JPS6261065B2 - - Google Patents

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JPS6261065B2
JPS6261065B2 JP11152078A JP11152078A JPS6261065B2 JP S6261065 B2 JPS6261065 B2 JP S6261065B2 JP 11152078 A JP11152078 A JP 11152078A JP 11152078 A JP11152078 A JP 11152078A JP S6261065 B2 JPS6261065 B2 JP S6261065B2
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JP
Japan
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film
polyester
compound
colorant
bis
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JP11152078A
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JPS5538825A (en
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Masaji Watanabe
Takashi Kagyama
Shigeo Uchiumi
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Diafoil Co Ltd
Original Assignee
Diafoil Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS5538825A publication Critical patent/JPS5538825A/ja
Publication of JPS6261065B2 publication Critical patent/JPS6261065B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は青色に着色された高品位のポリエステ
ルフイルムに関する。 従来、繊維、フイルムの分野では、ポリエステ
ルの青味付けが行なわれており、フイルム特にレ
ントゲン写真用においては、その写真像の識別を
容易にするため、ベースフイルムを青色に着色し
て用いられている。フイルムの着色法としては溶
剤着色法、表面塗布コーテイングなどによる方法
があるが、いずれもポリエステルフイルムが物理
的、化学的に安定な構造であるため容易でなく、
しかも製造工程が長くなるので好ましくない。従
つてポリエステルの合成時または加熱溶融成形時
に着色剤を添加混入しポリマー中に均一に分散溶
融される原液着色法がよい。原液着色法を採用す
る場合には、用いる着色剤は重合及び加工工程に
おける高温に耐えられるものでなくてはならな
い。ポリエステルフイルムは通常テンター方式で
製膜され、その際に生ずる屑は回収再使用され
る。従つて熱安定の悪い着色剤は、回収再使用さ
れることにより色調が変化して製品価値を著しく
低下させる。 また重合時に着色剤を添加する場合には、ポリ
エステルの重合を阻害したり、溶融下で重合度の
低下を促進しない化合物を選択する要がある。 次に、着色剤がポリエステルフイルムの原液着
色に用いられるためには、耐昇華性が優れている
ことが必要である。昇華性を有している着色剤を
用いると、例えばポリエステルの重合反応の際に
添加した場合には、回収グリコール中に着色剤が
昇華留出し、ポリマー中の着色剤の量が減少する
だけでなく、回収系を汚染することになり好まし
くない。 また成形工程に於ては、ポリエステルレジンの
乾燥工程に於てマスターバツチレジン又は回収フ
イルムからの着色剤の昇華が起り乾燥装置が汚染
される。更に次の押出成膜工程で押出ダイス、キ
ヤストドラム、ロール類が、延侵熱処理工程でテ
ンターが汚染されるので、着色剤は耐昇華性が優
れていることが望まれる。 更に着色剤に要求される特性として、原液着色
を行う際には、まず着色剤が容易にポリエステル
中に分散あるいは溶解することが必要である。ポ
リエステル中に着色剤が分散している場合には、
さらにポリエステルとの相溶性が良いことが挙げ
られる。 特にレントゲン写真用ベースフイルムとして用
いる場合には、高度の透明性及び光学的欠陥のな
いフイルムが要求されるため、着色剤の分散が不
充分でフイルム中に濁りを生じたり粒状の異物と
なることは望ましくない。また分散性が良好であ
つても、延伸工程に於いて着色剤の微少分散粒子
とポリエステルとの界面で空隙を生じ、光の散乱
によるフイルムの濁りを増加させるようなことが
あつてはならない。 レントゲン写真フイルムにおいては、短波長側
に感光領域を有するので、青味付けされたベース
フイルムは、短波長の光の吸収の少いことが望ま
しい。これはレントゲンフイルムの様にフイルム
支持体の両面に写真乳剤を施されているものにと
つて、撮影の際にフイルター減感作用が起り、か
つ黄色かぶりをもつ識別の容易でない写真像が得
られる欠点を防ぐためである。 また一般に、延伸後のフイルムは比較的高温下
で熱処理を施されるが、この際に短波長域の光の
吸収が大きくなる傾向があるので、この傾向の少
ない着色剤を選択することも重要である。 青色着色剤の中には、色調が、赤味を有する青
色から緑味を有する青色まで、また鮮明な青色か
ら暗い青色まで様々なものが存在する。赤味を有
する青色に着色されたフイルムは観察者の目の疲
れを大きくし、また緑味の強いもの、または暗青
色のものは、レントゲン写真の画像の鮮明さに欠
けるため好ましくない。 以上のようにレントゲン写真として用いるベー
スフイルムの色調は非常に限られた狭い範囲の色
調が要求される。本発明者等は上記の点に鑑み鋭
意検討した結果、特定の2種類の着色剤が耐熱
性、耐昇華性、及びポリエステルに対する相溶性
が優れ、またそれらを混合使用すると、レントゲ
ン写真用として、優れた色調及び透明性を有する
ポリエステルフイルムが得られることを見い出し
本発明を完成した。 即ち本発明は1,4−ビス(3−シクロヘキシ
ルスルフアモイル−2,4,6−トリメチルフエ
ニルアミノ)アントラキノン(以下化合物(A)と略
称する)と下記一般式() (上記一般式()中、
【式】及び
【式】は低級アルキル基から選択される1つ 以上の置換基を有するフエニル基を示す)で表わ
される1,4−ビスアリールアミノ−5,8−ジ
ヒドロキシアントラキノン(以下化合物(B)と略称
する)を含有してなるレントゲン写真用ポリエス
テルフイルムに存する。 以下本発明を更に詳細に説明する。 本発明におけるポリエステルとは、酸成分とし
てテレフタル酸を、グリコール成分としてはエチ
レングリコールを主たる構成成分とするポリエス
テルを指すが、他の第三成分を含有していてもか
まわない。第三成分としては、酸成分として、イ
ソフタル酸,ナフタレンジカルボン酸、β−ヒド
ロキシエトキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香
酸、アジピン酸、セバシン酸、等の一種以上、グ
リコール成分としては、トリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレン
グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル等の脂肪族、脂環族、芳香族のジオキシ化合物
やポリエチレングリコール等のポリアルキレング
リコールの一種以上を用いることが出来る。いず
れにしても本発明のポリエステルは、反復構造単
位の少くとも80モル%がエチレンテレフタレート
単位であるポリエステルを指す。かかるポリエス
テルは通常の方法で製造される。例えばテレフタ
ル酸ジメチルエステルとエチレングリコールとを
エステル交換させるか、あるいはテレフタル酸と
エチレングリコールとを直接エステル化させるか
して、ビス−β−ヒドロキシエチルテレフタレー
トまたはその低重合体とする第1段の反応、さら
にこれらを重縮合させる第2段の反応とから製造
される。なおこの第1段反応に用いる触媒として
は、カルシウム化合物、亜鉛化合物、マンガン化
合物等が用いられる。第2段反応の重縮合触媒に
は、アンチモン化合物、コバルト化合物、ゲルマ
ニウム化合物、チタン化合物等が用いられる。更
に安定剤としてりん化合物が用いられるが、ポリ
マーに着色を与える化合物は使用をさけるか量を
調節して用いることが必要である。 本発明において用いる着色剤の1つである化合
物(A)は以下の式で表わされる。 化合物(A)は異性体として例えば下記のような化
合物を30%以下含有していても良い。 または しかし異性体を多く含むと熱安定性が劣るため
異性体含量は20%以下とするのが好ましい。 この化合物(A)は例えば次の様にして得ることが
できる。即ち、1,4−ジクロロアントラキノン
に2,4,6−トリメチルアニリンを反応させ、
得られた1,4−ビス−2′,4′,6′−トリメチル
アニリノアントラキノンとクロルスルホン酸とを
反応させ、ついでシクロヘキシルアミンを反応さ
せることにより得ることが出来る。 本発明で使用するもう一種の着色剤は化合物(B)
であり一般式()で示される。一般式()
中、
【式】及び
【式】は低級アルキル基 及び低級アルコキシ基から選択される1つ以上の
置換基を有するフエニル基を示す。低級アルキル
基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル
基、ペンチル基等のC1〜C5のアルキル基が挙げ
られる。これらの置換基を有するフエニル基とし
てはp−トリル基、p−エチルフエニル基、2,
4−キシリル基、2,6−キシリル基、2,3−
キシリル基、3,5−キシリル基、2,5−キシ
リル基、p−プロピルフエニル基、p−ブチルフ
エニル基、2,4,6−トリメチルフエニル基、
2,6−ジエチル−4−メチルフエニル基、等が
挙げられる。 化合物(B)の具体例としては 1,4−ビス−p−トルイジノ−5,8−ジヒド
ロキシアントラキノン 1,4−ビス−4′−ブチルフエニルアミノー5,
8−ジヒドロキシアントラキノン1,4−ビス−
2′,4′−キシリジノ−5,8−ジヒドロキシアン
トラキノン 1,4−ビス−2′,6′−キシリジノ−5,8−ジ
ヒドロキシアントラキノン 1,4−ビス−4′−エチルフエニルアミノー5,
8−ジヒドロキシアントラキノン 1,4−ビス−2′,3′−キシリジノ−5,8−ジ
ヒドロキシアントラキノン 1,4−ビス−3′,5′−キシリジノ−5,8−ジ
ヒドロキシアントラキノン 1,4−ビス−2′,5′−キシリジノ−5,8−ジ
ヒドロキシアントラキノン 1,4−ビス−2′,4′,6′−トリメチルアニリノ
ー5,8−ジヒドロキシアントラキノン 1,4−ビス−p−アニリジノ−5,8−ジヒド
ロキシアントラキノン 1,4−ビス−p−フエネチジノ−5,8−ジヒ
ドロキシアントラキノン 等が挙げられる。 この1,4−ビスアリールアミノ−5,8−ジ
ヒドロキシアントラキノンは、例えば1,4−ジ
クロロ−5,8−ジヒドロキシアントラキノンと
ベンゼン環に置換基を有するアニリンとをホウ酸
の存在下反応させることにより得ることができ
る。 本発明においては化合物(A)及び化合物(B)の双方
を使用しなければならない。化合物(A)の添加量は
ポリエステルに対し50〜800ppm、より好ましく
は50〜500ppmである。化合物(B)は3〜
150ppm、より好ましくは5〜100ppmである。
また化合物(A)と化合物(B)の合計量は80〜800ppm
が好ましい。両化合物の重量比率は、化合物(B)/
化合物(A)を1/99〜30/70の範囲で使用するのが好
ましい。化合物(A)及び化合物(B)の添加量が少ない
と、濃度が低いため着色の効果が不十分であり、
また添加量があまりに多いと、光の透過が妨げら
れ、色調が黒つぽくなる。更に化合物(B)/化合物
(A)が1/99以下の場合は、得られたフイルムの色調
が赤味を帯びる傾向があり、また30/70以上では
フイルムの色調が緑味を帯びてくる。 本発明において使用する着色化合物の添加時期
は、ポリエステルの製造中に添加するとか、成形
前にペレツトにまぶすなど均一な溶解分散が得ら
れるあらゆる時期に添加することができるが、重
合反応槽の汚染という点を考慮すると、むしろ重
縮合後、成形前の工程で添加した方がよい。成形
工程での着色剤の添加方法は、直接ペレツトに必
要量の着色剤の混合物を添着させて成形加工を行
なう方法、またはこのようにしてあらかじめ高濃
度のマスターバツチレジンを作成し、マスターバ
ツチレジン同志及び未着色レジンで希釈して行な
う方法等があるがいずれの方法を用いても良い。 次に本発明の着色ポリエステルフイルムの色調
について説明する。物体色を測定する方法及びそ
の表示方法は、JIS−Z8722−1971およびJIS−
Z8701−1971に規定されている。この規格は、
1931年の国際照明委員会 (Comitee International de l′Eclairage)の
測色部分により規定されたものである。この表示
法によりすべての色は、前述の日本工業規格に定
義されているx,yおよびYで表わされるる。 第1図はJIS−Z8701−1971に規定された色度
図に本発明により青色に着色されたポリエステル
フイルムの色度を示したものである。点Cは標準
の光を表わしC,A,Bの点で囲こまれた部分が
本発明により青色に着色されたポリエステルフイ
ルムの色度を示すグラフである。着色剤の添加量
を減少させた場合、例えばC−A線上では点Cに
近づき、一方濃度を増した場合はC−A上で点C
から遠ざかる線上に位置する。 化合物(A)即ち1,4−ビス(3−シクロヘキシ
ルスルフアモイル−2,4,6トリメチルフエニ
ルアミノ)アントラキノン単独で着色したポリエ
ステルフイルムはC−Vの線であらわされ、本発
明に比べフイルムの色調としては赤味のある青色
(Reddish Blue)を示し好ましくない。 化合物(B)を単独で用いた場合にはC−Gの線で
あらわされ、色調としては緑色のフイルムであ
る。この様に化合物(A)及び化合物(B)をそれぞれ単
独に用いて着色したフイルムは色調的には好まし
くないが、化合物(A)及び化合物(B)の二種の化合物
を適当な量比で併用することにより第1図の表示
からも明らかな様に、赤味を帯びたり緑味の強い
青色でなくバランスの取れた色調の青色フイルム
が得られる。二種の異なつた化合物を混合して得
られる色は、しばしば色調が鈍くなる傾向が往々
にして見られるが、本発明によつて得られた着色
フイルムは、鮮やかな明るい色調の青色フイルム
であり、しかもレントゲン写真としてフイルム上
に得られた像を透過光にて観察する際の観察者の
目の疲労感も少なく、又写真性能にも悪影響を及
ぼさず、レントゲン写真用のベースフイルムとし
てふさわしい色調を有している。 次に二種類の化合物を含有するポリエステルの
特性について説明する。 () ポリエステルの溶融熱安定性 第2図は化合物(A)を500ppm、化合物(B)として
1,4−ビス−P−トルイジノ−5,8−ジヒド
ロキシアントラキノンを80ppm含有するポリエ
ステルを290℃に溶融保持した際のポリエステル
の極限粘度の低下を示すグラフである。○・印は上
記着色剤を含有するポリエステルを、実線は着色
剤を添加しないポリエステルの粘度の低下を示し
たものである。また横軸は溶融時間を、縦軸は極
限粘度(η)を示す。第2図からわかるように本
発明で用いる着色剤はポリエステルの熱安定性に
影響を及ぼさないことがわかる。 () 溶融加熱による色調の変化 第3図は着色ポリエステルを窒素シール下290
℃で加熱した場合の色調の変化を示したグラフで
ある。横軸は溶融時間を、縦軸はポリエステルの
可視スペクトルの吸収最大波長における吸光度に
対する400nmの吸光度を示す。○・印は化合物(A)
400ppmと、化合物(B)として1,4−ビス−ブチ
ルフエニルアミノ−5,8−ジヒドロキシアント
ラキノンを60ppm含有するポリエステルを、△
は化合物(A)を400ppmと、化合物(B)として1,4
−ビス−p−トルイジノ−5,8−ジヒドロキシ
アントラキノン50ppmを含有するポリエステル
を示す。また化合物(A)及び化合物(B)と同様な青色
を示す着色剤として知られている。1−アニリノ
−4,5−ジヒドロキシ−8−ニトロアントラキ
ノンを250ppm含有するポリエステルを×印で示
す。グラフから化合物(A)及び化合物(B)を用いたポ
リエステルは、1−アニリノ−4,5−ジヒドロ
キ−8−ニトロアントラキノンに比べて色調の変
化が少ないことがわかる。本発明のポリエステル
フイルムの場合は再生品を用いても一定の色調の
フイルムを得ることができる。 () その他 本着色剤を添加したポリエステルを溶融押出製
膜を実施した際に、延伸時の破断等の延伸性の悪
化もなく、フイルム中の着色剤の分散、相溶性も
極めて良好である。また延伸応力下での着色剤の
分散不良によるポリマーと着色剤との界面におい
て空隙の発生するようなこともない。延伸された
フイルムは熱処理を行なつて配向を固定しその機
械的特性を更に強固なものにしているが、この熱
処理は加熱された空気で行なわれる。この際に加
熱空気と着色剤とポリエステルとの三者の相互作
用により青味付けされた延伸フイルム中の短波長
域即ち440〜400nm近傍の吸収が著るしく増大す
る場合がある。本発明のポリエステルフイルムの
場合には、熱処理を実施しても短波長域の吸収の
程度が小さい青色着色フイルムを得ることがで
き、従つて写真現像を行つた際には鮮明な画像が
得られる。 また重合反応初期に本着色剤を添加して重合反
応を行なつても重合反応速度には何ら影響せず、
着色剤の分解、昇華等を見られず鮮明な青色に着
色されたポリエステルレジンを得ることが出来
る。 本発明によつて着色された二軸延伸フイルムは
50〜300μ程度のフイルムとしてレントゲン写真
用ベースフイルムとして有用であるが、その他農
業用フイルムとして用いることができる。なお本
発明に於ては、その透明性を損なわない程度にカ
オリン、タルク、炭酸カルシウム、無定形シリカ
等の不活性無機化合物を少量含有していてもよい
し、また抗酸化剤、帯電防止剤、耐候剤等を含有
していてもよい。 以上述べて来た様に本発明によれば、従来困難
であつた鮮やかな明るい青色に着色したポリエチ
レンテレフタレートフイルムを容易に得ることが
できる。 以下に具体例を挙げて本発明を更に詳細に説明
する。なお実施例中「部」とあるのは重量部を示
す。また用いた測定方法を以下に記す。 極限粘度:ポリマー1gをフエノール/テト
ラクロルエタン(50/50重量比)100mlに溶解
し、30℃で測定した。 着色ポリエステルの可視スペクトルの測定 1 レジン:着色剤を含有したポリエステル
0.6gをフエノール/テトラクロルエタン(5
0/50重量比)10c.c.に溶解し日立分光光度計を
用いセル長1cmで測定した。 2 フイルム:180μの着色ポリエステルフイ
ルム単独で測定した。 フイルムの黄色味の判定 180μの青色に着色したフイルムを日立分光
光度計を用いて可視スペクトルを測定し、最大
吸収を示す波長での吸光度(本発明のフイルム
においては630nm)及び400nmにおける吸光度
を測定し、その比、即ちA400/A625の値でフ
イルムの黄色味を判定した。一般に可視領域の
吸収スペクトルに於ては、400nm近傍に吸収を
有する物体色は黄色味を有している。従つて
A400/A625の値が小ければ小さい程黄色味の
少ない青色であると言える。この値は好ましく
は0.8以下が良い。 実施例 1 ジメチルテレフタレート100部、エチレングリ
コール70部及び酢酸カルシウム・一水塩0.09部を
撹拌装置、分縮器を備えた反応器に仕込み、加熱
昇温すると共にメタノールを留去させてエステル
交換を行ない、更に過剰のエチレングリコールを
留去させて、エステル交換反応を完結した。得ら
れた反応生成物に、ついでりん酸0.04部、三酸化
アンチモン0.03部を添加し、系内を減圧にすると
共に昇温を開始した。最終的に0.3mmHg、280℃
で4時間反応を行なつた後、極限粘度0.66のポリ
エチレンテレフタレートポリマーを得た。このポ
リエチレンテレフタレート100部に1,4−ビス
(3−シクロヘキシルスルフアモイル−2,4,
6−トリメチルフエニルアミノ)アントラキノン
0.04部及び1,4−ビス−p−トルイジノ−5,
8−ジヒドロキシアントラキノン0.005部を添加
し通常の溶融製膜法により未延伸フイルムを得
た。得られたシートをガラス転移点以上の温度で
縦及び横方向にそれぞれ3.5点延伸を行ない180μ
のフイルムとした。延伸操作は、破断もなくスム
ーズに行なうことができ、得られたフイルム中へ
の着色剤の分散相溶性も良好で異物等の発生もな
かつた。次に延伸後のフイルムを220℃で熱処理
を行なつた。また別途厚さ180μの未延伸フイル
ムを製造した。180μの未延伸フイルム、延伸フ
イルム(熱処理なし)及び延伸熱処理フイルムの
可視スペクトルを測定し、色度表示の為のx,y
及び着色剤の分解性黄味の程度等について評価し
た。それらの結果をそれぞれ第1表の実施例No.1
−1、1−2、1−3の項に示した。第1表から
明らかなように本着色剤を用いて青色に着色した
フイルムは、溶融押出工程で重合度低下に悪影響
を及ぼすこともなく、着色剤の分解による変色、
退色及びフイルムの黄味の増加等も殆んどない鮮
やかな明るい青色に着色されたフイルムであつ
た。本実施例で得られた熱処理を施した二軸延伸
フイルムに常法(例えば特公昭45−15187号公報
に記載の方法)により下引層、及びゼラチン及び
臭、沃化銀乳剤層を設けた。このフイルムを写真
現象液で処理してもフイルムの色は感光層を塗布
する前と全く変らなかつた。 実施例 2 ポリエチレンテレフタレート100部に1,4−
ビス(3−シクロヘキシルスルフアモイル−2,
4,6−トリメチルフエニルアミノ)アントラキ
ノン0.04部及び1,4−ビス−4′−ブチルフエニ
ルアミノ−5,8−ジヒドロキシアントラキノン
0.006部を添加し実施例1と同様に溶融製膜法に
より、180μの未延伸フイルム、延伸フイルム
(熱処理なし)、延伸熱処理フイルムを得た。各フ
イルムの可視スペクトル等の結果をそれぞれ第1
表の実施例No.2−1、2−2、2−3の項に示し
た。この結果からも明らかなように得られたフイ
ルムは鮮やかな明るい黄味の少ない良好な色調で
あつた。 実施例 3 ジメチルテレフタレート100部、エチレングリ
コール70部及び酢酸カルシウム・一水塩0.09部を
反応器に仕込み、加熱昇温すると共にメタノール
を留去させて、エステル交換を行ない反応開始後
約4時間を要して230℃に昇温し、実質的にエス
テル交換反応を終了した。ついでりん酸0.04部
と、1,4−ビス(3−シクロヘキシルスルフア
モイル−2,4,6−トリメチルフエニルアミ
ノ)アントラキノン0.05部と1,4−ビス−p−
トルイジノ−5,8−ジヒドロキシアントラキノ
ン0.008部及び三酸化アンチモン0.03部を添加し
系内を減圧にして重合反応を開始した。最終的に
圧力0.3mmHg、温度280℃で4時間反応後、ポリ
エステルレジンを得た。得られた着色ポリエステ
ルの極限粘度は0.64で、着色剤を添加しない場合
と重合性は変らない。又重合反応中に着色剤が留
出エチレングリコールと共に系外に留出して来る
こともなかつた。得られた着色レジンの色調は、
鮮やかな明るい青色で、熱分解による変色、濁り
などは殆んどなかつた。得られた着色レジンを実
施例1と同様にして溶融製膜を行ない180μの未
延伸フイルムを得た。得られた未延伸フイルムも
実施例1と同様の良好な色調であつた。フイルム
の可視スペクトル等の測定結果を第1表に示す。 参考例 (耐昇華性テスト) 1,4−ビス(3−シクロヘキシルスルフアモ
イル−2,4,6−トリメチルフエニルアミノ)
アントラキノンをポリエステル中に3000ppm含
有したマスターペレツト3.5Kgと化合物(B)として
1,4−ビス−p−トルイジノ−5,8−ジヒド
ロキシアントラキノンを1000ppm含有したマス
ターペレツト0.9Kg及び着色剤を含有していない
透明レジン25.6Kgを混合し、180℃で真空下12時
間乾燥を行なつた。乾燥後のレジンの混合物中
に、マスターチツプレジンから未着色の希釈チツ
プレジンへの着色剤の移行(着色剤のチツプレジ
ン表面への添着)は全く見られず、また乾燥機の
汚染も全くなかつた。乾燥後の混合したレジンを
押出機によりキヤステイングドラム上へ押し出し
無定形のシートを得た。その際キヤステイングド
ラム上に昇華オリゴマーが付着したが、その付着
オリゴマーは青色に着色するようなことはなかつ
た。以上の結果から明らかなように本発明の着色
化合物は極めて耐昇華性に優れていることがわか
る。
【表】 【図面の簡単な説明】
(a) 第1図は、JIS−Z8701−1971に規定された
色度図に本発明のフイルムの色度図を示したグ
ラフである。点−2、−3、−3、及び
はそれぞれ第1表に示した実施例1−2、1
−3、2−3及び3のフイルムの色度である。 (b) 第2図ポリエステルの溶融保持下での重合度
の変化を示すグラフである。横軸は溶融時間
を、縦軸は極限粘度(η)を示す。 (c) 第3図はポリエステルの溶融加熱による色調
の変化を示すグラフである。横軸は溶融時間
を、縦軸は吸収最大波長の吸光度に対する
400nmの吸光度を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 1,4−ビス(3−シクロヘキシルスルフア
    モイル−2,4,6−トリメチルフエニルアミ
    ノ)アントラキノンと下記一般式 (上記式中、【式】及び【式】は低級 アルキル基から選択される1つ以上の置換基を有
    するフエニル基を示す。)で表わされる1,4−
    ビスアリールアミノ−5,8−ジヒドロキシアン
    トラキノンを含有してなるレントゲン写真用ポリ
    エステルフイルム。 2 特許請求の範囲第1項記載のレントゲン写真
    用ポリエステルフイルムにおいて、1,4−ビス
    (3−シクロヘキシルスルフアモイル−2,4,
    6−トリメチルフエニルアミノ)アントラキノン
    と1,4−ビスアリールアミノ−5,8−ジヒド
    ロキシアントラキノンを99:1〜70:30の重量比
    で含有してなるレントゲン写真用ポリエステルフ
    イルム。
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