JPS6261567B2

JPS6261567B2 -

Info

Publication number: JPS6261567B2
Application number: JP15586182A
Authority: JP
Inventors: Noboru Matsuda
Original assignee: Duskin Franchise Co Ltd
Current assignee: Duskin Franchise Co Ltd
Priority date: 1982-09-09
Filing date: 1982-09-09
Publication date: 1987-12-22
Also published as: JPS5946213A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、手荒れ防止保護膜形成用組成物に関
するもので、より詳細には、主婦等の手に一度塗
布するのみで食事の用意及びそれに続く食後の食
器洗浄や、継続した手仕事等に耐える手荒れ防止
保護膜を形成し得る組成物に関する。

主婦の手荒れの原因は種々あるが、最も大きな
ものとして、食事の仕度及びそれに続く食器洗浄
等の後片付けがある。即ち、主婦の家事作業はか
なり機械化されているとしても、これらの作業は
未だ、手作業に委ねられており、主婦の手は、冷
水、熱水或いは更に洗剤等とかなり長時間にわた
つて接触し、皮膚表面の脱脂が生ずるのがその原
因と考えられる。このような手荒れは、炊事のみ
ならず、掃除、裁縫等の手仕事や、職業的な手仕
事に附随して、特に冬期において生じ易い。

本発明は、食事の仕度等の手仕事に先立つて主
婦の手に薄く塗るという簡便な操作によつて、異
和感や皮膚刺激等を一切生じることなしに、食事
の仕度中は勿論のこと、それに続いて行う食器洗
浄等の後片付け等の継続した手仕事中に十分に耐
えるサラツとした感じの手荒れ防止膜を形成し得
る組成物を提供することを目的とするものであ
る。

即ち、本発明は、エマルジヨン粒子の形のジメ
チルポリシロキサンを不揮発分として0.5乃至６
重量％及び水溶性樹脂を固形分として0.01乃至１
重量％含有する粘度（25℃）が100乃至1500セン
チポイズ及びPHが5.5乃至8.0の水性組成物から成
ることを特徴とする手荒れ防止保護膜形成用組成
物に関する。

本発明の組成物においては、水性媒質中に溶解
した水溶性樹脂の稀薄水溶液が連続した分散媒の
形で存在し、一方ジメチルポリシロキサンはエマ
ルジヨンサイズの分散質として存在する。しかし
て、この組成物を人の手に薄く塗布するのみで、
異和感や皮膚刺激等がなく、しかも皮膚呼吸を妨
げることなしに、従来のクリームとは異なつたサ
ラツとした感じの撥水性の保護被膜が形成され
る。この保護被膜は、水中浸漬や摩擦に対しても
剥離や破損を実質上生じることがなく、食事の準
備とその後片付けのような数時間程度の継続した
手作業の間その性能が失われることがない。かく
して、本発明の組成物を用いると、皮膚障害等を
起こすことなしに、簡便に手荒れた防止すること
が可能となる。

本発明の組成物において、手の皮膚に撥水性や
保護作用や滑り性等を付与するのはエマルジヨン
サイズのジメチルポリシロキサンであり、一方水
溶性樹脂はエマルジヨンサイズのジメチルポリシ
ロキサンを手の皮膚表面に固定する作用をするも
のと認められる。このジメチルポリシロキサンは
またエマルジヨンサイズで皮膚表面に存在するこ
とから、皮膚呼吸や発汗の妨げとならないものと
認められる。

ジメチルポリシロキサンは、下記式で表わされる化学構造を有し、ｎの値の増大に伴
なつて粘性の増大する油状物質である。一般に、
その粘度が５乃至1500センチ・ストークス（25
℃）の範囲にあるものから、適当なものを選択使
用することができる。

水溶性樹脂としては、カルボン酸基、スルホン
酸、水酸基、エーテル基等の親水性基を有する水
溶性樹脂の任意のものを使用することができる。
これらの内でも、皮膚刺激が少なく、べとつき感
やぬるぬる感がなく、しかも耐性のある保護被膜
を形成するという見地からは、カルボキシル基含
有ビニル重合体を用いるのがよい、カルボキシ基
含有ビニル重合体の適当な例は、これに限定され
るものではないが、無水マレイン酸−ビニルエー
テル共重合体、カルボキシル基含有アクリル共重
合体、カルボキシル基及び水酸基含有アクリル共
重合体等である。

本発明においては、エマルジヨン粒子の形のジ
メチルポリシロキサンを、不揮発分として0.5乃
至６重量％、特に１乃至４重量％で使用する。即
ち、ジメチルポリシロキサンの量が上記範囲より
も少ないときには、満足すべき手荒れ保護作用が
得られず、一方上記範囲よりも多いときには、べ
とつき感や異和感を生じるようになる。

一方、水溶性樹脂は、固形分として0.01乃至１
重量％、特に0.05乃至0.5重量％の量で用いるの
がよく、水溶性樹脂の量が上記範囲よりも少ない
と保護膜の耐性が不満足なものとなり易く、また
上記範囲よりも多いと、やはり塗布した場合異和
感を生じやすい。

本発明の組成物は、塗布性や感触の点で、粘度
（25℃）が100乃至1500センチポイズ、特に200乃
至1000センチポイズの範囲にあるのが望ましく、
一方、皮膚刺激を避けるためには、この組成物
は、5.5乃至8.0のPH、特に6.0乃至7.5のPHを有し
ていることが望ましい。

この組成物は、ジメチルオルガノポリシロキサ
ンのＯ／Ｗ型（水中油型）エマルジヨンと、水溶
性樹脂の水溶液とを、所望の濃度となるように水
中に分散させ、必要に応じ分散液のPH調整をする
ことにより製造される。

勿論、この組成物には、上述した必須成分以外
の配合剤、例えば微量の香料、微量の色素、PH調
整剤、微量の防カビ剤、0.1乃至５重量％の湿潤
剤（グリセリン、プロピレングリコール）、0.1乃
至６重量％の過脂肪剤（ラノリン、スクワレン、
オクチルドデカノール、ミリスチン酸イソプロピ
ル）等を所望により配合できる。

本発明の手荒れ保護膜形成用組成物は、一般に
手に0.5乃至３c.c.の量で施こし、手のヒラ及びコ
ウ並び指の全体にまんべんなく、すりこんで手荒
れ防止の目的に使用する。

本発明を次の例で説明する。

実施例１ジメチルポリシロキサンの濃度60重量％のＯ／
Ｗ型エマルジヨン20重量部、マレイン酸−ビニル
エーテル共重合体の２％水溶液50重量部、トリエ
タノールアミン１重量部、防カビ剤の10％プロピ
レングリコール溶液10重量部、スクアレン５重量
部及び残量の水を混合して、1000重量部の水性組
成物（粘度250センチポイズ、PH7.5）を調製し
た。

この水性組成物の１c.c.を手に取り、手のヒラ及
びコウ並びに指にまんべんなくすりこんだとこ
ろ、サラツとした感じの撥水性の保護膜が形成さ
れた。この保護膜は、ベト付き感や異和感が全く
なく、２時間水仕事を続けた後でも、撥水保護効
果が失われなかつた。

水仕事の後、手に石鹸をつけてこすることによ
り、保護膜の除去が容易に行われた。

尚、上述した水性組成物の調製に、マレイン酸
−ビニルエーテル共重合体の代りに、カルボキシ
−メチルセルロース10重量部（増粘のために10倍
量必要であつた）を使用した場合には、手にヌル
ヌルした異和感が残つた。

実施例２ジメチルポリシロキンの濃度60重量％のOW型
エマルジヨン60重量部、水溶性のカルボキシル基
含有アクリル共重合体の２％水溶液125重量部、
トリエタノールアミン2.2重量部、防カビ剤の10
％，１，３−ブチレングリコール溶液10重量部、
オクチルドデカノール30重量部及び残量の水を混
合して、1000重量部の水性分散液（粘度1000セン
チポイズ（25℃）、PH6.7）を調整した。

この組成物からは、実施例１のものよりも持続
性及び耐性に優れた手荒れ防止保護膜が形成され
た。

Claims

【特許請求の範囲】１エマルジヨン粒子の形のジメチルポリシロキ
サンを不揮発分として0.5乃至６重量％及び水溶
性樹脂を固形分として0.01乃至１重量％含有する
粘度（25℃）が100乃至1500センチポイズ及びPH
が5.5乃至8.0の水性組成物から成ることを特徴と
する手荒れ防止保護膜形成用組成物。２前記水溶性樹脂がカルボキシル基含有ビニル
重合体である特許請求の範囲第１項記載の組成
物。３更に0.1乃至５重量％の湿潤剤及び0.1乃至６
重量％の過脂肪剤を含有する特許請求の範囲第１
項記載の組成物。