JPS6257361B2 - - Google Patents

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JPS6257361B2
JPS6257361B2 JP54114444A JP11444479A JPS6257361B2 JP S6257361 B2 JPS6257361 B2 JP S6257361B2 JP 54114444 A JP54114444 A JP 54114444A JP 11444479 A JP11444479 A JP 11444479A JP S6257361 B2 JPS6257361 B2 JP S6257361B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
membrane
chitin
dialysis
sterilization
water
Prior art date
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Expired
Application number
JP54114444A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5638103A (en
Inventor
Jun Kamo
Toshio Yoshihara
Takemoto Kamata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP11444479A priority Critical patent/JPS5638103A/ja
Publication of JPS5638103A publication Critical patent/JPS5638103A/ja
Publication of JPS6257361B2 publication Critical patent/JPS6257361B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • External Artificial Organs (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は天然に多量に存在するキチンを原料と
する透析膜であり、湿熱滅菌しても透過係数の減
少率が少ないことを特徴とするものである。 従来より透析膜素材として再生セルロース、セ
ルロースアセテート、ポリメチルメタアクリレー
ト、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリ
ル、コラーゲン等が知られている。腎臓の機能障
害を治療するためにセルロースチユーブが血液透
析に使用されてこのかた、人工腎臓用血液透析膜
の素材として再生セルロースが広く使用されて来
た。膜形態の改良も進み平膜状、チユーブ状、中
空繊維状の3種類が開発されるようになり、それ
ぞれの膜形態に応じたモジユールの開発もさかん
に展開されている。 血液透析膜として満足すべき特性としては、湿
潤時の機械的強度に優れること、除水率と老廃物
の除去効率のバランスがとれていること、血液適
合性に優れ凝血及び溶血作用がないこと、生体に
対して毒性のないこと、滅菌処理を施したときに
膜性能低下が少なくかつ変動数が少ないこと等が
要求される。 人工腎臓の滅菌方法には、ホルマリン法、エチ
レンオキサイドガス法、放射線法がある。ホルマ
リン法及びエチレンオキサイドガス法にはいずれ
も残留毒性の問題があり、透析膜及び透析器の洗
浄が繁雑になるという欠点がある。放射線滅菌法
の場合は透析膜の劣化が著しくこの方法もまた好
ましいものではない。これらの滅菌法に対して、
日本薬局方には高圧蒸気滅菌法として、115℃30
分間、121℃20分間、126℃で15分間の飽和水蒸気
中で加熱する方法が規定されている。又、80〜
100℃の水中ないしは流通水蒸気中で24時間毎に
30〜60分間3〜5回の加熱を行なう間けつ滅菌法
も規定されている。この湿熱滅菌法には残留毒性
の不安がなく、又洗浄工程が簡便であるという特
徴がある。しかし、いまだに湿熱滅菌可能な透析
膜は開発されていない。このような現状にある理
由は、湿熱滅菌を行なつた場合に透析膜の性能劣
化が著しく血液透析治療に使用できないためであ
る。本発明者等は湿熱滅菌の可能な透析膜の開発
を目的として鋭意検討をした結果、本発明に到達
した。 すなわち、本発明は、キトサン、キチン、アセ
チル置換度が0〜2.0までの範囲にあるアセチル
キチンからなる膜であり、80〜140℃で湿熱滅菌
処理をしたとき、水及び分子量が10000以下の溶
質の透過係数の減少率が15%以下である透析膜に
関する。 以下本発明の詳細について述べる。 本発明の透析膜の原料であるキチンは天然に広
く存在する多糖類である。例えば、甲殻類および
昆虫の硬外殻、カビやキノコの細胞壁にキチン質
として存在する。無機物とタンパク質を公知の方
法で除去することによりキチンをうることができ
る。キチンはN−アセチル−D−グルコサミンの
B−1・4結合よりなる多糖であり、繰返し単位
に2個の水酸基を有する。アセチル化キチンはこ
れらの水酸基をアセチル化することによつて得る
ことができる。キチンのアセチル化方法として
は、キチンビスコースに過剰の無水酢酸を加えて
反応させる方法が知られている。キトサンもキチ
ンを出発原料として、公知の方法でうることがで
きる塩基性多糖類である。 キチン、アセチルキチンおよびキトサンはいず
れも耐溶剤性に優れており、このことは逆に溶剤
が限定されているという結果となつているが、い
ずれも公知の方法で膜形成をおこなうことができ
る。例えばキチンは無水ギ酸に溶解し流延し、溶
剤を一部蒸発させた後、水で凝固、水洗すること
によりキチン膜を作ることができる。アセチルキ
チン膜も無水ギ酸溶液よりキチン膜と類似の操作
で作ることができる。またキトサン膜は塩酸溶液
を流延し、溶剤を一部蒸発させた後、希アルカリ
溶液で中和凝固し、さらに水洗することにより作
成することができる。 しかしながらかかる方法で作成した膜は湿熱滅
菌処理をおこなうことにより透析性能の劣化をお
こし、実用に供することが困難である。本発明者
等は湿熱滅菌の可能な透析膜の開発をめざして鋭
意検討した結果、前述の方法で作成した膜を温水
中で熱処理することによつて構造が固定化され、
湿熱滅菌後の透析性能の劣化が少ないことを知る
に到つた。熱処理は透析膜が湿潤した状態でおこ
なうのが良く、温水中での熱処理が望ましい。熱
処理は60℃以上で定長状態あるいは制限収縮下で
おこなうのが好ましい。 この熱処理により透析膜は後に高温での湿熱滅
菌処理を施しても透析性能の劣化の程度が15%以
下と著るしく小さくなり、実用的な熱滅菌可能な
透析膜となる。透析性能とは水および分子量
10000以下の溶質の透過係数である。ここで水の
透過係数は次式で定義される値Kである。 F=K×A×△P/l (1) ここで F:膜を単位時間に透過する水の量(ml/hr) A:膜の有効膜面積(m2) △P:膜の両側における圧力差(mmHg) l:膜厚(m) である。 また溶質の透過係数は次式から定義されるPの
値である。 J=P×A×△C/l (2) ここで J:膜を単位時間に透過してくる溶質の量(g/
min) A:膜面積(cm2) △C:膜をはさむ両溶液溶質の濃度差(g/cm2) l:膜の厚み(cm) である。 しかしながら熱処理をおこなつた膜がすべて湿
熱滅菌が可能な透析膜とはならない。透水量の大
きな膜であれば、湿熱滅菌後の膜性能の低下が著
しく、かつ膜性能のバラツキが大きいという欠点
がある。透水量が小さな膜であれば透析膜として
実用に供しない。熱処理をおこなつた膜で、透析
膜としての性能を満足し、かつ湿熱滅菌が可能で
あるためには水の透水速度が次の範囲に入ること
が好ましい。すなわち、湿熱滅菌処理前の膜の水
透過係数Kが2.0×10-5〜100×10-5ml/hr・m・
mmHgの範囲に入ることが好ましい。100×10-5
ml/hr・m・mmHgより大きい場合は、湿熱滅菌
後の性能低下が著しく、かつ性能の変動幅が大き
いという欠点がある。また、2.0×10-5ml/m・
mmHgより小さい場合は滅菌後の性能低下は小さ
いが透析膜としての性能が低く用をなさない。 湿熱加熱滅菌法は第9改正日本薬局方に記載さ
れている。80℃以下の処理では滅菌が不充分であ
り、140℃以上では透析膜の性能低下が著しいば
かりでなく透析器の材質劣化が著しく、事実上使
用に耐えない。従つて、80〜140℃の温度範囲で
行なうことが必要である。好ましくは、115℃で
30分間、又は121℃で20分間、126℃で15分間蒸気
滅菌することが望ましい。 本発明の膜形態としては再生セルロースの例か
らも容易に類推されるように、平膜状、チユーブ
状、中空繊維状が考えられる。また、膜の用途と
しては、血液透析以外にも滅菌工程を必要とする
人工臓器用、食品や医薬品精製用などが考えられ
る。 本発明の透析膜により残留毒性の必配のないき
わめて簡単な熱滅菌法を用いることが出来、有用
な透析装置を設計することが可能となる。 以下実施例によつて本発明を説明する。 実施例1〜5 比較実施例1〜3 キチン及びアセチル化キチンを無水ギ酸に室温
で溶解し、1.0〜4.0重量%の溶液を調製した。こ
の溶液をガラス板上に流延し、そのまま室温に放
置して溶剤を蒸発させてフイルム化させた。一部
の膜は、ガラス板流延後室温で溶剤を一部蒸発さ
せた後15℃の水中に浸漬してゲル化させて得られ
た。希アルカリ浴中で洗浄後引き続き流水中で膜
を充分洗浄した。続いて一部の膜を温水中で定長
下で熱処理を施した。得られた膜について、水、
尿素、クレアチニン、ビタミンB−12、イヌリン
の各溶質を用いて透過性能の評価を行なつた。 さらに得られたキチン及びアセチル化キチン膜
を蒸気中で加熱処理し、引き続き透析性能の評価
を行なつた。比較のために同様の方法で市販の再
生セルロース膜(商品名Cuprophan)の透析性
能の測定を行なつた。結果を表−1に示す。キチ
ン及びアセチル化キチン膜の透過係数の減少率は
再生セルロース膜よりも低いことが理解される。
熱処理を施さなかつた膜、及び50℃での熱処理を
施した膜はいずれも湿熱滅菌処理後の透過係数の
低下が著しく大きかつた(比較実施例2、3)。 実施例6 比較実施例4 乾燥したキトサンを0.5NHClに室温で溶解し、
1.0〜4.0重量%の溶液を調製した。この溶液をガ
ラス板上に流延し、室温に放置して溶剤を蒸発さ
せてフイルム化させて製膜した。希アルカリ浴中
で中和洗浄後、流水で充分に洗浄した。続いて80
℃の温水中で定長下で熱処理を施した。得られた
膜の厚みは20〜30μであつた。水、尿素、ビタミ
ンB−12の各溶質について透過係数の測定を行な
つた。121℃の蒸気中で加熱処理後、透析性能の
測定をおこなつた。結果を表−2に示す。121℃
20分の湿熱滅菌処理ではキトサン膜の透過係数の
減少率は10%以内であつた(実施例6)。 熱処理を施さなかつたキトサン膜の場合、湿熱
滅菌処理後の透過係数の低下が著しかつた(比較
実施例4)。 このように本発明のキチン、アセチル化キチ
ン、キトサン膜は湿熱滅菌可能であり、滅菌後の
透過係数の減少率が極めて低いことが明らかであ
る。
【表】
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 キトサン、キチン又はアセチル置換度が0〜
    2.0までの範囲にあるアセチル化キチンからなる
    膜であり80〜140℃で湿熱滅菌処理をしたとき水
    及び分子量が10000以下の溶質の透過係数の減少
    率が15%以下であることを特徴とする透析膜。
JP11444479A 1979-09-06 1979-09-06 Dialytic membrane possible for thermal sterilization Granted JPS5638103A (en)

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JP11444479A JPS5638103A (en) 1979-09-06 1979-09-06 Dialytic membrane possible for thermal sterilization

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JPS5638103A JPS5638103A (en) 1981-04-13
JPS6257361B2 true JPS6257361B2 (ja) 1987-12-01

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JP11444479A Granted JPS5638103A (en) 1979-09-06 1979-09-06 Dialytic membrane possible for thermal sterilization

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