JPS625768Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、管または板などにあけられた円孔
の周縁に立上り部を形成するためのバーリング加
工装置に関し、構造が簡単であるとともに簡単な
操作で立上り部を形成することのできるバーリン
グ加工装置を提供することを目的とする。

以下、この考案を、実施例を示す図面に基いて
説明する。

この考案によるバーリング加工装置１は、回転
および上下動自在でありかつ下端部周面に凹所３
を有する垂直ロツド２と、凹所３内において、垂
直ロツド２に上端部が軸４により枢着された加工
用当接片５とからなる。

垂直ロツド２は横断面円形で、その下端は尖つ
ている。また、垂直ロツド２の外径は、周縁に立
上り部を形成する円孔の大きさに合わせて、適宜
変更される。凹所３は、垂直ロツド２の下端部の
周面に形成されており、垂直ロツド２の長さ方向
に所定の長さを有するものである。また、凹所３
の下縁には、外方に向つて斜め下方に傾斜した傾
斜面３ａが形成されている。加工用当接片５は、
凹所３内に入りうる形状であり、常時は重力によ
り、時計方向（第１図の矢印Ａと反対方向）に回
転し、その下縁が凹所３の傾斜面３ａと当接し
て、下方への回転が制限され、右斜め下方に傾斜
した状態にある。そして、加工用当接片５の一部
は凹所３内から垂直ロツド２の側方に突出してお
り、この突出部の先端には、垂直状の立上り部形
成面５ａが設けられている。そして、上記突出部
が押上げられることにより、加工用当接片４は上
方（第１図に矢印Ａで示す方向）に回つて、第１
図に鎖線で示すように凹所３内に収納されるよう
になされている。

次に、このようなバーリング加工装置１を用い
て、管６にあけられた円孔７の周縁に立上り部８
を形成する方法を、第３図を参照して説明する。

まず、円孔７の上方にバーリング加工装置１を
配し、垂直ロツド２を円孔７に向つて下降させ
る。すると、加工用当接片５の側方突出部が円孔
７の周縁部に押上げられて、加工用突出片５が上
方に回転する（第３図イ参照）。さらに、垂直ロ
ツド２を下降させると、加工用突出片５は凹所３
内に収納されて、垂直ロツド２の下端部は、凹所
３が管６内に入り込むような位置まで管６内に入
り込み、円孔７の周縁部との係合がはずれた加工
用当接片５は、その先端部が垂直ロツド２の側方
に突出した元の状態に戻る（第３図ロ参照）。つ
いで、垂直ロツド２を回転しつつ上昇させると、
まず加工用当接片５の上縁が円孔７の周縁部に当
接し、周縁部が斜め上方に起こされる（第３図ハ
参照）。さらに、垂直ロツド２を回転しつつ上昇
させると、加工用当接片５の垂直状立上り部形成
面５ａが斜め上方に起こされた部分に当接し、こ
の部分が直立させられ（第３図ニ参照）、立上り
部８が形成されて加工は終了する。

管に複数個の孔があいており、それぞれの孔の
周縁に立上り部を形成する場合には、複数個のバ
ーリング加工装置１を孔の間隔と同じ間隔をおい
て一列に配し、上記と同様の順序で作業を行う
と、一度の作業で全ての孔の周縁にフランジを形
成することができる。また、屈曲管に複数個の孔
があけられている場合には、管の形状と対応する
形状に複数個のバーリング加工装置１を配置して
行う。

以上のように、この考案にかかるバーリング加
工装置１によれば、垂直ロツド２の上下動および
回転運動だけでバーリング加工を行うことができ
るので、その作業を非常に容易に行いうる。ま
た、構成部品は垂直ロツド２と加工用当接片５だ
けであり、構造がきわめて単純である。また、部
品数が少ないのでその製作および組立て作業を容
易に行ないうる。さらに、構造が極めて簡単であ
るから、故障等が起ることが少なく、整備等も頻
繁に行う必要がない。

【図面の簡単な説明】

第１図はバーリング加工装置を示す一部切欠き
正面図、第２図は第１図の−線にそう断面
図、第３図はこのバーリング装置を用いて管にあ
けられた円孔の周縁に立上り部を形成する方法を
示す工程図である。 １……バーリング加工装置、２……垂直ロツ
ド、３……凹所、５……加工用当接片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転および上下動自在でありかつ下端部周面に
   凹所３を有する垂直ロツド２と、凹所３内におい
   て、垂直ロツド２に上端部が枢着された加工用当
   接片５とからなり、常時は重力により加工用当接
   片５の一部が垂直ロツド２の側方に突出せしめら
   れており、この突出部が押上げられることによ
   り、加工用当接片５が上方に回つて凹所３内に収
   納されるようになされたバーリング加工装置。