JP3639692B2 - 水性マニキュア及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性マニキュアに関し、更に詳細には、従来のマニキュアに用いられている、低沸点の有機溶媒を含まず、光沢、密着性、耐擦傷性、触感及び耐水性等に優れた水性マニキュアに関する。なお、本発明におけるマニキュアには、ネイルエナメル、ネイルエナメルベースコート及びネイルエナメルオーバーコート等が含まれる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ネイルエナメル、ネイルエナメルベースコート及びネイルエナメルオーバーコート等のマニキュアは、手足の爪に塗布することにより手足の爪を保護したり、手足の爪に光沢を付与したり、彩色することによる美麗な装飾等を目的に利用される。
上記マニキュアとしては、現在、ニトロセルロースやアルキッド樹脂等をフィルム形成材とする有機溶媒溶液型が主流をなしている。上記有機溶媒溶液型のマニキュアは乾燥速度が速く且つネイル塗膜性能に優れるが、有機溶媒を使用しているため、引火及び燃焼の危険性が高く、また、爪からの吸収及び蒸発ガス吸引による人体への悪影響を及ぼす等の問題点がある。これらの重大な問題は、全て媒体を有機溶媒から水に変更することにより解決できると考えられ、この考えに基づき、近年においては、有機溶媒を使用しない様々な水性マニキュアが提案されている。
このような水性マニキュアとして、例えば、特開昭54−28836号公報及び特公昭55−43445号公報には、アクリル系ポリマーエマルションをベースとするマニキュアが、特開昭56−131513号公報及び特開昭57−56410号公報には、アクリル系ポリマーのマイクロエマルションをベースとするマニキュアが開示されている。
【0003】
上記公報に開示された水性マニキュアには有機溶媒が含有されていないため、上述したような爪からの吸収及び蒸発ガス吸引による人体への悪影響の問題は解決される。しかしながら、上記公報に開示された水性マニキュアには、乳化剤や水溶性ポリマーを用いた乳化重合により製造されたポリマーエマルションが使用されているため、水性マニキュアとしての特徴を失わない程度の少量の成膜助剤の使用では、使用に十分に耐え得る程の傷付きにくく硬いフィルムを付与することが困難であった。また、上記公報に開示された水性マニキュアで得られるフィルムは耐水性に劣るため、日常生活での使用中にすぐに剥がれてしまうという欠点があり、十分に実用に耐えるものとは言えない。
上記問題を解決するため、特開平4−103513号公報には、ガラス転移温度の差が10℃以上である2種以上のアクリル系ポリマーエマルションを混合使用した水性マニキュアが提案されている。この水性マニキュアは、単なるアクリル系ポリマーエマルションを利用した水性マニキュアに比べると、光沢、密着性、耐水性及び塗膜強度についてはある程度改良されるが、更なる塗膜性能の改良された水性マニキュアが望まれている。
従って、本発明の目的は、光沢、密着性、耐擦傷性、触感及び耐水性に優れた水性マニキュアを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、水性マニキュアとして、特定のポリマーとセルロース誘導体を含む水性乳化液を用いることにより、上記目的を達成し得ることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、自己乳化可能なビニル系ポリマー、及びニトロセルロース、アセチルセルロース及び酢酸酪酸セルロースからなる群から選ばれるセルロース誘導体を含む水性乳化液を含有することを特徴とする水性マニキュアを提供するものである。
また、本発明は、自己乳化可能なビニル系ポリマー、及びニトロセルロース、アセチルセルロース及び酢酸酪酸セルロースからなる群から選ばれるセルロース誘導体を含有する有機溶媒溶液を水に分散し、次いで上記有機溶媒を除去することを特徴とする水性マニキュアの製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、先ず本発明の水性マニキュアについて詳述する。
本発明の水性マニキュアは、自己乳化可能なビニル系ポリマー及びセルロース誘導体を含む水性乳化液を含有する。尚、本明細書において、「自己乳化可能」とは、乳化剤の不存在下においても乳化することができることをいう。また、本明細書において、「水性」とは、ポリマーが水に分散していることをいう。
上記水性乳化液に含まれる自己乳化可能なビニル系ポリマーとしては、乳化に寄与する強親水性側鎖をもたないビニル系モノマー(以下、「非官能性モノマー」と言う)と乳化に寄与する強親水性側鎖をもつビニル系モノマー(以下、「官能性モノマー」と言う)との共重合によって得られるポリマーを用いることが好ましい。
上記非官能性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル(アクリレート)、ビニルエステル及びビニルエーテル等が挙げられる。上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、アルキル基の炭素数が1〜12(好ましくは1〜8)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート及びオクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記ビニルエステルとしては、例えば、炭素数2〜14(好ましくは3〜12)のカルボン酸のビニルエステルが好ましく、具体的には、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプリン酸ビニル及びバーサチック酸ビニル等が挙げられる。上記ビニルエーテルとしては、例えば、アルキル基の炭素数が1〜12(好ましくは1〜8)のアルキルビニルエーテルが好ましく、具体的には、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル及びブチルビニルエーテル等が挙げられる。また、その他の非官能性モノマーとしては、例えば、スチレン、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、マレイン酸ジブチル及びマレイン酸ジオクチル等が挙げられる。上記自己乳化可能なビニル系ポリマーを得るために、上記非官能性モノマーを単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0006】
上記官能性モノマーとしては、アニオン性官能性モノマー、ノニオン性官能性モノマー及びカチオン性官能性モノマーの何れをも使用することができる。上記アニオン性官能性モノマーとしては、分子内にカルボキシル基又はスルホン酸基を有するモノマー又はその塩を用いることができる。上記分子内にカルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば、炭素数3〜12(好ましくは3〜8)の不飽和カルボン酸又はその塩が好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸及びイタコン酸及びそれらの塩等が挙げられる。上記分子内にスルホン酸基を有するモノマーとしては、炭素数3〜12(好ましくは3〜8)の不飽和スルホン酸又はその塩が好ましく、具体的には、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホプロピルアクリレート及びスルホプロピルメタクリレート及びそれらの塩等が挙げられる。上記カチオン性官能性モノマーとしては、例えば、分子内にビニル基を含有するモノマーが好ましく、具体的には、N,N′−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N′−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン及びN,N′−ジメチルアミノメチルスチレン等が挙げられる。また、上記ノニオン性官能性モノマーとしては、例えば、アクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、エチレンオキシド鎖長の異なる各種ポリエチレングリコールメタクリレート及びアクリレート等が挙げられる。上記自己乳化可能なビニル系ポリマーを得るために、上記官能性モノマーを単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0007】
上記非官能性モノマーと上記官能性モノマーとの共重合によって得られるビニル系ポリマーは自己乳化可能なのものである。上記ポリマーの自己乳化可能性は、官能性モノマーの共重合率によって支配される。しかし、自己乳化可能性は、官能性モノマーの自己乳化能、非官能性モノマーの疎水性レベル及び得られるポリマーの分子量等によって影響を受けるので、必要とする共重合率を一律に規定することは困難であるが、大まかな目安としては、官能性モノマーのモル共重合率は好ましくは1〜30%、更に好ましくは3〜10%の範囲である。官能性モノマーのモル共重合率が30%を超えると、マニキュア塗膜の耐水性が低下する場合があるので、上記範囲内とするのが好ましい。
また、上記自己乳化可能なビニル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは、−10〜70℃であり、更に好ましくは5〜60℃である。上記自己乳化可能なビニル系ポリマーにセルロース誘導体を添加するとガラス転移温度は上昇し、可塑剤を添加するとガラス転移温度は低下する。本発明の水性マニキュアのガラス転移温度は、上記自己乳化可能なビニル系ポリマーのガラス転移温度と、添加されるセルロース誘導体及び可塑剤等の添加量によってコントロールすることができるが、自己乳化可能なビニル系ポリマーのガラス転移温度が上記範囲より低いと、得られる水性マニキュアの耐擦傷性及び触感が低下する場合があり、またガラス転移温度が上記範囲を超えると、得られる水性マニキュアの密着性及び光沢が低下する場合があるので、上記範囲内であることが好ましい。
なお共重合ビニル系ポリマーのガラス転移温度(°K)は、次式で定められる。
1/Tg=w1/Tg1 +w2/Tg2 +w3/Tg3 +───
w1, w2, w3───:各組成成分モノマーの重量分率
Tg1, Tg2, Tg3 ───:各成分モノマーからの単独重合体のガラス転移温度
【0008】
上記自己乳化可能なビニル系ポリマーは、通常の溶液重合により製造することができる。高い比率で親水性の官能性モノマーを含み、かつポリマーは有機溶媒溶液で得られることが望ましいからである。上記有機溶媒としては、後に溶媒を除去する場合の容易性を考慮し、その沸点が120℃以下のものが適当である。沸点が120℃以下の有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、エチルアルコール、プロピルアルコール、ベンゼン、トルエン、酢酸エチル及び酢酸プロピル等が挙げられる。
本発明においては、自己乳化可能なビニル系ポリマーを単独で用いてもよいが、2種以上のビニル系ポリマーを組み合わせて用いてもよい。
【0009】
上記水性乳化液に含まれるセルロース誘導体としては、ニトロセルロース、アセチルセルロース及び酢酸酪酸セルロースからなる群から選ばれる有機溶媒に可溶性のセルロース誘導体セルロースである。本発明においては、上記セルロース誘導体を単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記セルロース誘導体としては、重量平均分子量が10,000〜200,000のものが好ましく、20,000〜100,000のものが更に好ましい。重量平均分子量が上記範囲未満であると、マニキュア塗膜の機械的強度の改良効果が小さい場合があり、また、上記範囲を超えると、得られるマニキュアの粘度が高くなり扱いにくくなる場合があるので、上記範囲内とすることが好ましい。また、上記セルロース誘導体は、上記自己乳化可能なビニル系ポリマー100重量部に対して10〜200重量部含有されていることが好ましく、20〜100重量部含有されていることが更に好ましい。含有量が10重量部未満であるとマニキュア塗膜の機械的強度の改良効果に乏しく、200重量部を超えると、フィルム形成を可能にするために必要とする成膜助剤及び/又は可塑剤の添加量が極端に多くなり過ぎる場合があるので上記範囲内とするのが好ましい。
【0010】
上記セルロース誘導体を上記自己乳化可能なビニル系ポリマーに添加するには、上記セルロース誘導体を上記自己乳化可能なビニル系ポリマー溶液に直接溶解してもよいし、上記セルロース誘導体の有機溶媒溶液を上記自己乳化可能なビニル系ポリマー溶液に添加してもよい。また、上記自己乳化可能なビニル系ポリマーの溶液重合の際に、上記セルロース誘導体を共存させてもよい。このように、溶液重合の際に上記セルロース誘導体を共存させると、重合の過程においてセルロース誘導体の一部に自己乳化可能なビニル系モノマーがグラフト重合してセルロース誘導体と自己乳化可能なビニル系ポリマーとの相溶性が著しく向上する。本発明の水性マニキュアは、その固形分濃度が20重量%以上であることが好ましく、30重量%以上であることが更に好ましい。
尚、本発明の水性マニキュアは、後述する本発明の水性マニキュアの製造方法により製造することができる。
【0011】
本発明の水性マニキュアには、マニキュアに通常に用いられる可塑剤及び成膜助剤等を添加することができる。可塑剤は、ほぼ恒久的にポリマーを可塑化するのに対して、成膜助剤はフィルム形成時にのみ可塑剤として機能しフィルム形成後は速やかに系外に放出される。上記可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジイソノニルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジブチルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジブチルグリコールアジペート、ジブチルセバケート及びジ−2−エチルヘキシルセバケート等が挙げられる。可塑剤はほぼ恒久的にマニキュア塗膜にとどまってそれを可塑化するので、その役割は基本的に共重合によってポリマーのガラス転移温度を低下させる内部可塑化モノマーと同じであるから、それとの共同作業によるガラス転移温度の低下が重要であり、この点以外で添加量に規制を受けることはないが、好ましくは上記自己乳化可能なビニル系ポリマーとセルロース誘導体との合計量100重量部に対して0〜150重量部である。
一方、上記成膜助剤としては、例えば、セロソルブ、セロソルブアセテート、カルビトール、ブチルカルビトール、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、ヘキシレングリコール、ベンジルアルコール及びテキサノール等が挙げられる。成膜助剤は可塑剤と異なり、フィルム形成後速やかに系中から退散することが要求されているので、添加量の点で制限を受ける。上記成膜助剤の添加量は、上記自己乳化可能なビニル系ポリマーとセルロース誘導体との合計量100重量部に対して好ましくは0〜50重量部であり、更に好ましくは5〜30重量部である。
上記可塑剤及び上記成膜助剤はこのような後添加法によってもよいが、予め溶液重合時に共存させて溶媒としての役割を果たさせてもよく、又はポリマー溶液に添加してもよい。後添加するよりも、予め溶液重合時に共存させる方が、可塑剤および成膜助剤の利用価値が高くなるし、これらの後添加による分散安定性破壊の懸念がない。
【0012】
本発明の水性マニキュアは、そのままでも用いることができるが、更に顔料を添加してエナメルとして用いることができる。上記顔料としては、例えば、赤色202号、赤色206号、赤色220号、赤色221号、橙色203号、青色201号及び黄色204号等の有機顔料、赤色2号、赤色102号、緑色2号、青色1号及び紫色1号等のレーキ顔料、黄酸化鉄、カーボンブラック、群青及び酸化チタン等の無機顔料が挙げられる。
上記顔料の添加量としては、上記自己乳化可能なビニル系ポリマーとセルロース誘導体との合計量100重量部に対して3〜20重量部であることが好ましい。
また、本発明の水性マニキュアには、必要に応じて、更に増粘剤、染料、防腐剤及び香料等の添加剤を配合することができる。
【0013】
次に、本発明の水性マニキュアの製造方法について説明する。本発明の水性マニキュアの製造方法は、自己乳化可能なビニル系ポリマー及びセルロースを含有する有機溶媒溶液を水に分散し、次いで上記有機溶媒を除去することからなる。上記自己乳化可能なビニル系ポリマー、セルロース誘導体及び有機溶媒としては、上述した本発明の水性マニキュアに用いられるものと同様のものが用いられる。また、それぞれの成分の配合割合等は、本発明の水性マニキュアと同様であってもよい。また、上述した本発明の水性マニキュアに用いられる顔料及び添加剤を添加することができ、この場合の配合割合も上述した通りであり、その他の水性マニキュアについて説明したことは、本発明の水性マニキュアの製造方法に適用される。
【0014】
本発明の水性マニキュアの製造方法においては、自己乳化可能なビニル系ポリマー及びセルロースを含有する有機溶媒溶液を分散して乳化させる。この際、マニキュア塗膜の耐水性を損なわない程度に、補助的に界面活性剤を添加することは一向に差し支えない。
上記自己乳化可能なビニル系ポリマー及び上記セルロース誘導体を乳化させる際に、上記自己乳化可能なビニル系ポリマー溶液がノニオン性であればそのまま乳化可能であるが、イオン性の場合には中和による解離を必要とする。アニオン性の場合には、アルカリによる中和が行なわれる。この中和に用いられるアルカリとしては、例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等の無機アルカリ、及びジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミン及びジエチルアミン等の有機アルカリが挙げられる。また、カチオン性の場合は酸による中和が行われる。この中和に用いられる酸としては、例えば、塩酸、硫酸及びリン酸等の無機酸、及び酢酸、プロピオン酸及び乳酸等の有機酸が挙げられる。上記中和に用いられるアルカリ又は酸としては、マニキュア塗膜形成後、中和剤が蒸発揮散することで耐水性が向上するので、揮発しやすいものを用いることが好ましい。
上記中和に用いられるアルカリ又は酸の使用量は官能基の当量以下であることが好ましい。これを超えて使用ことに意味はなく、また、この使用量が少ないほど臭いの問題が小さくなるので好ましい。一般に、官能基濃度が高くなるほど、少ない中和剤の添加での乳化が可能になる。添加は直接ポリマー溶液に添加してもよく、分散媒である水に添加してもよい。
アルカリ又は酸を水中に乳化分散した後、乳化液から有機溶媒を減圧下に除去する。ポリマー濃度が低い場合には、さらに水も除去して、ポリマー濃度を少なくとも20重量%になるようにすることが好ましく、少なくとも30重量%となるようにすることが更に好ましい。この操作において注意すべきはpHの変化である。酸又はアルカリの残存量が中和当量を大きく割り込むと、分散安定性に問題を生ずるので、もしこのような事態に陥る危険性が生じた場合には、酸またはアルカリを添加してpHを調節する必要がある。
また、上記有機溶媒を除去する方法に特に制限はなく、例えば、減圧除去又はスチームストリッピング等により実施することができる。
【0015】
また、本発明の水性マニキュアの製造方法において、顔料を含有させる場合には、自己乳化可能なビニル系ポリマー及びセルロースを含有する有機溶媒溶液に顔料を添加し、分散した後乳化してもよく、また、自己乳化可能なビニル系ポリマー及びセルロースを含有する有機溶媒溶液を分散し、乳化した後に添加してもよい。また、上記顔料としては、上述した本発明の水性マニキュアに用いられるものを用いることができる。
顔料を添加するには、顔料の水性乳化液を水性マニキュアに添加することによって実施でき、また、乳化分散する際に予め顔料を添加しておいてもよい。前者の場合には、水溶性の分散剤及び湿潤剤の添加が必要であるが、乳化分散する際に顔料を添加しておく場合には、このような添加剤の添加は必要でない。
【0016】
【実施例】
本発明を、以下の実施例を用いて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に示さない限り、部は重量部を意味する。
実施例1
メチルメタクリレート60部、ブチルアクリレート30部、メタクリル酸10部及びメチルエチルケトン120部を、攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計及び窒素ガス導入管を有する反応器に仕込み、窒素ガスを導入しながら反応器を加熱し、反応器内の温度を70℃に維持した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル2部をメチルエチルケトン30部に溶解した溶液の1/2量を反応器に添加して重合を開始させた。2時間反応させた後、残りのアゾビスイソブチロニトリル溶液を添加し、更に3時間重合反応を続け、自己乳化可能なビニル系ポリマーの溶液を得た。このようにして得られた自己乳化可能なビニル系ポリマーのガラス転移温度は44℃であった。
次いで、分子量80,000のニトロセルロース(HIG1/2、旭化成工業(株)製)をメチルエチルケトンにニトロセルロースの濃度が25重量%になるように溶解した。次いで、該ニトロセルロース溶液を、上記ニトロセルロースの量が、上記自己乳化可能なビニル系ポリマー100部に対して50部となるように上記自己乳化可能なビニル系ポリマー溶液に添加して分散し、混合溶液とした。次いで、該混合溶液100部に対して、33部の1%アンモニア水を加え、カルボキシル基の約75%を中和し、次いで67部の水を添加して、ビニル系ポリマー/ニトロセルロースのメチルエチルケトン溶液を乳化した後、減圧下にメチルエチルケトンを除去し、次いで固形分濃度が35重量%となるように水を除去し、ビニル系ポリマー/ニトロセルロース水性乳化液(水性マニキュア)とした。
【0017】
上述のようにして得られた水性乳化液を下記の配合組成でエナメル化して水性マニキュアとした。
このようにして得られた水性マニキュアについて、下記〔水性マニキュアの評価基準〕に従って、それぞれ評価を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0018】
〔水性マニキュアの評価基準〕
(1) 硬度測定
実施例1で得られた水性マニキュアをネイルエナメル筆を用いてガラス板に均一に塗布し(塗布量:60g/m2 )、温度25℃、湿度60%の条件下で1週間乾燥した後、微小硬度計(型式MVKC−C、明石製作所(株)製)を用いて硬度を測定した。
(2) 密着性
疑似爪材料として、厚さ5mm、大きさ25×40mmのナイロン66板を、その表面をマニキュア用サンドペーパーで平滑に研磨して用いた。温度25℃、相対湿度60%の条件下において、実施例1で得られた水性マニキュアをネイルエナメル筆で通常の使用に供する厚さに塗布し、マニキュア塗膜とした。塗布してて30分後にミクロスパチュラを用いてマニキュア塗膜をナイロン板から剥がした。密着性を下記評価基準に従って評価した。
○:マニキュア塗膜に傷は付くが剥がれない。
△:マニキュア塗膜に傷が付き、傷のまわりがわずかに剥がれる。
×:マニキュア塗膜に傷が付き、傷のまわりが大きく剥がれる。
(3) 耐擦傷性
(2) と同様に、実施例1で得られた水性マニキュアをナイロン板に塗布し、マニキュア塗膜とした。塗布して30分後に、40番手木綿ブロードでマニキュア塗膜の表面を50回擦って、傷の付き具合を肉視観察した。耐擦傷性を下記評価基準に従って評価した。
○:マニキュア塗膜に傷が付かず、光沢の低下も認められない。
△:マニキュア塗膜にわずかな傷が認められるが、大幅な光沢の低下は起こらない。
×:マニキュア塗膜に多数の傷が付き、大幅な光沢の低下が認められる。
【0019】
(4) 耐水性
(2) と同様に、実施例1で得られた水性マニキュアをナイロン板に塗布し、マニキュア塗膜とした。塗布して1時間後に、35℃の水に1時間浸漬し、膨潤、白化、軟化及び剥がれを総合して、下記評価基準に従って耐水性を評価した。
○:膨張、白化、軟化及び剥がれが認められない。
△:膨張、白化及び軟化は認められるが、剥がれは起こらない。
×:膨張、白化、軟化及び剥がれが起こる。
(5) 乾燥性
5名の女性パネラーの指爪に、ネイルエナメル筆を用いて、実施例1で得られた水性マニキュアを通常使用する厚さで塗布し、指触乾燥時間を測定し、下記評価基準で評価を行った。評価に際しては5名のパネラーの平均値を用いた。
○:指触乾燥時間が3分未満である。
△:指触乾燥時間が3分以上6分未満である。
×:指触乾燥時間が6分以上である。
(6) 光沢
5名の女性パネラーの指爪に、ネイルエナメル筆を用いて、実施例1で得られた水性マニキュアを通常使用する厚さで塗布し、30分間乾燥させた後、肉視観察で光沢を評価し、従来から用いられている有機溶媒溶液型の市販マニキュア塗膜を対比試料として、下記評価基準で評価を行った。評価に際しては5名のパネラーの平均値を用いた。
○:光沢が、市販マニキュア塗膜と同等の水準である。
△:光沢が、市販マニキュア塗膜よりもやや劣る。
×:光沢が、市販マニキュア塗膜より大きく劣る。
【0020】
(7) 触感
5名の女性パネラーの指爪に、ネイルエナメル筆を用いて、実施例1で得られた水性マニキュアを通常使用する厚さで塗布し、1時間乾燥させた後、爪を他の指の腹で軽く触り、その触感を下記評価基準で評価した。評価に際しては5名のパネラーの平均値を用いた。
○:市販マニキュア塗膜と同じつるつるした感じがした。
△:市販マニキュア塗膜にくらべてやや引っかかる感じがした。
×:べたべたした感じがした。
(8) 持ちの良さ
5名の女性パネラーの指爪に、ネイルエナメル筆を用いて、実施例1で得られた水性マニキュアを通常使用する厚さで、午前10時に塗布した。1時間乾燥させた後、通常の生活に供し、1日1回の洗髪を必須とし、3日間使用に供した後、下記評価基準に従って評価を行った。
○:使用前と変わらない外観を呈した。
△:1部のパネラーにつき、先端にわずかな剥がれが認められた。
×:程度の違いはあるものの、パネラー全員に剥がれが認められた。
【0021】
実施例2
メチルメタクリレートの使用量を50部、ブチルアクリレートの使用量を40部とし、メタクリル酸10部をN,N’−ジメチルアミノエチルメタクリレート10部に代えた以外は実施例1と同様に操作を行い、自己乳化可能なビニル系ポリマーの溶液を得た。このようにして得られた自己乳化可能なビニル系ポリマーのガラス転移温度は13℃であった。
次いで、実施例1と同様に、上記自己乳化可能なビニル系ポリマー溶液にニトロセルロース溶液を添加して混合溶液とした。次いで、該混合用液100部に対して、1.3重量%乳酸水溶液100部を加え、実施例1と同様に乳化した後、減圧下にメチルエチルケトンを除去し、次いで固形分濃度が35重量%となるように水を除去して、ビニル系ポリマー/ニトロセルロース水性乳化液(水性マニキュア)とした。
上述のようにして得られた水性乳化液を下記の配合組成でエナメル化して水性マニキュアとした。
このようにして得られた水性マニキュアについて、実施例1と同様に評価を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0022】
実施例3
実施例1で得られた自己乳化可能なビニル系ポリマー溶液に、実施例1で用いたニトロセルロース溶液を、上記自己乳化可能なビニル系ポリマー100部に対してニトロセルロースの量が50部となるように添加して混合溶液とした。該混合溶液に、該混合溶液100部に対して、赤色202号顔料3.2部及びフタル酸ジブチル6.6部を加え、小型サンドグラインドミルにかけて顔料を十分に分散させ顔料分散液とした。次いで、該顔料分散液に、該顔料分散液と等量の0.5%アンモニア水を加え乳化した。乳化後、乳化液中に含まれるメチルエチルケトンを除去し、次いで固形分濃度が38重量%となるように水を除去し、ビニル系ポリマー/ニトロセルロース乳化液(水性マニキュア)とした。次いで、該乳化液100部に対して、ブチルセロソルブ10部及び2.5%ヒドロキシエチルセルロース水溶液10部を加えてエナメル化し水性マニキュアとした。
このようにして得られた水性マニキュアについて、実施例1と同様に評価を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0023】
比較例1
メチルメタクリレート及びメタクリル酸の使用量を、それぞれ68部及び2部とした以外は実施例1と同様に操作を行い、ビニル系ポリマーの溶液を得た。このようにして得られたビニル系ポリマーは自己乳化可能なものではなく、また、そのガラス転移温度は42℃であった。次いで、実施例1と同様に操作を行い、ビニル系ポリマー及びニトロセルロースの混合溶液を得た。次いで、該混合溶液100部に対して4部のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを乳化剤として用い、溶液としての分散濃度50%で、ホモミキサーを用いて乳化を行った。乳化後、乳化液中に含まれるメチルエチルケトンを除去し、次いで固形分濃度が35重量%となるように水を除去し、ビニル系ポリマー/ニトロセルロース乳化液(水性マニキュア)とした。次いで、実施例1と同様に操作を行い上記乳化液をエナメル化し水性マニキュアとした。
このようにして得られた水性マニキュアについて、実施例1と同様に評価を行った。その結果を〔表1〕に示す。
比較例2
実施例1で得られたビニル系ポリマー溶液に、該ビニル系ポリマー溶液100部に対して、33部の1%アンモニア水を加え、実施例1と同様に操作を行い、乳化を行い、次いで、実施例1と同様にエナメル化し水性マニキュアとした。
このようにして得られた水性マニキュアについて、実施例1と同様に評価を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0024】
比較例3
メチルメタクリレート及びブチルメタクリレートの使用量を、それぞれ50部及び48部とし、メタクリル酸10部に代えてN,N’−ジメチルアミノエチルメタクリレート2部を用いた以外は実施例1と同様に操作を行いビニル系ポリマー溶液を得た。このようにして得られたビニル系ポリマーは自己乳化可能なものではなく、またそのガラス転移温度は15℃であった。次いで、実施例1と同様に操作を行い、ビニル系ポリマー及びニトロセルロースの混合溶液を得た。次いで、該混合溶液100部に対して4部のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを乳化剤として用い、溶液としての分散濃度50%で、ホモミキサーを用いて乳化を行った。乳化後、乳化液中に含まれるメチルエチルケトンを除去し、次いで固形分濃度が35重量%となるように水を除去し、ビニル系ポリマー/ニトロセルロース乳化液(水性マニキュア)とした。次いで、実施例1と同様に操作を行い上記乳化液をエナメル化し水性マニキュアとした。
このようにして得られた水性マニキュアについて、実施例1と同様に評価を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】
以上、詳述した通り、本発明の水性マニキュアは、自己乳化可能なビニル系ポリマー及びセルロース誘導体を含む水性乳化液を含有するので、従来の水性マニキュアに比べ、密着性、耐擦傷性、耐水性、乾燥性及び触感に優れ、良好な光沢を得ることができ、持ちの良いものとなる。また、本発明のマニキュアは、従来の有機溶媒型のマニキュアに比べ有機溶媒の含有量が少ないので、引火性がなく人体に悪影響をもたらさないものである。
Claims (7)
- 自己乳化可能なビニル系ポリマー、及びニトロセルロース、アセチルセルロース及び酢酸酪酸セルロースからなる群から選ばれるセルロース誘導体を含む水性乳化液を含有することを特徴とする水性マニキュア。
- 上記自己乳化可能なビニル系ポリマーが、乳化に寄与する強親水性側鎖を有しないビニル系モノマーと乳化に寄与する強親水性側鎖を有するビニル系モノマーとの共重合により得られたものである、請求項1記載の水性マニキュア。
- 上記自己乳化可能なビニル系ポリマーのガラス転移温度が、−10〜70℃である、請求項1又は2記載の水性マニキュア。
- 上記セルロース誘導体が、上記自己乳化可能なビニル系ポリマー100重量部に対して10〜200重量部含有されている、請求項1〜3の何れか1項に記載の水性マニキュア。
- 更に顔料を含有する、請求項1〜4の何れか1項に記載の水性マニキュア。
- 自己乳化可能なビニル系ポリマー、及びニトロセルロース、アセチルセルロース及び酢酸酪酸セルロースからなる群から選ばれるセルロース誘導体を含有する有機溶媒溶液を水に分散し、次いで上記有機溶媒を除去することを特徴とする水性マニキュアの製造方法。
- 上記自己乳化可能なビニル系ポリマーが、乳化に寄与する強親水性側鎖を有しないビニル系モノマーと乳化に寄与する強親水性側鎖を有するビニル系モノマーとの共重合により得られたものである、請求項6記載の水性マニキュアの製造方法。
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