が設けられており、また金属筒5内にはその反射鏡も
しくはプリズム6により受入れられた輻射光を伝達する
ための図示しない光ファイバーが内臓されており、この
光ファイバーは金属筒5の後端において外部光ファイバ
ーケーブル7に連続または接続されている。ざらにその
金属筒5内には、その後端部の冷却水供給口8から冷却
水が導入されて循環し、冷却水排出口9から排出される
ようになっている。また金属筒5の外側はその先端部分
を除き、空気流路10を形成するための外筒11によっ
て囲まれており、その外筒11の先端には、空気流路1
0に連通する傘状に広がったノズル12が形成されてお
り、一方その外筒11の後端には空気導入管13が接続
されている。前記金属筒5および外筒11は鋼管1の外
部において環状保持部15によって保持されており、こ
の環状保持部15は支持腕16を介して進退駆動装置例
えばエアシリンダ17の進退ロンド18に連結されてお
り、また前記支持腕16には鋼管1の管端付近に冷却水
が直接流下しないようにマスクするためのマスク板1つ
が連結されている。
前記外部光ファイバーケーブル7は光を上気信号(例え
ば温度に比例した電圧)に変換するためのPbSあるい
はGeなどを用いた変換器20に接続されている。この
変換器20としては、少なくとも300〜900’C程
度の温度範囲内で有効なものを用いることが望ましい。
前記変換器20の出力は、記録計もしくはモニター21
に導かれると同時に、制御回路(あるいは制御用コンピ
ューター)22へ導かれる。この制御回路22は、第2
図に示す冷却停止用フラップ23を制御するためのもの
でおり、例えばPID調節計を経てフラップ作動用のサ
ーボ機構付駆動装置の動作を制御するように構成されて
いる。前記冷却停止用フラップ23は第2図に示すよう
に(なお第1図には図面の簡単化のために示していない
)、水槽3のスリットノズル4の下側に配設されたもの
で、支軸24を中心として回動することによってスリッ
トノズル4から流下する冷却水を鋼管1にかける状態お
よびかけない状態の2状態に切替えるように構成されて
いる。
以上の第1図、第2図に示す装置においては、進退ロッ
ド1Bを符号にで示すように進退させることにより、測
温用金属筒5の先端部分(すなわち温度検出端)および
外筒11の傘状ノズル12の部分を鋼管1の管端からそ
の内側へ挿入および離脱させることができる。そしてそ
れらの部分を鋼管1内へ挿入した状態で空気導入管13
に空気を吹込むことによって、傘状ノズル12がら矢印
qで示すように空気を鋼管内側から管端へ向(ブ噴出さ
せることができ、このようにすることによって、管端か
ら冷却水が侵入することを防止することができる。また
進退ロッド18を進出させて温度検出端を鋼管1内へ挿
入した状態では、マスク板19は鋼管管端の上方に位置
する。したがってこのマスク板19によって、管端に直
接フラットラミナー流が加わることが防止され、このこ
とも管端からの冷却水侵入を防止づるに有効で市る。
一方、鋼管1の内表面の温度は、その輻射光が反射鏡も
しくはプリズム6を介して測温用金属筒5内に取入れら
れ、その内部の光ファイバーおよび外部光ファイバーケ
ーブル7によって変換器20に伝達され、得られた電気
信号が記録計もしくはモニター21に導かれて、鋼管内
表面温度が指示または記録される。またその電気信号は
制御回路22へも送られて、例えば検出温度が予め定め
た温度になった時にフラップ23を動作させて冷却停止
を行なうように制御する。
ざらに以上の装置における全体的な動作手順について、
急冷開始基、おる温度に達した時点で冷却を停止させる
ように制御する場合を例にとって以下に説明する。
先ず鋼管1が回転ロール2上の所定位置にセットされて
回転が開始されるまでの間は、第2図におけるフラップ
23は符号Pの位置におり、スリットノズル4からのフ
ラットラミナー流を矢印Cに示すように逃がして、mt
iに冷却水がかかることを防止している。またもちろん
、進退ロッド18も後退している。次いで進退ロッド1
8が前進して温度検出端(測温用金属筒5の先端部)お
よび傘状ノズル12の部分が鋼管1内に挿入され、また
鋼管1の回転が開始されれば、直ちにフラップ23を符
号Qの位置に下げ、矢印dの如く鋼管1の外面にフラッ
トラミナー流により冷却水をかける。傘状ノズル12か
らのエアー噴出およびマスク板19により管端から冷却
水が侵入することを防止しつつ管内表面温度を測定し、
所定の温度に到達した時点で直ちにフラップ23を原位
置Pに復帰させ、冷却を停止する。
以上の手順は、所定の温度で冷却を停止させる場合につ
いて説明したが、比較的遅い冷却を行いたい場合には、
冷却中にフラップ23をPQ間で繰返し動作させ、断続
的に鋼管1に水をかければよい。この場合冷却中の管温
度を実測しているので、予め想定した温度カーブと実測
温度を比較し、フラップ23の動作を制御すれば、広い
範囲にわたって冷却速度を制御することができる。また
この場合も所定の温度での冷却停止が可能なことはもち
ろんである。
なお、第1図に示した実施例では、管端マスク用のマス
ク板1つを有するが、これは必ずしも必要としない場合
もある。すなわち、通常の再加熱焼入れ処理のように既
に管端を切りそろえた鋼管を冷却する場合には、端面が
管軸に垂直でおるため、マスク板19を用いずとも管端
からの水の流入は少ない。したがって傘状ノズル12よ
り矢印qの如くエアーを噴射するだけで管内への水の侵
入は十分に防止することができる。しかしながら、シー
ムレス鋼管の圧延直後の直接焼入れ又は制御冷却のよう
な場合には、鋼管は管端部にひれを有し、そのままフラ
ットラミナー流を流下させると管端から多量の水が流入
する。したがってこの場合には図示の如く管端をマスク
板19によってマスクし、水を矢印aの如く逃がすこと
が望ましい。
これにより管端付近の冷却速度は遅くなるが、ひれを有
する管端付近は最終的に切り捨てられるため、何ら問題
とはならない。
また第1図では一方の管端付近の状況のみを図示したが
、測温は一方の管端のみから実施しても良いし、両方の
管端から実施しても良い。両方の管端から行う場合には
、同位置での温度の平均値をとり、これを制御に用いる
ことも可能である。
また一方の管端のみから測温する場合でも、反対側の管
端からの水の流入は防止する必要がある。
その理由は、一方の管端で矢印9の如くエアーを噴射す
ると、それに伴って管内に気流が生じ、反対側の管端で
の流入水が増えたり、発生した水蒸気が運ばれてきて温
度測定が不正確となる可能性があるからでめる。これを
防止するには、反対側の管端にも前記同様な傘状ノズル
12を挿入してエアー噴出により水の流入を防ぐか、あ
るいは第3図に示した如く、一方から挿入した温度検出
端の前方にもエアーを噴射することが望ましい。すなわ
ち第3図に示す例においては、空気流路10に導入され
たエアーの一部は先端のラッパ状開口部25より矢印り
の如く噴出し、前方の管端方向へ流れて水の侵入を防止
する。
第4図には、所定の温度で冷却を停止させる場合に適用
したこの発明の制御冷却による管内面実体温度の実測記
録の一例を示す。測定は前述した如く光ファイバーを利
用した二色温度計を用いた。
ここでラミナー流の流量は鋼管長さ1m当り0.3m3
/lTl1r11鋼管サイズは外径139.7m+n、
肉厚13.0mm。
鋼管加熱温度は920℃である。また鋼管回転速度は6
0rpmである。
第4図に示す例では図中の温度曲線においてA点の約8
50℃からラミナー流による水冷を開始し、0点の約6
50℃で水冷を停止した。途中8点付近で変態発熱に伴
う低い山が現われているが、平均的には約9℃/ Se
cのほぼ直線的冷却が実現されていることがわかる。ま
た0点で水冷停止後、鋼管内面温度はD点まで降下を続
は約580℃で収斂しているが、これは冷却停止時点に
おいて管壁内に温度勾配が存在し、外面側で温度が低く
内面側で温度が高くなっているためであり、水冷停止後
この温度差が次第に小ざくなり温度が平均化していく過
程に対応している。したがって、D点のような収斂温度
を目標として定める場合には、上記のような温度低下分
を予め見込んだ上で、その分高めの温度で水冷を停止す
る必要がある。しかしながら、究極的な目標は冷却後の
管材質そのものであり、バラツキの小さい所定の管材質
を得ることであるから、水冷停止温度と管材質の関係が
予め判明していれば、0点のような水冷停止温度を直接
目標として定めることもできる。
いずれにしてもこのような制御は本例の如く冷却中の鋼
管温度を実測することによってはじめて可能となるもの
であり、本例から実際に実現可能で必ることが明らかで
ある。
なおこの発明の方法の如き制御冷却の場合、制御冷却さ
れた鋼管は冷却のままで製品とされ、冷却後の焼もどし
は必要としないのが通常であるが、次に記すように場合
によっては焼もどしを能!処理に適用しても良いことは
もちろんである。
例えば高次系鋼や高合金鋼のように焼割れを生じやすい
鋼管の焼入れにおいては、MS点近くまで管を急冷し、
以後は緩やかに冷却するか、あるいはMS点直上でいっ
たん冷却停止し、しばらく徐冷したのち再び冷却を開始
することが焼割れを防止する上で好ましいが、冷却中の
管温度を実測することによりこのような冷却法も可能と
なる。
また一般に焼入れ処理にむ〔プる急冷は管材のMS点前
後まで行えば十分であるが、冷却中の管温度が不明のた
め余裕をみて通常は常温付近まで冷却している。しかし
ながらこの発明の方法により管温度を実測すれば、MS
点付近で冷却を停止し、サイクルタイムを短縮すること
ができる。この冷却所要時間の短縮は、とくに継目無鋼
管の直接焼入処理のようにオンラインでの熱処理の場合
、生産性の低下を避けるため重要である。これらはいず
れも冷却停止を伴うという点で一種の制御冷却処理とみ
なしつるが、管強度を調節するため、冷却後の焼もどし
処理は必要となる。
またこの発明の制御冷却方法は、次のような処理の場合
にも適用することができる。
すなわち、シームレス鋼管の圧延ラインにおいては、リ
ーラ−後サイザー(又はストレッチレデューサ−)前の
位置に、圧延中低下した鋼管温度を回復させるだめの再
加熱炉が存在する場合がある。通常の圧延の場合、管は
リーラ−後でも温度が変態点以下にまで下がらないうち
に再加熱炉へ挿入されるが、ここでいったん管をAr1
変態点以下にまで冷却し、しかるのち再加熱炉に挿入し
た場合には再加熱時のオーステナイト結晶粒を著しく微
細化できる。したがってこのようにいったんAr1点以
下に冷却され、再加熱後サイザーを経た管を空冷した場
合には管は圧延工程中でオンラインにて焼ならし処理さ
れたことになり、またサイザー後直接焼入れした場合(
は管はオンラインにて通常の再加熱焼入を受けたことに
なる。
このような冷却を再加熱炉前で実施しようとする場合に
は、管全体をできるだけ均一に冷却するとともに、必要
以上の冷却を避けることが重要である。冷却停止温度が
低くなるほど次の再加熱に要する時間が長くなり、ライ
ン全体の生産効率を阻害するためである。この発明の制
御冷却方法はこのような場合にも極めて有効であり、管
全体の均一冷却とArl変態点直下での冷却停止を可能
とする。
さらにこの発明の制御冷却方法は焼もどし後の鋼管の冷
却にも適用することができる。ずなわら油井用鋼管のコ
ラプス強度(外圧による圧潰強度)は残留応力に依存し
、とくに円周方向の残留応力が外面側で引張り、内面側
で圧縮となる形で存在する場合、著しくコラプス強度が
低下し、逆に内面側で適度の引張残留応力が存在する場
合には、コラプス強度が向上する。コラプス強度を向上
させるべく内面側で引張りの形の残留応力を導入するだ
めには、焼もどし後の管を外面から強制冷却すれば良い
が、残留応力を適当な大きさにするには、冷却速度や冷
却停止温度を正確に制御する必要がある。この発明の方
法はこのような場合の冷却方法としても有効である。ま
たこの場合、焼もどし後の冷却所要時間が短縮されると
いう副次的効果とともに、管が曲がらないように回転し
つつ冷却されるので、後の冷間矯正が不要となり、コラ
プス強度に有害な形の残留応力の再導入が避けられると
いう効果も秦し得る。
発明の効果 以上の説明で明らかなように、この発明の方法は、従来
は不可能もしくは困難とされていた鋼管の冷却中におけ
る鋼管温度の実測を可能とし、その鋼管冷却中の実測値
によって冷却停止温度もしくは冷却速度またはその両者
を制御するようにしたものでおり、したがって鋼管の冷
却停止温度や冷却速度を実操業上において正確に制御す
ることができる顕著な効果が得られ、鋼管の熱処理をは
じめとする種々の鋼管製造工程で適用することによって
、鋼管の材質の安定化や特性向上などに貢献することか
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の方法を実施している状況の一例をそ
の特に管端付近について示す略解的な正面図、第2図は
同じくこの発明の方法を実施している状況の一例を示す
略解的な側面図、第3図はこの発明の方法を実施してい
る状況の他の例を示ず略解的な正面図、第4図はこの発
明の方法を冷却停止温度制御に適用した場合の鋼管内表
面温度の実測例を示す線図でおる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鋼管を冷却するにあたって、鋼管の内側へ温度測
    定装置の少なくとも温度検出端を挿入して、鋼管を回転
    させつつその外面のみから水冷し、かつ冷却中の鋼管の
    内表面の温度を前記温度測定装置により実測して、冷却
    停止温度および/または冷却速度を制御することを特徴
    とする鋼管の制御冷却方法
  2. (2)鋼管内側への冷却水の侵入に対し少なくとも前記
    温度検出端の近傍をシールしながら鋼管の内表面の温度
    を実測することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の鋼管の制御冷却方法
JP20479485A 1985-09-17 1985-09-17 鋼管の制御冷却方法 Granted JPS6263618A (ja)

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