JPS6262870A - 電磁波遮へい塗料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 電子機器の応用拡大に伴い、電磁波の障害対策が必要と
なってきた。

このため、電子機器あるいはその周辺の部品や構造物な
どに対する電磁波遮へい用として、銅ヤアルミニウムマ
タハニノケル、ステンレス、鉄、真チュウなどの粉末を
塗料に混入し、この塗料を用いて電子機器の国体や構造
物に塗布する電磁波遮へい方法が採られている。

しかし、銅やアルミニウムは電導性の良好な金属である
ため電界を遮へいする効果はあるが、磁界に対しては余
り有効でない。まだ、ニッケルや鉄は磁性体であるため
磁界の遮へい効果はあるが、反面電界に対しては余り有
効でない。

また、製造したままのアモルファス合金粉末素材を塗料
に混入する方法も試みられているが、これも有効でない
。これは、この合金粉末を電界、磁界双方に有効な電磁
波遮へい塗料として最高の特性を発揮させる方法は、ア
モルファス合金粉末に銅などの電導性金属をメッキし、
更に焼鈍することが不可欠の条件であり、メッキと焼鈍
を施さないアモルファス合金粉末では、その効果をあげ
ることができない。

したがって、現在、種々の電磁波遮へい方法が開発され
応用されているが、電界、磁界の双方を遮へいする有効
な方法は開発されていない。

アモルファス合金は優れた磁性体であり、特にその透磁
率は群を抜く性能を示し、これを焼鈍することにより最
高６００．　ＯＯＯμと、ニッケルの４００μに比較し
格段に高い透磁性能を備えた合金であり、従って磁界の
遮へい効果は極めて高いが、これに反して電界の遮−１
い効果は少ない。

このため、アモルファス合金粉末に電導性に優れた銅な
どのメッキを施し、表層を銅で覆ったアモルファス合金
粉末の複合材料を電磁波数へい用に応用すれば電界は銅
が遮へいし、磁界はアモルファスが遮へいする電界、磁
界双方を遮へいする極めて有効な電磁波数へい塗料の材
料となることを本発明者は実験的に発見した。

この実験は重量比でＦｅ　９　Ｚ　％、Ｓｉ５％、８３
％の合金組成のアモルファス合金フープ材に銅０６μｍ
を全面メッキしたものと、メッキを施さない同じ合金組
成の素材との電磁波数へい効果の比較テストを行ったと
ころ、メッキを施さない素材と銅メッキを施したものと
は、遮へい効果に格段の開きを認めた。

即ち１００　ＭＨｚから６００　ＭＨｚ帯に於ける電磁
波数へい効果は、素材では平均約３５ｄＢに対し、銅メ
ッキを施したものは平均約６０ｄＢと、倍近い性能の向
上を示し、アモルファス合金への銅メッキが電磁波数へ
いにいかに有効であるかを立証した。

上記の発見に基づき、アモルファス合金粉末を利用して
有効な電磁波数へい塗料を製造する方法は、この合金粉
末に電界の遮へい効果を付与するだめ、粉末表面に銅、
銀、真チュウ、亜鉛、ニッケル、アルミニウムなどの金
属メッキを行えば電界の遮へい効果が上がり、アモルフ
ァス合金固有の優れた磁界遮へい効果と併せて電界、磁
界双方に有効な電磁波数へい塗料となる０ しかし、アモルファス合金粉末への金属メッキは従来、
困難視されていた。これは、アモルファス合金が水素吸
蔵合金にもなり得る程水素を吸収し易い合金であり、メ
ッキ作業工程中に発生する水素原子が、アモルファス合
金粉末に吸収されると、水素脆性を起こして粉砕され微
粉末となり、形状的にも電磁波数へい材とならず、また
最大の特性である高い透磁率は極端に劣化するので従来
、この合金粉末への金属メッキ法は完成されていない。

しかし、本発明の発明者は、アモルファス合金粉末に対
し水素脆性を起こさず、磁気特性も損わない金属メッキ
法を開発し、電磁波数へい材として優れた緒特性を持つ
アモルファス合金粉末を得ることに成功した。

これらの金属メッキは通常０１１１ｍ〜５μｍのメッキ
厚の範囲で、好ましくは０３μｍ〜３μｍである。

次に、アモルファス合金粉末を電磁波数へい塗料として
最高の遮へい効果をあげるためには、この合金の特性上
焼鈍をする必要がある。

この合金に銅メッキ０６μｍを施すことにより前記のよ
うに電界、磁界双方の電磁波数へい効果をあげ得たが、
更に透磁率を上げて遮へい効果を向−ヒさせるためには
、不活性雰囲気中でこの合金のキューり点以下の温度で
焼鈍を行う〇焼鈍方法は磁場焼鈍が好ましく、焼鈍によ
る透磁率向上の効果は、例えば重量比でＦｅ９ｚ％、ｓ
ｉ　５％、８３％のアモルファス素材の初透磁率は５．
０００μだが、これを窒素ガス雰囲気中で４００℃、２
時間、印加バイアス１００ｅの磁場焼鈍を行うと、最大
透磁率は約１００倍となり５００．０００μＭＡＸと飛
躍的に向上する。

このようにして得た銅メッキなどを施し焼鈍したアモル
ファス合金粉末は、磁界の遮へい効果に於いて他に類を
見ない抜群の透磁率を有し、且つ表面にメッキされだ電
導性金属により電界の遮へい効果にも優れた電界、磁界
双方に効果のある従来見られなかった電磁波数へい塗料
の材料となる。

このように、銅などの金属メッキを施し、更に焼鈍工程
を経たアモルファス合金粉末を塗料に混入するが、本発
明に使用するアモルファス合金粉末の組成金属は、Ｆｅ
、Ｃｏ、Ｎｉの少なくとも１種を基材とし、Ｓｉ　、　
Ｂ、　Ｃ，Ｐ、　ＡＩの少なくとも１種を加える。更に
添加物とじてＴｉ、ＣｒＸ　Ｍｏ、Ｍ、ｎ、Ｚｒ、Ｎｄ
、Ｈｆ、Ｗ、Ｎｂ。

Ｔａを添加したもの。

また、本発明に使用する塗料は、アクリル系、エポキシ
系などの塗料を用いる。

本発明の電磁波遮へい塗料を製造する方法は、上記の金
属メッキと焼鈍を施したアモルファス合金粉末と塗料を
所定量配合して製造するが、アモルファス合金粉末の配
合量は塗料との重量比でｌＯ〜７０チ、好ましくは３０
〜６０係がよい。また、アモルファス合金粉末間の電気
接続効果を上げるために、ステンレスや真チュウなど他
の金属の繊維状またはフレーク状の細片や粉末を混合す
る場合もある。

この場合の混合比率は、重量比で塗料に対しアモルファ
ス合金粉末５〜７０％とし、ステンレスや真チュウなど
の繊維状またはフレーク状の細片や粉末を１チ〜３０チ
を混合して塗料に混入する。

また、該アモルファス合金の粉末と、銅、アルミニウム
、ニッケル、鉄、銀、カーボンなどの粉末を混合し、こ
れを塗料に混入した複合効果のある塗料も電磁波遮へい
塗料として製造することができる。

この方法によシ製造した塗料を、コンピューターや計測
機、医療機器その他の電子機器および、その周辺の部品
類の外側をカバーする筐体に塗布し、あるいは計測機な
どを設置した部屋の全面に塗装することにより、外部か
らの電磁波を遮へいし、電子機器や計測機の誤作動を防
ぐ有効な電磁波遮へい材となる。

以下実施例により説明する。

実施例 重量比でＦｅ　４４　％、Ｎｉ＋４％、Ｍｏ８％、８４
％の組成のアモルファス合金粉末で、平均寸法０．１５
咽Ｘ　Ｏ，２ＭＸ　２５μｍの粉末を用い、次の工程を
経て電磁波遮へい塗料を製造した。

○金属メッキ工程 １）塩化パラジウム５　ｇ／ｌの水溶液に３５チ塩酸を
５０ｍ６／ｌ添加し、これをアンモニヤ液により中和し
た処理液にアモルファス合金粉末を浸漬し、常温で３０
秒間攪拌してアモルファス合金粉末表面を処理す不。

２）上記の表面処理されたアモルファス合金粉末を酸性
銅メッキ液（ＯＰＣ−Ｃｕ奥野製薬製）に浸漬し、液温
を５０℃にセットし攪拌して３分間処理し、その結果、
アモルファス合金粉末の表面全面に約０５μｍの銅メッ
キが施された。

３）銅メッキを施した該アモルファス合金粉末に防錆効
果を付与する必要があるときは、ニノケルメノキヲブル
ーシュウマー（カニゼン製）に３分間浸漬して施す。

Ｏ焼鈍工程 銅メッキを施した該アモルファス合金粉末を窒素ガス雰
囲気中で、印加バイアスｌ　００ｅ　。

温度４００°Ｃ１焼鈍時間２時間で磁場焼鈍を行った。

○塗料製造工程 上記焼鈍工程を経たアモルファス合金粉末を重量比で５
０チとアクリル系塗料５０％を混合し、塗装用の電磁波
遮へい塗料を製造した０ 上記工程によって得られた塗装用の電磁波遮へい塗料を
用い、電子計測機を設置した部屋の内壁の全面に塗装し
たところ、外部からの電磁波による障害がなく、このだ
め電子計測機は誤作動を起こさず、電磁波遮へい効果に
優れていることが認められた。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 アモルファス合金粉末に、厚さ０．１μｍ〜５μｍの銅
   、銀、真チュウ、亜鉛、ニッケル、アルミニウムなどの
   金属メッキを施す工程と 金属メッキを施した該アモルファス合金粉末を焼鈍する
   工程と 上記工程を経たアモルファス合金粉末を重量比で１０〜
   ７０％塗料に混入する工程と よりなることを特徴とする電磁波遮へい塗料