JPS6256857B2 - - Google Patents

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JPS6256857B2
JPS6256857B2 JP9183378A JP9183378A JPS6256857B2 JP S6256857 B2 JPS6256857 B2 JP S6256857B2 JP 9183378 A JP9183378 A JP 9183378A JP 9183378 A JP9183378 A JP 9183378A JP S6256857 B2 JPS6256857 B2 JP S6256857B2
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JP
Japan
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ester
methyl ester
amino acid
aspartyl
optical resolution
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JP9183378A
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JPS5519234A (en
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Juji Nonaka
Kyotaka Koyama
Mikio Ito
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Ajinomoto Co Inc
Sagami Chemical Research Institute
Tosoh Corp
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Sagami Chemical Research Institute
Toyo Soda Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はラセミ体アミノ酸アルキルエステルの
新規な光学分割法に関するものであり、さらに詳
しくはジペプチド誘導体を光学分割剤として用い
るセラミ体アミノ酸エステルの光学分割法に関す
るものである。
アミノ酸の光学活性体、特にそのL体は動物に
とつて極めて重要な栄養源である。またD−体も
抗生物質等の原料として最近重要性を増して来て
いる。
アミノ酸エステルの光学活性体も、例えば新し
い人工甘味料として期待されているL−アスパル
チル−L−フエニルアラニンメチルの製造原料と
なるL−フエニルアラニンメチルエステルの様に
有用な物質である。
ラセミ体アミノ酸エステル、例えばDL−フエ
ニルアラニンアルキルエステルの光学分割につい
てはいくつかの方法が知られている。
例えばモノ硫酸塩のL体又はD体を種結晶の存
在する条件のもとで晶析させる方法(特開昭48−
75540)、N−アシル−アミノ酸を分割剤として沈
澱させる方法(特公昭51−17522、特開昭51−
91229、米国特許第3941831号)などである。
本発明はジペプチド誘導体を光学分割剤(沈澱
剤)として用いるラセミ体アミノ酸エステルの新
規な光学分割法を提供するものである。
即ち本発明はラセミ体アミノ酸エステルと、一
般式 (式中Xはベンジルオキシカルボニル基又はp−
メトキシベンジルオキシカルボニル基を、Rは低
級アルキル基を表わす)で示されるN−置換α−
L−アスパルチル−L−フエニルアラニンアルキ
ルエステルとを溶液中で混合して反応させ、N−
置換α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニ
ンアルキルエステルとラセミ体アミノ酸エステル
のD−体との付加化合物を析出させ、これを分離
することを特徴とするアミノ酸エステルの光学分
割法を提供するものである。
本発明において光学分割をうけるラセミ体アミ
ノ酸エステルとしては酸性アミノ酸のモノアルキ
ルエステルを除いて特に限定はないがフエニルア
ラニン、アラニン、バリン、ロイシン、チロシン
等の低級アルキルエステルを特に好適なものとし
て挙げることができる。
エステル部分の低級アルコール残基としてはメ
トキシル基、エトキシル基等が好適なものとして
挙げられる。
本発明に供されるラセミ体アミノ酸エステルは
そのまま、即ち遊離のアミンの形で使用してもよ
いが、その塩の形でもまた使用することができ
る。
このような塩としては塩酸、臭化水素酸、硫酸
等の無基酸との塩、アルキルスルホン酸、安息香
酸等の有機酸との塩などが例示される。
本発明で使用する光学分割剤は一般式(1)で示さ
れるアミノ基に置換基を有するL−アスパラギン
酸とカルボキシル基をエステル化したL−フエニ
ルアラニンとのジペプチドである。
式中Rは低級アルキル基を表わすがメチル基、
エチル基等はその例示である。
本発明で使用する光学分割剤はそのままの形、
即ち遊離の酸の形で使用してもよいがその塩の形
で使用することもできる。
例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、カル
シウム等のアルカリ又はアルカリ土類金属との
塩、アンモニア、ジメチルアミン、トリエチルア
ミン等のアミンとの塩などである。
本発明において光学分割剤とラセミ体アミノ酸
エステルとの反応は溶液中で行われる。
本発明による光学分割はラセミ体アミノ酸エス
テルと光学分割剤の均一溶液から前者のD体体と
光学分割剤との1対1付加化合物が優先的に又は
より優勢に晶析することに基くものである。
使用する光学分割剤の量は理論的にはラセミ体
アミノ酸アルキルエステルに対し1/2当量比であ
る。
実際上この量は必ずしも限定的でなく、好まし
くは後者に対して約0.1ないし約5当量比であ
る。
本発明ではラセミ体アミノ酸アルキルエステル
の両対掌体のうちのD−体を光学分割剤に優先的
又はより優勢に付加晶析させ、L体を溶液中に残
すものであるが、その際どちらの対掌体により光
学純度の高いものを望むかによつて上述の光学分
割剤の添加量を調節することが望ましい。
即ちより光学純度の高いD−アミノ酸アルキル
エステルを分離したい場合には1/2当量比よりも
少ない量、即ち好ましくはラセミ体アミノ酸エス
テルに対して当量比で約0.1ないし0.5を用い、よ
り光学純度の高いL−アミノ酸アルキルエステル
を単離したい場合には1/2当量比よりも多い量、
即ち好ましくはラセミ体アミノ酸エステルに対し
て当量比で0.5ないし5を用いることが望まし
い。
本発明の反応は溶液中で行うが、この溶液を構
成する溶媒は光学分割剤およびラセミ体アミノ酸
エステルを溶解するものを用いる。
即ち遊離酸型の光学分割剤と遊離アミン型のラ
セミ体アミノ酸エステルを反応させる場合には有
機溶媒、特にアセトンなどのケトン類、メタノー
ルやエタノールのようなアルコール類、酢酸エス
テルのようなエステル類、ジオキサンやテトラヒ
ドロフランのような環状エーテル類などの含酸素
有機溶媒;クロロホルム、メチレンジクロリド、
エチレンジクロリドなどの塩素化低級炭化水素;
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドな
どの非プロトン性極性溶媒などの極性有機溶媒を
例示することができる。
これらの溶媒は勿論二種以上併用することがで
きる。
またこれらの溶媒とn−ヘキサンやベンゼン、
ジエチルエーテル等の無極性溶媒あるいは水溶媒
と併用することも可能である。
一方ラセミ体アミノ酸エステルおよび光学分割
剤を塩の形で用いる場合には水性溶媒、即ち水又
は水と前述した有機溶媒との混合溶液を使用する
ことができる。
水性溶媒を用いる場合は溶液の液性をPH約4な
いし約8、好ましくは約5ないし約7に保つこと
が望ましい。
液性をこの範囲に保つため適当な緩衝液を用い
ることができる。
これらの溶媒の使用量は溶媒の種類により光学
分割剤、ラセミ体アミノ酸エステルおよび生成し
た付加化合物の溶解能に差があるので変りうる
が、通常光学分割剤1重量部につき、3ないし
100重量部、好ましくは5ないし20重量部であ
る。
本発明において光学分割剤とラセミ体アミノ酸
エステルとの反応温度については特別な限定はな
いが、両成分を均一溶液とするためには室温より
多少高い温度で行うのが効率がよく、例えば室温
から使用する溶媒の沸点までの温度、好ましくは
約30℃ないし80℃程度の温度で行う。
付加化合物の析出にはむしろより低い温度が望
ましいので、反応溶液を冷却することは付加化合
物収率向上に極めて有効である。
冷却は通常室温から使用する溶媒の凍結の起き
ない範囲で行う。
本発明によつて分離される粗製結晶性付加化合
物からD−体のアミノ酸エステルは例えば、次の
ような方法により単離することができる。
溶液から過等の方法で分離された付加化合物
を塩酸水溶液で処理すると、光学分割剤は沈澱と
して残り、D−体のアミノ酸エステルは液相に溶
解する。
光学分割剤を過により分離したあと、液を
水酸ナトリウムなどのアルカリで中和し適当な溶
媒でアミノ酸アルキルエステルを抽出する。
抽出液に塩化水素ガスを通じ適当な方法で晶析
を行うと、D−体又はD−体に富むアミノ酸エス
テルの塩酸塩が単離される。
付加化合物を分離した液からも同様に中和、
抽出、塩化水素ガス添加によりL−体もしくはL
−体に富むアミノ酸エステルの塩酸塩が単離され
る。
当然のことながら分離回収された光学分割剤は
再使用することができる。
本発明の操作を一回行つただけでは所望の光学
純度のアミノ酸エステルが得られない場合でも本
発明を繰り返すことにより所望の光学純度のもの
とすることができる。
本発明で使用する光学分割剤であるN−置換−
α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニンア
ルキルエステルは公知の方法例えばN−置換α−
L−アスパラギン酸無水物とL−フエニルアラニ
ンアルキルエステルから製造することができる。
また特開昭53−92729号で開示されている様に
N−置換−L−アスパラギン酸とL−またはDL
−フエニルアラニンアルキルエステルを蛋白分解
酵素の存在下で反応させてN−置換−L−アスパ
ルチル−L−フエニルアラニンアルキルエステル
とL−またはD−フエニルアラニンアルキルエス
テルとの付加化合物を析出させ、これを分離後酸
で分解することにより容易に製造することができ
る。
こうして製造されたN−置換−L−アスパルチ
ル−L−フエニルアラニンアルキルエステルは最
初に述べたN−置換−アスパラギン酸無水物を原
料として製造したとき、望ましからざる不純物と
して含まれるN−置換−アスパルチル−(Cβ)−
フエニルアラニンアルキルエステルを全く含まな
いので、本発明の光学分割剤として特に適当であ
る。
本発明によればラセミ体アミノ酸エステルの光
学分割を極めて容易に行うことができる。
本発明で得られる光学活性アミノ酸エステルは
例えば、前述したL−フエニルアラニンメチルエ
ステルと同様にそれ自体有用である。
また常法に従つて加水分解を行うことにより容
易に相当するアミノ酸の光学活性体とすることが
できる。
以下本発明を実施例をもつて更に詳細に説明す
る。
なお実施例中ではLL−体の光学分割剤を用
い、D体のアミノ酸エステルに富む付加化合物を
析出させる場合について説明したが、DD−体の
光学分割剤を用いてL−体のアミノ酸エステルに
富む付加化合物を析出させることも全く同様に行
うことができることは明らかである。
実施例 1 DL−フエニルアラニンメチルエステル1.665g
の20ml熱酢酸エチル溶液とN−ベンジルオキシカ
ルボニル−L−アスパルチル−L−フエニルアラ
ニンメチルエステル1.931gの50ml熱酢酸エチル
溶液とを混合し一夜室温に放置した。
析出したN−ベンジルオキシカルボニル−L−
アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエス
テルとフエニルアラニンメチルエステルの付加化
合物の結晶を過により分離し乾燥した。
収量2.416g(87.4%)m・p・126−132℃、
〔α〕25 =−6.5(C=1、MeOH)、元素分析値、
実測値;C、63.05;H、6.15;N、7.01、計算値
(C32H37N3O9);C、63.24;H、6.13;N、6.97 この化合物は赤外吸収スペクトルにおいて3260
cm-1にN−H伸縮に、3000〜3200cm-1にC−H伸
縮に、1740cm-1にエステルのC=0に、1720cm-1
にウレタンのC=0に、1660cm-1にアミド第1吸
収に、1630cm-1にカルボキシレートに、1540cm-1
にアミド第吸収に、1430および1450cm-1にC−
H変角に、1390cm-1にカルボキシレートに、1220
〜1290cm-1にC−O−C伸縮およびアミド第吸
収に、1050cm-1にフエニル面内変角に、740およ
び695cm-1にモノ置換ベンゼン環面外変角に、そ
れぞれ由来する吸収を示した。
また同じ化合物の核磁気共鳴スペクトルはδ;
2.75ppm、3.02ppm、3.61ppm、3.7ppm、4.4〜
4.8ppm、5.05ppm、5.82ppm、および7.3ppmに
特徴があつた。
この化合物2gを5mlのN−HClと15mlの水の
混合液に加え、30分間室温で撹拌した。
沈澱を過により除き、沈澱を約15mlの水で洗
浄したあと、液と洗液の混合液に500mgの炭酸
水素ナトリウムを加え、ジクロルメタンで抽出し
た。
ジクロルメタン層は無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、塩化水素ガスを通じた後濃縮し、ジエチル
エーテルを加えてフエニルアラニンメチルエステ
ル塩酸塩の結晶0.644gを得た。
得られたD−フエニルアラニンメチルエステル
の光学純度は旋光度より97.8%であつた。
N−HClで分解した沈澱からはN−ベンジルオ
キシカルボニル−L−アスパルチル−L−フエニ
ルアラニンメチルエステルをほぼ定量的に回収し
た。
以下の実施例において特に述べる以外は付加化
合物の分解および分解液からのアミノ酸エステル
の回収は付加化合物に対して1.5〜2モル比の塩
酸および5〜10比重量部の水を用い中和に際して
は使用した塩酸に対して1.1〜1.5モル比の炭酸水
素ナトリウムを用いて、ここに述べた方法に準じ
て行つた。
実施例 2 N−ベンジルオキシカルボニル−L−アスパル
チル−L−フエニルアラニンメチルエステル
8.549gおよびDL−フエニルアラニンメチルエス
テル4.768gのそれぞれ50mlと20mlの熱酢酸エチ
ル溶液を混合し、一夜室温に放置した。
析出した沈澱物を含む混合液に150mlのn−ヘ
キサンを加えて2時間冷蔵庫に放置した。
沈澱物(乾燥後重量12.287g)を過により除
去し、液はロータリーエバポレーターで減圧下
溶媒を留去した。油状残留物をジクロルメタンに
溶解し、塩化水素ガスを通じたあと濃縮し、ジエ
チルエーテルを加えて、L−フエニルアラニンメ
チルエステル塩酸塩0.819gを得た。
得られたL−フエニルアラニンメチルエステル
の光学純度は84.2%であつた。
実施例 3 N−ベンジルオキシカルボニル−L−アスパル
チル−L−フエニルアラニンエチルエステル0.58
gの8ml熱酢酸エチル溶液をDL−フエニルアラ
ニンメチルエステル0.587gの8ml熱酢酸エチル
溶液と混合し、一夜室温に放置した。
析出したN−ベンジルオキシカルボニル−L−
アスパルチル−L−フエニルアラニンエチルエス
テルとフエニルアラニンメチルエステルとの付加
化合物を過により分離し乾燥した。
収量0.794g(97.4%)m・p・105−115℃、
〔α〕25 =−8.21(C=1、MeOH)元素分析値、
実測値;C、63.38;H、6.32;N、6.78、計算値
(C33H39N3O9);C、63.76;H、6.32;N、6.76 この化合物を実施例1に述べた操作に準じて酸
分解し、D−フエニルアラニンメチルエステルの
塩酸塩を得た。
光学純度は96.3%であつた。
実施例 4 N−p−メトキシベンジルオキシカルボニル−
L−アスパルチル−L−フエニルアラニンメチル
エステル2.00gの20ml熱酢酸エチル溶液とDL−
フエニルアラニンメチルエステル1.955gの20ml
熱酢酸エチル溶液を用いた以外は実施例1と同様
に操作を行いN−p−メトキシベンジルオキシカ
ルボニル−L−アスパルチル−L−フエニルアラ
ニンメチルエステルとフエニルアラニンメチルエ
ステルの付加化合物2.682g(収率96.4%)を得
た。
m.p.111−122℃ 〔α〕25 =−2.50(C=1、
MeOH)、元素分析値、実測値;C、61.91;H、
6.06;N、6.58、計算値(C33H39N3O10);C、
62.15;H、6.16;N、6.59 この化合物は赤外吸収スペクトルにおいて3280
cm-1にN−H伸縮に、3020および2930cm-1にC−
H伸縮に、1735cm-1にエステルのC=0に、1700
cm-1にウレタンのC=0に、1640cm-1にアミド第
吸収に1500〜1540cm-1にアミド第吸収に、
1435cm-1にC−H変角に、1380cm-1にカルボキシ
レートに、1210〜1240cm-1にC−O−C伸縮およ
びアミド第吸収に、1030cm-1にフエニル面内変
角に690、740および810cm-1にフエニル面外変角
にそれぞれ由来する吸収を示した。
核磁気共鳴スペクトルはδ値で (1) 2.7ppm(2H);(2) 3.1ppm(4H);(3)
3.6ppm(3H)および3.7ppm(3H);(4)
3.8ppm(3H);(5) 4.0ppm(1H);(6)
4.5ppm(1H);(7) 4.8ppm(1H);(8)
5.0ppm(2H);(9) 5.65ppm(3H);(10)
5.65ppm(1H);(11) 6.2ppm(1H);および(12)
6.8〜7.3ppm(14H)に特徴があつた。
この化合物を実施例1に述べた操作に準じて酸
分解しD−フエニルアラニンメチルエステル塩酸
塩を得た。
光学純度は87.1%であつた。
実施例 5 N−ベンジルオキシカルボニル−L−アスパル
チル−L−フエニルアラニンメチルエステル
8.458gおよびDL−アラニンエチルエステル
9.245gのそれぞれ50mlと30mlの熱酢酸エステル
溶液から実施例1の操作に準じてN−ベンジルオ
キシカルボニル−L−アスパルチル−L−フエニ
ルアラニンメチルエステルとアラニンエチルエス
テルの付加化合物10.329g(収率95.9%)を得
た。
〔α〕25 =+4.86(C=1、MeOH)m.p.120−
143℃ 元素分析値、実測値;C、59.26;H、
6.67;N、7.91、計算値(C27H35N3O9);C、
59.45;H、6.47;N、7.70 この化合物を実施例1に述べた操作に準じて酸
分解を行つてD−アラニンエチルエステル塩酸塩
を得た。
光学純度は13.9%であつた。
実施例 6 N−ベンジルオキシカルボニル−L−アスパル
チル−L−フエニルアラニンメチルエステル
1.924gとDL−バリンメチルエステル1.240gの
それぞれ20mlの熱酢酸エチル溶液を用い実施例1
に準じて操作を行い、N−ベンジルオキシカルボ
ニル−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
メチルエステルとバリンメチルエステルの付加化
合物2.491g(収率99.1%)を得た。
m.p.131−135℃ 〔α〕25 =−1.40(C=1、
MeOH) 元素分析実測値;C、60.07;H、
6.37;N、7.49 計算値(C25H37N3O9);C、
60.10;H、6.66;N、7.51 この付加化合物を実施例1に準じて酸分解して
D−バリンメチルエステル塩酸塩を得た。
光学純度は90.1%であつた。
実施例 7 N−ベンジルオキシカルボニル−L−アスパル
チル−L−フエニルアラニンメチルエステル
8.522gとDL−バリンメチルエステル4.349gの
それぞれ50mlおよび20mlの熱酢酸エチル溶液を用
い実施例2に準じて操作を行い最終生成物として
光学純度89.4%のL−バリンメチルエステル塩酸
塩0.280gを得た。
実施例 8 N−ベンジルオキシカルボニル−L−アスパル
チル−L−フエニルメチルエステル2.565gとDL
−バリンエチルエステル1.830gのそれぞれ20ml
の熱酢酸エチル溶液を用い実施例1に準じて操作
を行いN−ベンジルオキシカルボニル−L−アス
パルチル−L−フエニルアラニンメチルエステル
とバリンエチルエステルの付加化合物3.342g
(収率97.3%)を得た。
m.p.80−87℃ 〔α〕25 =−0.59(C=1、
MeOH) 元素分析実測値;C、60.86;H、
6.41;N、7.38 計算値(C29H39N3O9);C、
60.72;H、6.85;N、7.33 この付加化合物を実施例1に準じて酸分解を行
いD−バリンエチルエステル塩酸塩を得た。
光学純度は64.8%であつた。
実施例 9 N−ベンジルオキシカルボニル−L−アスパル
チル−L−フエニルアラニンメチルエステル
6.561gとDL−バリンエチルエステル3.706gの
それぞれ40mlと20mlの熱酢酸エチル溶液を用い実
施例2に準じて操作を行い、最終生成物として光
学純度90.1%のL−バリンエチルエステル塩酸塩
0.257gを得た。
実施例 10 N−ベンジルオキシカルボニル−L−アスパル
チル−L−フエニルアラニンメチルエステル
1.762gとDL−ロイシンメチルエステル1.259g
のそれぞれ20mlの熱酢酸エチル溶液を用い、実施
例1に準じて操作を行いN−ベンジルオキシカル
ボニル−L−アスパルチル−L−フエニルアラニ
ンメチルエステルとロイシンメチルエステルとの
付加化合物2.222g(収率92.9%)を得た。
m.p.88−105℃ 〔α〕25 =−2.98(C=1、
MeOH) 元素分析実測値;C、60.45;H、
6.44;N、7.33 計算値(C29H39N3O9);C、
60.72;H、6.85;N、7.32 この化合物を実施例1に準じて酸分解を行つて
D−ロイシンメチルエステル塩酸塩を得た。
光学純度は91.4%であつた。
実施例 11 N−ベンジルオキシカルボニル−L−アスパル
チル−L−フエニルアラニンメチルエステル
6.561gとDL−ロイシンメチルエステル3.706g
のそれぞれ40mlと20mlの熱酢酸エチル溶液を用い
実施例2に準じて操作を行い最終生成物として光
学純度77.2%のL−ロイシンメチルエステル塩酸
塩0.676gを得た。
実施例 12 N−ベンジルオキシカルボニル−L−アスパル
チル−L−フエニルアラニンエステル2.356gと
DL−ロイシンエチルエステル1.843gのそれぞれ
20mlの熱酢酸エチル溶液を用い実施例1に準じて
操作を行いN−ベンジルオキシカルボニル−L−
アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエス
テルとロイシンエチルエステルの付加化合物
2.850g(収率88.2%)を得た。
m.p.86−95℃、〔α〕25 =+0.50(C=1、
MeOH)、元素分析実測値;C、61.47;H、
6.98;N、7.13 計算値(C30H41N3O9);C、
61.32;H、7.03;N、7.15 この化合物を実施例1に準じて酸分解を行つて
D−ロイシンエチルエステル塩酸塩を得た。
光学純度は89.8%であつた。
実施例 13 N−ベンジルオキシカルボニル−L−アスパル
チル−L−フエニルアラニンメチルエステル
1.628gとDL−チロシンメチルエステル1.562g
のそれぞれ20mlの熱酢酸エチル溶液を用い実施例
1に準じて操作を用い、N−ベンジルオキシカル
ボニル−L−アスパルチル−L−フエニルアラニ
ンメチルエステルとチロシンメチルエステルとの
付加化合物0.982g(収率41.4%)を得た。
m.p.77−90℃ 〔α〕25 =−1.69(C=1、
MeOH) 元素分析実測値;C、61.44;H、
5.72;N、6.55 計算値(C32H37N3O10);C、
61.63;H、5.98;N、6.74 この化合物を実施例1に準じて酸分解を行つた
ところ得られたD−チロシンメチルエステル塩酸
塩の光学純度は53.8%であつた。
実施例 14 N−ベンジルオキシカルボニル−L−アスパル
チル−L−フエニルアラニンメチルエステル
1.628gとDL−チロシンエチルエステル1.674g
のそれぞれ20mlの熱酢酸エチル溶液を用い実施例
1に準じて操作を行いN−ベンジルオキシカルボ
ニル−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
メチルエステルとチロシンエチルエステルとの付
加化合物1.620g(収率67.4%)を得た。
m.p.111−123℃、〔α〕25 =−1.29(C=1、
MeOH) 元素分析実測値;C、61.84;H、
5.97;N、6.57 計算値(C33H39N3O10);C、
62.16;H、6.16;N、6.59 この化合物を実施例1の操作に準じて酸分解を
行つたところ得られたD−チロシンエチルエステ
ルの光学純度は40.1%であつた。
実施例 15 N−ベンジルオキシカルボニル−L−アスパル
チル−L−フエニルアラニンメチルエステルのナ
トリウム塩4.976gを100mlの水に溶解し、この液
をDL−バリンメチルエステルの塩酸塩4.976gの
100ml水溶液に撹拌しながら滴下した。
二時間ほど室温に静置したあと生じたN−ベン
ジルオキシカルボニル−L−アスパルチル−L−
フエニルアラニンメチルエステルとバリンメチル
エステルとの付加化合物5.917g(収率92.1%)
を得た。
この付加化合物を実施例1の操作に準じて酸分
解したところD−バリンメチルエステル塩酸塩を
得た。
光学純度は72.5%であつた。
付加化合物を分離した液からは光学純度34.4
%のL−バリンメチルエステル塩酸塩を得た。
実施例 16 DL−フエニルアラニンメチルエステル3.909g
の20ml熱二塩化エタン溶液とN−ベンジルオキシ
カルボニル−L−アスパルチル−L−フエニルア
ラニンメチルエステル3.738gの30ml熱二塩化エ
タン溶液とを混合し一夜室温に放置した。
析出したN−ベンジルオキシカルボニル−L−
アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエス
テルとフエニルアラニンメチルエステルとの付加
化合物の結晶を過により分離し乾燥した。
収量3.878g(収率73.2%)。
m.p.123−128℃、〔α〕25 =−5.8(C=1、
MeOH) この化合物を実施例1と同様にして酸分解し、
D−フエニルアラニンメチルエステルの塩酸塩を
得た。
光学純度は89.2%であつた。
実施例 17 DL−フエニルアラニンメチルエステル3.761g
の10mlメタノール溶液とN−ベンジルオキシカル
ボニル−L−アスパルチル−L−フエニルアラニ
ンメチルエステル3.596gの20mlメタノール溶液
とを混合した。
得られた溶液に20mlのジエチルエーテルを加え
て一夜室温に放置した。
析出したN−ベンジルオキシカルボニル−L−
アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルメチ
ルエステルとフエニルアラニンメチルエステルと
の付加化合物の結晶を過により分離し乾燥し
た。
収量4.07g(収率79.8%) m.p.125−130℃、〔α〕25 =−6.2(C=1、
MeOH) この化合物を実施例1と同様にして酸分解し、
D−フエニルアラニンメチルエステルの塩酸塩を
得た。
光学純度は93.6%であつた。
なお実施例3、4、5、6、8、10、12、13、
14、15、16および17で付加化合物の分解はほとん
ど定量的であり、各々のN−置換−L−アスパル
チル−L−フエニルアラニンアルキルエステルお
よび各々のアミノ酸低級アルキルエステルの付加
化合物からの回収率はいずれもほぼ定量的であつ
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ラセミ体アミノ酸エステルと、一般式 (式中Xはベンジルオキシカルボニル基又はp−
    メトキシベンジルオキシカルボニル基を、Rは低
    級アルキル基を表わす)で示されるN−置換α−
    L−アスパルチル−L−フエニルアラニンアルキ
    ルエステルとを溶液中で混合して反応させ、N−
    置換α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニ
    ンアルキルエステルとラセミ体アミノ酸エステル
    のD−体との付加化合物を析出させ、これを分離
    することを特徴とするアミノ酸エステルの光学分
    割法。 2 Rがメチル基である特許請求の範囲第1項記
    載の光学分割法。 3 Rがエチル基である特許請求の範囲第1項記
    載の光学分割法。 4 溶液中の溶媒が極性有機溶媒又は極性有機溶
    媒と無極性有機溶媒の混合溶媒である特許請求の
    範囲第1項から第3項までのいずれか1項記載の
    光学分割法。 5 溶液中の溶媒が水性溶媒である特許請求の範
    囲第1項から第3項までのいずれか1項記載の光
    学分割法。 6 溶液の液性がPH4ないし8である特許請求の
    範囲第5項記載の光学分割法。 7 ラセミ体アミノ酸エステルがラセミ体フエニ
    ルアラニンのエステルである特許請求の範囲第1
    項から第6項までのいずれか1項記載の光学分割
    法。 8 ラセミ体アミノ酸エステルがラセミ体のアラ
    ニン、バリン、ロイシン又はチロシンのエステル
    である特許請求の範囲第1項から第6項までのい
    ずれか1項記載の光学分割法。
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