JPS6253772B2 - - Google Patents

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JPS6253772B2
JPS6253772B2 JP51092878A JP9287876A JPS6253772B2 JP S6253772 B2 JPS6253772 B2 JP S6253772B2 JP 51092878 A JP51092878 A JP 51092878A JP 9287876 A JP9287876 A JP 9287876A JP S6253772 B2 JPS6253772 B2 JP S6253772B2
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JP
Japan
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carbonate
silicate
particles
concentration
liquid chromatography
Prior art date
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Application number
JP51092878A
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English (en)
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JPS5317787A (en
Inventor
Yoshiko Nakahara
Kenichi Myata
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
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Publication of JPS6253772B2 publication Critical patent/JPS6253772B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は高速液体クロマトグラフイー用充填
剤、更に詳しくは高速液体クロマトグラフイー用
充填剤として要求される性能をすべて具備し極め
て高性能であり、しかも容易に且つ安価に入手可
能であり更にその使用も簡単な高速液体クロマト
グラフイー用充填剤に関する。 高速液体クロマトグラフイーは、従来の液体ク
ロマトグラフイーの分析時間が長いという欠点を
改良したものであり、顕著な分離能や分析の迅速
性、ならびに適用可能な物質が多い点でガスクロ
マトグラフ分析法以上の発展が期待されている。
この高速液体クロマトグラフイーによる分析時間
の短縮化は、主に用いられる充填剤の高性能化に
依存している。 液体クロマトグラフイーは、分離を行なう原理
によつて吸着型、分配型、イオン交換型、分子篩
型の四つの型に分類され、そこに用いられる充填
剤の種類や性質も異なる。即ち吸着型の場合は、
広い表面積をもつた吸着体を、分配型の場合は、
液体を保持するための広い表面積をもつた不活性
体を、イオン交換型の場合は、有機または無機の
イオン交換体を、また分子篩型の場合は分子篩の
役目をもつた物質を必要とする。いずれの型にせ
よ、充填剤は、通常内径2〜3mm及び長さ50〜
100cm程度の細いカラムに充填され、固定層とし
て使用されるために、まず粒度が均一でよく揃つ
ており、しかも微細であり充填率の向上とそれに
よる精度の改善を計り得ること(特に球形を呈す
ることが望ましい)、また反面移動層を早い速度
で流し得ることと共に通常移動層は加圧流入され
るためこの加圧による変形や破壊のおそれのない
機械的強度を有すること、及び移動層との接触面
積が大きく且つ該移動層に対し化学的な表面均一
性を具備することが要求される。更に吸着型及び
分配型では、上記の通りできるだけ表面積が大き
いことが、また分子篩では特定の分子量を有する
物質に対してのみ選択的に之を吸着し得る特定の
細孔径を有することが夫々要求される。 従来この種の高速液体クロマトグラフイー用充
填剤としては、まず剛度の大きい芯として大きさ
の揃つたガラスビーズ(例えば直径約30μm)を
用い、その表面に極微小のガラス粉末を海綿状に
付着(例えば厚さ約1μm)させるか、又は腐食
によりガラスビーズ表面を粗状とした所謂ペリキ
ユラー型の充填剤が開発された。これは粒度が細
かくまたカラム内にある程度密に充填できるため
移動層中の試料の拡散する長さや容積を小さくで
き、分離に要する時間を短縮できる利点はあつた
が、その性能を更に向上させるために粒径を30μ
m程度以下とすることは、製造上不可能であると
いう最大の欠点を有していた。しかも上記ペリキ
ユラー型充填剤はその製造に当りガラスビーズ製
造工程とその表面改質処理工程との二工程を要
し、操作が煩雑であると共に、経済的にも不利を
免がれ得ず、更にこれは通常表面積が1m2/g程
度と極めて小さく、最大でも15m2/g程度を越え
ず、この面からもその使用は制約を受けるもので
あつた。また近年上記ペリキユラー型に替るもの
としてシリカゲルやその表面に固定液液体を化学
結合させた全多孔質型充填剤が開発されている。
これはその粒子の形状を不規則形とする場合には
10μm程度の微小粒子とでき、また通常200〜500
m2/g程度の大きい表面積を有することから高性
能にして且つ分析時間の短縮及び分離効率の向上
を計り得るものとして注目されている。しかしな
がらこの全多孔質型充填剤としては、無機物質で
は専らシリカ及びアルミナが用いられているにす
ぎない。また上記シリカは之を更に高性能化する
ため球状の形態に調製することが知られている
が、この場合には、その粒度が37〜75μmとな
り、10μm程度以下の微小球状形態とすることは
不可能で且つ粒度分布も広がり、所期の高性能化
は、この粒径の面よりかえつて阻害される。更に
上記全多孔質型充填剤は、シリカ及びアルミナを
主成分とする故に、極性をはじめとする表面特性
が自づと限定され、移動層の変化に応じた広範な
用途での有効使用は困難で、その使用範囲は制約
を受ける。移動層とする試料の変化に応じて有効
に使用できる充填剤は、上記シリカ等の充填剤表
面の活性基と他の官能基とを化学結合させる等の
表面改質処理により製造する必要があり、これは
上述したペリキユラー型充填剤と同様製造面、経
済面より不利を免がれ得ない。 本発明者は、上記の如き現状に鑑み、従来公知
の各種高速液体クロマトグラフイー用充填剤の有
する欠点をすべて解消し、之等と比較して一層高
性能を発揮し得、且つ容易に且つ安価に入手可能
な新しい充填剤を得ることを目的として種々研究
を重ねてきた。その過程において先に、珪酸ナト
リウム等の無機化合物水溶液及び有機溶媒から調
製したW/O型乳濁液と塩化マグネシウム、硝酸
カルシウム、珪酸等とを混合する場合には、上記
乳濁液を構成するエマルジヨン粒子の大きさ及び
形態をそのまま受け継いだ微小球が製造でき、こ
れはその優れた粉体特性を利用してプラスチツク
スの充填剤や塗料等の着色剤として有用であるこ
とを見い出し、特願昭50−10610号に係る発明を
完成した。引き続く研究において、本発明者は、
上記微小球のうちアルカリ土類金属の炭酸塩から
なる微小球は、加熱によりその特異な形状及び構
造を保持したままこれを構成する結晶をアルカリ
土類金属酸化物に変換できることを見い出した。 本発明は、本発明者が先に開発し、もしくは新
たに見い出した上記各種の方法によつて製造され
る微小球の形状及び構造の特異性及びこれらに基
づく特性の研究の結果、特に之等各微小球がいず
れもほぼ完全な球状を呈し、均一にして且つ微細
であり、しかも多孔性中空構造を有するに加え更
に高速液体クロマトグラフイー用充填剤として充
分使用可能な機械的強度、分子篩として好適な10
〜160Åの微細な平均細孔径、及び吸着型、分配
型として好ましい5〜400m2/gの表面積を具備
することを見い出し完成されたものである。 即ち本発明はアルカリ土類金属もしくは鉄族元
素の酸化物、珪酸塩、炭酸塩およびタングステン
酸塩から選ばれた無機物質を主成分として構成さ
れ、上記無機物質を主成分として構成されるもの
はほぼ完全な球状を呈し、3〜20μmの平均粒径
および10〜160Åの平均細孔径を有する多孔性中
空微小球を有効成分とする高速液体クロマトグラ
フイー用充填剤に係る。 本発明充填剤は、高速液体クロマトグラフイー
用充填剤として、従来全く見られない理想的な形
状及び構造即ちほぼ完全な球形を呈し、3〜20μ
mの平均粒径及び10〜160Åの平均細孔を有し且
つ多孔性中空構造をもつことを最大の特徴とす
る。従つてこれは吸着型、分配型、分子篩型を問
わず各種の高速液体クロマトグラフイー用充填剤
として極めて有効に使用可能である。しかも本発
明充填剤は単にW/O型エマルジヨンと所定の水
溶液とを混合するか又は引き続き酸処理もしくは
加熱処理するのみで容易に製造できるものであ
り、製造面、価格面からも極めて有利なものであ
る。特に本発明充填剤は、従来充填剤として使用
された例のないことは勿論のこと、球状多孔性構
造を有することすら未知の新規なものであり、之
等はその構成物質特有の極性をはじめとする表面
特性を具備し、公知のシリカやアルミナでは有効
に分離し得ない各種試料の分離を可能とするもの
であり、その価値は有用性は極めて大きい。 以下本発明の多孔性中空微小球状充填剤の代表
例及びその特性を第1表に示す。
【表】 上記第1表より本発明の無機物質を主構成成分
とする多孔性中空微小球状充填剤は、高速液体ク
ロマトグラフイー用充填剤として理想的な球形か
つ4μm前後の粒子径を有し、表面積は極めて大
きく、しかも分子篩型として利用し得る夫々特有
の最多細孔径を具備することが明らかである。 本発明充填剤はまず本発明者が先に完成した方
法により無機化合物(以下「化合物」と呼ぶ)
の水溶液及び有機溶媒とから調製したW/O型乳
濁液と上記化合物と反応して水不溶性沈澱を生
成する化合物(以下「化合物」とよぶ)の水溶
液とを混合することにより容易に製造される。上
記において化合物として用い得る代表的化合物
としてはアルカリ金属珪酸塩が挙げられる。この
珪酸塩としては、二酸化珪素濃度で表わした水に
対する溶解度が約20g/以上の通常の水溶性珪
酸塩をいずれも使用できる。具体的には、Li、
Na、K、Rb等の珪酸塩が例示でき、特に珪酸ナ
トリウムが最適である。また上記化合物として
は更にアルカリ土類金属のハロゲン化物もしくは
硝酸塩及び鉄族元素の硫酸塩等を使用できる。具
体的には、例えばMg、Ca、Sr、Ba等の塩化物、
臭化物、硝酸塩及びFeの硫酸塩等を例示でき、
之等は上記アルカリ金属珪酸塩と同様の水溶性を
有する。本発明において上記化合物はその1種
を単独でもしくは2種以上を併用して通常0.3モ
ル/乃至飽和水溶液の広範囲の濃度を有する水
溶液の形態で使用できるが、特に0.5〜3.0モル/
程度とするのが好ましい。 有機溶媒としては、常温で液状を呈し、反応に
関与せず、溶解度が5%以下の水難溶性乃至水不
溶性のものであれば広く各種のものを使用でき
る。通常沸点が60℃以上であるか又は融点が20℃
以下である炭化水素系の溶媒が好ましく使用でき
る。具体的には、脂肪族飽和炭化水素、例えばヘ
キサン、デカン、ヘキサデカン、イソヘキサン、
イソヘプタン等;脂肪族不飽和炭化水素、例えば
ヘキセン、オクテン、ジメチルブタジエン、ヘプ
チン等;芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トル
エン、ドテシルベンゼン、シメン、スチレン等;
脂環式炭化水素、例えばシクロヘキサン、シクロ
ヘキセン、シクロナノン等を例示できる。之等各
溶媒は勿論1種単独でまたは2種以上併用して使
用できる。また上記有機溶媒には、通常約10重量
%迄のアルコール類等が混在していても何ら支障
はない。有機溶媒の使用量は、得られる乳濁液が
W/O型となる限り限定されないが、通常乳濁液
中に50重量%以上好ましくは70〜80重量%とする
のがよい。乳濁方法は常法に従えばよく、通常の
撹拌法、振とう法等を採用できる。上記有機溶媒
によるW/O型乳濁液の調製工程は、所期の多孔
性微小球状粒子を得るに当つて必須のものであ
り、有機溶媒でW/O型乳濁液とすることにより
はじめて化合物の水溶液が所望の微小球状液滴
を構成し、この液滴の形状及び大きさが生成する
無機粉体粒子の所期の形状及び大きさにそのまま
受け継がれるのである。 乳化に際しては特に必要はないが、公知の乳化
剤を添加することができる。乳化剤としては好ま
しくはHLBが3.5〜6.0の範囲内にある非イオン性
界面活性剤を使用できる。代表的にはポリオキシ
エチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノラウリレート、ソルビタン
モノステアレート、ソルビタントリオレート等を
例示できる。之等乳化剤は通常有機溶媒に対して
5.0重量%以下好ましくは0.01〜3重量%程度の
範囲で使用できる。 本発明充填剤は、引き続き上記で調製した乳濁
液と、化合物の水溶液とを混合することにより
製造される。ここで化合物としては、水溶性を
有し、化合物と反応して、水不溶性沈澱を生成
する化合物が使用できる。これは化合物の種類
に応じて広範な化合物から選択される。例えば化
合物としてアルカリ金属の珪酸塩を用いる場合
には、化合物として、例えばアルカリ土類金属
の塩化物、臭化物、硝酸塩、酢酸塩等の他、硫
酸、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸、亜硝酸、亜
硫酸、炭酸等の無機酸;蟻酸、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、アクリル酸、クロトン酸、蓚酸、マロ
ン酸、コハク酸等の有機酸;上記無機及び有機酸
のアンモニウム塩、チオシアン酸アンモニウム、
シアン酸アンモニウム、シアン化アンモニウム等
を例示できる。上記においてアルカリ土類金属の
塩化物等を用いる場合には、水不溶性のアルカリ
土類金属珪酸塩、例えば珪酸カルシウム、珪酸バ
リウム、珪酸ストロンチウム、珪酸マグネシウム
等が沈澱析出する。また硫酸、蟻酸、之等のアン
モニウム塩等を用いる場合には、珪酸を主成分と
する水不溶性沈澱が析出する。また化合物とし
てアルカリ土類金属のハロゲン化物もしくは硝酸
塩又は鉄族元素の硫酸塩を用いる場合は、化合物
としてアルカリ金属の炭酸塩(例えば炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭
酸水素カリウム等)又はタングステン酸塩等を有
利に使用できる。之等の各反応によればアルカリ
土類金属の炭酸塩もしくはタングステン酸塩、例
えば炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸ストロ
ンチウム、炭酸マグネシウム、タングステン酸カ
ルシウム等の水不溶性沈澱又は鉄族元素の炭酸
塩、例えば炭酸鉄、炭酸コバルト等の水難溶性乃
至不溶性沈澱が夫々析出する。上記化合物は、
通常0.05モル/以上の濃度、好ましくは0.5〜
2.0モル/程度の濃度で使用できる。上記化合
物と化合物との反応は、常温常圧下に良好に
進行する。反応時間は通常短く20分程度でほぼ反
応は終結するが、1時間程反応を続行させておく
のが好ましい。上記においては反応速度を高める
ための加熱操作等を採用することも勿論可能であ
る。 反応終了後は常法に従い、反応液中より生成物
の濾過等により分離し、水洗、乾燥することによ
り、所期の多孔性中空構造を有する微小球状無機
粒子を収得できる。 更に上記の如くして製造される無機粒子は、そ
の形状及び構造を保持したままで之を構成する無
機化合物例えば珪酸マグネシウム等からマグネシ
ウム分を溶出除去でき、之によりシリカから構成
される無機粒子とすることができる。上記溶出処
理は、原料粒子を構成する例えば珪酸マグネシウ
ム中の珪酸分とは反応せず、マグネシウム分との
み反応して之を引き続き分離容易な水可溶性の塩
に変換し得る有機もしくは無機酸を用いて行なう
のが好ましい。上記酸としては例えば塩酸、硝
酸、過塩素酸、酢酸等を例示できる。上記溶出処
理に際しては、通常原料粒子は表面疎水性を呈し
ているため、例えばメタノール、エタノール等の
低分子量アルコール等に上記粒子を湿潤させ、該
粒子の表面に親水性を付与させておくのが望まし
い。 更に炭酸コバルト等の炭酸塩から構成される無
機粒子は、加熱によりその形状及び構造を保持し
たままで脱CO2反応及び酸化反応し、該炭酸塩を
酸化コバルト等の金属酸化物に変換し得る。この
際加熱処理は生成する酸化物の融点迄の通常の温
度条件下に行なわれ、原料粒子の形状等はそのま
ま生成粒子に受け継がれる。例えば炭酸コバルト
を酸化コバルトに変換するに当つては通常200〜
1000℃の範囲の加熱が採用でき、加熱時の温度及
び雰囲気条件により生成する酸化コバルトはCoO
又はCo3O4の結晶構造をもつ。 かくして得られる多孔性中空微小球は、常法に
従つて高速液体クロマトグラフイー用充填剤とし
て用いられる。 即ち上記微小球は、その特性を利用して吸着
型、分配型等として通常のクロマトグラフイー用
カラムに充填し固定相として使用できる。 以下本発明を更に詳しく説明するため実施例を
挙げる。 実施例 1 珪酸ナトリウム水溶液(濃度180g/)30c.c.
及びポリオキシエチレンソルビタンモノステアリ
ン酸エステルとポリオキシエチレンソルビタンモ
ノオイレン酸エステルとの1:2混合物のベンゼ
ン溶液(濃度30g/)150c.c.を混合し、はげし
く振盪して乳濁液を作製する。上記乳濁液を200
c.c.の塩化マグネシウム水溶液(濃度1.5モル/
)中に撹拌しながら加え、1時間放置し、ろ過
洗浄及び乾燥を行なつて、平均粒径約3.8μm、
表面積96.7m2/g、最多細孔20〜40Åの珪酸マグ
ネシウムを主成分とする多孔性中空微小球10.6g
を得た。この粒子の細孔分布図を第1図に示す。
図中縦軸は細孔容積(%)を、横軸は細孔径
(Å)を示すものである。 また上記において塩化マグネシウム水溶液に替
え、硫酸カルシウム、硫酸ストロンチウム及び硫
酸バリウムを夫々濃度1.5モル/で使用し同様
にして下記第2表記載の夫々の珪酸塩を主成分と
する多孔性中空微小球を得た。得られた微小球の
特性は第2表の通りである。
【表】 上記第2表中試料No.1の試料の細孔分布図を第
1図と同様に測定した結果を第2図に示す。 また、上記珪酸マグネシウムを主成分とする微
小球について液体クロマトグラフ分離性能の評価
試験を下記の方法により行なつた。 グリセリン35vol%とメチルアルコール65vol%
とからなる混合溶媒50mlに、上記で得た微小球3
gを加え、超音波洗浄器にかけて充分分散させた
後、この分散液を内径4mm、長さ15cmのカラムに
接続しておいたパツカ内に注ぎこみ、パツカのフ
タを締付け、高速液体クロマトグラフのポンプ部
分からの溶出液用配管に接続してメチルアルコー
ルを送液する。圧力250〜500Kg/cm2で約1時間充
填操作を行なつて充填カラムを作製した。この充
填カラムを高速液体クロマトグラフに装備して、
ニトロベンゼン、o−クレゾール及びm−クレゾ
ールの1:10:10の混合稀薄液体を検体として分
離性能を調べた。この結果を第8図のイとして示
す。第8図は溶離液クロロホルム、流速0.5ml/
minの条件下に於ける分離状態を示し、1はニト
ロベンゼン、2はo−クレゾール、3はm−クレ
ゾールを示す。また比較のために市販品シリカゲ
ル(「Hitachi Gel #3043」)を用いて同様に行
なつた場合の結果をニとして示す。 実施例 2 硫酸鉄()の飽和水溶液5ml及びソルビタン
モノステアリン酸エステルとポリオキシエチレン
ソルビタンモノオレイン酸エステルとの2対1
(重量比)の混合物のベンゼン溶液(濃度15g/
)25mlの混合物を、はげしく振盪して乳濁液を
作製する。上記乳濁液作製の振盪は上下振盪100
回とした。 上記乳濁液を200mlの炭酸水素ナトリウム水溶
液(濃度0.75モル/以上)にかくはんしながら
加え、約3時間経過して気体の発生が終了した
後、遠心沈降させた粒子を濾過、水洗、メタノー
ル洗浄及び110℃、24時間乾燥を行ない、水和酸
化鉄Fe2O3・H2Oから成り、平均粒子直径5.4μm
の多孔性中空微小球を得た。このものの細孔径分
布図を第1図と同様に第3図に示す。 実施例 3 硫酸鉄()の飽和水溶液20mlとポリオキシエ
チレンソルビタンモノステアリン酸エステルのベ
ンゼン溶液80mlとの混合物を実施例1と同一の方
法で乳濁後、300mlの炭酸水素ナトリウム水溶液
と反応させることによつて、水和酸化鉄
(Fe2O3・H2O)から成り、平均粒子直径7.2μm
を有する多孔性中空微小球を得た。 実施例 4 上記実施例3で得た平均粒子直径7.2μmの水
和酸化鉄粒子を、110℃にて24時間乾燥後、磁性
ルツボ中に入れ開放雰囲気下に昇温温度100℃/
Hrで500℃まで昇温後、該温度で20時間熱処理
し、平均粒子直径6.1μmのα−酸化鉄を主成分
とする多孔性中空微小球を得た。このものは約
190m2/gの表面積及び100〜140Åの最多細孔径
を有するものであつた。その細孔分布図を第1図
と同様に第4図に示す。 また上記において熱処理温度を900℃とする
と、平均粒子直径が約4.2μmのα−酸化鉄を主
成分とする多孔性中空微小球が得られた。得られ
た粒子の細孔分布図を第1図と同様に第5図に示
す。 実施例 5 硫酸コバルト水溶液(濃度2モル/)5mlと
ソルビタンモノステアリン酸エステルとポリオキ
シエチレンソルビタンモノオレイン酸エステルと
の混合物(混合重量比1対2)のベンゼン溶液
(濃度6g/)25mlとの混合物を振盪機を用い
て150回/分で30秒間振盪して乳濁液を作製す
る。 上記乳濁液を100mlで炭酸水素ナトリウム水溶
液(濃度1モル/)に撹拌しながら加え、更に
10分間撹拌を続けた後12時間放置する。 生成した沈澱を実施例1と同様の方法で処理を
行ない、平均粒子直径6.8μmの炭酸コバルトを
主成分とする多孔性中空微小球1.1gを得た。 上記と同様に硫酸コバルト水溶液(濃度2モ
ル/)20mlと同様のベンゼン溶液80mlとからな
る乳濁液と炭酸水素ナトリウム水溶液(濃度1モ
ル/)300mlとを混合して平均粒子直径9.8μm
の炭酸コバルト多孔性中空粒子4.5gを得た。 また上記と同様にして硫酸コバルト水溶液(濃
度2モル/)20mlと、ソルビタンモノステアリ
ン酸エステルとポリオキシエチレンソルビタンモ
ノオレイン酸エステルの混合(2対1)ベンゼン
溶液(濃度12g/)20mlとからなる乳濁液と炭
酸水素ナトリウム水溶液(濃度1モル/)400
mlとを混合することにより、平均粒径5.0μmの
炭酸コバルトを主成分とする多孔性中空微小球
4.0gを得た。 この実施例5により得られた炭酸コバルト粒子
の細孔径分布図は第6図の通りであつた。 炭酸コバルトを主成分とする微小球について実
施例1と同様に分離性能評価試験を行なつた。こ
の結果を第8図のロとして示す。 実施例 6 上記実施例5で得た平均粒径6.8μmの炭酸コ
バルト粒子を、窒素ガス雰囲気の電気炉中に入
れ、5℃/分の速度で800℃まで昇温後、同温度
で5時間保持し、以後放冷して平均粒径約5μm
の酸化コバルト(Co3O4またはCoO)よりなる灰
黒色多孔性中空微小球を得た。この平均細孔径は
約60Åであり、表面積は約120m2/gであつた。
得られた酸化コバルトの細孔径分布図を第1図と
同様にして第7図に示す。 実施例 7 炭酸カリウム水溶液(濃度3モル/)20mlと
ソルビタンモノステアリン酸エステルとポリオキ
シエチレンソルビタンモノオレイン酸エステルの
混合物(混合重量比1対2)のベンゼン溶液(濃
度5g/)48mlとの混合物をはげしく振盪
(100回上下振盪)して乳濁液を作製する。 上記乳濁液を600mlの塩化カルシウム水溶液
(濃度0.2モル/)に撹拌しながら加え、10分間
撹拌を続けた後、遠心分離機で沈澱を沈降させ、
ろ過、水洗、メタノール洗浄および110℃におい
て24時間乾燥を行ない、平均粒子直径6.0μmの
球形透明な炭酸カルシウム粒子6.0gを得た。こ
のものは約5.1m2/gの表面積及び120〜160Åの
最多細孔径を有していた。 上記において塩化カルシウム水溶液として濃度
0.5モル/のものを240ml用い同様にして、平均
粒子径3.6μmの炭酸カルシウムの多孔性中空微
小球5.7gを得た。また炭酸カルシウムの微小球
について実施例1と同様に分離性能評価試験を行
つた。この結果を第8図のハとして示す。 実施例 8 塩化カルシウム水溶液(濃度2モル/)30ml
とソルビタンモノステアリン酸エステルとポリオ
キシエチレンソルビタンモノオレイン酸エステル
の3対2(重量比)の混合物のヘキサン溶液(濃
度5g/)70mlとの混合物をはげしく1分間振
盪して乳濁液を作製する。 上記乳濁液を400mlのタングステン酸カリウム
水溶液(濃度0.25モル/)に加え遠心沈降機中
にて両者を反応させる。反応後、さらに30分ない
し1時間撹拌を行ない、12時間静置する。 生成した沈澱を実施例1と同様に処理して、平
均粒径4.9μmのタングステン酸カルシウム球形
多孔質粒子16.0gを得た。このものは24.5m2/g
の表面積及び100〜160Åの最多細孔径を有してい
た。 上記において塩化カルシウム水溶液(濃度5モ
ル/)15mlと、タングステン酸カリウム水溶液
(濃度0.25モル/)350mlとを混合して平均粒径
7.0μmのタングステン酸カルシウム球形多孔質
粒子20.1gを得た。
【図面の簡単な説明】
第1〜7図は本発明実施例で得た高速液体クロ
マトグラフイー用充填剤とする多孔性中空微小球
の細孔径分布図を示すものである。また第8図は
微小球の液体クロマトグラフ分離能の試験結果を
示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルカリ土類金属もしくは鉄族元素の酸化
    物、珪酸塩、炭酸塩およびタングステン酸塩から
    選ばれた無機物質を主成分として構成され、上記
    無機物質を主成分として構成されるものは、ほぼ
    完全な球状を呈し、3〜20μmの平均粒径および
    10〜160Åの平均細孔径を有する多孔性中空微小
    球を有効成分とする高速液体クロマトグラフイー
    用充填剤。 2 無機物質が酸化コバルト、酸化鉄、珪酸マグ
    ネシウム、珪酸カルシウム、珪酸ストロンチウ
    ム、珪酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸コバル
    ト、炭酸鉄及びタングステン酸カルシウムからな
    る群から選ばれた少なくとも1種である特許請求
    の範囲第1項記載の高速液体クロマトグラフイー
    用充填剤。
JP9287876A 1976-08-03 1976-08-03 Filler for high speed liquid chromatography Granted JPS5317787A (en)

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