JPS6256940B2 - - Google Patents
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- JPS6256940B2 JPS6256940B2 JP59213118A JP21311884A JPS6256940B2 JP S6256940 B2 JPS6256940 B2 JP S6256940B2 JP 59213118 A JP59213118 A JP 59213118A JP 21311884 A JP21311884 A JP 21311884A JP S6256940 B2 JPS6256940 B2 JP S6256940B2
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Description
(イ) 技術分野
本発明は、防振特性に優れた高強度の亜鉛−ア
ルミニウム系合金とその製造法に関するものであ
る。 (ロ) 発明の背景 近年、公害関係の環境規制の強化により各種機
器、設備等からの騒音の発生防止が深刻な問題と
なつている。 このような状況下で、各種機器に使用される材
料の防振特性の改善が要求されており、この対策
として従来から多くの研究がなされ、各種の防振
合金が開発されているが、鋳鉄系のものは高温で
熱エネルギーを多用し、銅系のものはコスト高と
なり、また鉄材とプラスチツク複合材はその接着
性や耐熱性などに問題があるなど、諸種の理由か
らなかなか実用化されていないのが現状である。 (ハ) 発明の開示 本発明者らは長期にわたる研究の結果上記のよ
うな問題点を解決し、防振特性に優れた合金を開
発したものであり、その製造法は極めて容易で製
造コストも安価であり、各種機器に幅広く利用す
ることができる防振合金を提供するものである。 亜鉛−アルミニウム系合金が防振特性を有する
ためには、結晶組織の微細な共析組織を持たせな
ければならないが、通常の鋳造品は粗大な共晶組
織であつて防振性に乏しい。 従来の亜鉛−アルミニウム２元系合金（例えば
Alが10〜25wt％含有）では、引張り強さ（σ
Ｂ）が25Kg／mm2以下となり、充分な値とはいえな
い。 そこで、本発明者らは亜鉛−アルミニウム系合
金の防振特性と引張り強度を向上させるととも
に、鋳造時の共晶組織の残存を極力抑制するため
に種々な添加元素の影響を検討した結果、さらに
Si、Ｂ、Ti、Zrのうちの少なくとも１種を0.005
〜3.0wt％とMnを0.005〜3.0％の範囲で加えるこ
とにより、前記の目的を充分に満足せしめる合金
を開発するに至つた。 本明細書における防振特性値は、捩り振動法
（周波数２Hz。試験片サイズは幅10mm、長さ100
mm、厚さ１mm。）による振動減衰曲線から計算し
た内耗値（Q-1）をもつて表示した。 関係式は次の通りである。 δ＝１／ｎ・ln・Ao／An ここで、 δ ：対数減衰率 Ao：減衰曲線における最初の波の振幅 An：減衰曲線におけるｎ番目の波の振幅 Q-1＝δ／π Q-1：内耗値 π ：円周率 Q-1は10-3台以上の値が望まれるが、防振合金
としては10-2台の値がより望ましいものである。 本発明は、Al10〜25wt％ならびにSi、Ｂ、
Ti、Zrのうちの少なくとも１種を0.005〜3.0wt％
とMnを0.005〜3.0wt％含み、残部が実質的にZn
よりなる引張り強さ30Kg／mm2以上の防振特性に優
れた合金である。 そこで、次に本発明合金を構成する上記合金成
分の添加理由とその限定理由について説明する。 Alは合金の内耗値（Q-1）、引張り強さ（σ
Ｂ）および伸び率（δ）を改善する元素である。 Alの添加はその含有量が10wt％未満ではその
効果は顕著でなく、それ以上になると諸性質にお
ける効果が明らかになつてくるが、特に内耗値に
関しては25wt％をこえると低下する。 Si、Ｂ、Ti、Zrのうちの少なくとも１種以上と
Mnの添加効果については、Zn−22wt％Al合金を
基本として、各々の添加元素が内耗値、引張り強
さ、伸びに及ぼす影響を調査検討したが、その結
果は実施例に示す通りであり、0.005wt％未満で
は上記特性の改善効果が認められず、3wt％を越
えるとその効果が飽和する場合とは又は低下の影
響を起こすなどの問題が出て来る。また、3.0wt
％を越えると鋳造時の偏析が見られ、伸び率が著
しく減少して３％以下になる場合が生じ、好まし
い結果が得られなかつた。 そして、本発明においては上記組成の合金溶湯
をダイカスト鋳造後急冷するに当り、ダイカスト
鋳型温度を275℃以上とすることにより、共晶組
織ではなくて微細な共析組織とすることができ、
防振特性が向上すると共に、熱処理工程の煩雑さ
やコストの増加を防止することができる。 なお、本発明の合金は切削性も通常で、複雑な
形に機械加工することも容易であつた。 (ニ) 実施例 第１表のような組成の合金につき、防振特性
（内耗値）、引張強度を測定した。その結果を併せ
て表示する。本試験の測定サンプルは、鋳型温度
300℃でダイカスト鋳造後直ちに水冷したもので
ある。 試料１〜２は比較例であり、試料３〜７が本発
明合金である。 第１表から、Zn、Al又はZn、Al、Siのみでは
不充分であり、Zn、Alに対しSi、Ｂ、Ti、Zrの
うちの少なくとも１種とMnとが添加されること
によつて所定の効果が得られるものであり、比較
例１〜２のように本発明合金成分が欠けると所定
の効果が得られないことが分る。
ルミニウム系合金とその製造法に関するものであ
る。 (ロ) 発明の背景 近年、公害関係の環境規制の強化により各種機
器、設備等からの騒音の発生防止が深刻な問題と
なつている。 このような状況下で、各種機器に使用される材
料の防振特性の改善が要求されており、この対策
として従来から多くの研究がなされ、各種の防振
合金が開発されているが、鋳鉄系のものは高温で
熱エネルギーを多用し、銅系のものはコスト高と
なり、また鉄材とプラスチツク複合材はその接着
性や耐熱性などに問題があるなど、諸種の理由か
らなかなか実用化されていないのが現状である。 (ハ) 発明の開示 本発明者らは長期にわたる研究の結果上記のよ
うな問題点を解決し、防振特性に優れた合金を開
発したものであり、その製造法は極めて容易で製
造コストも安価であり、各種機器に幅広く利用す
ることができる防振合金を提供するものである。 亜鉛−アルミニウム系合金が防振特性を有する
ためには、結晶組織の微細な共析組織を持たせな
ければならないが、通常の鋳造品は粗大な共晶組
織であつて防振性に乏しい。 従来の亜鉛−アルミニウム２元系合金（例えば
Alが10〜25wt％含有）では、引張り強さ（σ
Ｂ）が25Kg／mm2以下となり、充分な値とはいえな
い。 そこで、本発明者らは亜鉛−アルミニウム系合
金の防振特性と引張り強度を向上させるととも
に、鋳造時の共晶組織の残存を極力抑制するため
に種々な添加元素の影響を検討した結果、さらに
Si、Ｂ、Ti、Zrのうちの少なくとも１種を0.005
〜3.0wt％とMnを0.005〜3.0％の範囲で加えるこ
とにより、前記の目的を充分に満足せしめる合金
を開発するに至つた。 本明細書における防振特性値は、捩り振動法
（周波数２Hz。試験片サイズは幅10mm、長さ100
mm、厚さ１mm。）による振動減衰曲線から計算し
た内耗値（Q-1）をもつて表示した。 関係式は次の通りである。 δ＝１／ｎ・ln・Ao／An ここで、 δ ：対数減衰率 Ao：減衰曲線における最初の波の振幅 An：減衰曲線におけるｎ番目の波の振幅 Q-1＝δ／π Q-1：内耗値 π ：円周率 Q-1は10-3台以上の値が望まれるが、防振合金
としては10-2台の値がより望ましいものである。 本発明は、Al10〜25wt％ならびにSi、Ｂ、
Ti、Zrのうちの少なくとも１種を0.005〜3.0wt％
とMnを0.005〜3.0wt％含み、残部が実質的にZn
よりなる引張り強さ30Kg／mm2以上の防振特性に優
れた合金である。 そこで、次に本発明合金を構成する上記合金成
分の添加理由とその限定理由について説明する。 Alは合金の内耗値（Q-1）、引張り強さ（σ
Ｂ）および伸び率（δ）を改善する元素である。 Alの添加はその含有量が10wt％未満ではその
効果は顕著でなく、それ以上になると諸性質にお
ける効果が明らかになつてくるが、特に内耗値に
関しては25wt％をこえると低下する。 Si、Ｂ、Ti、Zrのうちの少なくとも１種以上と
Mnの添加効果については、Zn−22wt％Al合金を
基本として、各々の添加元素が内耗値、引張り強
さ、伸びに及ぼす影響を調査検討したが、その結
果は実施例に示す通りであり、0.005wt％未満で
は上記特性の改善効果が認められず、3wt％を越
えるとその効果が飽和する場合とは又は低下の影
響を起こすなどの問題が出て来る。また、3.0wt
％を越えると鋳造時の偏析が見られ、伸び率が著
しく減少して３％以下になる場合が生じ、好まし
い結果が得られなかつた。 そして、本発明においては上記組成の合金溶湯
をダイカスト鋳造後急冷するに当り、ダイカスト
鋳型温度を275℃以上とすることにより、共晶組
織ではなくて微細な共析組織とすることができ、
防振特性が向上すると共に、熱処理工程の煩雑さ
やコストの増加を防止することができる。 なお、本発明の合金は切削性も通常で、複雑な
形に機械加工することも容易であつた。 (ニ) 実施例 第１表のような組成の合金につき、防振特性
（内耗値）、引張強度を測定した。その結果を併せ
て表示する。本試験の測定サンプルは、鋳型温度
300℃でダイカスト鋳造後直ちに水冷したもので
ある。 試料１〜２は比較例であり、試料３〜７が本発
明合金である。 第１表から、Zn、Al又はZn、Al、Siのみでは
不充分であり、Zn、Alに対しSi、Ｂ、Ti、Zrの
うちの少なくとも１種とMnとが添加されること
によつて所定の効果が得られるものであり、比較
例１〜２のように本発明合金成分が欠けると所定
の効果が得られないことが分る。
【表】
(ホ) 発明の効果
以上のように、本発明によれば内耗値が2.0×
10-2以上、引張り強さが30Kg／mm2以上の材料を低
コストで製造することができ、各種機器及び設備
材料として広く用いることができる利点を有す
る。
10-2以上、引張り強さが30Kg／mm2以上の材料を低
コストで製造することができ、各種機器及び設備
材料として広く用いることができる利点を有す
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ Al10〜25wt％ならびにSi、Ｂ、Ti、Zrのう
ちの少なくとも１種を0.005〜3.0wt％とMnを
0.005〜3.0wt％含み、残部が実質的にZnよりなる
亜鉛−アルミニウム系高強度防振性合金。 ２ Al10〜25wt％ならびにSi、Ｂ、Ti、Zrのう
ちの少なくとも１種を0.005〜3.0wt％とMnを
0.005〜3.0wt％含み、残部が実質的にZnよりなる
溶湯をダイカスト鋳造後急冷するに当り、ダイカ
スト鋳型温度を275℃以上とすることを特徴とす
る亜鉛−アルミニウム系高強度防振性合金の製造
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21311884A JPS6191339A (ja) | 1984-10-11 | 1984-10-11 | 亜鉛−アルミニウム系高強度防振性合金及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21311884A JPS6191339A (ja) | 1984-10-11 | 1984-10-11 | 亜鉛−アルミニウム系高強度防振性合金及びその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6191339A JPS6191339A (ja) | 1986-05-09 |
| JPS6256940B2 true JPS6256940B2 (ja) | 1987-11-27 |
Family
ID=16633878
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21311884A Granted JPS6191339A (ja) | 1984-10-11 | 1984-10-11 | 亜鉛−アルミニウム系高強度防振性合金及びその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6191339A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63447A (ja) * | 1986-06-18 | 1988-01-05 | Seiko Instr & Electronics Ltd | 高減衰能を有する溶融めつき鋼材とその製造方法 |
| JP2599614B2 (ja) * | 1988-04-06 | 1997-04-09 | 日鉱金属株式会社 | 防振合金 |
| JPH0772313B2 (ja) * | 1991-03-27 | 1995-08-02 | 三井金属鉱業株式会社 | 重力鋳造時に逆引けの生じない金型用亜鉛基合金 |
| CN103042630B (zh) * | 2012-12-21 | 2016-01-06 | 山东恒益模具有限公司 | 子午线轮胎活络模铝镁合金花纹圈 |
| CN103866160B (zh) * | 2014-02-26 | 2017-05-03 | 常州大学 | 一种Al‑Ti‑B‑RE合金变质锌合金的方法 |
| CN106756156B (zh) * | 2017-02-20 | 2018-02-16 | 河北工业大学 | 一种ZnAl合金晶粒细化的方法 |
Citations (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5735659A (en) * | 1980-08-11 | 1982-02-26 | Res Inst Electric Magnetic Alloys | Damping al alloy with high damping capacity and its manufacture |
| JPS5751238A (en) * | 1980-09-09 | 1982-03-26 | Res Inst Electric Magnetic Alloys | Damping a -zn alloy with high damping capacity and its manufacture |
| JPS57200537A (en) * | 1981-06-05 | 1982-12-08 | Mitsubishi Metal Corp | Preparation of vibration dampening zinc alloy member |
| JPS5974246A (ja) * | 1982-10-19 | 1984-04-26 | Mitsubishi Metal Corp | 防振用亜鉛合金部材の製造方法 |
| JPS59113153A (ja) * | 1982-12-20 | 1984-06-29 | Mitsubishi Metal Corp | 常温および高温強度のすぐれた鋳造用防振性Ｚｎ合金 |
| JPS59113155A (ja) * | 1982-12-20 | 1984-06-29 | Mitsubishi Metal Corp | 常温および高温強度のすぐれた防振性Ｚｎ合金 |
-
1984
- 1984-10-11 JP JP21311884A patent/JPS6191339A/ja active Granted
Patent Citations (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5735659A (en) * | 1980-08-11 | 1982-02-26 | Res Inst Electric Magnetic Alloys | Damping al alloy with high damping capacity and its manufacture |
| JPS5751238A (en) * | 1980-09-09 | 1982-03-26 | Res Inst Electric Magnetic Alloys | Damping a -zn alloy with high damping capacity and its manufacture |
| JPS57200537A (en) * | 1981-06-05 | 1982-12-08 | Mitsubishi Metal Corp | Preparation of vibration dampening zinc alloy member |
| JPS5974246A (ja) * | 1982-10-19 | 1984-04-26 | Mitsubishi Metal Corp | 防振用亜鉛合金部材の製造方法 |
| JPS59113153A (ja) * | 1982-12-20 | 1984-06-29 | Mitsubishi Metal Corp | 常温および高温強度のすぐれた鋳造用防振性Ｚｎ合金 |
| JPS59113155A (ja) * | 1982-12-20 | 1984-06-29 | Mitsubishi Metal Corp | 常温および高温強度のすぐれた防振性Ｚｎ合金 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6191339A (ja) | 1986-05-09 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |